観客賞スポットライト 同声合唱部門 その3

 

 


同声合唱部門、今回は2団体をご紹介します。

 

 

 

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札幌羊ヶ丘展望台とクラーク像。







創団してすぐに全国出場。
昨年は金賞2位という波に乗ってる女声合唱団と言えば?


 

 


5.香川県・四国支部代表


monosso

(女声38名・3年連続出場)




今年は佐賀の合唱団MODOKIはコンクールへ出場せず、
monosso1団体を振られる指揮者の山本啓之さん。
Skypeでお話を伺いました。


まず課題曲F3の立原道造:詩、三善晃:作曲の「麦藁帽子」。
そして自由曲に同じ三善先生の「三つの抒情」から
「2.北の海」
「3.ふるさとの夜に寄す」
選ばれた理由からお聞きしたいんですが。


「昨年も一昨年も、
 団員みんなが理解して歌える曲を、
 と邦人作品を選曲して。
 今年も邦人作品を選ぼうと思っていたんだけど。
 課題曲は『麦藁帽子』で決定して、
 それに付ける曲は?と考えた時に
 自分は三善先生以外考えられんし。
 頭にパッと『三つの抒情』が浮かんだんやね。
 『抒情しかない!』と」


実際に練習されていかがですか?
今回の麦藁帽子、1団体を除き、
女声6団体がみなさん選曲されていますが。


「monosso以外はみんな良いサウンド鳴らしそうね…。

 いやあホンット難しいけんね、麦藁帽子!
 他の団体の演奏を聴かせてもらう機会が
 いっぱいあったけど、
 聴いてると難しいし、
 やってみるともっと難しいし。

 三善先生のテンポ感(♩=80)を維持しながら
 音楽が動いていくようにするとか。
 けっこうゆっくりなテンポで
 出だしも音域的に高くないのに流れなきゃならない。

 それができないからと言って
 テンポを速めてしまえば世界観が変わるしね。
 言葉のディクションの捉え方も聴く人にすぐわかってしまうし。
 歌い手の技術が問われる、
 本当に嘘がつけない曲。

 和声ひとつの進行にしても
 いろいろ考えられて作曲されているので。
 だけど奇をてらっているわけでも無いわけや!

 シンプルに思えるけど、内容は凄く濃くて深い!
 やってもやっても底が無い。
 まー、練習楽しいよ!」


続いて中原中也「北の海」
立原道造「ふるさとの夜に寄す」と続きます。


「中原中也のニヒルな感じ…。
 あれはこの作品に、くさびのように違うものを
 埋め込みたかったんじゃないかなあと考えていて。
 そして立原道造の原風景である
 『ふるさとの夜に寄す』ね」


ピアノも美しい作品ですよね。


「そう! 今回の3曲全部に言えるけど
 ピアニストは大変やと思う。
 ピアニスト、歌い手、指揮者…三位一体やね。
 やっぱりそれぞれの領分をしっかり作っていかないと
 今年の作品は演奏できない!
 monossoピアニストの酒井信先生の演奏も
 楽しみにしていただきたいと思います」


昨年の練習のように?(笑)


「丁々発止でやってます!
 monossoとの協演も3年目で
 酒井先生からもウマイ切り返しが
 出てくるようになった(笑)」


切り返しって、漫才じゃないんですから(笑)


「だいたい自分、練習中に指揮振ってないもん!
 パートをバラバラにした団員でチーム作って
 酒井先生のピアノの周りに行ってもらって。
 『ピアノと合唱とのやり取りの中で何か探して!』
 って練習。


 昨年金賞2位というmonossoとしては
 望外の成績をいただき十分なので
 成績は別として、
 昔の演奏の焼き直しじゃなく、
 長い時間かけて自分たちが見つけたものを
 多くの人に聴いてもらえればいいな」

 

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四国支部大会での写真ということ。

 



そういえば課題曲、自由曲とも、
9番目に出場のVOCI BRILLANTIさんとかぶってますが?


「それよ! 
 今年の2月にCANTUS ANIMAEさんとの
 ジョイントコンサートの熊本練習で
 雨森文也先生にお会いした時
 『選曲がかぶっているらしいね!』と言われ
 『マジですか?!』って。

 『いや、自分は昨年の12月に決めてましたよ』
 『僕も同じぐらいの時期だったな』
 …なんて張り合ったけど(笑)。
 まぁ、雨森先生のような方と
 考えがかぶったというのは光栄やね。

 VOCI BRILLANTIさんの名前が出たけど、
 来年3月3日にそのVOCI BRILLANTIさん、
 そして女声合唱団ぴゅあはーとさんの3団体で
 高松でジョイントコンサートをするんだよ」


ああ、ツイッターで「ひなまつりJC」という
アカウントからフォローされ、
「JC…女子中学生?!」と驚いて
ツイッターのアイコンを見たらおっさん3人が並んでて
さらに混乱を招いたという噂の・・・。

 

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「(笑)。
 公募ステージや地元合唱団の講習会、
 ピアニスト講習会など内容は盛りだくさん!
 演奏曲はほとんど作曲家がかぶらないので
 題して『女声合唱作品見本市』


ほー、私も行こうと思います!
…ところで山本さん、先ほど成績は別と仰いましたが
「見本市」なら「にほんいち」を目指すべきなのでは?!


「えぇー・・・。
 それはVOCI BRILLANTIさんにお任せして(笑)」


そんな!(笑)


「いや、成績うんぬんより
 月に一回良い音楽をしたいという想いの方が強い。
 monosso団員、よくがんばってくれよるなと思うんだよ。
 みんなで1ブロックずつ、1フレーズずつ、
 ひとことずつとか、
 音楽をどうしましょうか?ということを
 問い続けながら練習しているから。
 歌い出すと何かを探そうとする音がするもんね。

 monossoも三善先生の作品は初めてで、
 こういう名曲に若い人たちが向かい合えるのは
 凄く良いことだと思うし。

 やっぱり
 『何かを見つけられている』と思いながら
 練習するのって楽しいじゃん!
 毎回新しい発見があるって
 こんな幸せなことは無いもんね。

 三善先生という合唱の王道を通り、
 自分も団員も勉強した結果のチャレンジを
 出そうと思います!」


山本さん、ありがとうございました! 









続いては「言葉の魔術師」が率いる男声合唱団!











6.大阪府・関西支部代表

メンズ・ウィード

(男声29名・4年ぶりの出場・第49回大会より4回目の出場)

 



私が推している本格合唱漫画「はしっこアンサンブル」は「都立端本工業高校」が舞台なんですが。

 

その「工業高校 + 合唱」という組み合わせから「淀工?淀工グリー??」という感想が多いこと!
そう、このメンズ・ウィードさんは淀川工業高校グリークラブ(現・大阪府立淀川工科高等学校)のOB合唱団なんですよね。
現在はOB以外の方もいらっしゃるそう。

4年前には信長貴富先生「Fragments」で客席を泣かせたというウィードさん。
混声合唱部門に出場のうたうたいさんも指揮される、言葉の扱いに長けた高嶋昌二先生が指揮者です。


ウィードさん、今回の演奏曲は
課題曲:M4 春(「じゆびれえしよん」から) (山村暮鳥 詩/信長貴富 曲)
自由曲:みなづきみのり詩、信長貴富作曲
男声合唱とピアノのための「帆を上げよ、高く」より「2.春愁のサーカス」。

信長作品で揃えられましたね。
「春愁のサーカス」はパナムジカさんの楽曲紹介では「スケルツォ風な曲の後に壮大なコラール続く」作品。
ピエロを描いた詩で、おどけ、哀感など様々な感情が高嶋先生の技でどう聴かせてもらえるでしょうか。
 みなづきみのり 夢見るさかなのあぶく 帆を上げよ、高く



関西支部大会を聴かれた方の感想は
「曲作りと言葉の扱いの上手さに『わ~染みるな~~!』って思った!」
…だそうです(笑)。


昨年の3月、合唱団こぶさんの演奏会へ行った時に、客演指揮の高嶋先生関係で淀工グリー最後の部員さんも会場にいらっしゃり。
「あぁ、淀工グリーも終わってしまうのか…」と悲しかったのですが。

 

↓ こちらのブログを読んでみると…



おお、1年生が3人入部!
そしてピアニストの加藤崇子先生からはこんなツイートが。

 

 

 

 

さらに嬉しいニュースも教えていただきました。

 


淀工は今年も一年生が3名増え、現在6名になりました。
コンクールは8名からしか出場できないのでOBと一緒にウィードで出ました。
現役生を全国大会に連れて行きたいというOBたちの願いが叶い関係者一同とても喜んでいます。

 


加藤先生、ありがとうございました。
Kitaraのホールに現役生も乗っているそうです!

母体の団体が無くならず、続いていくことに、ウィードのみなさんもさぞかし嬉しいことでしょう。
「春愁のサーカス」の輝くような最後に、その喜びを重ねて聴いてしまいそうです。



(明日に続きます)

 

 

観客賞スポットライト 同声合唱部門 その2




今回は観客賞の投票について!



参加資格:
「大学ユース部門」「室内合唱部門」
「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
それぞれ全団体を聴いていること。
(その部門の出演者は投票できません)



投票方法は2つあります。
(必ず各部門の全団体を聴いてくださいね!)



1)ツイッターによる投票

投票方法:ご自分のツイッターアカウントで
ハッシュタグ

#同声合唱18

を付けて
25日同声合唱の部終演(予定13:11)から
審査発表が始まる前18:30までに
良かった2団体を書いてツイート。


その際、各団体の後に感想を書いていただけると
とても嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)

※昨年、ハッシュタグを間違えた方が
何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので
正確にお願いします!


ツイート投票の例:

メンズヴォーカル●● 漢を感じる迫力ある演奏!
▲▲レディースコア 繊細で正確なハーモニーに聴き惚れました。
#同声合唱18






ツイッターアカウントを持っていない方は

2)メールによる投票

投票方法:メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。

件名は「観客賞」で。
締め切りの時間は
ツイッターでの投票と同じです。


つまり


1)その部門の出演者じゃない全団体聴いた人

2)2団体もしくは1団体を書いて

3)部門終了後すぐに投票


…してくださると、非常に助かります!

ご投票よろしくお願いいたします!



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ポプラ並木

 

 


今日も2団体をご紹介します。
3年連続金賞の実力男声合唱団と言えば?

 

 

 

 

 


3.東京都・東京支部代表

合唱団お江戸コラリアーず


(男声84名・第62回大会から10年連続出場)




合唱団お江戸コラリアーず、通称「おえコラ」。
昨年は観客賞第3位でした。


メール投票では


初めて生で聴きました。
さすが!の演奏でした。
大人数のpの美しさを感じました。

「落下傘」客席にいながらにして空中を浮遊していました。
打ち抜かれ、動けませんでした。


座談会では


課題曲M2のプーランク、
良い響きで演奏してましたね!

柔らかで…男声の良さって
ああいうところもあるよな、と改めて感じました。
迫力だけじゃないぞ!って。

あの短い曲の中で
良くストーリーを成立させていたなあ。

自由曲の「落下傘」は
最初は抑え気味かな?と思ったけど
後半にガッ!と迫ってきて。
「あ~、これを狙ってたんだな!」(笑)。

中間部の「幸いなるかな…」には
おえコラさんの持つ明るい響きが
優しさと共に染みてきてじーん・・・。
後半は畳みかけるようなリズムの切迫感、
ヴォカリーズの「言葉にならない想い」の説得力など、
圧倒される演奏でした。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/07/193718



おえコラさん、今年の課題曲はM4 春(「じゆびれえしよん」から) (山村暮鳥 詩/信長貴富 曲)
おっ! この曲は6年前のおえコラさん演奏会で聴いた曲!
美しいフレーズが、ちゃんと美しく聞こえるような演奏だったと記憶しています。
そして自由曲は、宗左近:詩、三善晃作曲「縄文土偶」より「2.ふるさと」。

マネージャーさんからメッセージをいただきました。

 


おえコラが初めてコンクール全国大会へ出場できたのが2009年の札幌。
ぐるっと支部を回って
同じKitaraでまた歌えることをうれしく思っています。

自由曲の「縄文土偶」。
数々の名演がありながらも、出版されずなかなか再演されないこの作品に取り組むことになり、まず立ちはだかったのは手書き譜でした。
許諾をいただき配布した楽譜を手に、メンバーが始めたのは歌詞の書き込みと音符の確認(笑)。
実は演奏会直前になって、セカンドテノールの歌うある音がFisなのかGisなのか議論になり、Youtubeに公開されている初演音源を聞いて判定し、音を取り直したなんてこともあったりして。
練習を進めても、やっぱり難しい作品であることを再確認するばかりで。
三善先生の他の作品からヒントを得ようとしたり、ちょうど東京国立博物館で開催された縄文展を見に行ったり。
以前に縄文土偶を取り上げCDも出されているクール・ジョワイエさんに相談したところ、貴重な資料を惜しみなく提供いただきましたことは、まったく手さぐりな状況に現れた一筋の光明でした。
今回同じく全国大会に出場できるめぐり合わせに感謝しています(前後の出番となり聞き合うことはかなわないのがとっても残念なのですが。。)

また先日岩手県一関市で行われた東日本合唱祭の帰り道に、宮城県加美町(バッハホールがある、昔の中新田と書いたほうが通じる方も?)にある宗左近記念縄文芸術館に伺い、宗左近さんから寄贈された土器・土偶を見、刺激を受けたメンバーも。
と色々見聞きして練習しても、難しすぎて全くその全容がわかりません(苦笑)。
毎度ながら自分たちらしい演奏をするしかないしそれしかできないと思ってますが、「縄文土偶」という曲を知っていただくきっかけになってくれたら幸いです。
って課題曲「春」も課題山積なんすけどねっ。

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昨年の10月、一関の東日本合唱祭の記念撮影だそうです。



なんと、おえコラさんの直前に出場のジョワイエさんとそんなやり取りが!
私もこの曲、ジョワイエさんのコンクール演奏が記憶に残っています。
検索するとちょうど30年前の新潟での全国大会の演奏でした。
http://music.geocities.jp/choeurjoyeux_neo/contests.htm

偶然に、私も今年の東京旅行で縄文展を観たんですが、それだけでは到底理解できない、宗左近氏の詩の難解さ…。
宗左近氏が語られる「縄文人」というものは弥生人に滅ぼされ、そこに第二次世界大戦で亡くなられた方たちを重ねられている面もあり。
もちろんそれだけでは無く、「言葉以前の世界のものを言葉を用いて描こうとした無理な試みの作品」という宗氏の言葉に絡み取られ、いつまでも落ちない眩暈となる・・・。
30年前のジョワイエさんの演奏とその作品世界は衝撃的で、言葉の断片と音楽がイメージの奔流と化し、襲ってくるようでした。
そしてマネージャーさんからは追記が。

 


縄文土偶の出版も正式に決まりました。
こっそりおえコラメンバー校正のお手伝いをさせていただいております。
そしたら今になってベース系の音に修正が入ってしまい(苦笑)
もう二回も本番に乗せてたのにね。
なんにせよ、縄文土偶という作品の楽譜を出すことの一端を担えたのは望外の幸せです。
おそらく全国大会の会場で販売していると思いますので(こっそりおえコラ演奏会のCDも販売してたり)
どうぞお手に取ってくださいませ。

 

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楽譜ネット| 三善晃/縄文土偶(男声合唱とピアノのための)(1955/上級)




新しい作品を生み出すことも、もちろん価値あることですが、このおえコラさんのように偉大な作曲家の名曲を掘り起こし、再演して広めることも非常に重要なことです。
私の中でこの「縄文土偶」は、30年前のジョワイエさんの演奏が輝いていますが、おえコラさんがまた新たに輝きを加えられるなら素晴らしい。
楽譜の出版を祝い、30年後の未来へ繋ぐ演奏になることを期待したいと思います。




 

 


続いてはおえコラさんと同じ東京支部のライバル団体?!
昨年の観客賞1位の男声合唱団です!

 

 

 

 

 

 

 



4.東京都・東京支部代表

創価学会しなの合唱団

(男声69名・2年連続出場・第58回大会から10回目の出場)



昨年の観客賞第1位のしなのさん。


メール投票では 

 

言葉と音楽が抑制的にコントロールされ、
表現に生きているように感じました。

 

 
ツイッター投票では


課題曲の言葉の聴かせ方が絶品でした。倍音すごい。

男声合唱の温かさと強さが同居していて、トップバッターで空気を完全に変えてました。


座談会では


課題曲(M3葉月のお月)はまず言葉が丁寧で。

東京の団体なのに関西弁がお上手!(笑)

この曲の持つユーモラスなところを
上手く表現していましたよね。

自由曲の「飛ぶものへの打電」も凄かったなあ。

後半からラストへの怒涛の盛り上がりは
本当に圧倒されました。
呆然としながら「…しなの、すげー」って(笑)。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/09/055448

 


…などと大人気だったしなのさん。
昨年は朝10時代、最初の出演順だったのに揺るぎない実力を示してくれました。
さて、今年の演奏曲は?

副代表の古作敦さんからメッセージをいただきました。

 


昨年は思いがけず観客賞第1位を頂き、大変にありがとうございました!

課題曲に「秋の夜の会話」を選曲したのは、しなの合唱団が2013年の全国大会で演奏した「ごびらっふの独白」と同じ組曲”青いメッセージ”であることが大きな理由のひとつです。
アカペラの難曲で、毎回の練習でひぃひぃ言っておりますが…(笑)
終曲に繋がっていく、蛙同士の”通じ合う確かな存在をほのぼの意識し”ながら、草野心平ならではの世界観と高嶋先生の素晴らしい音楽が織りなす秋の夜を表現したいと思います。

自由曲は、田中達也先生作曲の男声合唱とピアノのための『三つの悲歌』より「死ト現象(ウルトラマリン第三)」です。
委嘱のお願いをした際に、いつか大規模な男声合唱団に作曲したいとの構想を描き、温めていた逸見猶吉のこの詩で、とのお話を頂きました。
逸見の生家は栃木県谷中村。
明治時代の足尾銅山鉱毒事件によって荒廃し強制廃村されたという悲哀や望郷の思いが題材となっており、田中先生の音楽には、詩人の思いを彷彿させるうねり、緊張感のある和声のぶつかりや乖離、感情の高まりを表現したヴォカリーズなどが現れます。
詩が書かれた昭和4年から約90年が経った今日でも、環境破壊や自然災害などで故郷を失った人が多くいます。
しなの合唱団は、2014年より東日本大震災、熊本地震で被災された方々に少しでも希望を贈ることができればと《希望の絆コンサート》と題し100回を越える慰問演奏を行なっています。
逸見の生きた時代とは異なりますが、故郷に帰りたくても帰ることができない思いには通じるものがあります。
慰問演奏を通して感じることは、『どんなことが起こっても、精一杯生きていく姿に人は励まされる』ということです。
今回、我々が「死ト現象」を演奏させていただくことで、故郷を失った悲哀や望郷の思いだけではなく、それらの困難にも屈しない人々の強い“思い”をお届けします!

 

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9月の東京都大会の集合写真だそうです。

 



古作さん、ありがとうございました。
田中達也先生の男声合唱曲と言えば昨年、同志社グリークラブさんも演奏された「音速平和」が凄くカッコ良くて大好きなんですが、この委嘱作品も期待できそうですね。

逸見猶吉の名は知らなかったのですが、1907年に生まれ、1946年に若くして亡くなった詩人ということ。
「死ト現象」は青空文庫、3番目に目的の詩があります。
読んでみましょう。

 

逸見猶吉 逸見猶吉詩集

 

 

…うぉぉ、かっこいい!
天末線に(スカイライン)というカナが振っているのもSFのニューロマンサー的だし、このままギターにディストーション効かせたロックの歌詞に使えるほどです。
ラストの「背ヲ向ケル無表情 天来ノ酷薄」
し、痺れます・・・。

田中先生のツイートによれば「日本のアルチュール・ランボーと呼ばれた孤高の詩人・逸見猶吉の詩をテキストに、詩人の背負っている悲哀がAllegroで疾走します」とのこと。
強制廃村で故郷を失った詩人と重なる現代の状況。
慰問演奏でその現状をつぶさに見てこられたしなのさん。
「故郷を失った悲哀や望郷の思いだけではなく、それらの困難にも屈しない人々の強い“思い”をお届けします!」との言葉。

作家志望者の作品へのアドバイスとして、ある編集者の言葉を思い出します。
「この作品の不幸な状況は、これまで君が経験したことだけ。
 そこで終わるんじゃなく、その状況を解決する物語を生み出すこと。
 それこそが君の想像の力であり、未来なんだよ」…と。

新しく生み出された作品が、しなのさんの演奏で聴く人へ強く力と未来を与えられますように。



(明日に続きます)

 

 

 

観客賞スポットライト 同声合唱部門 その1

 

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札幌Kitaraホール。




2日目、11月25日 日曜日



一昨日までは室内合唱部門への出場団体をご紹介していたこの企画。
午前10時から同声合唱部門の始まりです。

 


年末の某番組でも何が紅で白なのか?
…とジェンダーフリーのこの時代にあって、なかなか難しいものがありますが。
この同声合唱部門ではとにかく「女声」と「男声」の違いが非常に面白い。
今回「女声合唱団」には男性の団員さんがいらっしゃる団体もあります。
「男声」に在籍している女性の方はいらっしゃるのかな?(…ややこしい)

他にこの同声部門の特徴をあげると「年代の幅が大きい」ことでしょうか。
同じ男声・女声でも、年代が違うとこんなに違って聞こえるものなのか!
驚くと同時に若い年代の純粋さ、または人生経験がにじみ出た演奏など、それぞれの年代の良さを発見することになるかも。

特に今大会では女声7団体が出場中、なんと6団体が課題曲にF3「麦藁帽子」を選んでいる「麦藁帽子大感謝祭」!
「麦藁帽子」をかぶる本人か、あるいは妹さんや娘さん、お孫さん(?!)を見ているのか…そんなことを考えながら聴き比べるのも楽しいと思います。

 

 

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それでは同声合唱部門へ出場の団体をご紹介しましょう。
10:08から最初の出場団体は…東北からこちらの女声合唱団です!





1.青森県・東北支部代表

うとう女声合唱団

https://www.facebook.com/%E3%81%86%E3%81%A8%E3%81%86%E5%A5%B3%E5%A3%B0%E5%90%88%E5%94%B1%E5%9B%A3-104101900082857/

(女声29名・2年ぶりの出場・第66回大会から5回目の出場)



「うとう」とは漢字で「善知鳥」と書くそうです。
青森市はその昔、「善知鳥村(うとうむら)」と呼ばれていて、うとう女声合唱団はその青森市の古称と「歌う」の意味をかけているとのこと。

2年前の鳥取全国大会はエストニアの作曲家Arvo Pärtによる「Zwei Beter(祈る二人)」という大変に渋い作品を、それでも構成力豊かに聴かせていただき。
これまでにも自由曲にはブラームス、ヒンデミットやレーガー、メンデルスゾーンという海外の名曲を選択されてきました。


今年のうとう女声合唱団さんの課題曲
F2  Der 23. Psalm (Moses Mendelssohn ドイツ語訳/Franz Schubert 曲)
44年前の課題曲にも選ばれたシューベルトの名曲。
前述のように、女声で麦藁帽子以外を選ばれたのは、このうとう女声さんだけ!

自由曲はPaul Hindemith「Dolorum solacium」。
ドイツの現代作曲家ヒンデミットの作品。
カノン様式でヒンデミットにしては聴きやすい作品です。
続いて
Gustav Mahler作曲、Hermann Lauer 編曲
「Lieder und Gesänge aus der Jugendzeit(若き日の歌)」より
「Starke Einbildungskraft(たくましい想像力)」
「Scheiden und Meiden(別離)」

へぇー! マーラーの歌曲集「若き日の歌」の女性編曲版とは!
女性が結婚の約束を反故にされたのを責めるユーモラスな雰囲気の「たくましい想像力」と軽やかなリズムに乗せて力強く歌われる「別離」。
間にヒンデミットを挟み、シューベルトにマーラーの大変有名な作品を演奏されるのも興味深いです。

うとう女声合唱団さん、Facebookによると今年の6月に第32回となる定期演奏会を開催されたのですが。
プログラムでは今年の女声の課題曲全4曲を演奏されているほかに、ジュニア合唱団ステージ、さらに最終ステージでは男声を加え、混声合唱まで演奏されているのですね。
女声合唱団の枠を越えた活動とこだわりのある選曲に敬意を表し、うとう女声合唱団さんの入場を拍手で迎えたいと思います!

 

 




続いては「古豪」と呼んでもおかしくない、私が若い時から憧れた名門男声合唱団!

 

 

 

 

 



2.愛知県・中部支部代表

クール・ジョワイエ

(男声40名・3年ぶりの出場・第33回大会より13回目の出場)



3年前の長崎全国大会の座談会では


ぼくがあの年代になって西村朗先生の
「永訣の朝」にチャレンジするかと考えると
凄いなと思って。

あの年代の声だからこそ良かったよね。

一同(うんうん)

大学生とは全然違う演奏の味わい。

わかる!
積み重ねた経験の厚み!

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2016/01/12/202907


このように渋い声で語感や音楽のポイントをしっかり表現されていたジョワイエさん。
ジョワイエ音楽委員長の松本さんからメッセージをいただきました。

 


【なぜジョワイエはコンクールに出るのか?】
クール・ジョワイエは1971年に誕生、今年で創立47年目になりました。
1980年代後半に全日本合唱コンクールで4年連続金賞を受賞するなど実績を残し、古参団員からは「コンクールよりも演奏会を」という意見もあります。
しかし新しい血(要は新入団員です)を入れるための改革がジョワイエには必要でした。
2012年に「再生プロジェクト」として5年計画で全国大会出場を目指し挑戦を開始しました。
初年度は無残なもの、県大会で銀賞からの再スタートでした。
そして当初の計画より1年前倒し、挑戦4年目の2015年に念願の全国大会出場を18年ぶりに果たしました。
全国の結果は銀賞でした。
ただこの銀賞が新人・古参団員双方に火をつけました。
より上の色を目指して再チャレンジが始まったのでした。

【北海道に行くぞ!】
県大会から中部大会までの道のりは10月に本番のあった「マーラー千人の交響曲」との並行練習でとてもしんどいものでした。
(ただこれがジョワイエの体幹を鍛えたという説もあります。)
中部大会は地元愛知県開催。
地の利もあり、県そのままの勢いで全国大会出場を勝ち取りました。
一説には「北海道に行くぞ!」という欲望が名演につながったという話もあります(笑)。

 


おお、私も若い頃にジョワイエさんが全国大会で演奏される武満徹作品などを聴き、感嘆したものでした。
コンクールを引退(「卒業」と書くとまだ参加し続けている団体はずっと留年中なのか?!という疑問が…)された団体が戻られるのは珍しいと思うのですが、復活を見事に成し遂げられた経緯は大変参考になります。

ジョワイエさんの今年の課題曲はM3 秋の夜の会話(「青いメッセージ」から) (草野心平 詩/髙嶋みどり 曲)
さて、自由曲は若林千春先生「伊東静雄の詩による交声曲『廣野の歌』~男声合唱のピアノのために~より第一部《わがひとに與ふる哀歌》」より「2.夜の葦」「5.わがひとに與ふる哀歌」。
ジョワイエさんの委嘱作品、しかも「渾身のオリジナル作品」だそうですが?

 


【曲を待ちつつ、全国へ】
今年(2018年)は演奏会を開催しない谷間の年ですが、愛知県の男声合唱団が集うフェスティバルへの出演、名古屋フィルハーモニー主催の「マーラー千人の交響曲」出演など必ずしもコンクールに集中できる環境ではありませんでした。
それを救ったのが今年自由曲に選択した、若林千春先生へ委嘱した新作「曠野の歌」です。
当初別の曲を自由曲として練習を開始しましたが、5月中旬に1曲目「わがひとに與ふる哀歌」が到着し、音取りを開始するとこれがすっと身に入る。
スタッフは満場一致で自由曲の差し替えを決定しました。
若林先生の新作は今のジョワイエにぴったりマッチし、わずか2か月で課題曲+自由曲2曲を仕上げました。
「曠野の歌」は5曲の楽譜が届き、最終的には2部構成、全12曲の大作になる予定です。
全曲の披露は来年秋の演奏会の予定です。
演奏を聴いて「いいね!」と思ったら来年秋はぜひ名古屋に足をお運びください。

 

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昨年10月の演奏会の写真だそうです。

 


松本さん、ありがとうございました。
再生プロジェクトとしてのコンクール参加、さらに委嘱作品と、歴史を重ねてもますます意気軒昂なジョワイエさん。
その姿にこちらも元気をいただくようです。
伊東静雄の詩はネットで読めるのですが、この名詩にどんな作曲をされたのか。
団員さんが惚れ込んだ若林先生の作品に期待が高まります!


(明日に続きます)

 

 

札幌食紀行 第3回「スープカレー」

 

 

 

ジンギスカン、ラーメンと続いたこの「札幌の食」、今回は「スープカレー」です。

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前2回の食に比べて知名度が低いスープカレー。
何年か前にスープカレーがブームになりかけた時があり。
ここ岡山でも駅近くに、札幌に本店があるスープカレーの支店ができたのだった。
しかも実家近くの食べ慣れた店!
俺は通ったね。客は俺以外いつもいなかったね。すぐに潰れたね(涙)。

でも、このスープカレーこそ、実は観光客にお勧めしたい食べ物なのだ。
理由は後で説明するとして、行くなら有名2大店のピカンティ奥芝商店はどうだろう。
札幌駅近くに支店もありアクセスが良い。

 

 

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スープカレー奥芝商店創成寺店で豚丸煮と豆腐、小ハンバーグのカレー。牡蠣スープ(+200円)がめっちゃ牡蠣! バーナーで炙られた豚は噛んだ瞬間ホロホロと崩れる。美味かった!

 



行列必至だが「すあげプラス(suage+)」も美味しかったな。
2号店、3号店ができて行列も緩和されたのだろうか。
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ススキノのスープカレーSuage+でぱりぱりしれとこ鷄と野菜カレーを注文。串に刺した鳥はなるほどパリパリで、スープはキレのある酸味と旨味! 美味しかったです。

 


大通近辺、しかも大箱で入りやすい「トレジャー」はぜんぜん悪くなかった。
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いつも入りやすいトレジャー。今日は手ごねハンバーグに3種チーズソース。スープが旨み濃く好みの味。ちゃんと美味しい!



いつからスープカレーを食べ始めたか?
およそ四半世紀前、澄川の「木多郎」に何度も通っていた。
「とうふ野菜カレー」なんかを好んで食べていたが、当時は「スープカレー」という名称は無かったような気がする。
ガイドブックなんかでは「トロミの少ないシャバシャバした珍しいカレー」みたいな書き方をされていたような。
最近、久しぶりに食べに行ったが、具材などは素朴ながらトマトの旨み濃く変わらず美味しかったです。

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澄川のスープカレー木多郎で野菜ベーコンエッグ。トマトの味が濃く、旨みたっぷり。ライスも単体で美味しい。郊外、月曜ということもあるけど、年配のお客さんが多いのも納得の味。

 

 


なぜ観光客へスープカレーをお勧めするかというと、ラーメン・ジンギスカンの専門店に比べ、割合人数が多めでも入りやすいこと。
まだまだ北海道以外ではスープカレーの店自体が少ないこと、つまり「北海道ならではの味」。
辛さの加減はもちろん、具の種類が多く、店によってはスープも好みに合わせて選択できること。
今日はパリパリチキンレッグかな?トロトロ豚角煮もいいな…いや北海道らしくラムチョップ?ハンバーグも!
新鮮な野菜を大ぶりに彩り美しく盛り付け、スパイスかぐわしいスープは海老や牡蠣を選び、北海道産米に浸して食べれば。
畜産物・農産物、そして魚貝類…とスープカレーは一品で北海道を丸ごと食べる料理なのだ!
さぁ、北海道に来て食べない理由があろうか?!


でも、北海道、特に札幌の人間はラーメン、ジンギスカンなら「まぁ人の好みはそれぞれっしょ!」と寛容だが、スープカレーに関しては急に心が狭くなる人が多い。
昔、「あのカレー屋はさぁ…」と酒場で店の悪口を言ってたら、突然となりの知らないお姉さんから「あんた、舌腐ってんじゃないのッ?!」と怒られた。怖い。
どうやらたまたまそのお姉さんの好みの店だったらしい。
ラーメン、ジンギスカンと比べ、今ひとつ全国区になれない引け目が、スープカレー好きを先鋭化させてしまうのだろうか・・・。


なぁんて、私のように内地での生活が長く、自他ともに認める温厚な人間には関係ない話ですけどね。

…は? 「スープカレーなんてカレーじゃない」?? 
おっまえ道産子の前で絶対言ってはならない言葉を言ったなー! 
その腐った舌を抜いてスープカレーの具にしてやるッ!!

 

奥芝商店 駅前創成寺
〒060-0004 北海道札幌市中央区北4条西1 ホクレンビルB1
1,500円(平均)

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スープカレー スアゲ2
〒064-0804 北海道札幌市中央区南4条西5-8-8 アイビル2 4F

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最終回は「スイーツ」! そして回転寿司などなど?

札幌でふたつの演奏会



札幌で開催される2つの演奏会をご紹介します。





札幌混声合唱団第24回演奏会

2018年11月18日(日)
開演15:00(開場14:30)
札幌コンサートホールKitara小ホール
入場料:1,000円

 

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全国大会一週間前にキタラ(小)ホールでの演奏会。
ジョスカン・デ・プレ、パレストリーナから、人気曲「あさきよめ」。
最終ステージが「大正〜昭和初期の童謡・唱歌を集め」と幅広い合唱音楽を楽しめる演奏会。
ぜひどうぞ!

 札幌混声合唱団 第24回 演奏会 | 札幌コンサートホール Kitara





そして全国大会の前日!

 

東日本大震災復興支援チャリティーコンサートvol.9

2018年11月23日(金)
開演19:00(開場18:30)
札幌時計台2階ホール
入場料:1,500円(一般)


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Men's Vocal Ensemble A Cahelの男声合唱やユーフォニアムなど盛りだくさんの演奏会のようです。
なんと全国大会へ出場する方も、この演奏会に出演するとか!
出演者など詳細はチラシ画像を見て下さいね。

 

http:// https://bemall.jp/sapporo/iQJv2w9ZlnxSvT

 

 

 




観客賞スポットライト 室内合唱部門 その5

 





室内合唱部門、いよいよ最後の2団体です。
…の前に札幌の合唱団、「弥生奏幻舎"R"」代表まぐろ。氏から「史上かつてない二次会」のご案内です。


* * * * * * * * * * * 

全日本合唱コンクール全国大会@札幌、11月25日の夜に恒例の「史上かつてない二次会」を開催いたします。
今年は我々「弥生奏幻舎"R"」が幹事となり、すでに混声部門中心に参加のお声掛けをさせていただいています。

まだ回答をいただいていない団体もありますが、会場的にはまだまだ余裕がある状態です。
同声部門の団体も、前日出演の大学ユース、室内部門の団体でも、参加したいという方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。
出演されていない、聞きに行くだけだけど全国のいろんな合唱団の人たちと交流したい、という方もOKです。
参加される皆さんもこんな企画があるよ、と広めてどんどん宣伝していただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。

 


〇2次会概要
会場:ホテルノースシティ 2F宴会場 金柔の間
(北海道札幌市中央区 南9条西1丁目)
時間: 22:30 - 0:15(予定)
会費: 3,500 円(予定)
※各団の打ち上げ後の開催と言うことで、
 開催時刻が遅い時刻となりますことをご了承下さい。


また、ご連絡させていただいた混声部門合唱団の中には、もしかしたら案内のメールが迷惑メールに入ってしまっている場合があるかもしれません。
「あれ?ウチの団連絡来てないぞ?」という方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただけないでしょうか。
せっかく取った広い会場、なんとかいっぱいにして盛り上げたいと思っています。
どうぞご協力のほどよろしくお願いします。


* * * * * * * * * * * 


そんなわけで今回は混声合唱部門へ出場される方だけじゃなく、興味を持ったひとみんなウェルカム!ということなので、みなさま奮ってご参加ください。
私も行きますよ!

「お、行こうかな!」と思われた方は

メールアドレス:magro*crux.ocn.ne.jp 
(* を @ に替えて下さい)

件名に「かつてない件」や「二次会の件」など記入し、できるだけ早い方が良いのですが遅くても『19日』までにメールを送ってくださいね。


もう少しお話させていただくと、幹事を引き受けてくれた弥生奏幻舎"R"さんは、昨年の全国大会の時点で「私たちがやります!」と手を挙げてくれたんですね。
さらに言うなら9年前の札幌全国大会の幹事も、この弥生奏幻舎"R"さんが引き受けてくれたんです。

「史上かつてない2次会」、私もお手伝いしたことがあるんですが、夜遅くの開始に200人越えの人数、歌っても迷惑にならない場所で、そんなに高くならない会費・・・などと、会場選びから非常に困難を伴います。
また2次会当日は受付などで、幹事団体は充分楽しむこともできません。

それでも弥生奏幻舎"R"のみなさんは幹事を引き受けてくれたんですよ。
その心意気に応えてあげたいじゃないですか。
「今回も本当にありがとう!」と伝えたいじゃないですか。

どうかお近くの方もそうじゃない方も誘ってあげてください。
そして、会場のノースシティがいっぱいになりますように。



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北海道大学のポプラ並木。






それでは室内合唱部門出場団体のご紹介ラスト2団体!

南の島からの代表はかなり久しぶり、初出場の団体です!











10.沖縄県・九州支部代表

合唱団「い〜すたん」

https://www.facebook.com/Chorus.EASTERN/

(混声24名・初出場)



初出場おめでとうございます!
い~すたんさんは3年前に九州支部大会で演奏を聴かせていただきましたが、熱い悲哀の表出が感じられたパレストリーナ、おらしょIIは自発的な音楽にメリハリや表情付けなども優れていて、これらの上質な音楽を、指揮者無しでよくあそこまで合わせるものだなぁと感心したのを憶えています。

しかし、一般部門で沖縄からの出場団体というのは、申し訳ないのですが記憶に無く…。
いったい何年ぶりなんでしょう?

団員さんからメッセージをいただきました。

 


【団紹介】
合唱団「い~すたん」は、2002年4月27日、沖縄県那覇市首里を拠点に結成された混声合唱団です。

現在は、那覇市内だけにとどまらず、県内・県外各地から幅広い年代の団員が集まり、「大人の青春」をモットーに沖縄の合唱を盛り上げるべく日々活動しています。
コンクールの実績としては、今年で結成以来17回連続九州合唱コンクール出場。
4年連続金賞受賞(通算8回目)し、ついに、今回団結成以来初、そして、一般部門としては沖縄県勢38年ぶりの全国大会出場となります。(その前は、1980年の那覇混声合唱団さんだったと記憶しています)

 


なんと沖縄県からは38年ぶりの代表!
それにしても日本のかなり西側にある沖縄の合唱団なのに「い〜すたん」(東方)とは不思議です。
とある事情通の方によると


団名を決めることになり、なかなかこれという名前が浮かばないでいたら、誰かが持っていた英和辞典を開いたページにeasternという単語が載っていて、「東方の」という日本語の意味を見て決めたと聞いてます。
「東方の」だと世界を見据えている感じで良くない?みたいな感じで盛り上がったらしいです。(うろ覚え)

 


なるほど、こっちから考えると沖縄は「西方の」なんですけど。
「世界を見据えての『東方(い〜すたん)』」ですか、カッコいい!
まぁ「ウェスタン」だったらインディアンが出てきちゃいますしね(笑)。

い~すたんさんの課題曲はG3 まいまい(「12のインヴェンション」から)(間宮芳生 曲)
さて、自由曲は?

 


今回の自由曲の1曲目、中村透先生の『雨たぼり』は、2005年のコンクールでも『遊びぶさ』と伴に、自由曲として取り上げさせて頂いており、その際初めて九州大会で金賞を受賞しました。
今回の全国派遣も含めて、この曲は私たちを一つ上のステージへ引き上げてくれた曲です。

2曲目は瑞慶覧尚子先生の組曲「うっさくわったい」から『じんじん』です。
この曲も2013年にコンクールで演奏しており、その際も3年ぶりに九州大会で金賞を受賞しました。
また、2015年の演奏会では、この曲を含めた組曲全曲を演奏しており、団としてとても大切にしてきた曲です。
何より、瑞慶覧先生には日頃より大変お世話になっており、先生の曲を全国大会の舞台で演奏できることがとてもうれしいです。

今回全国大会の会場が(よりによって)札幌ということで、どれぐらい寒いかとか見当もつかず、環境の違いに戸惑うと思いますが、逆にそれが楽しみでもあります。
僕は未だ雪を見たことがないので雪が降ればなお嬉しいです。
最も、そんな余裕もないかもしれませんが(笑)。
ともあれ、初めての全国大会で多くのことを学びつつ、楽しみつつ、お越し頂く皆様に少しでも沖縄の空気をお届け出来れば幸いです。

合唱団「い~すたん」をよろしくおねがいします!!

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平成30年9月1日におこなわれた『合唱団い~すたん September Concert ~九州合唱コンクール宮崎大会資金造成~』演奏後の集合写真ということ。



団員さん、ありがとうございました。
自由曲も沖縄と縁が深い作曲家による、沖縄の作品で揃えられた選曲、楽しみです。
そして

>僕は未だ雪を見たことがないので雪が降ればなお嬉しいです。

おぉ、全国大会時の札幌は雪が降るか微妙なんですが、団員さんのために「雨たぼり」ならぬ、「雪たぼり」をします!(笑)

そしてい~すたんさんのFacebookページ、あまりに綺麗なので団員さん撮影の写真へ転載をお願いしました。


 

 

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沖縄県北部にある本部町(もとぶちょう)の端にある備瀬崎(びせざき)になります。
練習場所である那覇市首里からは車で2時間ほどかかります(笑)。




38年ぶりの沖縄代表と初出場、曲名の通り「うっさくわったい(嬉しくてしょうがない)」ですね。
い〜すたんさんの演奏で、北のキタラホールを南国の空気に変えていただきましょう!








室内部門、いよいよ最後の団体はチャンピオンの登場です!



 







11.佐賀県・九州支部代表

女声合唱団ソレイユ

https://www.facebook.com/soleilsaga/

(女声24名・13年連続出場・第59回大会から13回目の出場)



13年連続出場、さらに昨年で5年連続金賞1位という揺るぎない超・実力団体のソレイユさん。
観客賞も昨年は第2位。
座談会では

  

 

自由曲:エセンヴァルズの「Northern Lignts」
素晴らしかったね。
24人であそこまでダイナミックな演奏。
目の前にオーロラが広がるようでした。

この曲の女声版を聴くのは初めてでしたが
フォルテの余裕、壮麗な声の広がりで
北極に輝くオーロラを聴かせてもらいました。

指揮者の要求に応えて、
ただやるんじゃなく、
表現を自分のものにしている気がしましたね。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/02/06/200143

 

 
今年のソレイユさんの課題曲はF3 麦藁帽子(立原道造 詩/三善 晃 曲)
自由曲はFlorent Schmitt作曲「De vives voix(生き生きした声で)」より「La Tour d'amour(愛の塔)」
「5 Refrains」より「Málefice(呪文)」

おお、フローラン・シュミット!
フランス音楽のエスプリが効いた作品を多く残した作曲家です。
どんな曲なんでしょう?

ソレイユ団員さんからメッセージをいただきました。

 


練習中のエピソード&曲紹介

自由曲2曲ともに物語が描かれています。
練習ではフランス語にも格闘していますが、表現力をつけるために一人ひとりがセリフを女優ばり?に演じるソレイユ劇場も繰り広げられています。

1曲目「愛の塔」は、娘と身分違いの騎士との結婚に大反対し、娘を7年間も塔に閉じ込める王様と、「この愛を変えるくらいなら死んだ方がマシ!」と愛を貫いたお姫様のお話です。
現代を生きる私たちとっては、なんだかお互いにそこまで意地を張らなくてもいいじゃんって思いもしつつ…いえ、どうしても意地を張ってしまう人間の性(さが)のようなものに共感を寄せつつ、練習をしています。

2曲目「呪文」はシェイクスピアの戯曲、「マクベス」の第4幕第1場からの一節です。
大釜を囲んで動物の内臓やら人間の一部分やらを放り込み、不気味な地獄のスープを作っている3人の魔女達のセリフが並んでいます。
魔女になりきり表現したいと思います。
けっこう得意分野かもしれません(笑)

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ソレイユ団員さん、ありがとうございました。

シェイクスピア…むしろなんだかディズニーの世界みたいですね?!
作品を聴いてみるとドラマ性濃く、さらにフランス音楽の世界が合わさり、不思議な印象です。
難易度もかなり高い作品ですが、ソレイユさんなら見事に演奏して下さるでしょう。

団員さんひとりひとりが「悪魔の実の能力者」のごとく超人的歌唱力!…と言われるソレイユさん。
今回はさらに演技力まで加えられました。
魔女たち?! いやいや、ハリウッド女優さんが立ち並ぶ「ソレイユ劇場」に大期待です!





(室内合唱部門のご紹介は今回で終了です。
 明日に続きます)

 

 

観客賞スポットライト 室内合唱部門 その4

 




さて室内合唱部門、今日は2団体をご紹介します!


・・・の前に。

 

 

指揮者の独り言 「帰ってきた全国コンクール出場団体あれやこれや」を書くにあたって。




えええーっ?!
もともとこの「観客賞スポットライト」という企画は「コンクール出場団体あれやこれや:出張版」という名前だったのですね。
そして、なぜ「出張版」という名が付いていたかというと、最初にぜんぱくさんという方が始められた企画で、ちょうど10年前に私がお手伝いするため区別で「出張版」を付けたというわけです。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/20081115/1226756311


そういうわけで本家本元オリジナルのぜんぱくさんが書かれる紹介記事。
今回は初出場の団体に限ってということですが、私の文章なんて比べ物にならないくらい含蓄に富み、深い思索と卓越した視点で合唱団と演奏曲へ切り込んでいくに違いありませんよ!
始まるのを正座して待ちましょう!!

 


…では、待っている間に私も私なりにがんばってご紹介します。

 

 

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札幌時計台

 

 



室内合唱部門、続いてはお久しぶりの県から初めましての団体です!

 

 

 



8.茨城県・関東支部代表

M.L.R

https://twitter.com/M_L_R_mito

(女声20名・初出場)

 


初出場おめでとうございます!
茨城県から一般部門の代表は職場部門を除くと、53回大会のあひる会合唱団以来なんと18年ぶり!
ちなみに職場部門を含むと日立製作所以来13年ぶり、大学部門では流通経済大学があひる会と同じ年に出場されたのが最後だそうです

しかしこの団名「M.L.R.」…謎ですよね? 
どういう意味なのか? そもそもなんて読むのか??
M.L.R.団員さんからメッセージをいただきました。

 


初めまして!M.L.R.(むーるーりー)です。
私達は、茨城県立水戸第二高等学校コーラス部のOG合唱団です。
卒業しても歌いたいというメンバーが集まり、2010年に結成されました。
団名は、結成メンバーが1年の時コンクール自由曲として歌った「女に 第2集」より「会う-手紙-川」(詩:谷川俊太郎 曲:鈴木輝昭)を英語にし、その頭文字をとりました。
合唱未経験者ばかりだった当時の私達が、合唱に魅せられたきっかけの曲です。
M.L.R.としても歌っており、全団員が大好きな曲です。



なるほど、輝昭先生の名曲!
「会う(Meet)-手紙(Letter)-川(River)」で「M.L.R.」!

 

(…でもそれなら「むーるーりー」じゃなく「みーれーりー」じゃないかとちょっと思ったんですが、ゴロが悪いですね)

 

 


課題曲の「麦藁帽子」は、立原道造の美しい色彩で描かれる夏の情景に、三善晃先生が甘美なメロディとハーモニーを作りました。
眩い陽射しと吹き抜ける風、花が咲き誇る真夏の光景と、麦藁帽子への憧憬が伝わるように歌いたいです。

自由曲は信長貴富先生の「不可思議のポルトレ」から「歌はどうして作る」「アウギユスト」です。
与謝野晶子の詩であるこの2曲は、どちらも「真実」という言葉に強い思いが込められています。

「歌はどうして作る」では「「真実」は何処に在る。最も近くに在る。」と断言されており、芸術への真摯な姿勢と自信が表現されています。
「アウギユスト」は四男・アウギュストのことであり、その子こそが「「真実」の典型」だと、これも断言されています。
「歌はどうして作る」は、その自信を裏打ちするような確信に満ちた旋律とハーモニー、「アウギユスト」は息子への深い愛情と、それを劇場のように表現するお茶目さが魅力的な2曲です。
私達の母校・水戸二高は、共学ですが女子しかいない学校です。
女性ばかりの3年間を過ごした私達にとって、男尊女卑が根強かった明治の激動期にこのような詩を書いた与謝野晶子には畏敬の念を禁じ得ません。
その強さが少しでも伝わりますように。
3曲とも表情がまったく違うので、それぞれの世界観を表現できるように頑張ります!

私達の支部大会は、これまで最高で銀賞。
今回は金賞を頂いた上、全国大会に行けることが決まって夢のようでした。

しかしいつまでも夢見心地ではいられません!
全国に恥じない演奏ができるように頑張っています。

よろしくお願いいたします!

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団員さん、ありがとうございました。
前に出場の合唱団まいさんも、同じ信長先生の作品で寺山修司の肖像を描いた作品。
そしてM.L.R.さんは、与謝野晶子の強い意志と真実を描く作品を演奏されるんですね。

「不可思議のポルトレ」は昨年の同声部門でCoro Piaceさんが「伴奏」「明日」を。
一昨年も同声部門でmonossoさんが同じ曲を演奏されています。
終曲へ向かって盛り上がる選曲も良いですが、2曲目の「アウギユスト」で終わるのもM.L.R.団員さんが書かれているように「お茶目」でお洒落でイイと思います。

名門・水戸第二高等学校コーラス部さんの演奏は全国大会で何度も聴いたことがありますが、共学なのに女子しかいないのは知りませんでした!
そしてメッセージからは与謝野晶子が現代に甦ったかのような強い想いを感じられます。
初出場、「その強さが少しでも伝わりますように」という願いのまま、どうか演奏で貫いて欲しいですね。

 

 

 





続いては室内部門でおそらく一番若い指揮者の団体が登場です。






 


9.福岡県・九州支部代表

Chor Doma

(混声22名・2年連続出場・第66回大会から3回目の出場)

 



昨年は4年ぶりの全国出場だったため
「次回の全国出場は4年後なんかじゃなくもっと早くにお願いします」…などと書いたのですが、その願いを叶えてくれて、今年も出場!

昨年の座談会では

 


若い団体なんだけど、
若さだけじゃなく、
音楽が生きていた感じがありました。

一列に並んで、
指揮者の寺田有吾先生が歌い手の中に入っていて。

そのためか、ひとりひとりの発信力だったり
主体性が生きていて「これがDomaだな!」と

伸びしろがあるな、と感じたし
もっともっと成長するんだろうという気がしたな。

聴いていて「愛おしい」感じ!

若さゆえのひたむきさが演奏に表れ、
「アレルヤ」という喜びが
繊細に、多様に歌われることに打たれました。
「表現したい」という想いがまず存在するから、
合唱団としての未来を感じさせるのだと思います。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/01/20/170055



Chor Domaさんの課題曲はG1 Agnus Dei(「Mass for Four Voices」から)(William Byrd 曲)
さて、自由曲は?

Doma団員さんからメッセージをいただきました。 

 

 

今回、自由曲Chanson Éloignéeを選んだ背景には一つの出会いがありました。
今年の1月、スイスからの留学生が入団し、半年間という短い期間ではありましたが、共に歌い語り飲み、一緒に活動しました。
彼がフランス語話者だったため、せっかくなら今年はフランス語の曲に挑戦してみようということになり、選んだのがこの曲です。
これまで、モートン・ローリゼンの曲は何度か取り組んだことがあり、そのハーモニーの繊細な美しさに感覚として心惹かれながらも、リルケの難解な詩、そして馴染みの薄いフランス語の発音には苦戦続きでした。

この詩は、ドイツ詩人として名をはせたリルケが、最晩年を過ごしたスイスの地で、母国語ではないフランス語でもって書いたものです。
それまではどこか暗い影をもつ詩を書いていたのに対し、これらフランス語詩は屈託のない明るさを持っています。
詩人自身もこれらフランス語の詩は「すべてがお菓子を焼くように出来あがった」と述べるほど、気負いなく書かれたものです。
私たちはこの音楽の中に、詩人として生きた一人の男の人生への肯定を見出しました。
幼少期の両親の不仲、軍隊学校での生活、うまくいかなかった結婚生活、そして戦争ーー。
その鋭い感性のために苦悩と孤独に苛まれ生きてきた詩人は、人生の終盤にそれらすべてをあるがまま、我がものとして受け止めたように思われます。
ローリゼンの描く、ゆらぎのある和音やフレーズ、中盤の力強いtuttiは人生への後悔や葛藤、喜怒哀楽を描いているかのようです。

人生経験も浅く若い私達ですが、感じたもの、音楽の中に見つけたものをDoma流に表現していけたらと思っています!

 

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団員さん、ありがとうございました。
スイスからの留学生をきっかけとしての選曲、良いですね!

自由曲のChanson Éloignéeは軽く明るい曲調で進みますが、書かれているように「ゆらぎのある和音やフレーズ」が繊細な魅力となっています。
フランス語への挑戦が、今までのDomaさんの演奏と、一味違う雰囲気を醸し出してくれるかも?

そして「私たちはこの音楽の中に、詩人として生きた一人の男の人生への肯定を見出しました」という捉え方。
Domaのみなさん、それぞれの音楽と人生の肯定を1曲の中に映し、ぜひ私たちに伝えて欲しいと願います。
留学生さんにDomaさんのひたむきな音楽が届きますように。

 



(明日に続きます)