コーラスガーデン IN SAGA レポートその6


九州の団体の演奏は続きます。




混声合唱団 グリーンエコー(鹿児島)


Lauridsen「Sure On This Shining Night」
粉雪(レミオロメン・若林千春編曲)
信長貴富「いまぼくに」より「いまぼくに」「木」
を演奏。


女声19人・男声9人の年代層の広い合唱団。
「粉雪」での「一億人から君を見つけたよ」というフレーズに
(なんで1億人なんだろう?
 日本の人口を約1億2千万として…
 歌う人間は女性以外にオトコもイケる口なのか?アッー。
 それともトルコやイランからの帰国子女で


 「僕は君の全てなど 知ってはいないだろう
  それでも
(日本とトルコの人口を足すと約2億人でそのうち女性を半数とすると)
  一億人から君を見つけたよ」ってことなんだろうか。
 そりゃ「根拠はないけど」と続けたくもなるよなぁ)
などと考えているうちに演奏が終わっていました。集中しろ。


「いまぼくに」のドラマ性を良く表現されていた気がします。
市民合唱団のような雰囲気が素敵でした。




九州の響きと題されたステージ、最後の団体。
MODOKI(佐賀)


そう言えばコンクール以外のMODOKIの演奏を聴くのは
これが初めて。


黒パンツスタイルの44人がステージいっぱい1列に並ぶ。
…全員楽譜を持っていない。完全暗譜なんだ!


山本さんの指揮で
「落水天」(台湾客家民謡 松下耕編曲)


ヴォカリーズ、音響の移動で1列に並んだ意味を理解。
その充実した響きと
美しく切なさを感じさせる繊細な表現にうっとり。



Pierre villette「O magnum mysterium Op.53」
フレーズが各パートで次々に咲き誇る。
一聴して難解な和音の中から
叙情を感じさせるのが山本さんの音楽らしい。



Sven-Erik Bäck
「Se, vi ga upp till Jerusalem
(今わたしたちはエルサレムへと上っていく)」

Bassの緊張感ある音に
コンクールで聴くようないつものMODOKIの雰囲気。



松下耕先生「O salutaris hostia」
重厚な和音が熱く押し寄せてくる!
そして緊張感を保ち、
思いを残し、波のように繰り返し引いていく旋律。



それにしても全曲暗譜といい、
ピンっ!と背筋が伸びた立ち姿といい、
このイベント、このステージにかける
MODOKIの意気込みが伝わってくるようです。
その強い意気込みゆえ4曲は常に前へ前へ!という
コンクールでおなじみMODOKI独特の緊張感が充溢しており
演奏として高度でも、もうちょっと遊び、
言い換えればリラックスして聴ける雰囲気があれば
表現にもっと幅が出るだろうな、と少し思いつつ最後の曲です。



信長貴富「泉のうた」(「初心のうた」より)
軽やかなピアノ前奏に乗って
ソプラノの浮き立つように始まる
「遠くまで歩ける足が」のフレーズが
各パートで歌い継がれステージいっぱいに広がって。


そうだ、ひとりひとりの歩いたあとが道をつくり、
やがてまだ見たことの無い未来、
自分の探している泉へつながるのかも。



そんな道があるといいな・・・




願いのこめられた歌がふくらみ輝き、
この会場の外にまで響かせようとするような
山本さんの指揮も相まって涙が・・・。



ホスト役、そして「九州の響き」ステージの
トリを飾るにふさわしい、素晴らしい演奏でした!




(つづきます)