「コンクール出場団体あれやこれや:出張版」2010(その6)


Web文通相手さんも大学の部を終了させて
あと残るは私と同じ11団体だそうですよ。
がんばりましたね〜さすがです。
どちらが先にゴールできるか・・・。
いま合唱界では金賞1位の予想よりもブームだそうで。(嘘です)



あ。ぜんぱくさん、
「アテ・ネツィック」の意味は今回の記事に!






4. 神奈川県・関東支部代表
湘南はまゆう
(女声38人・3年連続出場)



Combinir di Corista指揮者:松村努先生が振る
おかあさんコーラスの「湘南はまゆう」。
昨年はさすが松村先生!と思わせる的確な音楽と
信長先生編曲の「鎌倉」は唱歌をロマンティックに演奏し
好感をもったステージだったのですが。


今年は課題曲がF3「露営のともしび」
大人の声と松村先生の音楽が合わさるとどんな表現が生まれるか。
そして自由曲: 土田英介「音色は何色ですか?」
2年前も演奏した作曲家の作品で
はまゆうの委嘱曲であるこの曲。
さて、どんな演奏だったんでしょうね。
関東支部レポーターの鱸さ〜ん!

はまゆうさん。
去年の全国出場の経験からかゆとりをもった演奏。
F3の露営のともしびは高校生では出せない
深みと切なさだけでない「哀」が音として在ったと思います。
日本語の処理は松村先生ですから、詩がダイレクトに届いてきます。
自由曲はピアニストの泊さん作詞の
「音色は何色ですか?」という曲
泊さんのオフィシャルWebサイトにでています。
http://mamikotone.exblog.jp/12131748/
こういう物語のある曲って
コンクールで聴くことが少ないので新鮮でした。

鱸さん、大変ありがとうございました!
なるほど、中学生・高校生の演奏とは
ひと味もふた味も違う課題曲が楽しめそうですし、
ピアニストの方が作詞した委嘱曲は
なんだかドラマティックな曲らしく、期待です。


さて、昨年も引用させていただきましたが
はまゆうHPからリンクしてある団員さんのブログ。
合唱、歌、そして仲間たちに対する素直な
「好き」という気持ちが伝わってきて
なんだかあったかい気持ちになります。

はまゆうの歌ごころ
抑制のきいたピアニシモ、針の穴を通すような繊細さ
自分のものにして歌おうとするひたむきさ
ひとりひとりはでこぼこだけど、
みんなで一つのものを作り出していく
まだもう少し、できることがあるような気がします。
全国大会で、もっともっと突き抜けた表現がしたいですね。

全国大会はもうすぐ。
もっといい演奏をしたい熱い空気がいっぱい。
悩むことも多いけど、発見もたくさんある。
真剣で楽しい練習ができるのはとてもしあわせだなと思う。

…うん、今年も精一杯の拍手を送らせていただきます、湘南はまゆう!











5. 神奈川県・関東支部
小田原少年少女合唱隊
(女声38人・2年ぶりの出場)



一般A部門に出場したマルベリー・クワイア、
マルベリー・チェンバークワイアの大元である
小田原少年少女合唱隊。


2年前の出場時はB部門最初の出番で
「お口直しの極上シャーベットを最初に食べる」もったいなさ
…などと書いたのですが
昨年のシード2団体という濃厚実力団体演奏後、
そして同じ支部代表、
同じ声部、同じ人数でもここまで違う
湘南はまゆうさんのすぐ後の出演ですから
「お口直し」の効果は充分にあるかと。


(ってこれじゃ特にはまゆうさんが
 まったりへばりつく、みたいじゃないか!
 そういう意味じゃないですよー!!!)



えー関東支部レポーターの鱸さんからです。

少年少女の曲については、自由曲は絶品です。
身内のひいき目ではあるのですが
特にEsti Dal
夕べの歌と訳され、よく中高で歌われますが
そのほとんどが「夕方の静かな風景を歌った」感じです。
ところが訳詞は非常に悲しい境遇の中の祈り。
一般のステージでこれを聴けるなんて!ですね。
力のある女声合唱団はいくつも思い浮かびますが、
少年少女の声質で表現されるEsti Dal。今から楽しみです。

おお、2年前の「フィンランディア讃歌」のような
感動をもたらしてくれるのでしょうか。
さらに桑原春子先生から
合唱隊と演奏曲の紹介文を送っていただきました。

小田原以外の方達にも聴いていただける
機会があれば・・・と、全日本のコンクールには
1976年から35回連続で出場しています。
関東大会から出られなかった時期が長いので
全国大会は7回目です。
歌いたい子供たちが誰でも加われるよう
オーディションは一切していません。
今回は小学生5年生から高校3年生38人で歌います。



課題曲はF1のパレストリーナです。


自由曲は以下の2曲です。


1.Esti Dal(夕べの歌)
  詩:ハンガリー民謡  曲:Zoltán Kodály(1882-1967)


  夕暮れの森に野宿をしにやって来た旅人が、
  コートを枕に寝転び、手を合わせて
  「神様、放浪の旅にはもう疲れました。
  私に住むところをお与えください」と
  祈る様子を歌います。


2.Até Netsik(気をつけろ、あざらし君)
  詩:Clive W. Nicol  曲:間宮芳生(1929- )


  国際コダーイ協会の委嘱で書かれた児童合唱曲で、
  1987年にシドニーで初演されました。
  あざらしの天敵、白くまは氷の上ではとても見つけにくい
  のですが、鼻の頭が黒いので、それを見つけて、
  あざらしは海の巣穴に逃げ込みます。
  「だから、あざらしを狙う時、白くまは手のひらで
  鼻をかくすのさ!」というイヌイットのユーモアを
  英語とイヌイット語で歌います。

「Esti Dal」は曲調とだいぶ違う詩から
印象が変わりそうですし、
村上春樹の短編小説のタイトルのような(?)
2曲目も楽しそうですね。
春子先生、3団体の丁寧な紹介文、
本当にありがとうございました!
もう、「Esti Dal」の詩のように東を向き
手を合わせて拝んでしまいます(笑)。



さらに春子先生から写真も送っていただきました。



添付写真は今夏のコンサートで
客演指揮のフィンランドのサンナ・ヴァルヴァンヌ先生に
べネズエラの曲を打楽器と振りつきで
教えていただいた時のものです。


このコンサート、サンナ先生のインド人の御主人も
民族打楽器で友情出演してくださり、とっても楽しかったです。


改めて鱸さん、春子先生、ありがとうございました!






(つづきます)