合唱演奏を楽しむための3つのステップ

ここしばらく考えていることとして
「楽しむ」ってどうやるんだろう?というのがあって。


そのジャンルなら何でも大好き!
天性の強い好奇心みたいな生来の、元から備わっているものではなく、
技術として「楽しむ」ことは可能なのだろうか?と。
小学校から高校まで、音楽や国語で解釈の授業は受けたけど
「楽しみ方」の授業は今まで受けたことが無い。
改めて「楽しむ」ってどうやるんだろう?


まだまだ試行錯誤中なのだけど、
現時点の「合唱演奏を楽しむための3つのステップ」をまとめてみた。
一応「合唱演奏」と書いているが、すべてのジャンルに通用するかも。




1.「これはダメ」を捨てよう


楽しめないのは、まず自分が短所と感じる点が気になって
他の長所が見つけられない状態なのかも?
中学・高校だけの合唱経験者には一般合唱団の演奏を
「声が揃っていない」という理由だけで全否定する人がいるように。


その「声の揃い」には目をつぶれば
表現の多様性や解釈の深さなどの長所が見つかるかもしれない。
だからまず自分の理想から外れた「これはダメ」を捨てよう。
捨てることから長所を発見できるかもしれない。


たくさんの幅広い良質な演奏を聴いたり
ロックや民族音楽、正統派の合唱音楽以外で
他ジャンルの表現方法なども参考にすると
「こういうのもアリかな」と思考の変換ができやすいかも。
とにかく自分の理想からの減点法的な聴き方、ダメゼッタイ。




2.相手の意図に乗ろう


腕を組み、「さあどうやるんだよ?」みたいな姿勢では
演奏を楽しめる可能性はかなり低くなっちゃう。
演奏する相手がどんな意図で演奏しているのか。
情熱的なのか、冷静なのか、
楽しく?悲しく?それに併せて乗っかっちゃおう。


「お、熱い演奏だねえ〜。
 クレッシェンドも急速、フォルテも気持ち入ってるねえ〜」
「これはまた冷静な演奏だなあ。
 なるほど、興奮していない分、曲の構造が分かるし、
 歌詞も聴きとりやすいな」


対面する相手がどんな思惑、理想を持って演奏しているのか。
それを読みとってあげると演奏者の感情、
音楽への接し方にシンクロしやすく、
楽しめる可能性がグンと上がる。





3.「君が指揮者だ!」


1、2のステップを試してもどうしても楽しめないし、
聴くのが苦痛な演奏だ。
そんな可哀想な自分をネタにするのも手かもしれないが、
じゃあ1の「自分の理想の音楽」に戻って
今、聴いている演奏を理想の音楽にするにはどうすればいいか、
具体的な指導を考えてみよう。


目の前の演奏団体は同じ。
しかし振っている指揮者は代わってあなたになるのだ。
さあ、今聴いている曲に無制限の練習時間があなたに与えられた。
どんな指導をしよう?具体的な練習方法であればある程良い。


いろいろ考えて悩んで、
(でも合唱団の方向性と全く違っても問題だよなあ・・・)
(結局目の前の指揮者氏も団員さんもがんばってるんだよなあ・・・)
という思いが湧き起これば、それはもう演奏を楽しんでいるのでは。




さて、書いてはみたが、どれも幅広く、深い知識が無ければ
演奏を「楽しむ」ことは不可能のような気がしてきた。ダメじゃん。


知識ではなく、演奏に向かう姿勢だけを問えば
「楽しむ」ためには傍観者では無く「当事者」になること。
あるいはそれに出来るだけ近づこうとすること、
になるのかな。



現時点ではこんなところです。
文章に記して自分の中でまとまったり、
疑問を感じるところもあるので更に考えていきたい。
だいたいこの3つのステップが自分でも実践できているかというと
かなり怪しい時も度々あるからね。


そしてこれを読んでいるみなさんにもお尋ねしたい。


「あなたの持ってる『楽しむための技術』、どうか教えて下さい!」