「コンクール出場団体あれやこれや:出張版2015」(その11)

 

 

 観客賞のご案内


各部門の全団体を聴かれた方による投票で決まる観客賞。
投票方法はツイッターとメールの2通り。
↓ 詳しくはこちらからどうぞ。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2015/11/08/210009

たくさんのご投票をお待ちしております。

 

 

 

いよいよ今週末に全国大会!

 

今日は昨年初出場、そしてグラスハープを使い
話題になった団体の出場です。



 

 








9.埼玉県・関東支部代表

scatola di voce

(26名・2年連続2回目の初出場)



イタリア語で「声の箱」という意味の
scatola di voce(スカートラ ディ ヴォーチェ)さん。
昨年は一般部門で初めてグラスハープを使った
エセンヴァルズ「Stars」を演奏し、
注目を浴びました。


今年の演奏曲は
課題曲G2
Auf dem See 
(Johann Wolfgang von Goethe 詩/Felix Mendelssohn 曲)

 


自由曲はZoltán Kodály作曲
「Este」(夕べ)

Levente Gyöngyösi作曲
「Puer natus in Bethlehem」(ベツレヘムに幼子生まれぬ)



しみじみと夕暮れの美しさに浸るような「Este」。
リズムなど大変難しい作品ながら
ユーモラスな雰囲気も漂わせる
「Puer natus in Bethlehem」。




scatola di voce団員さんへ選曲についてお聞きしました。

 

 

今年のコンクールに臨むにあたって、
前年よりもさらに自分たちの音楽性、
表現力を磨いていくために、
今回はすべて外国語で言語の異なる3曲に挑戦しました。

課題曲のドイツ語は、
歌いこなすために
発音と発声両方を深めていく必要があり、
楽曲の情景を豊かに表現していくことを目指すうえで
メンデルスゾーン&ゲーテの名曲はうってつけでした。


自由曲はどちらもハンガリーの作曲家のものですが、
言語・曲調は全く異なるタイプの2曲です。

コダーイの「Este」はその静かで独特な雰囲気に乗せて、
繊細かつ雄大な世界観をいかに表現することができるか。

そしてジェンジェシの「Puer natus in Bethlehem」では、
打って変わって軽快なリズムに乗せて、
キリスト生誕の喜びを会場中に響かせたいと思います。
(時期的にはまだ1ヶ月早いですが ^^;;)

それぞれに魅力あるこれらの曲を通して、
私たちが積み上げてきた「スカートラ」の音楽を、
ぜひ会場の皆さまにお楽しみいただきたいと思います!

 

 

 

自分たちの音楽性、
表現力を磨くための選曲…良いと思います!
スカートラさんの昨年のジェンジェシの演奏も
軽やかなリズムと良い響きでしたので
今回も楽しみです。



そしてscatola di voceさんの「我が団のこの人」です。


今回は、私達の音楽を陰日向に支えるメンバーの一人、
テナーの風間君をご紹介したいと思います。

彼は気鋭の物理学者として研究に勤しんでおり、
ノーベル物理学賞を受けた「ヒッグス粒子」を発見した
スイスの研究機関に参加していた経験もあります。
海外に赴く機会も多く、多忙な日々を送る風間君ですが、
合唱にかける情熱は誰にも負けません。
よりよい音楽をつくるためにはどうすべきか、
寸暇を惜しんで常に考え、
音楽的なアドバイスや提案をしたり、
優れた合唱音楽の紹介をしたり、
団員の士気を鼓舞したりと、
様々な側面から団の活動を支えてくれています。
また、普段の彼はそんなすごい経歴を
微塵も感じさせないほど(誉めてます)謙虚で親しみやすく、
ムードメーカーとしても一役買ってくれています。
普段は照れくさくてなかなか言えませんが、
団員一同感謝しきりです!

 

 

 

 

 

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水戸の関東大会での写真ということ。

 



…は~、凄い人がいるもんですね!
合唱界ってとんでもなく優秀な方がたくさんいて、
何気なく話していた人が実は凄い人…
という体験が何度もあります。
風間さんがスカートラさんのお役立ちになっているように
スカートラさんでの活動が
風間さんの本業にも
きっと良い影響を与えているんでしょうね!






この全国大会に対する意気込み(もしくは目標や志)など…には。


昨年に続いて全国大会へ出場するにあたり、
今はあらためて自分たちの目指す音楽とは何なのかを
思い返しながら日々練習に励んでいます。
常に成長を追い求め、
変化を恐れずに歩み続けた結果、
今回再び全国の出場機会をいただくことができました。
年を追うごとにメンバーが入れ替わりながらも、
その土台には今まで変わらずに抱き続け、
積み重ねてきた『スカートラの音楽』があります。
コンクールという評価される場においてこそ、
より多くの観客の皆さまに私たちの想いを
音楽にのせて届けられたらと、心から思います。
そしてその先に広がる可能性を信じ、
これからも私たちらしい音楽を追求していきたいと思っています。

 

scatola di voce団員さん、ありがとうございました。
「合唱団はコンクールで完結するのではなく、
 コンクールの先を見て欲しい」
…とある先生は言われました。
スカートラさんは、まさにその言葉を体現されてますね。
長崎で聴く「スカートラさんの音楽」、期待しています!










続いては九州・福岡から
「言葉の魔術師」と呼び名がある先生の団体が登場です。













10.福岡県・九州支部代表

混声合唱団うたうたい

(47名・3年連続出場・66回大会以来3回目の出場)

 



昨年は混声合唱部門の最後に出場され
チェロを伴う一柳慧の作品にインパクトがあった
混声合唱団うたうたいさん。


「高嶋節」とも言われる日本語の扱いに長けた
高嶋昌二先生が指揮者の団体です。
福岡の「らくうた」という合唱団の
第2期で集まった人たちを中心に結成された団体。



うたうたいさんの今年の演奏曲は
課題曲G3
知覧節(「12のインヴェンション」から) 
(間宮芳生 曲)


自由曲は千原英喜作曲
マリア・オリエンタリス[東方のマリア]より
Ⅲ.サルヴェ・レジーナ

混声合唱のための「ヨハンネス福音之傳」より
Ⅳ.それがし、ひと


九州大会で演奏を聴いたんですが、
この「それがし、ひと」の衝撃たるや!
前曲から一転して明るくたのし~い曲調に。
「あ、あン♪」の合いの手や手拍子。
さらにはチューブラーベルまで使い
「のど自慢大会」?「温泉音頭」??
うたうたいさんの後の休憩は
きっとこの曲の話題で持ちきりでしょう!


昨年より響きを集中させ、
スタイリッシュな演奏をする
印象になったうたうたいさん。


今年の夏は松下耕先生主宰の
軽井沢国際合唱フェスティバルにも招待され、
得られた良い体験が

きっと今回の演奏にも現れることと思います。











(明日に続きます)