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第32回宝塚国際室内合唱コンクール感想 その4

 

 


うわっ、すぐに続きを書こうと思ったら9月半ば!

近現代部門感想の続きです。

 

 


銀賞受賞団体

 


Guangdong Experimental High School Choir

(中国・混声20名)


過去に出場した「広東実験中学校合唱団」が前身とのこと。

男声は黒のスーツに白のネクタイ。
女声はカラフルなブラウスに白スカートという対比が面白い。


Ziles Zina(P.Vasks作曲)

ペーテリス・ワスクス(Pēteris Vasks)と読む
ラトビアの作曲家の作品。

以前出場した時と同じ印象で、
やや直線的な声だが
素質あるメンバーが練られた発声で演奏。
声の鳴りが素晴らしい。


ワスクスのこの曲は「現代曲あるある」という感じに
いろいろな要素が詰まった作品。
テンション、表現の幅も広いのでコンクールにふさわしいのかも。
始まりのピアニッシモの緊張感が良かったな。
あと最初見た時「・・・杖?」と思ったら
レインツリーでした。
これも効果的に響いていましたね。

ワスクスのこの曲はあまり好みじゃないけれど、
他の作品にはなかなか良い印象の作品があったので
知ることができて良かったです。

 

 

 


豊田市少年少女合唱団ユース(愛知・女声20名)

永ひろこ先生の指揮で。


「万葉恋歌」より「君待つと」(信長貴富作曲)
「Gloria」(A.Kubizek作曲)
「Convertere,anima mea」(L.Gyöngyösi作曲)

選曲が毎回楽しみな豊田ユース。

1曲目の「君待つと」は最初から神秘的な響きが広がり。
フレーズの運動性も優れていました。
その響きのまま最後の一音の美しさと言ったら…!

2曲目の「Gloria」は
フレーズの開始から柔らかく優しく。
「Gloria…」といくたびも歌われるごとに世界が輝くよう。
表現に歌があります。
表情変化、和音の繊細さも良かったです。

ここまでで、1曲目は「ハーモニー」、
2曲目は「メロディ」を意識した選曲かな?と。
じゃあ3曲目は「リズム」?

ジェンジェシの「Convertere,anima mea」は
確かにリズム要素ある!
さらにこんな難しい曲よっくやるな~と感心するレベル。
リズムの鋭さに加え、息を流すフレーズとの対比。
表情は暗から明への変化も優れ、
それらを身体全体を使って表現していたのも好印象。
これほどの難易度、
コンクールにふさわしいゆえの選曲なんでしょうが。
いや凄かった!


全3曲をここまで優れた発声、
的確な音楽表現で演奏されてしまうと
贅沢ですが、「技巧が目立たない真の名曲」なら
豊田ユースはどんな演奏をするのかな?と考えてしまいます。

あ、豊田ユース、清楚な白のドレスに
肩から胸の鮮やかな青い布のドレープ、
斜めに光る3つのアクセが凄く印象的でした。
今大会の個人的ベストドレッサー!

 

 

 


Abbellimento(チェコ・20名・女声)

 

A Ceremony of Carols This Little Babe Balulalow(B.Britten作曲)
Janošek(Ilja Hurník作曲)
Hoj,hura,hoj(O.Macha作曲)
Dizionario Greco-Selection(P.Eben作曲)

日本でのコンクールに慣れた身としては
キャロルの祭典にしろ、
もうひとつ子音やアクセントに工夫を凝らす方が…
などと思ってしまうのですが
基礎能力の高い歌い手さんたちが
素直に、飾らず、
軽やかに明るくピアノに乗せて曲の魅力を伝える姿に
良い意味で「コンクールらしくない」音楽を堪能しました。

本場のチェコ民謡である「Hoj,hura,hoj」は聴けて良かった。
ソリストの声が響く響く!

 

 

(金賞受賞団体の感想へ続く予定です)