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全国大会あれこれ 後編

合唱

 



鳥取全国大会での出来事を紹介する「全国大会あれこれ」、後編です。


 


●合唱団の枠を越えて


全国大会へ出場される団体の人からまず聞くのが
「他の団体の演奏を聴けない!」というもの。

ではどうすれば・・・というと、なかなか難しい問題です。

昨年から全国大会1日目の夜に
「試演会」という企画が行われました。
同声・混声部門へ出場される数団体が
ホールに集まってお互いの演奏を聴くというもの。

 

昨年はCANTUS ANIMAE、MODOKI、
HIKARI BRILLANTEの3団体。
今年は加えてVOCE ARMONICA、
ヴォーカルアンサンブル《EST》、
さらにmonossoの6団体。



本番前日の貴重な練習時間を少なくしてしまうこと、
本番さながらの演奏を前日にしてしまうことで
コンディション保持の難しさ…
問題はいろいろあると思うのですが。
この「試演会」やることにそれほどの意味があるのか?

そう思い、月1回の練習の
MODOKI団員さん複数人に尋ねてみました。
直前の練習時間の重要さは他の団と比較しても大きく、
さらに今年はひと月前にジョイントコンサートがあり
練習はあまり足りていないはず。
しかし、どの方も「意味があります!」と
力強く答えてくれました。

「直前、つまり明日の本番としては
 この試演会はひょっとしたらマイナスかもしれません。
 だけど、これだけの団体が
 ここまで合唱に
 自分たちの全存在を懸けているのを間近にすること。
 それを実感するのは、これからの合唱活動にとって
 明らかなプラスなんじゃないでしょうか」…と。


他の方に話を聞けば愛知県大会のような
地方大会でも同じ企画が行われているとか。

他団体を「敵」と見がちなコンクール。
その視点を変える興味深い企画だと思いました。












●合唱団の枠を越えて その2


2日目の夜、合唱団の枠を越えて行われる
「史上かつてない2次会」!

今回の史上かつてない2次会は、
広島カントライ&クール シェンヌ団員の
山氏@安芸さんが代表幹事として、
そして広島カントライのメンバーの方が
幹事として運営されました。

山氏@安芸さんからのお言葉です。



人数は、180名参加。
2日目の合唱団の殆ど、
そして中国の連盟のスタッフの方、
来年の東京都連盟スタッフの方、
全日本合唱連盟twiter中の人、が参加されました。
当日は大宴会に慣れている(笑)
MODOKI、CAの方を始め、
出席された団体の皆様のお陰で
スムーズに運営が出来ました。
ご協力有難うございました。
来年の東京での『史上かってない二次会』にも
参加出来る様、広島カントライ更に練習して参ります!

 

山氏@安芸さん、広島カントライのみなさま、
ありがとうございました!
この写真でその楽しさの一片が伝わるでしょうか?

 

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「史上かつてない2次会」、
最後はMODOKI指揮者:山本啓之さん指揮の
「鴎」の大合唱で終わったのでした。
来年も・・・あるのでしょうか?(笑)



 

 

 

 

 




●合唱団の枠を越えて その3


私は金曜に鳥取砂丘へ向かったのですが、
予想よりずっと良かったです。
全天球の空!
「風紋」での岩谷時子さんの
「はだかの砂丘」の意味がわかったような。

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全国大会後の月曜日、
多くの合唱人が砂丘に集まったようです。
そんなヒトコマ。

 

 

 

 


合唱団はもちろん、地域、指揮者の違いを越えること。
15年前は考えられなかったことですね。
良い笑顔だと思いました。


 

 

 

 





●合唱のいいところ


ある合唱団の団員さんへ向けたメッセージが目に留まりました。
詩の解釈、詩に対する姿勢も良かったのですが、
最後の「合唱のいいところ」に「そうだなあ!」…と。

ご本人のご許可を得て、転載いたします。

 

 

詩の中には人間が感ずる
五感(視、聴、触、味、嗅)
が散りばめられています。
そして、「角を吹」こうとしたり、なにかをしよう、と
意図した文の前には、五感(きっかけ)があります。

「鐘きこゆ、野に下りて」
「山鳩の声きこゆ、角を吹け」
「無花果の乳をすすり、ほのぼのと歌はまし」

何かに感動したり、何かに影響されたり、
それは全て人間の五感に寄るところであり、
五感から心が動く、と
白秋は思っていたんじゃないかなと思ったりします。

とか、色々考えていたのですが、
こう思って歌え!と言ってるのではなくて、
「確かにそうだなぁ」「それは違うんじゃないか」
「自分はこう思うなぁ」という自分の気持ちを
大事にしてもらえればいいな、と思っています。

詩を読むのも、譜を読むのも、
ただ文字や音符をなぞって読んだり歌ったりするだけでなく、
それらと向き合って、自分なりに落とし込んで初めて、
読んだことになると私は思います。
練習は、できれば常に個々に読んだものの
すり合わせであってほしいです。(予習復習に留まらず)

もう一度、曲と向き合って、
自分なりのストーリーを考えてみてください。
どんな音符(もちろんピアノ譜も)にも、休符にも、
アーティキュレーションにも、一つ一つに全て意味があり、
そこに【空白】はひとつもないはずです。

誰かに与えられたものでなく、
自分なりのストーリーであればなおさらに。

ひとりで全部やろう!と思うと途方にくれそう(笑)ですが、
みんなで全部できればいいのが、
甘えという意味ではなくて、
合唱のいいところだな、と思います。
隣の人ができなかったことは、自分がやってください。
隣の人もやってないからまあいいか、ではなくて。
そうやって埋めていけば、
いつか全部できるんじゃないかなぁと思ったりします。いつか…

長くなりましたが、会場にいるお客様が
耳をすましてくださるのはもちろんのこと、
見たり、触ったり、嗅いだり、
食べたりできる音楽になることを心より祈っています。

 

 

 

みんなで全部できればいいのが、
甘えという意味ではなくて、
合唱のいいところだな、と思います。
隣の人ができなかったことは、自分がやってください。
隣の人もやってないからまあいいか、ではなくて。
そうやって埋めていけば、
いつか全部できるんじゃないかなぁと思ったりします。


 

 

 

この書き手の方は直前になって全国大会のオンステが
不可能になってしまったとか。

 

全国大会時、このメッセージについて
他の団員さんに伺うとこんな答えが返ってきました。

「あれは本当に良い文だよね・・・。
 あの言葉を胸に、自分は本番へ臨みました」

 

 

 

 





●来年は・・・


閉会式で、来年は東京ということで
清水支部長のスカイツリー、
野村さんがパンダに扮して!

 


 

 


会場を出ようとすると
運営の鳥取県合唱連盟のみなさまがプラカードを持ち。

 

 

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「来年、東京で お会いしましょう」
「ありがとう ございました」

 

 

鳥取県合唱連盟のみなさま、
こちらこそ、本当に、ありがとうございました!


 

 


(全国大会あれこれ おわり)