観客賞スポットライト 室内合唱部門 その2

 

 

 





再度観客賞の投票についてご説明します。



参加資格:「大学ユース部門」「室内合唱部門」
     「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
      それぞれ全団体を聴いていること。
      (その部門の出演者は投票できません)



投票方法は2つあります。


1)ツイッターによる投票

投票方法:ご自分のツイッターアカウントで
「大学ユース部門」「室内合唱部門」なら
それぞれハッシュタグ 

#大学ユース17 
#室内合唱17

を付けて
25日大学ユースの部終演(予定13:21)
室内合唱の部終演(予定16:59)から
審査発表前の18:00までに
良かった2団体を書いてツイート。


その際、各団体の後に感想を書いていただけると
とても嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)

※昨年、ハッシュタグを間違えた方が
何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので
正確にお願いします!

 

 

ツイート投票の例:

ムジカ●● 熱い演奏に燃えました!
▲▲声友会 密なアンサンブルと笑顔が良かったです。#室内合唱17

 

 

 



ツイッターアカウントを持っていない方は

2)メールによる投票

投票方法:メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。

件名は「観客賞」で。
締め切りの時間は
ツイッターでの投票と同じです。


いかがでしょうか?
つまり

 


1)その部門の出演者じゃない全団体聴いた人


2)2団体もしくは1団体を書いて


3)部門終了後すぐに投票

 

 


…してくださると、とーってもありがたいです。
たくさんのご投票をよろしくお願いします!



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Photo by ピアノストさん

 



室内合唱部門の続きです。
今日は3団体をご紹介します。




最初は東北から実力ある若手合唱団の登場です。







4.福島県・東北支部代表

L'Aube des Temps(ローブ・デ・タン)

(混声21名・第66回大会から5回目・5年連続出場)



「時代の夜明け」を意味する団名が示されるように
福島県内出身の若手シンガーを中心に結成した合唱団です。

あの菅野正美先生が指揮者をされていて、
昨年の自由曲はブルックナーのモテットを端正に。
スペイン・バスク地方の作曲家
フリオ・ドミンゲスの現代作品を
丁寧に、センス良く演奏されたのが印象的でした。


今年の課題曲はG1 Adorna thalamum tuum, Sion

(Orlande de Lassus 作曲)

自由曲はKlusās dziesmas (静寂の歌)より
II. Dusi Dusi (眠れ 眠れ)
III. Trīs meži (三つの森)
作曲: Pēteris Vasks

"Dwa motety wielkopostne"(2つの受難曲)より
Crucem tuam adoramus, Domine
(貴方の十字架を信じます 主よ)
作曲:Paweł Łukaszewski


ラトビアの作曲家ワスクスの哀切な2曲のあと、
ポーランドの作曲家ウカシェフスキの
陽が射すような温かみのある作品が続きます。


ローブさん、4年前にはこの「静寂の歌」より
1曲目を演奏していました。
当時も整った発声が、
作品の持つ緊張感を生かしていた印象がありました。
今年も精緻な響きを聴かせてくれることでしょう。




 




続いて昨年は武満徹「うた」を
洒落っ気たっぷりに演奏されたこの団体です。





 

 

 



5.徳島県・四国支部代表

Serenitatis Ensemble

(混声21名・2年連続出場・第65回大会から3回目の出場)




結成が2005年の「セレアン」とも呼ばれる
Serenitatis Ensemble。
Serenitatis (セレニターティス) には、
ラテン語で「晴れやかな」「穏やかな」という意味があるそうです。


昨年は武満徹氏の「うた」を
フレーズ末の繊細さにこだわり。
そして「恋のかくれんぼ」では
優しくゆったりとした雰囲気で演奏。
午後のひとときを過ごす音楽として
実にふさわしい演奏でした。


今年の課題曲はG3「子どもは……」
そして自由曲は
詩:谷川俊太郎
曲:湯浅譲二「歌 A Song」

へぇー! 湯浅譲二先生って代表的な
日本の現代音楽の作曲家じゃないですか!
今年も京都の西城陽高校が全国大会で
「芭蕉の俳句によるプロジェクション」を演奏し
金賞を受賞されました。



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未聴感!
(さそうあきら「ミュジコフィリア」4巻より)


しかし、今回の演奏曲は聴きやすい作品とのうわさ。
どんな曲か楽しみです!


 

 

 




21分の休憩後、4年ぶり、福岡の期待の新星が登場です。





 

 





6.福岡県・九州支部代表

Chor Doma

(混声24名・4年ぶりの出場・第66回大会から2回目の出場)

 

 

 
4年前の出場時
佐藤賢太郎先生(Ken-P)作曲の
「Missa pro Pace」より

Kyrie, Gloriaを演奏されたDomaさん。

当時、指揮者の寺田有吾先生は
大学部門を除く他部門すべてで最年少の24歳で出場。
団員さんもそれに応じた若さが眩しかったです。


4年前の観客賞では


「若者たちが心から共感して
『良い曲だよ!』と真摯に伝えてくれる・・・
それに目を潤ませて聴きながら
『俺はなんて多くのものを失ってしまったのだろう…』
と、この演奏で改めて気づいてしまって」

「Domaの美しさって、加齢によって消えていく繊細さみたいな。
儚い、この一瞬の演奏と感じさせるからこそ美しいよね」

「汚れた大人たちには無いものが」
「Chor Doma! 君たち眩しすぎるぜっ!」との声が次々と。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2013/12/08/184731

 



あれから4年。
Chor Domaさんの今回の演奏曲は
課題曲G2のプーランク。
そして自由曲は
Eric Whitacre作曲
「Alleluia」

力強く、時には静謐に。
さまざまな「アレルヤ」のリフレインから
神秘的な音響が醸し出される作品。




団員さんからメッセージをいただきました。

 


Chor Domaです。
私たちはごはんのおいしい街・福岡で、
「ピッチとアインザッツ以外は自由な合唱団」を
目指して日々のびのびと活動しています。

課題曲は、私たちの一番の持ち味である
アンサンブルを活かせそうなG2を選びました。
プーランクの作品を扱うのは初めてで、
その繊細で複雑な和音には苦戦しながらも、
周りを聴くこと、能動的にフレーズを動かすことなどを
意識して練習してきました。
ただ美しいのではなく、
曲より微かに滲み出る狂気まで
ご堪能いただければと思います。


自由曲は、実はある団員の
熱烈なアプローチによって選ばれました。
作曲者のE・ウィテカーは、特定の信仰はもたず、
これまで所謂宗教曲も書いたことがありませんでしたが、
ある時インスピレーションを受け、
この「Alleluia」を書いたと言っています。
彼が賛美するものは、宗教的なものを超えた
「存在そのもの」なのかもしれません。
そこから何かを受信した我が指揮者は、
「存在、宇宙、アーメン」「ガイア=コスモ理論」など
様々な迷言を残しました。
我々団員は戸惑いながらも、叡智を超えた察し能力で、
私たちなりの宇宙を表現すべく練習してきました。


全国大会という大きな舞台。
そこに立つことは正直とてもプレッシャーもあり、
胃腸弱い系合唱団を自称する
私達のお腹はキリキリと痛みますが、
自分たちがやりたいことにどこまで近づけるか、
ギリギリまで挑戦していきたいと思います。

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秋に行った合宿での風景だそうです。





団員さん、ありがとうございました。
…とりあえず、寺田有吾先生が
素晴らしい指揮者なのはわかりました。



この4年間でChor Domaさんは演奏会を行ったり
35人1列オーダー指揮者無しでパレストリーナを演奏したり
いろんなことがありました。


福岡という岡山からは遠い地なのに
意外とDomaさんの演奏を聴いているんですよね。
その演奏の全てが、鮮烈でした。



4年前の感想ではさらに


「これからもっといろんなことができそう」
「応援したくなる!」
「退場する最後の団員さんまで拍手が続いてましたね。
 共感して聴いた人が多かったのでは」


Chor Domaを知る人はかつて
「この団はやりたい曲を好きなように演奏するスタイルなんです。
 コンクールだから難しい曲をやろう、では無いんですね」
…と言っていました。


寺田先生、Chor Domaのみなさん、
この4年間で培ったもの。
あなたたちの好きな曲を。
あなたたちがやりたかったことすべて。
どうか私たちに力の限り聴かせて下さい!



(明日に続きます)