観客賞座談会同声部門・最終回



同声合唱部門の座談会。

5位以内に入らなかったものの
話題になった団体を出演順に。

 

Coro Piace

(女声18名)

 

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私は凄く好きでした!


自分も!
初出場で、年配の方もいらっしゃるでしょ?
大変失礼だけど予想以上に良くてびっくりしました。


課題曲F2のプーランクは各パートを聴いて
歌唱力があるな!と。
旋律が素晴らしい!


先ほど言われたように年配の方も多いんだけど
それがマイナスじゃなく「大人」な合唱になっていて。


自由曲は信長先生の「不可思議のポルトレ」から
2曲でした。


1曲目の「伴奏」が良かった!


自分は2曲目の「明日」が良かったな。


声が豊かに響いて等身大の演奏に聞こえました。


やっぱり大人の合唱、表現でしたね。


指揮者の大森友美子先生、
ピアニストの犬飼里余子先生、
どちらも凄く情熱的だったな~。


指揮者の先生が引っ張るんじゃなくって
「私、燃えてるのよ!」という姿に
歌い手がインスパイアされて歌っているのが良かったです。




《文吾の感想》

何度も恐縮ですが年配の方の割合が多いのに
プーランクのソプラノは透明な音色。
声楽的に非常に鍛えられている印象で
表現も豊かにたっぷりと。
フォルテのイメージも輝き、広がりがありました。

自由曲は声を変えて、
今まで生きてきた歳月に歌わせるような等身大の演奏。
気迫も感じられる演奏でした。
犬飼先生のピアノも良かった!















CLARICE

(女声43名)


自由曲のブラームス、ひたすら良かった。
感動しました。


ホルンとの協演は珍しいし、
こういうコンクールという場で聴けて良かったね。




《文吾の感想》

中学生ぐらいの年代の団体が
こういう自由曲の選曲は
とても意義がありますね。
純粋な女声とホルンの重なり合いが心地良かったです。















Choeur Nature

(女声43名)



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参りました!


この課題曲(F4「朱の小箱」)を演奏された中で
一番大人な演奏でしたね。


やっぱり声楽的に非常に練られていて。


指揮者の樋口久子先生の音楽を
団員さん一人一人が消化している印象です。


自由曲は池辺晋一郎先生への委嘱曲、
「東洋民謡集Ⅴ」からだったけど。


自由自在な印象でした。


あの、沖縄出身の自分から言わせてもらうと
「1.じんじん」、原曲の要素がほとんど無い!


一同(笑)。


「じんじん」リミックスVersion?(笑)


「じんじん」は沖縄のわらべ歌で
「てぃんさぐの花」の次ぐらいに有名で
みんな子供の頃に歌っている曲なんだけど
原型を留めていなかった(苦笑)。


メチャクチャ難しい編曲だったね。
よくあんなリズムに乗れるな~と!


2曲目の「4.しっちょこはっちょこ」
佐賀と長崎のわらべ歌だったけど、
こちらも難曲を軽々と演奏して。


こっちは原型残ってたのに!


一同(笑)。





《文吾の感想》

課題曲の第一声から
やはり声が鍛えられているな~と。
統一された発声でユニゾンの整った美しさ、
また分かれるハーモニーの美しさ。

自由曲もその統一された発声がクリアで
演奏の効果を上げます。
「じんじん」は軽やかなリズム。
フォルテからピアニッシモまで自在に表現し。
特にフォルテでは壮麗な音の柱まで感じさせるほど。
「しっちょこはっちょこ」はメモに一言、
「うっめえな~」と書いてました(笑)。


メール投票では

 


心地良いアンサンブル。メリハリも効いて良い。

 

…という感想がありました。













合唱団L'alba

(女声25名)

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団名の通り、
安積「黎明」を彷彿とさせるサウンドと演奏!


一同 同意。


課題曲の「朱の小箱」
さすが鈴木輝昭先生の作品を
歌い込んでいるだけはあるな、と。


とても自然体で輝昭作品を演奏していて。


そう! 色々やっているんだけど
それが自然に聴こえるんだよね。
凄いと思いました。


あと、前の団体のChoeur Natureと
同じ課題曲なのに全然違って聴こえて!
聴き比べが楽しかったです。


九州の佐賀女子OGと東北の黎明OGが
並んだわけだからね。
東北らしい清楚な響きが魅力的でした。


自由曲(石島正博先生「女歌」から)
よく練られた演奏でしたね。


楽譜が見える感じが…。


あ~、わかる気がする。
演奏の設計というか、
見通しが遠くまであったような。


この最終曲「シッチ、ハタバルヤ」
沖縄の歌で。


文吾 おぉ! 沖縄出身としては?


葬儀で女の人が
踊りながら歌うという内容なんですけど
後継者が途絶えてしまったんですよね。


文吾 はー、葬送歌なんだ。
   途絶えた貴重なものを
   合唱で聴かせてもらったということですね。



4曲ともレベルが高かったです!





《文吾の感想》

統一された発声、トーンをずっと保ち。
語感にこだわった柔らかい発語に魅力を感じました。

自由曲は集中度が非常に高い演奏。
こちらも均一のトーンから立ち昇る、
さまざまな演奏効果が印象的で。
特に最終曲の「終歌 シッチ、ハタバルヤ」は
鈴の音色と女声の響き、重なり合いが
神秘的と言っても良いほどでした。




ツイッター投票では

 


絶えず音楽が流れ音色に表情の変化があり、意味がよく取れる演奏だった印象

 


…という感想がありました。












HBC少年少女合唱団シニアクラス


(女声51名)



自由曲の鈴木輝昭先生「夢の木」から「2nd Scene」
響きがとても良かったです。


和音もしっかりしていました。


「ひぐらしのモチーフ」の効果が良かったね。



《文吾の感想》

自由曲は難曲を丁寧に演奏されていましたね。
ピアニストの豊田早苗先生の演奏も良かったです。






(観客賞座談会・混声合唱部門に続きます)