観客賞スポットライト 大学ユース部門 その2





今回は観客賞の投票についてご説明します。



参加資格
「大学ユース部門」「室内合唱部門」
「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
それぞれ全団体を聴いていること。
(その部門の出演者は投票できません)



投票方法は2つあります。


1)ツイッターによる投票

ご自分のツイッターアカウントで「大学ユース部門」ならハッシュタグ 

#大学ユース18 

を付けて
24日大学ユースの部終演(予定12:57)から審査発表前の17:25までに良かった2団体を書いてツイート。


その際、各団体の後に感想を書いていただけると大変嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)

※昨年、ハッシュタグを間違えた方が何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので正確にお願いします!


ツイート投票の例:
 
 ●●大学合唱団 熱い演奏に燃えました!
合唱団▲▲ 密なアンサンブルと笑顔が良かったです。#大学ユース18

 
 
 

ツイッターアカウントを持っていない方は

2)メールによる投票

メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。

件名は「観客賞」で。
締め切りの時間はツイッターでの投票と同じです。


いかがでしょうか?
結果は後日、このブログで発表したいと思います。
みなさんのご協力あっての観客賞。
たくさんのご投票をよろしくお願いします!

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キタラホールへ向かう中島公園駅入り口。
 
 


今日は3団体をご紹介します。


 
 
 

3.福岡県・九州支部代表

九大混声合唱団

(混声83名・3年連続出場・第40回大会から17回目の出場)



北海道から遠く離れた九州から、全国常連となりつつある九大混声さん。
昨年は三善晃先生の「子どもは……」をパートが混在した並びで演奏され、個々の想いが伝わる好演。
さらに自由曲の信長貴富先生「『春と修羅』から2」では共感深く、若さが作品に新たな魅力を加えられた演奏を聴かせていただきました。
そんな九大混声さん、今回の選曲は? 

 
こんにちは、九大混声合唱団です。
今年もこうしてご紹介していただけることをとても嬉しく思います。
九混は3年連続17回目の全国大会出場になりますが、団員が大きく入れ替わったこともあり、今年も例年とはまた一風変わった九混をお見せできるのではと思います。

課題曲であるG2「Chor der Engel」は演奏される団体が非常に少ない難曲です。
ロマン派、シューベルトの曲調を活かし、大人数であることを特徴とする九混らしいハーモニーの重厚感と、細やかで柔らかな発音やディナーミクで、壮大かつ繊細にキリストの復活を表現します。

自由曲の千原英喜作曲「Agnus Dei -空海・真言・絶唱-」は、空海とキリストの世界観を絡めて世界平和への祈りを謳った作品です。
『若き空海が四国の室戸岬で修行中、突如として空に輝く金星が口の中に飛び込んできた。金星は虚空像菩薩の化身であり、この瞬間、彼は宇宙の理を知り、宇宙意志との疎通を果たしたのである。』
この劇的な場面とともに、安息と幸福、そして平和への祈りがグローバルに歌われた一曲となっています。
語りや様々な楽器を利用して演奏するのも見所のひとつです。
九混による宇宙的な音の響き、そして真言とミサの融合を是非お楽しみ下さい。

最後になりますが、合唱は聞いていただける皆様がいて初めて一つの音楽になると思っております。
この全国大会という素晴らしい舞台で、素晴らしい観客の皆様と共に、最高の音楽を創っていけることを心から感謝しております。
 

 

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宮崎での九州支部大会での写真ということです。


ありがとうございました。
課題曲G2「Chor der Engel」は、九大混声さん以外では大学ユース部門、さらに室内合唱部門でも選曲される団体はゼロという状況です。
ドイツ語・ロマン派の難しさがそうさせていると想像するのですが、学生団体が果敢に挑むのを賞賛したいですね。

自由曲の千原英喜先生「Agnus Dei=空海・真言・絶唱」は、昨年はジュニア&ユースコーラス”Raw-Ore”さん、2012年に淀川混声合唱団さんも演奏されました。
虚空蔵菩薩真言、光明真言、Agnus Deiをテキストにした、男性の語りから始まり、鳴り物も入る演奏効果が高い曲です。
昨年の「春と修羅」でもドラマ性高く演奏された九大混声さんなら、この作品もきっと見事に演奏されるでしょう。
とても期待しています!




 

続いては昨年初出場、そして観客賞第1位を受賞されたこの団体です。

 
 
 
 


4.宮城県・東北支部代表

ジュニア&ユースコーラス“Raw-Ore”
 
https://twitter.com/raworechorus
(混声62名・2年連続出場)


仙台市南材木町小の合唱団団員や卒業生で結成されたというロー・オーレさん。
「原石」という意味を持つこの団体。
ロー・オーレ団長さんからメッセージをいただきました。
 
 
皆様、こんにちは、初めまして!ジュニア&ユースコーラスRaw-Ore(ロー・オーレ)です。
ロー・オーレを知らない方へ簡単に自己紹介させていただきます。
私たちは2006年に創団し、下は小学生、上は大学生、社会人幅広い年代が集まって活動している団体です。
 
昨年に引き続き、今年も全国大会に出場することができ、団員一同、とても嬉しく思います。
そして昨年は観客賞1位という賞をいただきまして、誠にありがとうございます。
 

 


そう! 昨年は観客賞1位ということで、大変人気が高く、課題曲の「まぶしい朝」では初出場の新鮮さそのままに清々しい冬の朝を感じさせ。
自由曲の千原英喜先生作曲「Agnus Dei -空海・真言・絶唱-」は演出効果が高いこの作品を、演出だけに留まらず、上質な発声で非常に上手くまとめられていました。

 

 

ロー・オーレさん、今年の課題曲はG4のⅣ(「草の上」から) (三好達治 詩/首藤健太郎 曲)
さて自由曲は?

 
今年私たちが自由曲に選んだのは、千原英喜先生作曲混声合唱のための「コスミック・エレジー」より「4.牡丹圏」です。
大気圏に百花の王「牡丹」が咲き乱れ、地上に降り注ぎ、乱れ舞い舞う蝶々、そして伝説の生き物「猩々」が登場します。
「猩々」とは、髪の毛と顔が赤く、猿の体をしていて、お酒が大好きな歌舞伎に登場する生き物です。
この曲はテンポ、拍子が次々と変わり、曲に慣れるまで時間がかかりました。
団員どうしで話し合ったりする機会が多く、コミュニケーションをとることによって、さらに団員どうしの仲が深まり、曲に対しての団結力が見えてきました。
「猩々」がせりあがる歌舞伎の情景を団員全員が若さあふれるエネルギッシュな歌声で表現していきます。
 

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 東北支部大会での写真だそうです。
 
 
 
今年も千原作品!
しかも愛媛大、九大、このロー・オーレさんで自由曲の千原作品が3つ続くことになります。

この「牡丹圏」、昨年の「Agnus Dei=空海・真言・絶唱」に劣らずインパクトの強い作品です。
詩には「鉦と笛とを伴奏にしていま」「銅鑼が鳴る鳴る」なんていう箇所もあり。
伴奏に重低音の太鼓や鉦を必要とし、掛け声でどんどん盛り上がっていきます。
こういう演出効果が多用されている作品は、ひょっとしたら効果だけが浮いてしまう場合もあり。
しかし昨年のロー・オーレさんの演奏を思い返せばそんな心配は無用でしょう。

草野心平が描いた壮大な歌舞伎の情景。
キタラホールに「千万万の」牡丹の花を見事に咲かせてください!










続いては2年ぶりに出場の、この団体です。

 
 
 


5.新潟県・関東支部代表

新潟大学合唱団


(混声62名・2年ぶりの出場・第59回大会から8回目の出場)



名島啓太先生の指揮による、軽やかさが持ち味の団体。
2年前は今年の中学・高校の全国大会審査員を務めたスイスの作曲家Ivo ANTOGNINI氏の作品を自由曲に選び、良い意味でコンクールらしからぬ爽やかさを感じさせてくれました。

学生指揮者の高橋さんからメッセージをいただきました。
  
 
こんにちは、新潟大学合唱団です!
今年は29名という例年よりも多くの新入生に恵まれ、団員一同、全国大会出場を目指して日々練習してきました。

○演奏曲への想い
課題曲はG1で、William byrd作曲の「Agnus dei」です。
当時のイギリスではイギリス国教会とカトリックが混在する世にあり、イギリス国教会を拒否したカトリックは国教会により弾圧されていました。
そんな中カトリックの信仰を貫いたbyrdの悲痛な想いを、神様への祈りを込めて歌います。
byrdの名作を名島先生の指揮する音楽で、新潟大学合唱団のサウンドで、聴衆と一体となって、Kitaraに響かせます!

自由曲は間宮芳生作曲『合唱のためのコンポジション第1番』より、「Ⅲ」「Ⅳ」を演奏致します。
この組曲は現在第17番まで続く間宮先生のコンポジションシリーズの第1番目となります。
民謡の中にあるハヤシコトバを題材としており、今回新潟大学合唱団が歌うⅢとⅣはそれぞれ「子守唄と童歌」、「神楽」をモチーフとした作品となっています。
「Ⅲ」では映画「火垂るの墓」の音楽の作曲もされている間宮先生の、どこか不気味な、それでいて暖かさもあり、懐かしさも感じさせるような、独特の空気感でホールを満たします。
「Ⅳ」では、人間を捨て去り、『熱狂』を表現することに命をかけます。
曲の中にある音楽的要素は崩さず、パーカッシブな演奏で聴衆の心を引き付けます。
バリトンとテノールの2人のソロにもご注目ください!
 

 


そう、自由曲「合唱のためのコンポジション第1番」はG3「まいまい」の作曲家:間宮芳生先生のライフワークともいえる作品の、一番最初のものです。
「IV」は私も歌ったことがあり、掛け声などのリズムがとても楽しかった記憶があります。
この日本合唱曲の古典ともいえる名作に、名島先生のセンスと若い新潟大学合唱団のみなさんが、きっと新鮮な風を吹き込んで下さると期待してしまいます。
 
 

○全国大会(札幌!)への想い
新入生が入団し、本格的な練習がスタートする5月の最初の練習で、ホワイトボードに大きく「全国大会」と書き、「今年は全国大会に出場したいんです!」と、団員の前で話したことを覚えています。
普段の練習の最中も、札幌にはKitaraという素晴らしいコンサートホールがあって、、札幌でジンギスカン食べたいね!、、札幌はラーメンが美味しいよ!、、などと、団員と共に夢を見てきました。
そんな全国の舞台に立てることが決まったときは、本当に嬉しい想いでいっぱいでした。
常任指揮者の名島啓太先生を初め、新大を応援し演奏を聴きに来てくださる方々、様々な人に支えられ、立つことが出来る全国の舞台だと思います。
悔いの無いよう、精一杯演奏して参ります!
今1番脂が乗っている新潟大学合唱団を、是非応援よろしくお願いします!

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新潟県大会での写真ということ。



高橋さん、ありがとうございました。
最初の練習、学生指揮者さんが新入生の前で大きく「全国大会」と書く!
ドラマ化待ったなし!の光景が目に浮かぶようです。
美味しいジンギスカンとラーメンを食べて、夢の舞台Kitaraで喜びの声を精一杯響かせてください!


(明日に続きます)