追悼・皆川達夫先生




4月19日に老衰のため死去された皆川達夫先生。
合唱センター開館30周年を記念した、皆川先生による講演会が2010年2月にあったそうなんですが、それを誌上採録したハーモニー152号の一部を全日本合唱連盟さんが公開されています。


「先を見据え、外を見渡す目を持とう」

 

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「異質の文化に触れるということは、自分を知るということ」

「他を知ることによって、自分をしっかりと見定める必要がある。日本人は、私自身も含めてですが、常に発想が目の前。目の前をどう処理するかに追われる。これは長所であり短所です。」

「100年後を見据えて、合唱連盟がどう進むべきかを見る目が必要です。」


新型コロナウイルスの影響で先が見えないいま、それでも100年後にどう進むべきかを見る目・・・心に置いておきたいと思いました。
皆川先生、今まで本当にありがとうございました。

 

 

豚肉を乳酸発酵させたら旨かった!






「きょうの料理」を見ていたら「豚肉の乳酸発酵漬け」という言葉が飛び込んできて。
興味が湧き豚もも肉の固まりを買ってきて試してみました。


詳しい作り方は ↓ を見ていただくことにして。

 

 

何と言っても面白いのは「室温(15~20℃が目安)に1日おいてから冷蔵庫で2~3日間おく」でしょう。
大丈夫かー?!

作り方通り、1日台所の隅に放っておき、冷蔵庫に2日置きます。

 

 

 

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おおお、汁がピンク色! 大丈夫なのかー?!


 

 

 

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肉はやや白っぽく、柔らかくなっています。
格別おかしな臭いはしません。

 

 

 

 

 

 

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漬けた汁を沸かすのですが・・・このアクの量!
(野菜を最初に入れてしまいましたが、アクが取りにくいのである程度取ってから、野菜を入れた方が良いと思います)


肉、野菜を中弱火で煮込み続け、アクをこまめに取り、30分ほどして温度卵、黒胡椒、細ネギで完成!

 

 

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おそるおそるスープを一口。


・・・うっまぁ~!
なにこの押し寄せる怒涛の旨み!
野菜の自然な甘みと調和し、乳酸発酵スゴイ!
最後まで美味しくいただけました。

一応、食べてから5時間以上経ちますがお腹は痛くなったり、トイレに駆け込んだりもしていません(笑)。



まだもう2袋分、冷蔵庫に残っているので、次は「発酵豚の干し肉」を作る予定。楽しみ!



大地讃頌いろいろ




知人が教えてくれたんですが


【合唱曲】大地讃頌《四部合唱》cover by MELOGAPPA × かっつー / 歌詞付き【メロガッパ】

 

 

楽しいですね!
MELOGAPPAさん、他にもたくさんの合唱曲をUPしてくれています。

 

 


こういうメジャーな合唱曲を、こんな切り口で演奏してくれるのはとても良いと思うので、他のアーティストもやってもらえると嬉しいですね。



ちなみに混声四部版を男声で歌っているようですが、作曲者ご本人による男声四部編曲版もあります。

 

 



ただ、合唱曲をアレンジして演奏するのは難しい問題もあったり。
今の人は、「Pe'zの大地讃頌事件」って知らないのかな~とちょっと気になりました。

  

 
いや、好きな演奏なんですけど・・・。


作曲者は要らない音は楽譜に書かないので、作品の尊重とアレンジの両立、考えると袋小路に。


あ、そういや東京混声合唱団さんの歌詩が入った演奏を観たんですけど。




カンタータ「土の歌」7 大地讃頌(オケ伴・歌詞付)―佐藤眞



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「その立つ土に感謝」だったのね。
中学生の時から「その他 土に感謝」と思ってましたよ。
「つ」ひとつどこ行った?!)

 

 

「結婚式を自粛したら100万円飛んだ末、それ以上のものを得た話」が良かった

 

 

 

ライターの岡田悠さんが、新型コロナウイルスの影響で結婚式をキャンセルしてからの話。
何気なく読み始めたら、かなりぐっと来ました。

 

 

  

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全ての情報を遮断して、外界に耳を塞いで、一切の興味を失って。振り返ると、それは緩やかな腐敗だったと思う。未知への好奇心という僕の根っこを形成している部分が腐っていって
https://note.com/hyosasa/n/ne4e28cc7fad3

 

 

とても良い言葉だと思います。
そして最後の、この決意が自分にも大きく響きました。



「この状況がいつまで続くのかは分からないけど、僕はまた旅行記を書き始めたいと思う」



岡田さんは過去にこんな良記事も書かれた方。



それゆえ、決して浅薄じゃない、心の底からの決意と受け止められたのです。
岡田さんなりの「今の旅」、諦めず、好奇心を保ち続けていれば、引きこもっている自分にも見つかるかもしれない。

 

 

ミューザ川崎シンフォニーホールのラジオ体操がスゴい!





音楽ホールは1997席で、音響も抜群と評判の高いミューザ川崎シンフォニーホール。
そのラジオ体操がスゴいと聞いて見てみました。

 

 

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なんとパイプオルガン伴奏!
こんな荘厳で神々しいラジオ体操、初めてです(笑)。

しかも体操中に添えられる言葉がいちいち面白い。



「オーケストラの指揮者になったつもりで」

「大きなシンバルを鳴らしてみましょう」

「拍手喝采。カーテンコールを浴びてみましょう」


「体を横に曲げる運動です。楽譜をめくるように!」
いやその動きは楽譜めくるには大きすぎるんじゃないかな・・・。


体操のお姉さんも専門の人ではなく、おそらくスタッフさん?
一生懸命な姿に、見ながら楽しく体操することができました。
おしまいの言葉は

「コンサートホールでお会いできる日まで健康に過ごしましょう」 


いや本当に。
ミューザ川崎シンフォニーホールは4月11日(土)~5月6日(水・振休)まで臨時休館だそうです。




そんな時期に、こんな楽しい動画を本当にありがとうございました!

 

 

幡野広志さんの北海道旅行




幡野広志さんと言えば血液がん患者の写真家。
余命を告げられてからの言葉、著作に惹かれて、追いかけています。

毎週月曜更新の人生相談「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」 今週のも深く心に響くものでした。

 

 

 

 

 


昨年9月に記された「北海道の旅。」。
幡野さんが友人と一緒に札幌・帯広へ旅行する話なんですけど、読み返してみたらとても良かった。

 

 


特に後半の、写真部の高校生たちに対するアドバイス、感想に、写真を撮るだけじゃなく、幡野さんの生きていくことへの姿勢が現われていてとても良かった。 

 

 

おじさん写真が悪いわけじゃないけど、こういう写真はおじさんになってもおばさんになっても撮れる。高校生にとって一番撮ることが簡単で、おじさんおばさんが一番撮ることが難しいのは、まさに高校生の生活なのだ。もっと日常を撮ってほしい、いましか撮れないし、とった写真は宝物になる。

高校生に人を撮るコツはありますか?と聞かれた。
学校で片想いしている子を撮りましょうと答えた。

最初は恥ずかしいし、バレないように、こっそりと撮ってしまうのだけど、コミュニケーション能力がある人はスマホで躊躇なくTIKTOKとか一緒に撮っちゃう。つまりカメラの性能ではなくコミュニケーション能力が全てだと伝えた。

 

  



「いまを生きる」って書いちゃうと映画のタイトルみたいだけど、本当にそうだなと。
そしてやはり自分も、「好き」の方向へ動こうと。

 

 

 

なんで僕に聞くんだろう。

なんで僕に聞くんだろう。

  • 作者:幡野 広志
  • 発売日: 2020/02/06
  • メディア: 単行本
 

 

追悼:大林宣彦監督





今年の4月10日に肺がんで亡くなられた映画監督の大林宣彦氏。
NHKでの追悼番組「大林宣彦監督をしのんで」を観ました。

 

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https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=23084

※見逃した方へ 「NHK+」
https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2020041924608


撮影時に俳優・スタッフへの意志が通じず苛立ち、怒鳴る監督。
しかしクランクアップにこれまでのことを詫び。
「本来、(末期ガンで)ここにいられない自分をいさせてくれてありがとう。何度も怒鳴ってしまったけど、それ以上に黙っていることが多かった。それは、幸せを噛み締めていたからです。みなさんの背中に手を合わせていました。ありがとう」


大林監督の生き方を振り返ると、非常に新しいことに貪欲、多彩で自己プロデュースに長けていたことがわかります。
監督の故郷・尾道には何度も訪れていたのですが、いわゆる「記念館」的なものが無かったのを不思議に思っていたらこんなブログ記事が見つかりました。

 


僕の自慢は、尾道に映画の記念碑やセットを残していないことだ。映画を見た人の心に残ったものが記念碑。セットを残そうなどという提案はすべて断ってきた。尾道市にとってはそれが不満だったのだろう。

「男たちの大和」という映画がふるさとで撮影されたことは、誇らしく思う。僕の尾道での撮影スタッフも協力した。でもセットは残すためのものじゃない。スクリーンに映し出されて初めてリアリティーを持つ。単なる張りぼては、夢を壊すだけではないか。

恒久的に残すものとして、戦艦大和の歴史がある呉市につくられたのなら賛成するが、いかにセットを残すかばかりに気を取られた尾道市につくられたことは、大和にとっても不幸だ。

小学生からも金をとって、ふるさとや戦争を商売にしている。セットが公開されているうちは尾道とは絶縁だ。これは、大林映画30年の理想に対する否定であって、怒らないわけにはいかない。

僕の願いは、ふるさとがあるがままに残って欲しいということだ。高度成長期、尾道でも古いものが壊されたが、これからは古いものを残すことが資源になる。「そこにしかない暮らし」を求めて旅人は来るのだから。

 

 


倉敷芸術科学大学客員教授でもあった大林宣彦監督。
このツイートの方のように、自分も倉敷のカウンターで隣り合わせていたことがあったかもしれません。
(道ですれ違ったことはあるんだけど)
「16歳の自分を大事にしてる。16歳の自分が面白いと思う映画を撮るのを目指してる」

 




最後の作品となった、「海辺の映画館―キネマの玉手箱」は新型コロナウイルスの影響で公開延期されました。
収束した時に「海辺の映画館」を映画館で観ることを願っています。


番組で言われていた大林監督の言葉。

「芸術と映画は、未来を変える」
「人は『ありがとう』の数だけ賢くなり、『ごめんなさい』の数だけ優しくなり、『さようなら』の数だけ愛を知る」





 

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またいつか、尾道へ行こう。