山本さんに高松駅まで送っていただいてから
駅近くの本屋にて列車で読む本を物色する。
カバンに入れてきた
「遠いリング」(後藤正治)を読み終えてしまったため。
ボクシングがなにを残したかではなく、
それをしたこと自体が価値なのだ。
十年の歳月を経てさまさなければならないほどの
ほてりを帯びた青春が意味のないものであるはずがない。
たとえ、その後どう生きようと、
そのとき過ごした時間は動かない。そう思えるのである。
「あとがき」より
…凄く、良い本です。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/60/3/6030530.html
本を探しているうちに
1時間に1本のマリンライナーの時間が過ぎてしまった。
・・・まあいいや、まだ15時だし
駅の周りをぶらつくとしよう。
夏の海と入道雲はいいなあ。
宇野駅までのフェリー乗り場が目にとまる。
「おっ、乗ってみよう!」
出発間際のフェリーに強引に飛び乗り、
デッキに上がり潮風を浴びる。
1時間ほどの船旅のあと宇野駅に着いて。
さて、列車に乗り換えよう、と思ったら
繋ぎの時間があまりよろしくないので
バスで岡山まで向かうことにする。
これがまた大正解!
海沿いの道を走るバス。
写真ではその10分の1も伝わらないが
ずっと続く海岸の夕闇の風景に魅せられた。
やはり旅はいいなあ・・・。
ディスプレイからの刺激もまた価値があるが、
身体が触れ、感じる体験はやはり格別。
そして様々な人の言葉、
それを受け取り、自分がまた言葉を発し、
広がっていく世界。
これからも(疲れない程度に)旅に出よう。
そこで迎えてくれる人に感謝しながら。
山本さんはじめ、MODOKIのみなさんありがとうございました!
(おわり)