マンガ大賞2008決定 石塚真一氏 「岳」に


http://animeanime.jp/news/archives/2008/03/2008_13.html


 おおお、「岳」は雑誌掲載当初から好きなマンガなので嬉しい。




 「マンガ大賞」とは

同賞は、
「『このマンガは面白い』と言える公共的な賞をつくる」
ことを目的に創設。
07年1月1日〜12月31日の1年間に単行本が出版された
最大8巻までの作品を対象に、
書店員や評論家、マスコミ関係者などの選考員が各5作品を推薦。
投票数の上位10作品をノミネート作品とし、
選考員が全ノミネート作品を読んだ上で、投票で大賞を決定する。

http://mainichi.jp/enta/mantan/archive/news/2007/11/20/20071120mog00m200028000c.html


 だそうです。
 ここにも書かれているように
書店員が選ぶ「本屋大賞」を意識していますね。


 「マンガ界の直木賞」というこの賞の扱いはどーかなー、とも思いますが
セールスや出版社の思惑に左右されない賞として
なかなか良いのではないでしょうか。


 ノミネート作品も私が読んだマンガ8作品は
いわゆる「オタク向け」ではなく
一般の人に勧めても良いようなものばかり。
 (「ひまわりっ」…は・・・うーん・・・)
 『君に届け』『海街 diary1 蝉時雨のやむ頃』『夏目友人帳』は
これから読んでみますね。
 読んだことのある人、いますか?


 『岳』、最新刊の単行本は6巻になるけれど
未だにその水準が落ちてないことが素晴らしい。
 この賞を機に、石塚氏のまだ単行本化されて無い
『東京チェックイン』も出版されることを望みます。


 最後に単行本1巻が出版された時の
掲示板に書いた感想を転載しましょう。『岳』、良いマンガですよ。


岳 (1) (ビッグコミックス)

岳 (1) (ビッグコミックス)


 『岳』 石塚真一


 これはとても良いマンガ。
 長野の山岳救助ボランティア:島崎三歩の1話完結の短編集。
 まず山々の自然の描写が良い。厳しく、それでいて美しい。
 山に登る人々の事情はそれぞれで、登山の喜びも、
そして死もしっかり描いています。
 主人公:三歩は一見
 「…少し“足りない”んじゃないか…」との印象。
 だがその三歩が見つめる登山者の死は
感傷に落ち込みすぎず、あたたかい。


 私はほとんど山に登ったことも、
そしてこれから登ることも無い!と思うのだけど。


 以前、管理人yoshiに
 (彼は高校時代合唱部と掛け持ちして登山部にいて、
  インターハイにも出場したことのある猛者)
 「なんであんなに苦労してまで山へ登るんだ?」
 と尋ねたら、しばらく考え。


 「・・・それは、『山があるから』としか答えようが無いですね・・・」


 山に登ったことの無い私には、その理由は決して分からない。
 しかしこのマンガを読むと、その理由が近づいてくる気に。



 初めての登山。頂上に着いた時の思い出を語る三歩の言葉が
このマンガに流れる空気をよく表しています。


 「ただただ思ったんだ。
  みんな来れば
  いいのにって・・・・・・」