私が学生時代から愛読している書評誌「本の雑誌」。
この雑誌がいま、休刊の危機に陥っています。
本を選ぶ手段には書店で現物を見る、
好きな作家つながりで選ぶ、などの方法がありますが
「信頼できる人が勧める本を読む」というのがあると思います。
私の場合、この「本の雑誌」が「信頼できる人」に値します。
読書というものの良いところが
たやすく違う世界へ連れて行ってくれる、ということならば
自分ひとりでは決して読まなかっただろう作家、本のジャンル。
この「信頼できる人」がどれほど違う世界を紹介してくれたことか。
- 出版社/メーカー: 本の雑誌社
- 発売日: 2008/12/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最新号の1月特大号の特集は
「本の雑誌が選ぶ2008年度ベスト10」。
ベスト以外にも、伊坂幸太郎氏が本屋大賞の副賞、
図書カード10万円分で何を買ったか。
好きな作家の高野秀行氏、宮田珠己氏、穂村弘氏の連載は面白いし、
知っている限りで一番面白い読者欄「三角窓口」は好調。
どうかこの機会に手を取って存続のために力を貸してください。
最近、「本の雑誌」で紹介され、面白かった本。
- 作者: 中田永一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2008/05/10
- メディア: ハードカバー
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まさか短編恋愛小説集にここまで夢中になるとは。
ベタな設定なのに読ませるのは登場人物の描き方が
巧いからなんだろうなあ。
読後が軽やかに気持ち良く、それでも余韻を残すものばかり。
特に表題作は単行本化で削られた部分があるということで
アンソロジー「I LOVE YOU」も買ってしまったほど。
- 作者: 立川談春
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/04/11
- メディア: ハードカバー
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噺家:立川談志へ弟子入りし、真打になるまで。
「本の雑誌」ベスト3で羽田詩津子さんも勧めているが
「少年時代の思い出話も、弟子同士の爆笑エピソードも、
人間国宝小さんとのやりとりも、すべて『下げ』が
ぴたりと決まって余韻を残す。粋な本だ」
まったくその通り!落語へ全存在を賭ける、
その濃密なドラマと“芸”としての粋を堪能せよ!
・・・これらの本が、「本の雑誌」が存在しなかったら
読めていなかったかも、と思うと。
改めてお願いします、どうか「本の雑誌」を買って下さい。