全国大会:一般の部感想<その13>

愛媛県(四国支部代表)
Chorsal《コールサル》(混声33名)


初出場、おめでとうございます!
課題曲はG1。
20代の団員が7割を占めるというだけあって
声も若々しい印象。


さて、指揮者の方がブログにて
>全国コンクールのレベルの中では「門前払い」っぽい
…と自団について語られていましたが。


確かにBassなどは生声っぽく
全体のサウンドもまとまりきれなく、
メリスマなども「う〜ん」という感じ。
ただ、良いソプラノが引っ張り
歌に気持ちが入っているのが伝わります。


自由曲は大分ウイステリアと同じ
千原先生の「1.天地始之事」。
並びを変え、男声の掛け合いが面白い。
しかし指揮者が16色を要求しているのに
合唱団のパレットには残念ながら3色しか無いような・・・。


ただ、この演奏が終わった後、
あちこちでこの団体の感想を聞いて、私も同意したのが


「合唱団を作って、歌い始めた時のことを思い出したよ!」


…というもの。
まだ合唱団の実力がそんなに足らない時、
取るべき音楽の方向性には2通りあると思います。
ひとつは“枠”をしっかり決めて
できそうな部分をしっかりやる、というもの。


もうひとつは「やりたいこと」を優先させるというもの。
その結果、できない部分は目立ってしまいますが・・・。


コールサルの演奏は間違いなく後者でした。
できない部分はぽろぽろと分かりやすく零れますが、
その反面 
「これが歌いたいんだ!」
という心意気のようなものが強く伝わる。
新一年生に丈の大きい制服を着せるようなもので、
それは指揮者が、団員が、
自分たちの成長を信じているからかもしれない。


16色を求める指揮者と書いたように
凄くいろいろな、良い演奏を聴いた方の音楽だなあ、と感心しました。
今はその要求に3色ほどしか応えられないようだけど
大きい服が少しずつ体に合っていくように
出せる色を増やすことを、
コールサルの成長を楽しみに待ちたいと思います。



(つづきます)