2010年ネットで印象に残ったもの


2010年ネットを巡って「これは素晴らしい&凄い」と
印象に残ったものをピックアップ。





●悩みのるつぼ 朝日新聞より


まず女子高生の「父が嫌いでたまらない」という相談への
岡田斗司夫氏の回答が凄い。
そうだ!そうなんだよな!!…と腑に落ちるものがありました。
視点を変えることの大切さを教えられます。


http://toriomega.blogspot.com/2010/07/blog-post_22.html


質問を受けてから回答に至るまでの
岡田氏のメイキングも是非どうぞ。


http://otaking-ex.jp/wp/?p=201







宮本茂氏&糸井重里氏「スーパーマリオ25周年」


http://bit.ly/az9sUe


これは非常に良い対談でした。
糸井さんのゆるやかな雰囲気の中で出される、
質問の鋭さももちろんのこと。
宮本氏が「天才」とだけで片付けられる存在ではないことや、
組織論、アイディアの出し方など、非常に有益な話がいっぱい。
読みながらも膝を打つとはこの事か、と
納得した対談。






「ゲーム」つながりで「ゲーム」という文化が
これだけ広がり、共通した知識となった時代に出たネット小説。



●魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」  まとめサイト


http://maouyusya2828.web.fc2.com/menu.html


2ちゃんねるに連載されたいわゆる“ネット小説”で
タイトルも分かる人は分かるように
ドラクエ:ラストシーンの会話から来てるんだけど。
これはたいそう話題になった。
・・・で、私もハマった。
読んであちこちで絶賛されているのが理解できた。
凄いんだ、これが。


ドラクエ的ファンタジー世界を舞台とした経済小説とでも言えばいいのか。
悪の象徴である魔族と正義の象徴である人間といった
二元論的な見方を根底からひっくり返す物語でもあるのだ。


もちろん巧みなレトリックがある訳でもないし、
類型的な表現もそこかしこにあるけれど
テンポの良さ、怒涛の展開、
会話だけで構成される軽妙さでまったく飽きない。
世界を変える、つまり「丘の向こうを見に行く」行為が
まず、馬鈴薯の栽培と教育制度、というのが素晴らしい(笑)。


ネットの人気を受けて
最近、全5巻の単行本第1巻が発行された。
ネットの文章では誤字・脱字が多かったのと、
やはり長文はディスプレイで読むのには向かなかったので
(私は途中からわざわざプリントアウトして読みました)
この単行本化は嬉しい。



それでも発言者の違いによる色分けのミスが多いとか、
読者層を広げるなら挿絵、イラストを倍量すべきでは?
などと感じるところはあるけどね…。


第一章すべてと総合監督(プロデューサー?)の
桝田省治氏の優れた解説が読めるので(pdf)
興味をもたれた方は、ぜひ!
http://www.enterbrain.co.jp/pickup/2010/maoyu/img/maoyu_otameshi.pdf





そしてツイッターの発言のまとめから。


為末大「人を喜ばせる為に生きてやいないか」


http://togetter.com/li/81598


ハードル選手:為末大氏の言葉。
いやあ・・・これは人が行動をする上での
異なる視点を与えてくれるだけではなく、
日本人論としても大変優れたものだと思います。


「人を喜ばせる」ことは自分にとって喜びであることは
私も否定しませんが
それだけが「目的」になることの怖さを教えてくれます。


「本来、あなたは何をしたいのか?」…と
光る刃を突き付けられた気がしました。







最後は以前に「難民・難病女子は元・◯◯女子?」
紹介した


●「困ってるひと」大野更紗

http://www.poplarbeech.com/komatteruhito/005094.html


難病に苦しみながらも、
病状を、自分を、周りを「面白がる」、
その精神に打たれます。


難病モノって
「・・・これって感動しなきゃならないんだろうな〜」
みたいなニオイがあるのが多いんだけど
更紗さんの「面白がり」の心とリズム良い文章で
過酷な状況に口角を上げ読みながら「すげぇ!」と
目を丸くすることに。


特に第5回の「わたし、絶叫する」
麻酔無しでの筋生検にてキヨシローが歌う箇所で
震えながらも爆笑してしまいました。


更紗さんは1月2日現在、インフルエンザの恐怖に
タミフルを服用しながら絶賛闘病中。
生きるとはなにか?なんて難しいことは
私にはわからないけれど
何かにぶちあたったらまず更紗さんの言葉を目に入れるよ。