ハーモニー冬号


「ハーモニー」届きましたよ!



やっぱり全国大会の座談会ですよね〜。
今年は職場と大学の部以外はほぼ聴いているので
(たかさんさんに改めて感謝!)
「ふむふむ…」と感じる箇所が多いです。




聴いた、だけではなく
今回の座談会の先生は
具体性がある発言が多くて嬉しかったですね。
長谷川冴子先生はいつもながら好ましく。
那須輝彦先生のルネサンス音楽への見識も有り難い。
特に一般Bの部の寺嶋陸也先生、藤井宏樹先生の座談会は
掛け合い漫才?のようでいて、
「その合唱団の方向性を活かしながら
 いかに上質な演奏にするか」という
ハッキリした理想像があり
それに対する具体的な指摘が非常に参考になります。


批判という行為は非常に簡単なものなんですけど
とある人の言葉で


魚を売ろうとしている人に対し
「魚なんてダメだよ」とか
「肉を売ればいいんじゃない?」という指摘は
当人にとって意味が無いもの。


…そんな意の言葉が今も耳に残っています。
その合唱団の方向性、目指しているものを理解した上で
足りない点を具体的に指摘することが
理想の批評では…などと感じたのでした。


高校の部での那須先生、長谷川先生の提言も
これからじっくり考えるにふさわしいもの。
自分は座談会の先生方の見識に遥かに及ばないですが
それでも発言の数々を読んで
自分に足りないもの、気づいていないものを認識することが出来ます。
そういう機会があるだけでも
この座談会は有難いな、と思うのでした。

協調する、心を合わせる、そしてみんなで一つのものを作っていくということには、全体主義という危険もはらんでいると思うの。それをいつも認識しながらやっていかないと。
個があって、でも協調もできるという、そのすれすれの狭間をどう認識するか。それがおとなになる一歩なのかな、と思います。


長谷川冴子先生

コンクールで聴けるのはすごい演奏ばっかりだけど、それだけで1年が回ってしまうのは不自然だと思うのね。自分たちの今年のテーマをもとに音楽活動を組み立てて、その一つとしてコンクールというものが存在し、いい意味でその団、その人に生きればいいんだけど。
 極限的なテンションに高まるというのは人間にとって一種の快楽だし、一回吸ってしまったら…というのはあると思うのね(笑)。それはぼくもよく知ってる。でも、そういうことに対して距離をとってもすてきな音楽はあるし、すてきな時間もあるんだよって言いたいな。


藤井宏樹先生