「コンクール出場団体あれやこれや:出張版2013」(その4)

 

 

今日は激戦区の東京を勝ち抜いた団体をご紹介!

 

 

6.東京都・東京支部代表

 

Gemischter Chor TOKYO

(混声23名・初出場)

 

初出場おめでとうございます!


Gemischter Chor TOKYOさんの課題曲はG1。

Victoria 作曲O magnum mysterium」
自由曲はClaudio Monteverdi作曲

「Io mi son giovinetta」(私は若い娘)

Luca Marenzio作曲
「Vezzosi augelli」(愛らしい小鳥たち)

 

 

団員の井川さんからまず選曲の理由を答えていただきました。

 


私たちの団では、これまでア・カペラ曲を取り上げてきました。
なかでも、合唱音楽が大きく開花したルネサンス期の合唱曲は、
これまでも何度も歌ってきました。
15世紀から16世紀に作曲された「古典」の魅力は、
長い年月を経た今日においてもけっして色あせてはいないと思います。
私たちは、つねに合唱の原点に立ち返り、
次の時代に歌い継いでいきたいと思います。

そうしたルネサンス期の数々の名曲の中から、
今回は、モンテヴェルディとマレンツィオの世俗曲に挑戦しました。
どちらの作曲家も、モテトなどの宗教曲でよく知られていますが、
世俗曲も数多く残しています。
マドリガーレは、宗教曲に比べ、詩にあわせてメロディーが作られ、
豊かな感情表現をともなう曲です。
技術的にも非常に難しいところがありますが、
それだけにやりがいのある曲だと思います。

私たちの演奏が、これまでの数々の名演に
どれだけ迫れるかは分かりませんが、
明るく楽しく歌えれば、と思っています。

 

 

山本 モンテヴェルディ!
   それこそ一般Aの部が始まった頃に
   合唱団MIWOやコロ・フォンテが
   演奏した曲やね!


あ~、コロ・フォンテ。 
懐かしい名前ですねえ、辻正行先生が指揮されていた…。


山本 MODOKIもコンクールの一番最初は
   モンテヴェルディで出場したんや。
   「Lasciate mi morire」と
   「Crudel! perche mi fuggi」の2曲!


へーっ! それで、結果はどうだったんですか?


山本 九州大会最下位やった(苦笑)。


え、えーと。
でもそこで学ばれたことが
今のMODOKIに生かされてるんですよね?


山本 …まあそれはそれとして(笑)。
   ハーモニー誌で皆川達夫先生が
   「モンテヴェルディのような、
    そういう曲をやることで
    合唱の基礎を学んだほうが良い」
   …と書かれていたのよ。
   とても大事なことやね。


一般A部門でもモンテヴェルディ作品は
演奏されていましたが
最近は少なくなってきたような?


山本 そうそう、一巡したのかな?
   でもこういう曲を演奏する団体が増えるなら
   室内合唱部門ができた意味があるなあ、と。
   モンテヴェルディのマドリガーレの中の
   ああいう音楽を表出しようとする「動き」って、
   歌う人間にとって必要な動きやもん。
   あれをイン・テンポでずーっと演奏したら…
   ヘンやろ?(笑)


確かに(笑)。


山本 だから緻密に合わせるだけじゃなくって
   ムーヴメントを共有するって時に
   やっぱりモンテヴェルディは勉強になるからね。
   宗教曲は戒律を守りながら、というイメージはあるけれど
   マドリガーレは指揮者、歌い手のセンスも問われるし。


なるほど…。
全国大会についての意気込みや伝えたいことについて井川さんからは


私たちは、2007年11月、岸信介先生の下で
混声アンサンブルを楽しく学ぼうと結成された合唱団です。
現在、約20名のメンバーが精緻なハーモニーを目指して、
月1~2回程度、練習をしています。
コンクールには2008年から出場し、今回6回目の挑戦で、
初めて全国大会に出場することになりました。

全国の皆さんの前で演奏することのできる喜びを、
演奏にも表したいと思います。

宣伝になって恐縮ですが、
2014年5月11日(日)に、
浜離宮朝日ホールで第2回演奏会を開催します。
是非、ご来場下さい。

 

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山本 指揮者の岸先生が
   モンテヴェルディとマレンツィオを
   どう料理されるか、楽しみやね。
   それに、あの激戦区の東京代表だし!


そうですね。
初出場、そしてモンテヴェルディとマレンツィオという選曲で
東京代表ということに期待してしまいます。
楽しみですね!

 

 

 

(明日に続きます)