2皿目の餃子が無くなる頃にはカウンターも半分以上埋まり、
持ち帰りの餃子を頼む人で店はかなり賑わってきた。
なるほど、やはり人気のある店なんだなあ。
腹ごなしに駅周りをぶらつくことにする。
夕暮れから夜へ移ろうとする別府の町。
こうして目的も無く歩き回り
何でもない路地へ入ったり、
ふと見つけた古本屋で本を買ったり、
ゆるやかな坂道を見上げたり・・・
そんなことを繰り返していると何か
「町が体へ入ってくる」ような感覚になる。
観光地を車で移動するのは点だけだが、
こうして歩くことで点が線になり、面になる感覚と言えるだろうか。
そういえば松江に行った時はホテルで自転車を貸してくれて
コンサート会場から松江城や松江北高校まで自転車で動き回り
かなり楽しかった記憶がある。
そうこうしているうちに完全に夜になった。
向かった店は「チョロ松」という別府駅から近い居酒屋。
家族連れや仲間内で盛り上がる活気のある店だ。
さて、何を頼もうかな・・・と壁に貼ってある品名の短冊を眺めていると
若い女性店員さんがぐいぐいお勧めしてくる。
料理について尋ねるとそのまま注文したことになるような勢い!
この店は鴨料理が名物なので注文した後、他に…と悩むと
「刺身、揚げ物、焼き物ならどれがいいですかっ?!」
とすかさず突っ込んでくる。
おいおい、推し過ぎだろう!。
でもこの熱心さ嫌いじゃないな(笑)。
鴨のローストはしっとりした肉質が上等。
名物:鴨吸いは鴨の旨みが濃く出ていて、
スープだけで充分お酒が飲める。
一番気に入ったのは琉球という大分の郷土料理。
この日は鯵の刺身を漬け汁に入れ、
万能ねぎを散らしたもので、
この店では柚子胡椒が良いアクセントとなり
大変おいしゅうございました。
店を出た後は地元の方お勧めの
「ジェノバ」という手作りジェラートのお店。
おじいさんが一人で25年営業されているという。
種類が豊富で選ぶのに迷ったが
さっぱりとした美味しさはなるほど納得の味。
いやあ、温泉、別府グルメと堪能しました!
この後調子に乗って大分の街をぶらつき、
目当ての居酒屋こつこつ庵、訪れたバー3軒ともが
休みだったり閉店してたりで
泣きそうになったりしたけど、
大分、食も人も良い印象ばかりでした。
近いうちに再訪したいですね、できれば今度はふぐの時期に(笑)。
(おわり)