観客賞座談会:大学ユースの部 最終回

 

 



観客賞座談会:大学ユースの部、今回で最終回です。


 




それでは観客賞:大学ユース部門第1位!






混声合唱団名古屋大学コール・グランツェ

(混声108名)

 

 

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課題曲G4:角を吹け



面白かったー!



スピード感が…。



そう! スピード感が良かった!
攻め方がイイです!!



伊東恵司先生の指揮がよどこんさんと違うんですよ。



(同意の声、多数 笑)



めっちゃノリノリなんです。
あんな伊東先生、見たこと無い!



一同(笑)。



若者に合わせてるのかな?



よどこんさんの時は冷静なんですよ。
でも今日のグランツェは熱かった!



身体が斜めになっている状態が多かったですね。
こう、入れ込むような…。



合唱の話も(笑)。
全体的に綺麗でしたね、素直に聞ける。
なにか計算されている日本語だな、と。



そしてやっぱりピアニストの平林知子先生だよね!



そうですね!
大学ユースの部、素敵なピアニストばかり。
しかも3種3様で幸せ、と(笑)。
北大合唱団の豊田早苗先生は
強弱の幅が凄く大きかったんですよ。
フリューゲルの小田裕之先生は
とても軽やかに弾かれていて。
そして平林先生は音色の選択肢が凄く多いんです!



一同 なるほど~。

 



本当にいろんな引き出しがあって。
弱音ペダルを踏んでるんじゃないか?
…でも、踏んでないな~と。



ピアノに、歌う側も凄くインスパイアされてた!



そうそう、音楽を引き出してくれてたね。



音楽の醸す空気も、
ピアノが作ってくれていた感じがありました!



ただ合唱…都留文と比べるのはアレだけど、
ソプラノさんがね~もうちょっと賢ければ…。



また(笑)、こだわりますねー。
グランツェのソプラノは
まっすぐにポーンと出る感じで
自分は、これはこれで良いと思ったな。
都留文よりはるかに人数は多いわけだし。



「ほとばしる若さ」って感じ!



そう、大学生っぽい。



青さが良い意味で生きていた。



うん、この曲を美しくカンタービレされても、
どうかな?って(笑)。



G4はこの団体に一番合っていたんじゃないでしょうか。


 

 



自由曲:松下耕「貝殻節」「湯かむり唄」



最初にこれだけは言わせてください。
「平林先生、歌ったの?」



一同 爆笑。



まいとかCAとかと違ってユース団体だから!(笑)



ユースは28歳以下・・・。
もし歌ったら失格になるのかしら?



いやだって、平林先生ピアノの前にずっと座っていて。
自由曲はアカペラだから
「やることないから、歌わないよな?」と!



このくだり、絶対カットだよ!!



いや、平林先生なら笑って許してくれるんじゃないかな?
(※載せました。平林先生、ごめんなさい!)




私、良かった演奏にハートマーク付けてるんですけど、
貝殻節にもハートマーク!



あの曲中の拍手も許す!(笑)



そうそう。波のさざめき、かもめの鳴き声…
とにかく良かったんだよね!と。



携帯と違ってそんなに気にならなかったしね。
演出かと思って。



(そう! と同意の声、多数)



いつの間にか団員さんが客席にいる
「シアターピースかな?!」って。



一同(笑)。



「カワイヤノーカワイヤノー」の男声!
あの声、歌い方がとっても良かった!!



「湯かむり唄」は効果音の演出でも
表現が荒れていませんでしたね。



ノリ良かったですね!



視覚的にも楽しませてくれて。



一同 同意。



この曲も伊東先生ノってましたね!



そう! ノリノリ~♪



ライブ感もありましたね。
突き進んでいく!みたいな。
その割に演奏は乱れていなかったし。



団員さん、この曲好きなんだろうなあ。



うん、それがとても伝わってきた演奏でした。




《文吾の感想》

高校生の全国大会、
支部大会の時からこの課題曲G4と
F4の「木のように」は
「ピアニストが演奏の鍵を握っている曲だな」
と感じていて。

座談会中でもありましたが
平林先生という素晴らしいピアニストが
演奏の方向性を示し、格を数段階上げていました。

声に若々しい明るさと勢いがあり、
音楽各部の歌い分け、
サウンドにも優れ、前へ進んでいく印象。
クライマックスの「吹ーけーッ!」には
爽快感と共に「気持ちイイ!」と書き込んだほど。

自由曲の「貝殻節」は音楽が非常に整理されていて、
パートごとの線がちゃんと聞こえてきました。
これもフォルテはそれにふさわしい音色、
弱音は優しさを感じさせるなど
歌い分けをしっかりしているのが上手いなあ、と。

「湯かむり唄」は演出も段階的に
どんどん盛り上げていって。
…これは機会があればぜひ映像で観て欲しい!
演出ももちろんですが、
この2曲をここまで説得力高く聴かせる、
伊東さんのプロデュース力を感じました。



投票用紙では

 

ホールをよく鳴らし、
サウンドも心地良く、効果音もバッチリでした。
観客を引き込む名演だったと思います。

 

 

…という感想がありました。



そして観客賞第1位ということで
グランツェ団員さんからメッセージをいただいております。

 


こんにちは!
混声合唱団名古屋大学コール・グランツェです。
大学・ユース部門で観客賞1位をいただきまして、
団員一同ほんとうに喜んでいます。
ありがとうございました!

ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、
私たちの演奏した自由曲は全国大会の開催地、
鳥取県の民謡をアレンジしたものでした。
(これは本当に偶然でした。)
そのため、団員みんな、全国大会で演奏できるのを
本当に楽しみにしておりました。

Twitterでも話題になっていましたが、
全国大会の本番では、
自由曲の1曲目に演奏した
貝殻節の冒頭で地元の方の拍手が入りました。
本番後、聴きに来ていた鳥取出身のOBから聞いたのですが、
宴会で貝殻節を歌う時は
あのタイミングで拍手を入れるものなのだそうですね。
歌っているとき私たちには
どんな意味の拍手なのかは分かりませんでしたが、
応援されているような、暖かい気持ちになりました。
(少しだけ動揺もしましたが 笑)
後から拍手の意味を聞いて、
地元の方に拍手を入れていただけるような演奏が
できたんだと、嬉しく、誇らしい気持ちです。

自由曲2曲目に演奏させていただいた湯かむり唄は、
今年度で引退となる3年生にとっては
1年生の頃から定期演奏会や、
軽井沢国際音楽フェスティバルなど、
様々な機会で3年間歌い続けてきた思い出深い曲です。
また、1,2年生も入団当初から歌って来た曲です。
そんな思い出深い曲をふるさとの最高の舞台で
歌いきった直後にいただけた大きくて暖かい拍手は
私たちにとって何よりも嬉しいプレゼントでした。
感極まって涙する団員もいたほどです。

今回の結果は、団員を支えてくださった
家族、友人、演奏を聴いてくださったお客様、
応援してくださったすべての方々のお力あってこそです。
本当にありがとうございました。
また、観客賞に投票してくださった皆様、
本当にありがとうございます。
まだまだ未熟な団ではありますが、
これからも活動の幅を広げ、
精進してまいりたいと思います。
よろしくお願いいたします!!

(P.S. 2017年2月19日(日)16:30より
東海市芸術劇場大ホールにて、
第39回定期演奏会を行います。
是非お越しください!
詳細は公式Twitterやホームページをご覧ください。)

 

 



団員さん、ありがとうございました!

>宴会で貝殻節を歌う時は
>あのタイミングで拍手を入れるものなのだそうですね。

へぇ、そうなんですか!
このブログでもご紹介しましたが

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2016/11/24/235113


↑ 記事内「鳥取県民の心を騒がせた演奏」


あの拍手を単なる雑音と捉えない意見が出て、
私も心が温まる思いがしました。
そして「湯かむり唄」の感想で出た
「団員さん、この曲好きなんだろうなあ」というものが
団員さんのメッセージで裏付けられて
とても嬉しい気持ちです。

これからも聴く人の心を
引き込む演奏をしていただきたいと願っております。

混声合唱団名古屋大学コール・グランツェさん、
観客賞第1位、おめでとうございます!




(室内合唱部門の座談会に続きます)