ススキノ、深夜のバー。
良く冷えたマティーニのグラスを傾けると、俺はその女性に言った。
「じゃあ・・・そろそろキミの秘密を教えてくれないか?」
彼女は恥ずかしそうにうつむいた後、やがて一片のメモを差し出した。
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バーテンダーMさん、秘密のラーメン店情報ありがとうございました!!
札幌の「食」を紹介する連載第2回、前回はジンギスカンでしたが今回はラーメンです。
ラーメンはねぇ・・いやー難しいわ~~~。
なんてったって、ラーメンはマニアが多すぎ!
しかも札幌だけで数え切れないくらいのラーメン屋、流れ星のごとく早く変わるトレンドに対応し、自分の目指す味を探し求める・・・もう、マニアじゃなくて「ラーメン探偵」とでも呼びたいほど。
作曲家の北川昇先生は「麵屋雪風」がお好きらしいし、松下耕先生は「五丈原」に行かれると聞いたことが。
まあ、11月下旬という外で並ぶには寒い時期。
札幌を訪れる多くの方が利用する新千歳空港の「ラーメン道場」が良いんじゃないでしょうか。
10店舗ものラーメン店には「えびそば一幻」「札幌味噌拉麺専門店けやき」「麺処 白樺山荘」「函館麺厨房 あじさい」などという名店が揃っている!
開店も早いし、札幌の店舗ほどは待たないし、仮に待ったとしても空港内なので寒くも暑くもない!
札幌の11月の平均気温は5度を下回り、夜には氷点下の時もある中で、ラーメン食べるのに長時間外を歩いたり待つのは苦行ですし。
「ラーメン道場」で「けやき」の味噌ラーメン煮玉子トッピング。
でもね・・・凍える中、一杯のラーメンを求める、ってところに札幌ラーメンの味があると思うんだ。
有名店「純連」の表面にはラードの層があるけど、これは厳しい寒さでもずっと熱々でラーメンを食べて欲しいという願いがこもっているという。
雪吹きすさび前が見えないような寒さの中、一軒のラーメン屋を目指して歩き続け、やがて雪の中にぼんやりした灯りを見つける。
別世界のように暖かい店内に入り、かじかむ手で滋味深いスープを、熱々の麺をすするとき初めて「あぁ、自分は札幌にいるんだなあ…!」という感動が湧き起こるのでは。
そんなわけで最後に紹介する一軒はシチュエーションも含めて。
「らーめんサッポロ 赤星」
狸小路というススキノと大通の中間に位置するアーケード街、その狸小路7丁目のアーケード終わりにある店なのが何とも言えない侘しさがあってイイのですよ。
カウンター9席だけの小さな店ですが、いまどき塩と醤油はワンコイン500円というのも心意気を感じて、良い!
みなさんも「自分だけの一杯」を求めてくださいね。
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次回は「スープカレー」です。