今回は観客賞の投票について!
参加資格:
「大学ユース部門」「室内合唱部門」
「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
それぞれ全団体を聴いていること。
(その部門の出演者は投票できません)
投票方法は2つあります。
(必ず各部門の全団体を聴いてくださいね!)
1)ツイッターによる投票
投票方法:ご自分のツイッターアカウントで
ハッシュタグ
#同声合唱18
を付けて
25日同声合唱の部終演(予定13:11)から
審査発表が始まる前の18:30までに
良かった2団体を書いてツイート。
その際、各団体の後に感想を書いていただけると
とても嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
(3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)
※昨年、ハッシュタグを間違えた方が
何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので
正確にお願いします!
ツイート投票の例:
メンズヴォーカル●● 漢を感じる迫力ある演奏!
▲▲レディースコア 繊細で正確なハーモニーに聴き惚れました。
#同声合唱18
ツイッターアカウントを持っていない方は
2)メールによる投票
投票方法:メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。
件名は「観客賞」で。
締め切りの時間は
ツイッターでの投票と同じです。
つまり
1)その部門の出演者じゃない全団体聴いた人が
2)2団体もしくは1団体を書いて
3)部門終了後すぐに投票
…してくださると、非常に助かります!
ご投票よろしくお願いいたします!
ポプラ並木
今日も2団体をご紹介します。
3年連続金賞の実力男声合唱団と言えば?
3.東京都・東京支部代表
合唱団お江戸コラリアーず
(男声84名・第62回大会から10年連続出場)
合唱団お江戸コラリアーず、通称「おえコラ」。
昨年は観客賞第3位でした。
メール投票では
初めて生で聴きました。
さすが!の演奏でした。
大人数のpの美しさを感じました。
「落下傘」客席にいながらにして空中を浮遊していました。
打ち抜かれ、動けませんでした。
座談会では
課題曲M2のプーランク、
良い響きで演奏してましたね!
柔らかで…男声の良さって
ああいうところもあるよな、と改めて感じました。
迫力だけじゃないぞ!って。
あの短い曲の中で
良くストーリーを成立させていたなあ。
自由曲の「落下傘」は
最初は抑え気味かな?と思ったけど
後半にガッ!と迫ってきて。
「あ~、これを狙ってたんだな!」(笑)。
中間部の「幸いなるかな…」には
おえコラさんの持つ明るい響きが
優しさと共に染みてきてじーん・・・。
後半は畳みかけるようなリズムの切迫感、
ヴォカリーズの「言葉にならない想い」の説得力など、
圧倒される演奏でした。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/07/193718
おえコラさん、今年の課題曲はM4 春(「じゆびれえしよん」から) (山村暮鳥 詩/信長貴富 曲)
おっ! この曲は6年前のおえコラさん演奏会で聴いた曲!
美しいフレーズが、ちゃんと美しく聞こえるような演奏だったと記憶しています。
そして自由曲は、宗左近:詩、三善晃作曲「縄文土偶」より「2.ふるさと」。
マネージャーさんからメッセージをいただきました。
おえコラが初めてコンクール全国大会へ出場できたのが2009年の札幌。
ぐるっと支部を回って
同じKitaraでまた歌えることをうれしく思っています。
自由曲の「縄文土偶」。
数々の名演がありながらも、出版されずなかなか再演されないこの作品に取り組むことになり、まず立ちはだかったのは手書き譜でした。
許諾をいただき配布した楽譜を手に、メンバーが始めたのは歌詞の書き込みと音符の確認(笑)。
実は演奏会直前になって、セカンドテノールの歌うある音がFisなのかGisなのか議論になり、Youtubeに公開されている初演音源を聞いて判定し、音を取り直したなんてこともあったりして。
練習を進めても、やっぱり難しい作品であることを再確認するばかりで。
三善先生の他の作品からヒントを得ようとしたり、ちょうど東京国立博物館で開催された縄文展を見に行ったり。
以前に縄文土偶を取り上げCDも出されているクール・ジョワイエさんに相談したところ、貴重な資料を惜しみなく提供いただきましたことは、まったく手さぐりな状況に現れた一筋の光明でした。
今回同じく全国大会に出場できるめぐり合わせに感謝しています(前後の出番となり聞き合うことはかなわないのがとっても残念なのですが。。)
また先日岩手県一関市で行われた東日本合唱祭の帰り道に、宮城県加美町(バッハホールがある、昔の中新田と書いたほうが通じる方も?)にある宗左近記念縄文芸術館に伺い、宗左近さんから寄贈された土器・土偶を見、刺激を受けたメンバーも。
と色々見聞きして練習しても、難しすぎて全くその全容がわかりません(苦笑)。
毎度ながら自分たちらしい演奏をするしかないしそれしかできないと思ってますが、「縄文土偶」という曲を知っていただくきっかけになってくれたら幸いです。
って課題曲「春」も課題山積なんすけどねっ。
昨年の10月、一関の東日本合唱祭の記念撮影だそうです。
なんと、おえコラさんの直前に出場のジョワイエさんとそんなやり取りが!
私もこの曲、ジョワイエさんのコンクール演奏が記憶に残っています。
検索するとちょうど30年前の新潟での全国大会の演奏でした。
http://music.geocities.jp/choeurjoyeux_neo/contests.htm
偶然に、私も今年の東京旅行で縄文展を観たんですが、それだけでは到底理解できない、宗左近氏の詩の難解さ…。
宗左近氏が語られる「縄文人」というものは弥生人に滅ぼされ、そこに第二次世界大戦で亡くなられた方たちを重ねられている面もあり。
もちろんそれだけでは無く、「言葉以前の世界のものを言葉を用いて描こうとした無理な試みの作品」という宗氏の言葉に絡み取られ、いつまでも落ちない眩暈となる・・・。
30年前のジョワイエさんの演奏とその作品世界は衝撃的で、言葉の断片と音楽がイメージの奔流と化し、襲ってくるようでした。
そしてマネージャーさんからは追記が。
縄文土偶の出版も正式に決まりました。
こっそりおえコラメンバー校正のお手伝いをさせていただいております。
そしたら今になってベース系の音に修正が入ってしまい(苦笑)
もう二回も本番に乗せてたのにね。
なんにせよ、縄文土偶という作品の楽譜を出すことの一端を担えたのは望外の幸せです。
おそらく全国大会の会場で販売していると思いますので(こっそりおえコラ演奏会のCDも販売してたり)
どうぞお手に取ってくださいませ。
楽譜ネット| 三善晃/縄文土偶(男声合唱とピアノのための)(1955/上級)
新しい作品を生み出すことも、もちろん価値あることですが、このおえコラさんのように偉大な作曲家の名曲を掘り起こし、再演して広めることも非常に重要なことです。
私の中でこの「縄文土偶」は、30年前のジョワイエさんの演奏が輝いていますが、おえコラさんがまた新たに輝きを加えられるなら素晴らしい。
楽譜の出版を祝い、30年後の未来へ繋ぐ演奏になることを期待したいと思います。
続いてはおえコラさんと同じ東京支部のライバル団体?!
昨年の観客賞1位の男声合唱団です!
4.東京都・東京支部代表
創価学会しなの合唱団
(男声69名・2年連続出場・第58回大会から10回目の出場)
昨年の観客賞第1位のしなのさん。
メール投票では
言葉と音楽が抑制的にコントロールされ、
表現に生きているように感じました。
ツイッター投票では
課題曲の言葉の聴かせ方が絶品でした。倍音すごい。
男声合唱の温かさと強さが同居していて、トップバッターで空気を完全に変えてました。
座談会では
課題曲(M3葉月のお月)はまず言葉が丁寧で。
東京の団体なのに関西弁がお上手!(笑)
この曲の持つユーモラスなところを
上手く表現していましたよね。
自由曲の「飛ぶものへの打電」も凄かったなあ。
後半からラストへの怒涛の盛り上がりは
本当に圧倒されました。
呆然としながら「…しなの、すげー」って(笑)。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/09/055448
…などと大人気だったしなのさん。
昨年は朝10時代、最初の出演順だったのに揺るぎない実力を示してくれました。
さて、今年の演奏曲は?
副代表の古作敦さんからメッセージをいただきました。
昨年は思いがけず観客賞第1位を頂き、大変にありがとうございました!
課題曲に「秋の夜の会話」を選曲したのは、しなの合唱団が2013年の全国大会で演奏した「ごびらっふの独白」と同じ組曲”青いメッセージ”であることが大きな理由のひとつです。
アカペラの難曲で、毎回の練習でひぃひぃ言っておりますが…(笑)
終曲に繋がっていく、蛙同士の”通じ合う確かな存在をほのぼの意識し”ながら、草野心平ならではの世界観と高嶋先生の素晴らしい音楽が織りなす秋の夜を表現したいと思います。
自由曲は、田中達也先生作曲の男声合唱とピアノのための『三つの悲歌』より「死ト現象(ウルトラマリン第三)」です。
委嘱のお願いをした際に、いつか大規模な男声合唱団に作曲したいとの構想を描き、温めていた逸見猶吉のこの詩で、とのお話を頂きました。
逸見の生家は栃木県谷中村。
明治時代の足尾銅山鉱毒事件によって荒廃し強制廃村されたという悲哀や望郷の思いが題材となっており、田中先生の音楽には、詩人の思いを彷彿させるうねり、緊張感のある和声のぶつかりや乖離、感情の高まりを表現したヴォカリーズなどが現れます。
詩が書かれた昭和4年から約90年が経った今日でも、環境破壊や自然災害などで故郷を失った人が多くいます。
しなの合唱団は、2014年より東日本大震災、熊本地震で被災された方々に少しでも希望を贈ることができればと《希望の絆コンサート》と題し100回を越える慰問演奏を行なっています。
逸見の生きた時代とは異なりますが、故郷に帰りたくても帰ることができない思いには通じるものがあります。
慰問演奏を通して感じることは、『どんなことが起こっても、精一杯生きていく姿に人は励まされる』ということです。
今回、我々が「死ト現象」を演奏させていただくことで、故郷を失った悲哀や望郷の思いだけではなく、それらの困難にも屈しない人々の強い“思い”をお届けします!
9月の東京都大会の集合写真だそうです。
古作さん、ありがとうございました。
田中達也先生の男声合唱曲と言えば昨年、同志社グリークラブさんも演奏された「音速平和」が凄くカッコ良くて大好きなんですが、この委嘱作品も期待できそうですね。
逸見猶吉の名は知らなかったのですが、1907年に生まれ、1946年に若くして亡くなった詩人ということ。
「死ト現象」は青空文庫、3番目に目的の詩があります。
読んでみましょう。
…うぉぉ、かっこいい!
天末線に(スカイライン)というカナが振っているのもSFのニューロマンサー的だし、このままギターにディストーション効かせたロックの歌詞に使えるほどです。
ラストの「背ヲ向ケル無表情 天来ノ酷薄」
し、痺れます・・・。
田中先生のツイートによれば「日本のアルチュール・ランボーと呼ばれた孤高の詩人・逸見猶吉の詩をテキストに、詩人の背負っている悲哀がAllegroで疾走します」とのこと。
強制廃村で故郷を失った詩人と重なる現代の状況。
慰問演奏でその現状をつぶさに見てこられたしなのさん。
「故郷を失った悲哀や望郷の思いだけではなく、それらの困難にも屈しない人々の強い“思い”をお届けします!」との言葉。
作家志望者の作品へのアドバイスとして、ある編集者の言葉を思い出します。
「この作品の不幸な状況は、これまで君が経験したことだけ。
そこで終わるんじゃなく、その状況を解決する物語を生み出すこと。
それこそが君の想像の力であり、未来なんだよ」…と。
新しく生み出された作品が、しなのさんの演奏で聴く人へ強く力と未来を与えられますように。
(明日に続きます)