観客賞座談会・大学ユースの部 その4

 

今回から印象的だった団体を出演順に語ってみます。

 

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札幌時計台
 

 

 

 


愛媛大学合唱団

(混声49名)

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爽やかで好感を持って聴きました。


いっぱい練習してきました!って音がしてたよね。


やっぱりこれに尽きるかと。
「あんたたち自由曲好き過ぎだろ?!」


一同 そうそうそう!!(笑)。


千原英喜「II.新しい風のように、爽やかな星雲のように」。
学生指揮者の西川勇哉さん、がんばってたね。


アドバイスするなら、1曲を通して
全部が全部をやらなくても良いかな。
指揮者の関与の度合いって、
曲の箇所によって変わるから
しなくて良い所はしなくて良いんじゃないか。
全部をコントロールしなくても良いんだよね。


音色、感情、歌い方が似たトーンだったり、
楽譜の音量記号や速度変化が約束事だけじゃなく、
どう聴く側に伝わるのか、
意味と必然性を考えて演奏して欲しいなど
色々あるんだけど…。


でも、後半の言葉をまくし立てるところ、
すごく体力使うじゃないですか。
あの曲を歌い切ったガッツはすごいな!


自由曲の中盤のリズムを刻むところは
プロの指揮者っぽかった!

 


団員さんたちが歌いながら
手がリズムに合わせて動いちゃう!
あそこまで思い入れがあるんだなあ…と
胸が熱くなりましたよ。










九大混声合唱団


(混声84名)

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いや、自分の中ではこの部門で1番の演奏です!
課題曲G2の音楽の構えが大きくて
良い意味でガチガチと固まっていない。
聴き手がその音楽の中に
入れてもらっている感じで
すごく好感を持って聴きました。


自由曲:千原英喜「Agnus Dei=空海・真言・絶唱」は?

 


語り手が全てでした!


一同(笑)。


語り手の山口幸志さんは
九大のボイストレーナーもされている方ですね。
法衣まで着ての登場に会場中の注目が!


オペラもやられている方で
立ち振る舞いも任されていた印象です。
すごくプロっぽかった。


この語り手はプロにやってもらうのが正解だと思って。
語り手は後半、ほぼやることないんだけど
雰囲気を作って、
上手く合唱に受け渡していたのが素晴らしかったですね。
歌が真言になると、印を組んで。


一同 そうそう!


で、「Agnus Dei」になると手を下ろしてた(笑)。


それは気付かなかった(笑)。
違う宗教だから「俺、知らね」と!


今回、男性の語りがある作品が多かったけど、
間といい、速度や発語、演技力といい、
語りの良いお手本だったなあ。


合唱も男声の良い安定感。
最後は8人がステージ前に出るなど
見た目もよく考えられていました。


良いサウンドだと思ったな。




ツイッターの投票では

 

大学ユース部門の序盤にダイナミクスの大きい演奏が聴けて楽しかった。
全ての打楽器が入って合唱と合わさるところで鳥肌立ちました。

 

…という感想がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟大学合唱団


(混声57名)

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声が好き!


良い意味で軽やかでしたよね。
無理のない発声で。



課題曲G1、決して派手な歌い方じゃないけど
好感を持ちました。
バランスが取れているというか
各パートの連携が取れている感が
すごくあったんですよ。


透明なソプラノも良かったね。


そう!ピカイチ!!


男声のサウンドも良かったですよ。
バスが胸に落ちていなく、
テノールが色っぽかった(笑)。


アルシス・テーシスがよく見える演奏でした。


自由曲の間宮芳生「合唱のためのコンポジションI」から「III」「IV」は?


この曲の演奏としては
良い意味でかなり変わった演奏で面白かったな。
「III」なんて始まりも良かったし、
日本的な土俗性は皆無だけど、
音の重ね方の良さ、神秘性もあり、
海外の現代作品を聴いているようでした。


アピールがしつこいんじゃなく、
サラッとしているのが良かったです。


あまり主張はないスタンスの歌い口…
不思議な世界観でした。


指揮者の名島啓太先生の音楽はやっぱり好きだなあ!



ツイッターの投票では

 

曲の好みもありますが個人的には高度に音楽的な演奏に感じました。


…という感想がありました。



(印象的だった団体、次回に続きます)