ハンナ誌・冬号が凄い!




歌・合唱・オペラの季刊誌 ハンナ冬号が届きました。

 

 




昨年に続き、京都・全国大会のレポートを掲載していただいています。

 

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昨年は金賞団体に触れるだけだったのですが、今年は編集部の許可を有難くも得たので、観客賞について大きく絡めたものになっております。
各部門金賞1位の団体と、観客賞1位の団体に触れていますので、おえコラさんファンはぜひ!

(amazonでも電子版でも購入できますので・・・)

 

 

それはそうと今号のハンナ誌はかなり読み応えがありましたよ。

まず特集1「アンサンブルのすすめ」。
ザ・キングズ・シンガーズ、VOCES8など来期来日予定の海外4グループから、アンサンブルの秘訣を聴く記事。
(…どれか聴きに行けるかな)
イントネーションや発声、ハーモニーなど様々な面から技術向上に役立つ記事。
どれも興味深かったです。

 

それ以上に凄かったのは付録!
約50年前に休刊した雑誌「合唱界」の1963年11月号の復刻版!

 

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掲載された記事は「合唱コンクール 参加するためか 勝つためか」。
東京都で合唱団の人数によりABCの3ブロックに分けたのはこの時期だったのか、とか。
ワセグリ、早混など大学の名門合唱団がコンクールに参加しなくなったのもこの時期だったのか、とか。
同じ指揮者でコンクールに出場した2団体の成績で差が付き、「負けたのは、指揮者の先生がウチよりも○○の方に力を入れていたからだ」とか。
うわー、今でもありそう!

 

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「合唱連盟でもね、優勝団体は翌年は不出場として後進に道を開けさせるかわりに、その団体を海外に演奏旅行させるとか、せめて連盟でリサイタルを開いてやるくらいはしてほしいな」
…1963年の時点でもこのような意見があったとは。
56年の歳月が過ぎて何が変わって、何が変わらなかったのか。
そういう視点でも大変興味深い記事でした。

 


「合唱界」の記事ふたつめは福永陽一郎先生と畑中良輔先生の対談「学生合唱ひとすじに……」。
畑中先生がワグネルを教えるようになり4年が経った頃で、コンクール、大学合唱、客演指揮についてなど、遠慮無い発言の数々がこれまた興味深い。
大学男声に興味ある人なら必見の内容なのでは。

 

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畑中先生が指揮される前のワグネルがうたっている間は、北村協一先生によると「廊下の社交の時間」と言われていたとか。
「トイレタイム」とかいう言葉は耳にしたことはありますが「廊下の社交の時間」・・・。
それにしても北村先生、ヒドイ(笑)。

畑中先生、福永先生の大学合唱に賭ける熱を感じられる記事でした。
こういう歴史の「始まり」を知るって重要ですよね。
凄く良い付録だと感心しました。


あ、一番驚いたのは「指揮者 X ピアニスト対談シリーズ4」
野間春美先生と古橋富士雄先生ってご夫婦だったの?!