観客賞座談会・同声合唱の部 その1









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下鴨神社
京都フリー写真素材

 



私、文吾(以下、「文」)が司会になり4名で行った観客賞の座談会。
今回から同声合唱の部をお届けします。

 

 

 


まず5から。

 


VOCI BRILLANTI
https://twitter.com/brillanti0202

 

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(女声32名)


 



B とても良かったです!

A 課題曲F4「その木々は緑」
 ブリランティの持ち味を存分に聴かせたね。

 本当に木々が伸びていくように
  声とフレーズに伸びがあって、
  それだけでちょっと泣けてしまいました(笑)。

A ピアニストの白鳥先生のテンポの緩急が
 作為的じゃなく、本当に自然で。
 それに歌い手が良い影響を受けていたのかなと。

 一人の女性がまっすぐ立って
  こちらへ語ってくるような気が。

B ソプラノのパートソロの
 語るような歌い方の箇所、良かったですね。

 そうそう!
  自由曲は木下牧子
  女声合唱曲「オンディーヌ」。
  この演奏には痺れました!
  ヴォカリーズにゾクゾク。

A 課題曲は清純な印象だったのが
 自由曲は歌い出しからもう
 妖艶な感じで。

 妖艶(笑)。
  自分は少女と成人女性のはざまというか。
  純粋から愛を知る間の時期、
  それを感じました。

A だから「愛は堕落なのかしら」と(笑)。

 ふふふ(笑)。

A それもちょっと低めのソプラノが歌ったら
 音域的に合う感じなんだけど
 今日のソリストは少女っぽい声で。
 それで「堕落」と歌うのがかえって
 世界観を表していたんじゃないのかな。

B そういう狙いだったら凄いですね…。

A オンディーヌはどんどん人間に
 汚されて堕落していく。
 だからその前の状態、
 あの声で歌ったというのは
 凄いドキッとしたな。

B 声の話になるんですけど
 ソロ、パートソロ、合唱。
 それぞれに個性があったんですよ。
 「あー、ソロでしか、合唱でしか、
  この表現はできないな!」
 そういう説得力がありました。

 「さびしいなんて
   はじめから あたりまへだった」の
  ソロには涙が出ましたね…。

C 文吾さん、
 泣いてばかりじゃないですか(笑)。

 うるさいな(笑)。
  自分ブリランティに
  票入れたぐらいだからね。
  いやぁでも、20年以上前の曲でしょ?
  最近は演奏機会が少ない、
  こんなに良い曲を良い演奏で
  聴かせてくれたことを感謝したいですね。

A 課題曲、自由曲の歌い分けが
 ちゃんとできたところが
 第1位の評価につながったのかな。

 確かにそれはあるかもしれませんね。
  高校の若いOG合唱団の印象が強かったのが
  それぞれの年代ならではの説得力が
  しっかり生まれた演奏だと思いました。

 

 


ツイッター、メールの感想です。

 

雨森先生のF4とても素敵 

 

ブリランティのその木々は緑ホントにやばいすごい好きだった

  

ブリランティさんのオンディーヌも良かったなぁ。
透明感のある声が切なくて。

 

それぞれの曲の世界に引き込まれ、まさに曲の情景が見える演奏。
若く瑞々しいF4はまるで十八番。
そしてついに仕上がったオンディーヌの冒頭、自分には水の精が見えました。
素敵でした。

  

音楽の大きな潮流がステージの上に見える演奏。皆が同じ方向で同じ意思で音楽を作っている感じ。出せる音色の数が多いのも魅力的でした。

  

 

 

 

 

 

 

 





つづいて4位!




カンサォン・ノーヴァ

 

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(男声36名)

 

 

 


B 課題曲M3「まじめな顔つき」
 構成が良かったですね。
 「おそろしい」を頂点として
 音楽を作り向かっていく。

A 全体的に凄く柔らかい響きで。
 いわゆるグリー調とは全然違いました。

BC文 うんうん。

A とても聴きやすかったのと、
 ポイントをちゃんと押さえていたし、
 三善アクセントを
 しっかり使って表現していた。
 少しブルースっぽいノリというか
 気怠い感じがあればなお良かったかな。

B そうですか?
 自分はあまりやりすぎると
 作為的に思うような。
 カンサォンぐらいのが好きです。

A でもオシャレな感じと
 柔らかい感じが
 ちゃんとマッチしていたね。

 トップテナーをやや抑え気味にして
  ベースを鳴らすという音作りも良かったです。
  「おかしい」もそれぞれ歌い方を変え、
  諧謔味も加えていて。

  自由曲1曲目:武満徹
  「風の馬」から「第2ヴォカリーズ」。
  クリアな音響がとても合っていました。
  自由曲3曲を時間内に収めるためか
  少しセカセカした印象もあったけど、
  音の動き、方向に納得がいきました。

A 指揮者についていくだけじゃなく
 自分たちで音楽を作っていこうという
 主体性みたいなものがあった。

 あ~そうですね。

C 発信量が多かったですよ。

B 綺麗なだけじゃない、
 何かを伝えようとしてる気が
 しましたね。

A 自由曲2曲目のペンデレツキ
 「Benedicamus Domino」
 良いアクセントになっていて。

 そこからの自由曲3曲目
  武満徹「手作り諺」より
  終曲「A farewell gift」。
  並び方も前で密集して。
  この曲を委嘱した
  キングズ・シンガーズのような響き。

B 密集して音がよりブレンドされて
 聞こえましたよね。
 まるでアンコールのように感じました(笑)。

A 3曲それぞれ、
 曲の性格を良く捉えていたし、
 あれだけ柔らかい響きだと
 どんな曲をやっても合いそう。

B そうですね。
 クセが無く、しなやかな声。

A 非常に可能性を感じる団体だから
 これからもっと色々な作品を
 演奏して欲しいな。




メール、ツイッターの感想です。

 

 

カンサォン・ノーヴァの選曲が好き過ぎた

 

課題曲のアイロニー、武満のアメーバ感、ペンデレツキの祈り、心に響いた

  

すべて丁寧に作り上げられた演奏という印象 
最後の手づくり諺で中央前方に集まった時はがらりと違う響きになったので面白かった

 

(投票理由)混ざって歌いたいから

 

個々の実力が確かで1曲ずつ丁寧に作り上げられてる。
曲ごとに空気感が変わるのが魅力的でした。

 

第2ヴォカリーズが素晴らしすぎました。
本当にありがとうございました。

 

和音の捉え方が非常にうまい。歌い手のレベルが高く全体的に綺麗。三曲目の表現がすきでした。

 

 

 

 


(同声合唱の部、第3位に続きます)