観客賞バックステージ 大学ユースその1

 

大学ユース部門全14団体を聴いた後はぜひ

「観客賞」に投票を!

 

11月22日(土曜日)大学ユース部門、好き勝手に語りたいと思います。

佐賀熱気球世界選手権

 

 

最初は

1.都留文科大学合唱団

(混声42名・山梨県・関東支部代表・17大会連続・18回目の出場)

https://x.com/tsurubun_chorus

 

昨年の大学ユース部門で金賞第1位、当ブログの観客賞でも第1位、さらに全4部門を通してもっとも支持された「観客大賞」も受賞されました。

大学ユース部門では少ない海外曲のA. Quintanaのミサを、高い技術と豊かな表現力で演奏されていて、とても素敵でしたね。

そして、長年指揮者を務められた清水雅彦先生がコンクールの指揮からご勇退。

後を継がれたのはお若い中村仁先生。

都留文科大学合唱団さんの課題曲はG2「Das edle Herz」。

自由曲はMax Reger「Drei Chöre Op. 6(3つの合唱曲 作品6)」から

「1.Trost(慰め)」「2.Zur Nacht(夜に寄す)」

過去にクール シェンヌさんやCombinir di Coristaさんが演奏されてきたロマン派の名曲。

レーガーなんと19歳の時の作品とのことで、後年の複雑さはあまり表に出ず、ブラームスやシューマンを思わせる美しさがあり。

名匠:清水先生から若き中村先生へバトンタッチの年に、巨匠レーガー19歳の作品を選ばれたことに何か意味を感じてしまいます。

最初から大注目の団体!午前10時、遅刻厳禁ですよ!!

 

 

2.早稲田大学女声合唱団

(女声47名・東京支部代表・初出場)

初出場おめでとうございます!

 

早稲田大学女声合唱団さん(以後:わせじょさん)は2018年の創団。

数名からスタートし、今では約60名が在籍されているインターカレッジ合唱団にまで成長されました。凄いですね!

指揮は山脇卓也先生。同じく東京のお江戸コラリアーずさんの活躍でお名前をご存じの方も多いのではないでしょうか。

演奏曲は課題曲F4「かつて私は信じていた」。

自由曲は高嶋みどり作曲「白鳥」から「露営のともしび」、

信長貴富作曲「不可思議のポルトレ」から「明日」。

暗闇の口づけをミステリアスに歌う「かつて…」、そしてロマンティックに過去を思う無伴奏の名曲「露営…」、与謝野晶子の詩「私の前にはまだまだ新しい無限の明日がある」と力強く未来を信じる「明日」。

山脇先生とわせじょさんの音楽には、曲の良さをまっすぐに伝えようとする意志が感じられます。

それぞれ魅力がある3曲ですが、ピアノ伴奏に挟んで無伴奏の「露営のともしび」を置くのが山脇先生のセンス。

大学女声合唱団は全国的に減っているだけに、

「わせじょここにあり!」と初出場の勢いで存在感を示して欲しいですね。

 

 

3.九大混声合唱団

https://x.com/Qkon_chorus

(混声78名・福岡県・九州支部代表・9大会連続・23回目の出場)」

課題曲G4 「不思議」。

自由曲は田畠祐一「混声合唱とピアノのための 恋の色彩」から「Ⅲ-もっと直接的な方法で-」。

九大さんは自分が思うに「今の大学生、現代に生きる若者の心情」をいちばん演奏で感じさせてくれる団体。

「不思議」も、万葉集の恋歌を集めた「恋の色彩」も、きっと九大団員さんが“いま”抱えている、しなやかでみずみずしい心を聴かせてくれるんじゃないかと期待しています。

 

4.愛媛大学合唱団

(混声26名・愛媛県・四国支部代表・2年連続出場・39回目)

https://x.com/ehime_chorus

愛媛大さんは唯一の学生指揮者!

その時点で思わず応援したくなります。

課題曲G4「不思議」。

自由曲は松下耕「混声合唱のための八重山・宮古の三つの島唄」から「狩俣ぬくいちゃ」。

手拍子・足拍子のリズムを軽やかに弾ませて、狩俣の明るさそのままに、全国大会のステージを元気いっぱいに彩る演奏を聴かせてほしいですね!

 

5.福島大学混声合唱団

(混声28名・福島県・東北支部代表・3年連続・19回目の出場)

https://x.com/fukukon_u

こちらの団体は課題曲にいつもG1を選ばれていて。

今回もG1、パレストリーナの「Dies sanctificatus」!

指揮者の伊藤勲先生が団員さんに合唱の基本をしっかり伝えようとしている姿勢がうかがえます。

さらに自由曲はこれも福島大さんが長く大切にされている三善晃先生の「嫁ぐ娘に」から「4.時間はきらきらと」「5.かどで」。

福島大さん、実直でキレイなハーモニーを聴かせてくれるんですよ。

「嫁ぐ娘に」は多くの団体に歌われてきた作品ですが、福島大さんなら、また新しい響きと感情を呼び起こしてくれるはずです。

 

 

6.金沢大学合唱団

(混声48名・石川県・中部支部代表・2年連続・28回目の出場)

昨年は堀内貴晃先生作曲、打楽器との協演「みみをすます」で鮮烈な印象を残してくれた金沢大さん

指揮者:稲垣潤一先生の新しい感覚が反映されていると感じていて、今年も期待していると……

課題曲はG3 「秋の午後」、そして自由曲

混声合唱のための「三善晃合唱曲選」より「なみだ」・と

合唱組曲「五つの童画」より「1.風見鳥」

へぇ~、同じ三善作品でも味わいがかなり違う作品です!

 

「なみだ」・と は当時小学四年生の松本可奈子さんの詩をもとに、宗左近氏、そして三善晃先生の三者の言葉で構成された作品。

4年前に音楽之友社が著作権者を探していて、今年の4月にようやく連絡が付いたことでも記憶に残っています。

大変ユニークな詩の「なみだ」・と。

なぜ「風見鳥」とカップリングしたのか、稲垣先生に直接伺いたくなるところですが。

もしかすると「自分の本当に素直な心から出たなみだ」と、

「風見鳥を通して考える“真実の意志”」を対照させる意図なのかな……と、つい想像してしまいます。

いずれにせよ、大学ユース部門の中で強い個性を放つステージになりそうです。楽しみ!

 

大学ユースの部、前半最後の団体は

7.関西学院グリークラブ

(男声34名・兵庫県・関西支部代表・2年ぶり・31回目の出場)

https://x.com/Glee_Kwansei?s=20

日本を代表する大学男声合唱団のひとつ!

昨年は出演がなく、寂しかったですね~。

さて、関学グリーさんの今回の選曲は課題曲M3 「彼岸花」。

そして自由曲は……

Raymond Murray Schafer「Magic Songs(魔法の歌)」!

「サウンド・スケープ」という、音と環境の関係性を探る概念を提唱した、カナダを代表する作曲家マリー・シェーファー。

(彼の著書『音さがしの本』、とても面白いですよ)

今回の演奏曲は抜粋で

 

1.Chant to bring back the wolf(狼を呼び戻す歌)

2.Chant to make fences fall down(柵を倒す歌)

3.Chant to make fireflies glow(螢を育てる歌)

7.Chant to make bears dance(熊を踊らせる歌)

8.Chant to make stones sing(石を歌わせる歌)

9.Chant to make the magic work(魔法をかける歌)

 

「音の魔術」の時代、あらゆるものに固有の声があり。

歌うことはその声と一体化し、現実世界へ望ましい効果をもたらすと信じられていた──。

「Magic Songs」は関学グリーさんが過去何度も演奏してきた作品。

その声と演出が、今回どんな“魔法”を観客にもたらしてくれるのか?乞うご期待です!

 

(大学ユース部門後半に続きます)