観客賞座談会・室内合唱の部 最終回

有明海・東与賀干潟

 

前回は室内合唱部門の印象に残ったアンサンブルVineさん、札幌チェンバークワイアさんについてお話ししていました。

前回に続き、室内合唱部門で印象に残った団体の感想をお話しします。

 

Ensemble Nisi(混声21名)

 

 上西先生のやりたいことのお手本!

 

 

 ですね~。

 「THE 上西先生の団体」

 って感じがする。

 

 

 めっちゃ安定感あって。

 

 

 ここの課題曲G1

 「Dies sanctificatus 」

 一番だったかも。

 

 

ABC (良かった、など口々に)

 

 

 ソプラノが良かったですよねぇ。

 やはりソプラノは合唱団の顔!

 宗教曲らしいひそやかな雰囲気や

 声を重ねていく過程、

 音楽をなめらかに変えていく、

 細かいニュアンスに配慮があって

 凄く好きなG1でした。

 

 

 4声の統一感もあったし。

 

 

 上西先生の発声のこだわり、

 一人一人への徹底の仕方ですよね。

 

 

 わかる気がします。

 ……でも上西先生の歌マネにならないのは

 素晴しいと思って。

 歌マネになってしまう団体とは

 何が違うんだろう?

 上西先生の団体は

 そういう感じがしないんだよね。

 

 自由曲C.Monteverdi

 「Lagrime d'Amante al sepolcro dell" Amanta

 (愛する女の墓にながす恋人の涙)」より

 1.Incenerite spoglie (灰となった亡骸よ)

 2.Ditelo o fiumi e voi (おまえたちよ 語ってくれ)

 6.Dunque amate reliquie (さて 愛する亡骸よ)は?

 

 

 よく整理された、

 綺麗な演奏だったと思いますよ。

 

 

 モンテヴェルディのこの曲なら

 もっと劇的なものを期待してしまうけど……

 

 

 でも、コンクールで演奏するなら

 こういうスタイルもアリだと思う。

 

 

 そうですね、

 そういう熱さばかりの演奏から

 脱したかったのかも。

 冷静に自分を保ちながら

 歌っているからこそ、

 この曲の良さや革新性が

 伝わってきた面もありますしね。

 聴いて思ったもの。

 「モンテヴェルディ良い曲書いたな!

   現代にも通じるよ!」

 

 

 今さら!(笑)

 

 

 単にフレーズが良いということじゃなく

 合唱としても優れた作品だなぁと。

 あとソプラノを褒めたけど、

 モンテヴェルディは男声も良かった!

 

 

 上手すぎたので

 聴きながら天に召されてしまいました(笑)

 

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

安定した音色、豊かな響き

余裕のある歌いっぷり

 

ロマン派のイメージが強い団だが、過度に熱くならず様式感が素晴らしいパレストリーナとモンテヴェルディ。

さすが上西先生。

 

優しくまろやかな響きが美しすぎる

個人的に低声の歌いまわしがものすごく好み

 

(課題曲)

・バランス、音楽の流れ、ともに良い。

(自由曲1)

・切なさを感じ、丁寧な音楽。

(自由曲3)

・落ち着きを感じる。

 

モンテヴェルディの音!が終始なっていました。

どこもかしこも純正律。。。

Ensemble Nisiの演奏でラグリメが聴けてとても幸せでした!

 

エグミのない、スッキリとした美しいG1。

フレーズの収束の確実さ、美しさが本当にすごい。

今日の中でも随一。

 

 

 

倉敷少年少女合唱団(女声19名)

 

 可哀想にインフルエンザで

 団員さんが5人欠席して!

 Xを見たら辞退も考えたそうだけど・・・。

 

 

 

 それでか。納得しました。

 「あれ、こんなにおとなしい

  団体だったかな?」と。

 

 

 主力メンバーが

 欠けている感じはありましたね。

 

 

C 課題曲F2「Die Capelle」 は

 ソプラノが引っ張っていく曲だから。

 それでも健闘していましたよね。

 

 

 いや岡山県大会は

 24名でバッチリだったのよ!

 5分の1の欠席はキツい。

 

 

 いつも24名で練習していたら

 急な欠席への対応は難しい……

 

 

 それでもね、

 演奏にデコボコを感じず聴けたから。

 それは日頃の練習を

 本当に頑張っていたんだと思う。

 やはり地力はあるんだな、と。

 

 

 そもそも24名で鈴木輝昭

 「幻の風・光の海 

  二群の無伴奏童声(女声)合唱のための」より

 「3rd Scene」

 この自由曲選びます?!と。

 

 

BC文 (笑)

 

 

 もはや表現以前に

 技術の確かさがまず耳に入ってきて。

 

 

 なんというか……楽器!

 

 

 ですよね。

 Bさん、以前も言ってたけど

 「一番響く母音で歌っている」って。

 だから器楽的に聞こえるんだろうね。 

 ……あのね、全然皮肉じゃなく、

 今まで「スゴイ!参った!」など

 圧倒されるばかりだったのが、

 今回、弱さを垣間見てしまったというか・・・

 

 

 わかります!

 「応援しようかな……」という気持ちが(笑)

 王者の弱みを知れた。

 

 

 「あの」倉敷さんも

 普通の子供だったんだ・・・

 

 

 ちゃんと人間だった(笑)

 

 

文 人間だよ!(笑)

 だけど

 「とっても頑張って努力して、

  あれほどの演奏だったんだ」

 ということがよく分かりましたね。

 ピアニッシモの表現、

 最後の音響などは

 「さすがだな~」と思わせて。

 ……まあ、こういうこともありますよね。

 

 

 出場したのが、まず偉いです。

 

 

 そうそう、

 難しい決断だったかもしれないけど、

 出場したことを支持したいな。

 本当によく頑張っていました。

 また来てね!

 

 

 次回は完全体で!待ってますよ!

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

あれ?19人…?って思ったら、中心メンバーがインフルだったそうで…そんな中でもこれだけの演奏ができた皆さんに拍手!

 

万全の体制でなかったらしいという話を見た気がするのだけれど、それを全く感じさせない極上のハーモニー

鐘の音に祝福されているような気分になった

 

 

《ありがとうございました》

これで2025年室内合唱部門の座談会を終わります。

 

「室内合唱部門」の難しさについては、創設当初からずっと語られてきましたが。

最近では、長木誠司先生と本山秀毅先生がハーモニー誌の座談会でも触れておられましたね。

そもそも《室内》という名称と、現状の多様性ある団体の実態にはギャップがあると考えます。

自分も過去にこの観客賞座談会で提言しましたが《大編成/小編成》の分類、つまりかつての《一般A》に戻す方が分かりやすいのでは?と。

「指揮者・ピアノ無し」にする、「課題曲はルネサンスバロック必須」に、「音楽ジャンル別に分ける」など《室内合唱》を追求するための制度はまだまだ考えられる、というご提言には頷ける部分があります。

一方で、本山先生が仰ったように「全国大会の状況だけを見ては判断できないところがある」は、まさにその通り。

少人数化が進む日本の合唱界、少人数で大ホールを鳴らそうとすることの弊害、コンクール離れが進む現状で、全日本合唱コンクールへの参加のハードルを、さらに上げることがはたして良いことなのか。

 

個人的には《室内合唱》という理念の追求は、福島で行われている声楽アンサンブルコンテスト全国大会に委ねる。

全日本合唱コンクールの室内合唱部門は《一般A部門》に改め、課題曲も設けず、門戸を広げる。

 

それがいまの日本の合唱界にふさわしいと考えるのですが、過激な意見でしょうか?

 

 

(次回から、同声合唱部門で印象に残った団体感想に続きます)