追悼:小林秀雄先生




先月お亡くなりになった作曲家:小林秀雄先生。
Facebookでの全日本合唱連盟公式アカウントさんが
ハーモニー誌
(2002年4月120号 
 新・日本の作曲家シリーズ11回目)での特集を
抜粋して載せられています。

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https://www.facebook.com/JCA1948/photos/a.459608944050561.112277.433935353284587/1654271637917613/?type=3

 


抜粋ですがとても良い内容。
これは全文読みたい!
記載されているバックナンバー、買おうかな?
いや! 2002年のハーモニーなら
収納箱の奥の奥にあるはず!!

(約1時間の捜索後)



 

 

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ありました!

 


・・・いやあ。これは面白いです。


例えば有名な立原道造:詩の「優しき歌」。
これは合唱指揮者の平松剛一先生が
都立八潮高校時代(…懐かしい!)
絶版だったのを倉庫に残っていた
わずか6部を買い占め、自由曲に選び、
NHK全国学校音楽コンクールで全国優勝したことから
全国で演奏されるようになったという。


詳しくはNコンブログ https://ameblo.jp/ncon/ の


ameblo.jp
https://ameblo.jp/ncon/entry-10810932610.html

をどうぞ!



他にも音楽には条件反射的な能力と
ゆっくりとした学習や
練習に練習を重ねて身に付く能力、
その両方が必要。
でも条件反射的な能力だけがよければ
コンクールで上位入賞するのは困る、などのご発言も。

そのコンクールについて小林先生はこんなことも。

 

 


よく、芸大で芸術が学べるか、って傲慢なことを言う人がいるけど、それは大きな間違い。芸大だろうがコンクールだろうが、そこに入学したり参加したりする人のあり方によって決まるわけですよ。芸大やコンクールそのものが悪であってくだらない、っていうのはとんでもないこと。

 


…そうだよなあ。
尾道の指揮者先生が書かれるように
コンクールは「器」であって、
大事なのは器を満たす「中身」が大切なんだよなあ、と
納得した次第です。



小林先生の名曲「落葉松」に関しては
合唱とオペラの雑誌「ハンナ」さんの募集。




私が札幌にいた時、
大谷短大輪声会が定期演奏会のアンコールで
いつも演奏されていたのがこの「落葉松」。
学生の時間、輪声会の時間、
団員さんが最後の時を惜しむ思いが歌にこもり、
毎回、深く心に染みる演奏でした。





高校で合唱部に入った時、
伊藤栄一先生が指揮される
東京カントライ演奏の「優しき歌」のレコードに心惹かれ、
何度も何度も聴いたものです。

今年6月、札幌でのコーラスフェスティバル、
札幌北高の演奏する「爽やかな五月に」は
優れた音楽と立原道造の描く青春の詩、
その青春をいま生きる彼らの心情が結びつき、
かけがえのない時間を作品で共有していることに
目が滲みました。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2017/06/23/221043




「優しき歌」は委嘱されたものではなく、
先生が道造の詩に
すっと自然に入れたときに書かれたそう。
小林秀雄先生はお亡くなりになられましたが、
先生の生み出された優れた作品は
ずっと永く命を持つことでしょう。