観客賞スポットライト 混声合唱部門 その3

 



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札幌郊外

 



今回は観客賞の投票について!



参加資格:
「大学ユース部門」「室内合唱部門」
「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
それぞれ全団体を聴いていること。
(その部門の出演者は投票できません)



投票方法は2つあります。
(必ず各部門の全団体を聴いてくださいね!)



1)ツイッターによる投票

投票方法:ご自分のツイッターアカウントで
ハッシュタグ

#混声合唱18

を付けて
25日混声合唱の部終演(予定17:38)から
審査発表が始まる前の18:30まで
良かった2団体を書いてツイート。


その際、各団体の後に感想を書いていただけると
とても嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)

※昨年、ハッシュタグを間違えた方が
何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので
正確にお願いします!


ツイート投票の例:

合唱団●● 壮麗な混声合唱のお手本!
▲▲ヴォイス 大人数でも繊細な表現が素晴らしかった。
#混声合唱18






ツイッターアカウントを持っていない方は

2)メールによる投票

投票方法:メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。

件名は「観客賞」で。
締め切りの時間は
ツイッターでの投票と同じです。


つまり


1)その部門の出演者じゃない全団体聴いた人が

2)2団体もしくは1団体を書いて

3)部門終了後すぐに投票


…してくださると、非常に助かります!

ご投票よろしくお願いいたします!



さあ、今日も混声合唱部門の出場団体をご紹介しましょう。
職場部門の雄が久しぶりに出場です!





6.大阪府・関西支部代表

パナソニック合唱団

 

(93名・6年ぶりの出場・第36回大会より28回の出場)



職場部門では、なんと16年連続で金賞を受賞されていたパナソニックさん。
今回の演奏曲は
課題曲:G3 まいまい(「12のインヴェンション」から)(間宮芳生 曲)
自由曲:Z. Randall Stroope「We Beheld Once Again the Stars」。

この自由曲、過去には、新日鐵住金混声合唱団さん、はもーるKOBEさん、マルベリー・チェンバークワイアさん、Baumさんが全国大会で演奏してきた人気の高い楽曲。
アメリカの作曲家、そして合唱指揮者でもあるストループ氏の作品のためか、心を惹き付けるドラマ性と美しさを兼ね備えた作品です。

関西支部大会を聴かれた方の感想によると「まとまった響きで説得力ある美しい演奏を聴かせてもらいました」…とのこと。
この混声部門で最大人数の93名ということから、ダイナミクスの幅広い、ドラマティックな演奏を期待してしまいます。


さらにパナソニック株式会社は、今年創業100年という記念すべき年。


創業100年の年に6年ぶりの全国大会出場は、さぞかし嬉しいことでしょう。
混声合唱部門、唯一の職場団体としての演奏も楽しみです!



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札幌テレビ塔 Le camaradeさんより







混声部門、前半最後の団体は、練られた発声と高いテンションで圧倒する若い団体!













7.千葉県・東北支部代表

VOCE ARMONICA

https://www.facebook.com/VOCEARMONICA/

(36名・4年連続出場・第64回大会以来6回目の出場)

 

 


昨年は三善晃「レクイエム」で見事、初の金賞受賞。
観客賞も第6位で座談会では


課題曲G4の「まぶしい朝」は力がこもっていましたね。

テノールの輝かしさが印象的でした。
まさに「まぶしい朝」を体現するような
声と表現が結びついた演奏。

課題曲も良かったけどやっぱり自由曲
(三善晃先生「レクイエム」からI)でしょ!

渾身の演奏でしたね~。

輪郭のハッキリした声が合っていました。

ああいう激情と言うのかな、
心の激しさが良くトレーニングされた声で
上手く伝わってきました。

ダイナミクスもピアノからフォルテまで自在に、
しかし発声は崩れることなくずっと緊張感を保ち。
聴き終わると手に汗をかいていました。

想いがこもった、気迫の演奏だったと思います。

 

メール投票では


「まぶしい」が表現され、納得の課題曲。
そして、自由曲は圧巻で、今日一番の感動でした。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/17/214329


指揮者の黒川和伸さんが声楽家ということもあり、とても練られた発声で、気迫のこもった演奏をされる団体です。
今回の演奏曲は
課題曲G1 Agnus Dei (「Mass for Four Voices」から)(William Byrd 曲)
自由曲:Samuel Barber「Agnus Dei」。

弦楽のためのアダージョ Op.11から合唱編曲された名曲。
全国大会ではMODOKIさん、都留文科大学合唱団さん、合唱団ノース・エコーさん、Gaia Philharmonic Choirさん、合唱団ゆうかさん、神戸中央合唱団さんが過去に演奏されています。


黒川さんからメッセージをいただきました。

 

 

課題曲
2012年にG1を選曲して以来、ひさしぶりにG1を選曲しました。
選曲理由は、課題曲集が届いて練習で試しに音出しをしてみた時に、一番下手だったのがG1だったからです。
悩みに悩んだ結果、「これはマズい。これからのこの合唱団のためには、これはやらないとダメなやつなんだろうな…」と思い、選曲しました。
その後、クール シェンヌの上西先生、MODOKIの山本先生にレッスンしていただいたりして、ゼロから少しずつルネサンス作品のイロハを学び、またVocal ensemble capellaの渡辺研一郎さんにはアカデミックな角度から古ネウマ的な歌唱と耳の使い方も教わり、さらにスマホの音楽アプリやYouTubeでは国内外の団体の演奏を聴き比べ、他支部のCDを購入し、フレーズひとつひとつのアルシス・テージスを分析しました。
(2018年、時間だけならおそらく、どの指揮者の先生よりもたくさんの時間をG1の勉強に費やした自信があります苦笑)
作品を深掘りしていく中で、バードのミサ曲の中に、英国国教会の時代に、バードがカトリック教徒として内なる信仰を守り続けたという点において、どこか日本における潜伏キリシタンのような「内なる熱さ」を感じるようになりました。
ああ、これはバードにとっての「おらしょ」なのかもしれない。
コンクールの枠を超えた、内なる熱さを持つ、深い祈りを感じていただけるような演奏をしたいと思います。

 


自由曲
2018年の自由曲はサミュエル・バーバーの「アニュス・デイ」です。
ご存知のとおり、この曲はコンクールにおいていくつもの名演が存在します。
MODOKIの山本先生とお話した時、コンクールでバーバーのアニュス・デイを演奏するということは、「歴代の名演との勝負」ということになるよね、というお話をうかがい、思わず武者震いしました。
「アニュス・デイ」がバーバー自身によって平和への祈りへと転用されたのは初演から30年近く後の1967年。
ベトナム戦争が泥沼化し、多くのアメリカの若者が命を散らしていた時期でした。
バーバーはそのことに心を痛め、平和を願って「アニュス・デイ」を発表したそうです。
一昨年VOCE ARMONICAが取り組んだプーランクの「人間の顔」、そして昨年取り組んだ三善晃先生の「レクィエム 」同様、「この作品は今の時代にこそ演奏され、聴かれなければならない」という使命感を感じながら、全身全霊をかけて演奏したいと思います。

 

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今年9月の山本啓之先生レッスン時の記念写真だそうです。


 


黒川さん、ありがとうございました。

「一番下手だったのがG1だったから」
「これからのこの合唱団のためには、これはやらないとダメなやつなんだろうな」

コンクールへ参加するにあたって、得意なもので挑む方が普通だと思うのですが、黒川さんは真逆ですね。
さらに黒川さんが凄いのは可能な限り情報を集め、多くの方に教えを請うていること。
「時間だけならおそらく、どの指揮者の先生よりもたくさんの時間をG1の勉強に費やした自信があります」…との言葉。
ひょっとしたら、アルモニカさんの今回のバードはまだ不十分かもしれません。
しかし、同じ不十分な演奏でも、未来を見据え、高みを目指している演奏には、懸命に手を伸ばした先の光が見える。

バーバーにしても「歴代の名演との勝負」とわかっていて選曲する。
これもきっと、合唱団の未来を考えた上でのものだと推測します。
未来を考えることと「今の時代にこそ演奏され、聴かれなければならない」という黒川さんの使命感は矛盾しないように思うのです。

全身全霊をかけて演奏するという黒川さんの気迫に対し、私たちはどこまで真正面で向かえるだろうか?

演奏者と観客との真剣勝負を心待ちにしています。

 


(明日に続きます)

 

 

 

 

観客賞スポットライト 混声合唱部門 その2

 



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札幌駅




混声合唱部門のご紹介の続き!
…なのですが、以前Kitaraホールへの行き方をご指南して下さった札幌在住のケンゴさんから「札幌での服装について」のツイートです。

 

  

 


そうなんです!
札幌の室内は非常に暖かい場合が多いんです!

凍えた体を早く温めるには、高温じゃなきゃいけない。
暖房器具周りだけが暖かく、端になると冷えてしまうので高温を保つ必要がある。
…などと理由はいろいろあるようですが、とにかく暖かい!

前々回の札幌全国大会、ケンゴさんツイートのように「モコモコのセーターに、中も厚手トックリのみ」の女性が、暖かい練習会場で、暑くて汗をかくも服を脱げずに困っている…という姿を見ました。
薄い服を用意する、重ね着での保温やイヤマフ、ネックウォーマーなどを使用するのがお勧めですね。

それにしても全国大会時、雪は降るんでしょうか。
北海道の雪はサラサラしているので、雪が降った方が傘が要らずありがたいんですけどね。



それでは出場団体のご紹介を始めましょう。
名古屋から、選曲にこだわりのある団体と言えば?


 

 



3.愛知県・中部支部代表

合唱団ノース・エコー

 

(71名・8年連続出場・第47回大会以来21回目の出場)



近年はスウェーデンの作曲家Sven-David Sandströmの作品を多く演奏されている合唱団ノース・エコーさん。
昨年の座談会では


課題曲G2のプーランク、
最後の「O dulcis」から祈りが感じられました。

静けさと言うか…敬虔な印象が良く出ていた気が。

自由曲も1曲目は同じプーランクの
「Exultate Deo」だったけど
雰囲気を鮮やかに変えてたね。

最後はお得意、
サンドストレムの「A New Song of Love」。
アタッカで演奏したのが印象良かった!

サンドストレム特有の和音もしっかり!

テノールの旋律の歌い方が良かったな。
おとなしめのソプラノもこの曲では前に出てきて。

男声と女声が交唱で高め合っていくのが良かった。

やっぱりサンドストレムを長年やり続けた
説得力がありましたね。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/31/144324



さてノースさん、今回の選曲は?
団員のM園さんからメッセージをいただきました。

 


今回で3度目となる札幌Kitaraで私たち合唱団ノース・エコーが歌う曲は、課題曲G2のシューベルト“Chor der Engel”自由曲としてサンドストレムの“The Lord’s Prayer”、そしてランスタッドの“Alleluia”です。

練習を進める中で、3つの曲のイメージをそれぞれキーワードで表現し、発表しあう場面がありました。
各人各様のイメージから共通するものを抽出し、関連付けていくと、こんな風にまとめられました。
“Chor der Engel”=暗く重い世界に一筋の希望の光を感じる
“The Lord’s Prayer”=天上の神に捧げる日常の静かな祈り
“Alleluia”=感謝、歓喜、躍動して神を賛美する

“Chor der Engel”は、ゲーテの戯曲「ファウスト」第1部の冒頭「夜」の場面。数々の学問を究めたファウスト博士でしたが、結局何一つ分かったとは言えない、と絶望し、毒杯を仰ごうとしたその時、復活祭の朝を告げる鐘の音とともに聞こえてきたのが「天使たちの合唱」。
これを聞いてファウストは死を思いとどまることになります。

“The Lord’s Prayer”(主の祈り)は、キリストが弟子に祈り方を尋ねられ、「こう祈りなさい」と自ら語った祈りの言葉(マタイ6:9-13、ルカ11:2-4)。
「天にましますわれらの父よ」で始まるこの祈りは、キリスト者でなくとも聞いたり読んだりしたことがあるかもしれません。
サンドストレムのサウンドはお手のもの?

“Alleluia”(ハレルヤ)の歌詞はこの“Alleluia”(神をほめたたえよ)1語のみですが、躍動感のあるリズミカルな部分や、一転してレガートな長いフレーズを重ねて分厚いハーモニーを作るところもあり、神への様々な形の賛美を見ることができます。
神の救済に喜びが満ちあふれたら「時間よ、止まれ」の境地に至るでしょうか。

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昨年の全国大会での写真ということ。



おお、やはり今回もサンドストレムを選曲されているんですね!
「サンドストレムのサウンドはお手のもの?」と書かれるだけあって、今回も説得力強い演奏が聴けるのでしょうか。
さらにランスタッドの「Alleluia」は昨年、埼玉県のscatola di voceさんも演奏されていましたね。
ハンドクラップもあるリズミカルな部分から、中間部にはM園さんが記されたように「レガートな長いフレーズを重ねて分厚いハーモニー」を美しく聴かせ、ふたたび華やかに盛り上がる作品。
それぞれタイプの違った3曲をどのように歌い分け、聴かせてくれるか?
とても楽しみです。

さらに


【速報】合唱団ノース・エコー演奏会、コーラス・コレクションXVII 開催決定
 日時:2019年6月22日(土) 16時開演
 場所:愛知県芸術劇場コンサートホール
 曲目未定、ステージ構成未定。何が飛び出すやら。
 ホームページ(http://www.north-echo.gr.jp)、
 ツイッター(https://twitter.com/NorthEchoNagoya)、
 「ハーモニー」誌での発表をお見逃しなく!


ほー、ノースさんは毎年演奏会を開催するわけじゃなく、およそ2年に1回開催するんですよね。
詳細がわかりしだい、このブログでも掲載したいと思います。

前回のコーラス・コレクションでもサンドストレムだけを集めたステージがあったノースさん。
来年のコンサートを見据えた、全国大会のサンドストレムに期待です!





続いてプロモーションは面白く、音楽は本格派?!な若き合唱団と言えば?

 

 

 

 

 



4.神奈川県・関東支部代表

合唱団やえ山組


(60名・2年連続出場)


指揮者は大学ユース部門で東京工業大学コールクライネスさんを振られる岩本達明先生。
男声部の団名が「広域指定合唱団 青山組」などとブッソウだったり。
公式ツイッターではこんなツイートも。

だ、「代紋」?!

しかし、そんな変わったプロモーション?を裏切るように、演奏は澄んだサウンドと高い音楽性を持つ団体です。

昨年の観客賞では初出場にして第5位と人気。
座談会では


課題曲のG2、一番良かった・・・。

自分も「一番きれいなプーランク!」って
メモに書いてました。

(他の参加者からも「良かった」など、口々に)

バランスがとても良く、
音響もクリアで和音の美しさが光って。

ひそやかにまろやかに、
ゆったりとしたテンポだけど推進力があって。
聴いていて心が洗われるようでした。

自由曲も良かったんですよ。
(プーランク「人間の顔」から4、6)

ちゃんと歌い分けができてましたよね。

フランス語の母音の響きが美しくたゆたって。
力感も自在に、和声もプーランクの透明さが
良く表れた演奏。

そして最後の三善先生「私が歌う理由」がまた!

オシャレだし、リズム、力感も良かったです。

最後の和音の歌い方も優れてましたね。

スタイリッシュに、
しかし音楽上の魅力は余すところなく伝え。
最後の和音で団員さんの想いが昇華されるようでした。

この曲の演奏では
どこも「盛り上げよう!」として
盛り上げ過ぎる団体が多い中、
さりげないんだけど
ちゃんとメッセージが伝わってきました。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/18/091212


やえ山組さん、今年の演奏曲は
課題曲G2 Chor der Engel (Johann Wolfgang von Goethe 詩/Franz Schubert 曲)
自由曲:Arnold Schönberg「Friede auf Erden(地上の平和)」

なんと「地上の平和」!
完全な無調音楽へ移る前のシェーンベルクが、後期ロマン主義との間で揺れ動いていた頃に作曲された作品。
1907年シェーンベルク33歳の時の作品で、後に「まだ人々の和解が可能であると信じていた頃の作品」とシェーンベルク自身が語ったように「平和あれ、この地上に!」と高らかに謳います。

歯ごたえのある和声が続くのも演奏を困難にしているのですが、特に終盤ソプラノを筆頭に高音域のフレーズが頻繁にあり、ある指揮者氏が言うには「なかなか平和が訪れてくれない曲」。
あまりの難曲ゆえ、初演は失敗に終わり、その後オーケストラ伴奏が付けられたというエピソードも。

過去に全国大会でもグリーン・ウッド・ハーモニーさんやクール シェンヌさんが演奏してきたこの曲。
60名と団員が倍増し、勢いに乗っているやえ山組さん。
どんな「平和」をこの札幌Kitaraホールにもたらしてくれるか、楽しみです!


 

 

 


次に、四国支部から若き指揮者の爽やかな若い団体と言えば?


 

 

 

 

 

 

 


5.愛媛県・四国支部代表

I.C.Chorale
 

(34名・第67回大会から5年連続出場)


大学ユース部門を除く一般部門で最年少27歳の指揮者:村上信介先生。
I.C.Choraleさんも創団5年目、平均年齢約24歳の若い団体です。

昨年は自由曲に松本望「天使のいる構図」を演奏し、念願の銀賞を獲得。
観客賞でも第7位で座談会では 

 

課題曲G2のSalve Regina、なんて熱いプーランク!

今までに無い激しさがありましたね。

内に秘める激情みたいな!
ひとつの想いで貫かれて。

Simple is Best!
出す音は熱く、
出さない音との差を付けていたのが良かったです。

自由曲の松本望先生「天使のいる構図」も
良かったですね。

まず女声の入りが良くて。
「Capriccio」ではアカペラ部分の「よろこびのかすかな」、
「Tempestoso」では「かごめかごめ」に、
ハッとさせられる美しさと表現の深さがあり。
全体にこの作品への共感が伝わる演奏でした。

今までは学生OB合唱団みたいだったけど、
今回はバケモノみたいな他の団体の中で
聴き劣りせず、違和感が無い演奏でした!

 

 メール投票では


自由曲は、あの難曲をしっかりと自分たちのものにされ、期待値を遥かに超える演奏でした。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/17/214329



さて、今回の選曲は?
指揮者:村上信介先生よりメッセージをいただきました。

 


今年は、全国各地で災害が相次ぎました。
西日本豪雨、台風襲来、そして、今年の全国大会開催地である北海道胆振東部地震。
まずは、各災害で被害に遭われました皆様に哀悼の意を表しますとともに、早期の復興を心よりお祈り申し上げます。

さて、改めまして皆さんこんにちは。
愛媛県の若手混声合唱団、I.C.Chorale、通称「いよコラ」です。
創団5年目にして5度目の全国大会の舞台に立たせていただく幸運を、本当にありがたく感じています。

今年の選曲とその理由について、簡単に紹介させていただきます。

◆課題曲:G3「まいまい」

今年も課題曲4曲を全て歌ってみた上で、団員の投票により選曲しました。
3年前に「知覧節」に取り組んだ時にも感じましたが、間宮作品は「古いはずなのに新しい」ということに尽きます。
譜読みを深めれば深めるほど、原曲である「神楽舞」へのリスペクトを持ちながら合唱曲に落とし込んでいることが実感できます。
民謡としての律動を意識しつつ、時には四股を踏んだり舞ったりしながら練習を展開しています。

楽譜に書いている音符を追うだけではなく、原曲と合唱曲のバランスをどのように表現していくか。
いよコラにしか出来ない「まいまい」の世界を歌い切りたいと思います。


◆自由曲:「混声合唱とピアノのための組曲 遠きものへ-」より
「Vocalise Ⅱ/海辺にて」(詩:長田 弘/曲:三宅 悠太)

今年の自由曲は三宅作品を演奏させていただきます。
選曲理由は端的に言えば、一目惚れ、いや一聴惚れです。
長田弘による、色彩感を持ったことばたちが、三宅悠太の描く陰影を持った音に乗って流れていきます。

 「海辺にて」の一節にこんなものがあります。

  - 悲しむ人よ、塵に口をつけよ。
    望みが見いだせるかもしれない
    ひとは悲しみを重荷にしてはいけない。 -


人は悲しむことのできる生物であるが、それ以上に、悲しみを受け止めること、耐えることのできる存在でもある。
長田弘の言葉は、今の日本社会に突き刺さってなりません。

詩も曲も本当に素晴らしい作品です。
是非、一人でも多くの方にこの作品を聴いていただきたく、またその魅力を余すことなく客席に届けることが出来れば幸いです。

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四国支部大会の本番直前に撮影されたものだそうです。



村上先生、ありがとうございました。
三宅悠太先生の作品が演奏されるのは、この全国大会の一般部門で初めてでは?
合唱界の次代を担う作曲家のひとりとして、優れた作品を発表されている方です。
この「Vocalise Ⅱ/海辺にて」も2年前に幕張総合高校合唱団さんにより委嘱初演された最近の作品。
「一聴惚れ」と村上先生が表したのも納得できるように、新鮮で言葉の流れを魅力的に捉えた響きが心を打ちます。

「人は悲しむことのできる生物であるが、それ以上に、悲しみを受け止めること、耐えることのできる存在でもある」

こちらのページで長田弘さんの詩「海辺にて」とその言葉について語られています。

 

風景を生きる


「人は悲しみから、自分を持ち堪える力を持っている」

 

同じ愛媛県代表の愛媛大学合唱団さんも、天災により7月の県大会が無くなったと記されていました。
いよコラさんの中にも被災された方がいらっしゃるかもしれません。
作曲者の三宅先生は「‘人は悲しみを重荷にしてはいけない’という強烈なメッセージに向け、音楽は拡大し開かれていきます」と書かれていますが、うわべの励ましではなく、音に、歌に、実感としての想いを込めて、「海辺にて」を演奏していただきたいと思います。

聴く者が、人は悲しみを受け止められ、望みを持てる存在として自覚できるように。

 

 

 

(明日に続きます)

 

 

 

観客賞スポットライト 混声合唱部門 その1

 

 

 

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札幌Kitaraホール

 

 

 

今日から混声合唱部門の出場団体をご紹介します!



…の前に9日もご案内しましたが再度、札幌の合唱団、「弥生奏幻舎"R"」代表まぐろ。氏から「史上かつてない二次会」のご案内です。


* * * * * * * * * * * 

全日本合唱コンクール全国大会@札幌、11月25日の夜に恒例の「史上かつてない二次会」を開催いたします。
今年は我々「弥生奏幻舎"R"」が幹事となり、すでに混声部門中心に参加のお声掛けをさせていただいています。

まだ回答をいただいていない団体もありますが、会場的にはまだまだ余裕がある状態です。
同声部門の団体も、前日出演の大学ユース、室内部門の団体でも、参加したいという方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。
出演されていない、聞きに行くだけだけど全国のいろんな合唱団の人たちと交流したい、という方もOKです。
参加される皆さんもこんな企画があるよ、と広めてどんどん宣伝していただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。


〇2次会概要
会場:ホテルノースシティ 2F宴会場 金柔の間
(北海道札幌市中央区 南9条西1丁目)
時間: 22:30 - 0:15(予定)
会費: 3,500 円(予定)
※各団の打ち上げ後の開催と言うことで、
 開催時刻が遅い時刻となりますことをご了承下さい。

* * * * * * * * * * * 


ということで、今回は出場団体のみなさまだけじゃなく、「興味を持ったひとみなさん来てください!」ということなので、みなさま奮ってご参加ください。
私も行きますよ!

「お、行こうかな!」と思われた方は

メールアドレス:magro*crux.ocn.ne.jp 
(* を @ に替えて下さい)

件名に「かつてない件」や「二次会の件」など記入し、できるだけ早い方が良いのですが遅くても『19日』までにメールを送ってくださいね。
前回の9年前にも、幹事を買って出てくれた弥生奏幻舎"R"さんの心意気に応えるためにも、多くの方のご参加を!

幹事のまぐろ。氏から実は「現状の参加申込数ですと参加費を値上げしなくてはなりませんので、迷っている方はぜひご参加ください」…だそうですので、知り合いを誘ったり、ぜひご協力をお願いします!




さて、今日から混声合唱部門のご紹介です!
昨年は20団体約5時間という聴く側にとっては「いくらなんでも…」というタイムスケジュールだったのですが。
今回は6団体も減って14団体、約3時間半(17分の休憩含む)でだいぶ楽になりました。

もちろん全部門お勧めなのですが、やはり「大会の華」と言えばこの混声合唱部門。
ヴァラエティに富む選曲と演奏をお楽しみあれ!


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それではご紹介を始めましょう。
14:05から混声合唱部門の開始です。

幅広い年代で現代作品へ挑む団体と言えば?







1.宮城県・東北支部代表

グリーン・ウッド・ハーモニー

(65名・20年連続出場・第2回大会以来36回目の出場)

 

 


グリーン・ウッド・ハーモニー(以下GWH)さん。

昨年の座談会感想では 

 

この課題曲G1もシェンヌとは全く違うけど良かったね。

各パートのフレーズの入りも良く、
また重なり合う音も美しかった。

良い音鳴ってるなーって。

ホモフォニックの部分はたっぷり歌っていたね。
全体に一本の音楽として説得力がありました。

パートごとがソリストのような
シェンヌの演奏とはまったく違って
グリーン・ウッドは「合唱団」が演奏している雰囲気。
でも、これもまた正解だと思ったな。

2曲目のPaul Hindemith「Messe」より「Gloria」は?

「Gloria」も良かったですよ。

サウンドがクリアで、
難しい和音の進行も緊張感をもって聴き続けられました。

フォルテッシモへの持って行き方も良かったしね。

いつもわかんないまま終わっちゃうグリーン・ウッドが
「これはわかるぞ!」

一同(笑)。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/31/144324

 


GWHさん、今年の演奏曲は
G1 Agnus Dei (「Mass for Four Voices」から) (William Byrd 曲)
自由曲はPaul Hindemith作曲
「Messe für gemischten Chor a cappella」より「Sanctus」
「Lieder nach alten Texten(古い詩文による歌)」より
「4.Der Liebe Schrein(愛の箱)」
「5.Heimliches Glück(密かな幸せ)」
「6.Landsknechtstrinklied(傭兵の酒盛りの歌)」

GWHさんは自由曲に複数の現代作曲家の作品を選んでいたイメージがあるのですが、今回は20世紀前半に名を成したドイツの現代作曲家、パウル・ヒンデミットだけで揃えられています。
団員のMARさんからメッセージをいただきました。

 


昨年は大トリでしたが、今年は混声のトップで演奏させていただくことになりました、GWHです。

課題曲G1なのはある意味お約束かもしれませんが、自由曲は今年も20世紀初頭に活躍した作曲家、ヒンデミットの音楽に取り組んでいます。
今回はヒンデミットonlyです。

1曲目は、昨年も演奏した「ミサ」の中から「Sanctus」を取り上げました。
冒頭の力強いユニゾンやクラスター和音のあとテーマ「Pleni sunt caeli et terra gloria tua.」が現れますが、このテーマをアルトがなんと12回反復するのです!
音楽は常に動いている(と指揮者の今井先生はよく言っています)ので、同じ歌い方は2つとしてない。はず。そこが聞きどころ…となれたらいいのですが。

次に演奏するのは、ヒンデミットの合唱作品のうち最も初期の作品「古い詩文による歌」6曲のうちの後半、4~6番の3曲です。
4番の「愛の箱」5番の「密かな幸せ」は、古いドイツ語による ”ミンネザング” と呼ばれる愛の詩。
騎士の、あまりオープンにできない恋の精神的な喜びや苦悩を、暗めのマイナー系の和音や不安定な和音を多く使って表現しています。

6番の「傭兵の酒盛りの歌」はブルゴーニュ継承戦争の際、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世が雇った傭兵たちの酒盛りを描いた歌です。
「回れ、ワインよ!グラスは置いちゃダメだ」などといったはやし立てるような詩に、2拍子と3拍子の速いテンポが目まぐるしく入れ替わる音楽が、狂乱のカオスの現場をあらわします。
GWHはあまりこういう表現の仕方は得意ではないのですが(※個人の感想です)、今回は結構楽しんで歌っているように思えます。
(当然ステージ上はシラフですが)酒盛りの賑やかさが伝わるといいなと思います。

ヒンデミットは、巷では表現主義の音楽に比べて音が無機質、と表されることも多いようですが、今回演奏する曲はどれも表情豊かな曲たちですので、楽しんで聞いていただきたいです。

今回はマジメに書きました(笑)

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写真は東北大会終了後のものということ。



MARさん、今回は非常にマジメに書いて下さって…ありがとうございます(笑)。
課題曲G1は、最初の座談会での感想のように、指揮者の今井邦男先生の解釈によっていつも「納得!」という演奏をして下さるので楽しみです。

自由曲のヒンデミットは…ほう、「Sanctus」はさすがヒンデミット!という音が鳴っています。
続く3曲はどれも1分ほどの作品で、軽やかさがあり、MARさんが言われる「表情豊かな曲たち」にも同意です。
それでもところどころに「お!」と思わせる音や、「2拍子と3拍子の速いテンポが目まぐるしく入れ替わる音楽」が耳を惹き付けて。
ゴリゴリに難解な現代曲で「み、耳が啓かれる?!」GWHさんの演奏もまた楽しいものですが、こういう作品の演奏で現代音楽の幅広さを示してくれるのも良いですよね。

GWHさんのHP内「グリーン・ウッド・ハーモニー練習日誌」で先週の練習風景を読ませていただくと、今井先生の分析譜や、ヴォイストレーナーの田中豊輝先生によるドイツ語の特訓などがんばっているGWHのみなさんの姿がうかがえます。

 

 

幅広い年代の団員さんたちが、主体的に音楽へ取り組むGWHさん、今年も期待できそうです!



 



続いては昨年混声合唱部門第1位受賞、観客賞でも大人気の団体と言えば?

 

 

 

 






2.東京都・東京支部代表

CANTUS ANIMAE

(59名・8年連続出場・第52回大会以来15回目の出場)

 


室内部門の合唱団まいさん、同声部門のVOCI BRILLANTIさんも指揮される雨森文也先生が指揮者のCANTUS ANIMAEさん。

昨年は金賞1位という文部科学大臣賞も受賞。
この観客賞でも混声合唱部門第1位、さらに全51団体から選ばれる観客大賞にも輝いた団体です。
昨年の座談会では


課題曲の「子どもは……」、良かったですね。

言葉と表情が凄く浮かび上がってました!

そうだね、言葉の運びがナチュラル。
曲とマッチして流れが引き出されていたな。

自由曲の三善晃先生「交聲詩 海」は?

やり切ったというか、凄い演奏。

いろんなものの向こう側までいっちゃったような感じ。

いやぁ・・・CAにしかできない演奏だと。

曲が終わった時に
「ブラボー!」って言いそうになった(笑)。

これだけの難曲をあふれる熱量で歌い切った!!


ツイッターの感想では 


感動をありがとうございました!!

音圧、迫力が凄かったです。
すべてに圧倒されました。

 


メールの感想では


ただただ熱く、歌がそのように歌ってほしいと望むままのような演奏でした。泣けました。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/26/002738

 

 

CANTUS ANIMAEさん、今年の演奏曲は
課題曲G1 Agnus Dei (「Mass for Four Voices」から) (William Byrd 曲)
自由曲:宗左近詩、松本望作曲「二つの祈りの音楽」から第一楽章「夜ノ祈リ」


団員さんからメッセージをいただきました。

 


今年演奏するのは、課題曲Byrdの「Agnus Dei」・自由曲はCAが2016年に初演した「二つの祈りの音楽」より第一楽章「夜ノ祈リ」(宗左近作詩/松本望作曲)。
2曲に通底する「祈り」について、改めて考える機会となりました。

「人のうみうる唯一つの無限 それは祈り」

自由曲の組曲の第二楽章「永遠の光」の一節です。
人は古くから、神や大いなるものに祈りを捧げてきました。
ミサ曲を聴くと、たとえ信仰を持っていなくとも深くこうべを垂れる感情になります。
これは、ミサ曲の持つ祈りと、人が普遍的に持つ祈りの感情に重なる部分があるからでしょう。
Agnus Deiに込められた祈りを感じたい、表現したい。
練習では、Byrdが作曲した3声・4声・5声のミサ曲を取り上げ、彼の思いに迫ろうとしました。

美しい祈りを生むのが人なら、諍いを生むのもまた人でした。
Byrdはカトリック教徒ですが、当時はイギリス国教会の時代。
激しい弾圧の中でも神への思いを持ち続けた彼の苦悩は、察するに余りあります。
自由曲「夜ノ祈リ」も、戦いに苦しめられる縄文人の回想です。
曲の冒頭は夜の場面。
「今日ノ戦ハドンナ誰タチノ夢」、静かに不条理を訴えます。
次第に夜が明ける。
連弾ピアノと合唱が激しく掛け合います。
「殺サレタクナイ 殺シタクナイ」、けれど「神サマ 殺シアイヲ見スゴシテオイデダッタノデスネ」
ついには「祈リトハ  神サマニ吼エルコトデス」
想像を絶する祈りの世界です。
初演から何度も重ねた再演もこれで一区切り。
歌うのも聴くのも本当に辛い曲ですが、それでもこの凄まじい曲にさらに迫りたい・世にこの曲の存在を伝えたいという思いで練習に励みました。
今回演奏するのは第一楽章だけなので絶望で演奏が終わってしまいますが、組曲は先ほど紹介した詩で美しく紡がれる救いの第二楽章に続きます。
ぜひ組曲通しでも触れてみていただきたいです。

救いと狂気、対極にある祈りの世界をお楽しみ(というには重すぎますが…)ください。

 

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東京都大会の写真だそうです Photo by フォトライフ



団員さん、ありがとうございました。
この「二つの祈りの音楽」は札幌出身、そして名門:札幌北高校合唱部にも所属されていた松本望先生の作品で、さらにこのCANTUS ANIMAE(以下CA)さんが委嘱初演をされた曲です。
ピアノ連弾というハードルの高さがありながら、ここ数年でもっとも注目を浴びた合唱曲と言っても過言ではないほど。
多くの著名合唱団による演奏、男声版や室内アンサンブル版にも編曲され、その広がりは留まることを知りません。
2年前の鳥取全国大会でもCAさんは「永遠の光」(短縮版)を演奏されました。
また「夜ノ祈リ」は昨年、合唱団ことのはさんが全国大会で演奏されています。

しかし、耳に心地良い2曲目の「永遠の光」だけが演奏されることが多く、この「夜ノ祈リ」の演奏は若干少ないようです。
団員さんメッセージにある「歌うのも聴くのも本当に辛い曲」とは本当にその通りで、聴くたび壮絶な内容のテキストと音楽に心が固く強張ってしまいます。

ただ、三善晃先生の「絶望を胎生としない愛を信じない」という言葉のまま、影があるからこそ光があるように、絶望の中にあるからこそ、光を求めて祈ることの価値を実感することもあるはずです。
同声合唱部門へ出場のCoro Collegamento指揮者の大原先生は、雨森先生が指揮されるHIKARI BRILLANTEさんの演奏に非常に感動し、熊本地震の年に取り組んだ時には、作品からどのような状況でも前に進むことの大切さを教えてもらい、励まされたそうです。
地震など逃れられない苦難を経て、歌や祈りの力をいっそう強く信じられることもあるでしょう。

シード団体にはコンクール曲以外の演奏も認める東京都大会で、CAさんは「夜ノ祈リ」に続いて「永遠の光」も演奏されたと聞きました。
「永遠の光」には「二つは一つなのだから」という一節があります。
「祈り」という行為に立ち返ろうとすると、この2作品はどちらも欠くべきものでは無いと感じるのです。
「夜ノ祈リ」があってこそ、「永遠の光」が輝く。

そして「夜ノ祈リ」は「祈り」という行為を演奏者それぞれが、どのように声、音に表せるかが問われる作品だと思うのです。
この全国大会でも課題曲を含め、数多くの宗教曲が演奏されます。
宗教曲が生まれた「祈り」に立ち返り、「祈り」そのものを問う。
聴いた後、私たちが「祈りとはなにか」と自身に問いかけるようになるかもしれません。
そんな演奏をCAさんには期待しています。



(明日に続きます)

 

 

都留文科大学合唱団第53回定期演奏会のお知らせ

 

 

 

今年の札幌全国大会にも出場される都留文科大学合唱団さんの第53回となる定期演奏会のお知らせです。




都留文科大学合唱団第53回定期演奏会


日時  2018年12月9日(日)

開場13:30 開演14:00


会場  都の杜うぐいすホール(大ホール)
(〒402-0053  山梨県都留市上谷1,888-1)

・電車
[最寄駅]富士急行線都留文科大学前駅下車
徒歩…上り坂約15分 タクシー…約3分
※都留文科大学前駅にはタクシーが常駐しておりません。
ご利用の方はタクシー会社まで直接ご連絡ください。
・自動車
中央自動車道都留I.Cより 約15分


チケット(当日料金同じ 全席自由)
1枚500円(未就学児無料)

チケットぴあhttp://pia.jp/t にて「都留文科大学合唱団 第53回定期演奏会」で検索
Pコード : 131055
URL : http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1847326

枚数限定でメールでも受け付けております。
bundai.ticket1209@gmail.comに
・御名前
・御住所
・御電話番号
・チケット枚数
を明記の上ご連絡ください。
(未就学児のチケットをお求めのお客様はメールでお申し込み下さい。その際にその旨も明記してください。)

チケットに関するお問い合わせ-
チケット局 萱沼
MAIL numa0410miyu@gmail.com



Program

 


〈Opening〉

 

・Greetings

 


〈第1ステージ~アラカルト~〉
指揮 / 齋藤沙織・足羽萌
ピアノ/ 野地和香奈・馬上幹路

 

・空とぶうさぎ
・今、ここに
・ことばのとおりに
・昭和ウルトラマンメドレー
・あなたに逢いたくて~Missing you~
・メドレー宇宙戦艦ヤマト



〈第2ステージ~コンクール~〉
指揮 / 清水雅彦

・『Mass For 4 Voices』より
   Agnus Dei
・『Lamentations de jeremias Prophera』より
Ⅱ.EGO VIR VIDENS PAUPERTATEM MEAM
Ⅲ.RECORDARE DOMINE QUID ACCIDERIT NOBIS



〈第3ステージ~合唱版組曲初演~〉
指揮 / 清水雅彦  ピアノ/ 鈴木真理子

・『ぼくの村は戦場だった~あるジャーナリストの記録~』より
第一章 カメラとペン
第二章 111000000
第三章 ぼくは兵士だった
第四章 ねがい
第五章 もし、ぼくが
第六章 目を凝らし、耳を澄ませば

山本美香 原文
信長貴富 テキスト構成・作曲



〈第4ステージ~未来へ~〉
指揮 / 齋藤沙織  ピアノ/ 片山壮太

・朝焼けの空に
・いのちのリレー
・平和のたね

 



こんにちは!都留文科大学合唱団です。
今回、この様な掲載の場を頂いたこと、大変嬉しく思います。
さて、12月の第2日曜日は IFCM 世界合唱連盟により定められた世界合唱の日です。
世界各地の合唱を愛する仲間により声明文が唱えられ、世界の平和を祈ります。
そんな素敵な日、12月9日(日)、杜の都うぐいすホールにて、第53回定期演奏会を開演致します!

 

第1ステージは男声合唱・女声合唱・アニソン(オリジナルダンス付)をはじめとしたアラカルトをお送り致します。
「懐かしいな…」と思われる方もいるのではないでしょうか?
なんとピアニストは普段一緒に歌っている学生達!
団員のみで作り上げる表情豊かな楽しいステージをぜひお楽しみください!

第2ステージでは今年度のコンクールで演奏しました課題曲と自由曲の計3曲を演奏致します。
全国大会以上に洗練されたハーモニーを奏でます。

第3ステージは今年の定期演奏会のメインでもあります『ぼくの村は戦場だった~あるジャーナリストの記録~』の合唱版組曲初演を、お送り致します。
2014年に当団顧問・常任指揮者の清水雅彦先生によって初演されたこの作品…昨年度は作曲家の信長貴富先生に抜粋・編曲して頂き、全日本合唱コンクールの自由曲として2章、3章、4章を演奏致しました。
今回は昨年演奏が叶わなかった1章、5章、6章も含めた合唱完全版を演奏させて頂きます。
本学卒業生のジャーナリストであり、この組曲のテキスト著作者である山本美香さんの命をかけた思いを、どうぞお聴き下さい。

第4ステージでは平和への願いや祈り、未来への希望をテーマにした3曲を歌います。
今を生きる私たちに出来ることは、過去を繰り返さない様に、忘れず語り継いでいくこと。
そして平和な未来を願い、訴えていくことではないでしょうか。
微力ではありますが、この強い思いを私たちの声で、合唱という形で表現致します。
今日、こうして仲間たちと出会い、ともに歌える奇跡に感謝しながら、明るい未来を歌い描きます。

遠方ではありますが、ぜひご家族ご友人をお誘い合わせの上お越し下さい!
団員一同お待ちしております!

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どれも魅力的なステージですが、特に昨年全国大会で演奏された「ぼくの村は戦場だった~あるジャーナリストの記録~」の合唱完全版初演に注目!
昨年、都留文さんはこの曲で金賞1位を受賞されたのですが、賞の価値以上に、卒業生である山本美香さんのテキストと平和への強い「ねがい」が相まって、大変印象深いものでした。

残念ながら私は伺うことはできないのですが、多くの方が訪れ、また都留文のみなさんが実力を発揮された素晴らしい演奏会になることを願っております!

 

観客賞スポットライト 同声合唱部門 その6

 

 

 

 

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札幌コンサートホールKitara

 

 

 

 


札幌Kitaraホールへの移動について札幌在住のケンゴさんから貴重なツイートが。
(ケンゴさん、ありがとうございます!)

 
一番歩かなくて済む行き方(市電・タクシー)も書いてあるので、このスレッドを全部読んで下さいね。
では触れられている「もっともオーソドックスな手段」での行き方を、先月の写真で説明いたしましょう。
確かに600~700メートル、時間にして10分ほどかかる道のりなのですが、(時間に余裕があって健脚なら)お勧めしたい行き方なのです。

 

 

  

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地下鉄・中島公園駅

 

 

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出口は1番。

※ちょっとわかりづらいのが難点ですが、3番出口南側から出れば100メートルほど外を歩かなくても済みます。

 

 

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出口を出て右側へ進むと。

 

 

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  中島公園入口です。進みましょう。

 

 

 

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 お勧めしたい理由は中島公園には大きな池などがあり、風景も楽しめるため。

 

 

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札幌豊平館。

 

 

 

 

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ホールに近づいてきました。

 

 

 

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入ってみましょう。

 

 

 

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階段を昇ったところが小ホール。

 

レストラン横に大ホールがあります。

 

 

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階段から見下ろしたところ。

 

 

 

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来週末にはどんな演奏が聴けるのでしょうか。

 

いかがでしたか?
全国大会時、札幌に雪が降るか微妙なところですが、初冬の雰囲気をぜひ味わっていただきたいと思います。





同声合唱部門、いよいよ最後の2団体!
人生経験の深さがそのまま演奏の豊かさに繋がっている団体と言えば?

 

 

 

 




11.神奈川県・関東支部代表

湘南はまゆう

(女声33名・2年ぶりの出場・第61回大会から8回目の出場)

 


指揮者は混声部門に出場のCombinir di Coristaさんを指揮される松村努先生。
2年前の演奏では


はまゆうさんの課題曲(F4「木のように」)
好きだったなー!

一同 私も!など同意多数。

自由曲(信長貴富「君死にたまふことなかれ」)も
良かった!

良かったですよね~。
「をとうと(弟)よ、をとうとよ」の掛け合いに
身体が動けなくなりました・・・。

課題曲も自由曲も
あの年代が歌うことの説得力ですよね。
 

 

投票用紙では


自由曲にリアリティがあった。

年を重ねられた方の厚みのような、
味のあるステキな課題曲でした。
どこもマネできないなぁ。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2017/01/12/080257


…という感想があったように言葉の扱い、表現の深みにいつも感心してしまう団体です。


はまゆうさん、今回の演奏曲は
課題曲:F3 麦藁帽子 (立原道造 詩/三善 晃 曲)
自由曲:与謝野晶子詩、鈴木輝昭作曲「乱れ髪」
与謝野晶子短歌、西村朗作曲「花紅」より「はたち妻」

自由曲の作曲者は違えど、同じ与謝野晶子の詩と短歌。
この曲を演奏するにあたってどんな想いがあったのでしょうか。

団員のmuffさんからメッセージをいただきました。

 


自由曲『乱れ髪』『はたち妻』は松村先生が選んでくださったのですが、与謝野晶子の歌集「みだれ髪」はご存知の通り色香にあふれた妖艶な世界なので、始めは戸惑いもありました。(しかも「はたち妻」!)
でも、どんな曲でも自分たちのものにして歌いたいので、できる限りのアプローチをしました。
今年は晶子生誕140年にあたり、研究者の講演を聴いたり、自筆の手紙やたくさんの作品、写真や身に着けていたものなどを目にする機会がありました。
明治大正の激動の時代に情熱の歌人として力強く生き抜いた先駆的な女性、というイメージが強かったのですが、実際には美しくありたい、愛されたいと願う心そのままの、いじらしいほどひたむきな人だったのかもしれないと、共感できるものが増えていきました。


『はたち妻』は2声で比較的メロディックな曲なのですが、合わせるのはなかなか難しく、ピアノとのアンサンブルにも苦労しました。
初めて人前で歌った4月のおかあさんコーラス県大会では、松村先生は“二度とあんな怖い思いはしたくない”とおっしゃって、相当スリリングな演奏だったようです。
『乱れ髪』はもう少し年を重ねた晶子の心の奥に潜む情念がにじみ出ていて、また別の表情を持った曲です。

湘南はまゆうは、コンクールに出場する多くのみなさんとは年代も声も全く違う合唱団です。
全国大会出場は自分たちでも奇跡のようです。
こんな合唱団が歌い続けているということを、多くのみなさんに知っていただけたらとても嬉しいです。
関東大会の1週間後には地元茅ヶ崎の合唱祭で美空ひばりの「真赤な太陽」を振り付きで歌って踊ってきました。
シリアスな曲も楽しいステージも全力投球、両極に思い切り針を振れる合唱団でもあります。
少しでもうまくなりたい、出会った曲の魅力をできる限り伝えたい、心の底から合唱を楽しみたいと、こつこつみんなで楽しく練習を続けていたらいつのまにか30年もたっていました。
一緒に歌う仲間たちとの時間はかけがえのないものです。
これからも息長く歌い続けたいと願っています。

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関東大会練習での恒例の「祝全国大会出場横断幕」記念撮影だそうです。
2019/6/­­29 第16回コンサート(茅ヶ崎市民文化­会­館大ホール)を予定しており、団員募集­もし­ています!…とのこと。



muffさん、ありがとうございました。
与謝野晶子へのアプローチの結果、「実際には美しくありたい、愛されたいと願う心そのままの、いじらしいほどひたむきな人だったのかもしれないと、共感できるものが増えていきました」に、はまゆうさんの演奏の深みに納得するものがありました。

muffさんのブログ「湘南はまゆう 練習のーと」を時折読ませていただいているのですが、全国出場が決まった際の記事「奇跡の復活」に、とても良いことが書かれていました。 

長い時間をかけて同じメンバーで練習を重ねて
そこにしかない音、自分たちの音を創り上げるのが大事なのではないか。
信頼関係がいい響きをもたらす。
本番でステージの上だからこそできる、限界を超えたものができることがあるが
それは毎日基本の練習を積み重ねることによって生まれる。

 

 

関東支部での講評ということですが、まさにはまゆうさんを体現された言葉でしょう。
メッセージの最後の文。

 

一緒に歌う仲間たちとの時間はかけがえのないものです。
これからも息長く歌い続けたいと願っています。


その想いと願いが、全国大会での演奏にも強く宿りますように。






同声合唱部門、最後の団体は地元、札幌の合唱団です!

 

 

 

 

 


12.北海道・北海道支部代表

HBC少年少女合唱団シニアクラス


(女声62名・6年連続出場・第57回大会から7回目の出場)



HBCは北海道放送株式会社(Hokkaido Broadcasting Co.,Ltd.)の略称。
1957年に前身のHBC児童合唱団。
1965年に中学生を加えたHBC少年少女合唱団を創立。
今回出場されるシニアクラスは中学生と高校生のメンバーとのこと。
指揮は混声部門で出場のBaumも指揮される大木秀一先生。
今月の11日には10月にオープンしたばかりの札幌文化芸術劇場hitaruで第52回となる定期演奏会も開催。



昨年の座談会では


自由曲の鈴木輝昭先生「夢の木」から「2nd Scene」、
響きがとても良かったです。

和音もしっかりしていました。

「ひぐらしのモチーフ」の効果が良かったね。

難曲を丁寧に演奏されていましたね。
ピアニストの豊田早苗先生の演奏も良かったです。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/15/060432



HBCさんの課題曲はF3 麦藁帽子 (立原道造 詩/三善 晃 曲)
自由曲はIvo Antognini「Agnus Dei」
Gustav Holst「Ave Maria」


今年の長野での中高全国大会で審査員も務められたスイスの作曲家:アントニーニ氏による、美しさ、かすかな切なさ、神秘性を持ったとても聴きやすい作品。




「惑星」で有名なイギリスの作曲家ホルストの「Ave Maria」も名曲!
この曲の演奏はどうしてもハンガリー・プロムジカ合唱団の演奏が印象強いのですが、HBCのみなさんなら、また違った味わいで聴かせて下さることでしょう。

 

 

 

少年少女合唱ということから、「麦藁帽子をかぶる自分たち」な演奏になるかも?
そして大変聴きやすい名曲で揃えたステージ。
偶然に昨年もこの部門最後の出場だったのですが、良い意味でコンクールらしくない演奏で、この同声合唱部門を締めてくれそうです。

 


(明日の混声合唱部門に続きます)

 

 

 

観客賞スポットライト 同声合唱部門 その5

 

 

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秋の大通公園

 

 

 


そういえば全日本合唱連盟さんから全国大会のチケット情報が。

 

 

 

なるほど。
先ほど札幌にいる実家の父と「全国大会聴きに行くわ」「え?!」というやり取りをしたので、チケットを送るためセブンで購入してみました。


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多くのお客さんでいっぱいになれば良いですね。










同声合唱部門、ここからは女声が続きます。
今日は2団体をご紹介!




昨年は金賞・文部科学大臣賞を受賞。
観客賞でもしなの合唱団さんと同率1位だった、実力も人気も兼ね備えた団体と言えば?

 

 

 




9.愛知県・中部支部代表

VOCI BRILLANTI

https://twitter.com/brillanti0202

(女声34名・6年連続出場・第63回大会から7回目の出場)



ヴォーチ ブリランティさん、前身のHIKARI BRILLANTEさんから4年連続金賞、さらに観客賞でも3年連続1位という「絶対聴かねば!」という団体です。

昨年の観客賞のメール投票では


いい意味でコンクールと思っておられない、等身大で、現実味を持って、言葉と曲を自分のものにされている印象を受けました。
この演奏を聴いて、課題曲がとても好きになりました!

 


ツイッター投票では 


絶えず音楽が流れ音色に表情の変化があり、意味がよく取れる演奏だった印象

彼女たちの演奏が聴けただけで、ここに来た甲斐があったなと思いました。


座談会では


課題曲の「再会」、
自由曲の「早春」、「ほたるは星になった」。
ぜんぶ萩原英彦先生の「光る砂漠」から選曲されてね。

演奏会の1ステージのような趣き。
団員さんひとりひとりが自らの想いを歌い上げるその姿は、
オペラのようでした。

言葉、フレーズに躍動感と体温の熱さがこもり。
3曲すべてに生への希求。
生きることへの懐かしさのようなものまで感じられて。
切なさと同時に体の深いところから喜びが湧き起りました。

良い演奏が、作品の命を永遠にする。
そういう演奏だったと思います。

(しみじみと)
生きてきた中で、三本の指に入るくらい
良い演奏だった・・・。

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/09/055448




指揮者は室内合唱部門で合唱団まいさん、混声合唱部門でCANTUS ANIMAEさんを振られる雨森文也先生。
さて、今年の演奏曲は?

VOCI BRILLANTI団員のみなさんからメッセージをいただきました。 

 

 

皆様こんにちは、VOCI BRILLANTIです!
中学生から社会人までの約40人が、雨森文也先生、白鳥清子先生と一緒に楽しく活動しています。

今回演奏する課題曲は「麦藁帽子」自由曲は、20世紀の女声合唱の名曲の一つと呼ばれる「三つの抒情」から「北の海」「ふるさとの夜に寄す」です。
どちらも私たちの大好きな三善晃先生の作品です!

 

「麦藁帽子」は、立原道造を温かく包み込むような豊かな合唱と、人間の優しさや自然の美しさを感じられるピアノが調和する美しい曲です。
道造が見た、八月のキラキラした風景が皆様の目の前にも広がるように歌います。
「北の海」は、中原中也が当時交際していた長谷川泰子に振られてしまったことに対しての憎しみや呪いが書かれた詩です。
激しく揺れ動く、怒りや悲しみの感情を表すような合唱とピアノが絡み合って、中原中也の心の内を表現しています。
「ふるさとの夜に寄す」は、立原道造が、苦しい闘病生活での絶望や、自分自身への葛藤の中でもがきながら、ふるさとにすがり、自分を受け入れ、安らぎのなかで天に救われていく、儚く美しい曲です。
道造の想いが届きますように、と祈りを込めて歌います。

練習では、一人ずつ詩を朗読する「語り」を通して、合唱でも語感や気持ちを表現できるようにしました。
また自由曲は無伴奏の部分が多いので、全員がハーモニーを理解して歌えるように「自分のパートを歌いながら、他の3パートをピアノで弾く」という練習を行いました。
この練習によって、和音の構造や自分がどのパートを聴くべきか等、沢山の発見がありました。
全国大会では、いつも応援してくださる皆様、大会に関わる全ての方に感謝を忘れず、ひとつひとつの言葉に気持ちを込めて、私たちらしい音楽をお届けします!

 

 

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中部支部大会の写真だそうです。

 

 


団員のみなさん、ありがとうございました。
この選曲、どこかで見覚えが…。
そう! 5番目に出場のmonossoさんと課題曲も自由曲も全く同じなんですね。


3月3日に高松でジョイントコンサートをされるほど親交の深いこの2団体。
全く同じ曲の演奏を、異なった団体ではどんな風に聴こえるのか、とても楽しみです。

メッセージを読ませていただき、立原道造、中原中也という両詩人と、ブリランティのみなさんの距離がとても近いように感じました。
一人ずつ詩を朗読するという「語り」の練習の成果かもしれませんが、詩人と作曲家の得た感動を、そのまま自分の感動とし、聴く私たちに伝えてくれるような…。
いままでのブリランティさんの演奏もそのようなものでした。

「私たちの大好きな三善晃先生の作品」という気持ちはとても大切なこと。
「麦藁帽子」も「三つの抒情」も60年以上前に作曲された作品ですが、いま聴いても新しさを失わない。
しかし、もちろんそれは作品に対する姿勢、演奏に左右されるのですよね。

ブリランティさんの「大好き」、いま生きているみなさんのその感情のままに、札幌Kitaraホールでいま生まれたような「麦藁帽子」と「三つの抒情」をどうか聴かせて欲しいと願います。







続いては素晴らしい音圧と気品を兼ね備えた女声合唱団です。

 

 





9.神奈川県・関東支部代表

La Pura Fuente

https://twitter.com/la_pura_fuente

 

(女声38名・第66回大会から5年連続出場)



La Pura Fuenteとはスペイン語で「清い泉」とのこと。
神奈川県の合唱名門校、清泉女学院の卒業生さんが2010年に作られた団体。
2年連続金賞という、実力も素晴らしいものです。


昨年の観客賞座談会では


好きでした!

シンフォニックでもあるし、
アンサンブルも凄いし、
ソプラノの発声がとにかく素晴らしかったね。

ホールを凄く鳴らしていて。
さらに自由曲の鈴木輝昭「III.Psalmus22」が…。

最高!
なんか「シン・ゴジラ」みたいな!

一同 ゴジラ(笑)。

緊迫で息もつかないほどスリリングで
凄く変化も激しいし、
それでいて柔軟に表現するところは表現して
ドキドキしました!

彼女たちにとってこのホールは狭いのかも?

32人なのに(笑)。
でもそうですね、ホールを狭く感じさせる響きでした。

しなやかで自在な表現も魅せ、
この部門随一の音圧で
ホールを存分に鳴らしていたのも凄い!

 

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/03/07/193718



さて、今年の演奏曲は?
La Pura Fuente団員さんからメッセージをいただきました。

 


課題曲 F3 麦藁帽子

立原道造の詩と三善晃のメロディーが織りなす美しさに惹かれて選曲しました。
若くして亡くなった立原道造の詩にはどこか死の陰が感じられるものが多く残されています。
この『麦藁帽子』という作品は立原道造が生きた最後の夏の情景を描いたものです。
白昼夢のような景色の中でゆふすげが甘く咲き匂う、それは立原道造にとっての天国だったのではないでしょうか。
彼の生命の輝きへの憧憬を透明感のある音でロマンチックにお届けできればと思います。


自由曲 二群の無伴奏童声(女声)合唱のための「幻の風・光の海 地球歳時記’95」から3rd Scene

この曲集は、世界の子どもたちが詠んだ俳句をまとめた『地球歳時記’95』の中から、海を取り巻く風や光、幻影を描いた「幻の風・光の海」をテキストとした鈴木輝昭先生の作品です。
今回演奏致します3rd Sceneは、碧々とうねる波、走る雲と風の息吹と大自然を謳歌する思い、そして音楽を通して生命体としての地球への思いを表現しています。

 


年々団員が増え、今年の全国大会は40人での参加となります。
様々な経験を積んだ人達がこれだけ集まったからこそできるものをと、この曲を選びました。
La Pura Fuenteにとっては全日本合唱コンクールで初となる二群の曲です。
今年は東京国際合唱コンクールに出場したこともあり、練習が例年以上に大変でしたが、佐藤先生のご指導の下皆で練習を重ねてきました。
ホールに真っ青な海と永遠に続く宇宙が広がっていくように、心を込めて演奏致します。

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昨年の全国大会の写真だそうです。



団員さん、ありがとうございました。
メッセージでも触れられている東京国際コンクール、私もLa Pura Fuenteさんが出場されたユース部門聴いてこんな感想を残していました。


気品と奥行きのある淑女の声で、どの曲も見事に演奏され、個人的には完成度が頭ひとつ抜けていたので1位かな?と感じたのですが、92.2点 金賞4位。
http://bungo618.hatenablog.com/entry/2018/08/16/201237

このように国際コンクールでも実力は折り紙付きの団体。

自由曲は昨年に続き、鈴木輝昭先生の作品です。
「幻の風・光の海 地球歳時記’95」から3rd Sceneは、音響効果に優れた輝昭ワールドの魅力あふれる作品。
しかし、昨年の「III.Psalmus22」に負けず劣らずの難曲。
さらに二群の合唱を40名ほどの人数では、非常に困難と予想してしまうのですが、La Pura Fuenteさんなら大丈夫!

きっと素晴らしい声でKitaraホールを「真っ青な海と永遠に続く宇宙が広がっていくように」別世界へ連れて行ってくれることでしょう。



(明日へ続きます)

 

 

 

観客賞スポットライト 同声合唱部門 その4





同声合唱部門、21分の休憩後、後半の団体をご紹介します。
今回は2団体!

 

 

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北海道庁旧本庁舎

 


最初は九州から初めましての女声合唱団です。






7.熊本県・九州支部代表

Coro Collegamento

(女声21名・初出場)



初出場おめでとうございます!

Coro Collegamentoさんの指揮者、大原靖久先生は、今年も全国大会へ出場された熊本第一高校合唱団の指揮者でもあります。

演奏曲は
課題曲:F3 「麦藁帽子」(立原道造 詩/三善 晃 曲)
自由曲:女声合唱とピアノのための「不可思議のポルトレ」から
Ⅲ.伴奏  Ⅳ.明日(与謝野晶子 詩/信長 貴富)

Collegamentoという団名の由来、どういう経緯で創団されたのでしょうか?
大原先生からメッセージをいただきました。

 


Collegamento(コーロ コレガメント)です。
Collegamentoはイタリア語で「つながり」を意味します。
「合唱を通して多くの合唱仲間とつながっていきたい」という想いのもと異なる環境で歌ってきたメンバーが集い、平成29年4月に結成されました。
今回の全国大会出場メンバーの半数が20歳以下という、非常に若い合唱団で、月1回のペースで練習を行っております。
優しく見守っていただければ幸いです。

結成年度からコンクールに参加しましたが、今回正直まさか!?の全国大会出場に、全国の合唱仲間とつながることのできる喜びよりも、今回素晴らしい出演団体が揃った同声部門で、恥ずかしくない合唱ができるのかという不安が大きいのが本音です。

自由曲は、言葉の力で社会を痛烈に訴え、波乱に満ちながらも時代の寵児として生き抜いた与謝野晶子さんの生きざまを感じ取れるように、信長貴富先生が作曲されました。
4年前の香川での全国大会で聴かせていただいたHIKARI BRILLANTEさんの演奏が非常に感動的で、その翌年から所属校でNコン自由曲に2年連続で「明日」に取り組みました。
特に熊本地震の年に取り組んだ時には、この曲からどのような状況でも前に進むことの大切さを教えていただき、励まされました・・・・。

~私の前には     
 まだまだ新しい無限の明日がある~

これは「明日」の一節です。
今現在、生きるうえで悲しい思いや辛い思いをされている方もおられるかと思います。
しかし、すべての人々に希望の持てる「明日」というものが必ずあると思っております。
そして合唱には、聴いていただく人々に明日への希望を感じさせる、勇気づける力があると常々思っております。

今回全国大会に出場し全国の合唱仲間とつながり、合唱における「明日」を生み出すことにつながることを願いながら、ステージに立たせていただきたいと思います。

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「九州大会の写真ですが、指でCも文字をかたどっているのはコレガメントの頭文字からになっております」だそうです。


大原先生、ありがとうございました。

なんと創団されて1年半と少し!
それで全国大会出場は、さぞかし驚かれたことでしょう。

Collegamentoさんは大原先生によると、「出身高校の枠にとらわれず、高校を卒業された方たちが中心になって集まった団体」とのこと。
合唱団が作られた経緯がそのまま団名の「つながり」を表す。
さらにその「つながり」は広く外にも手を伸ばそうと…素敵な団名だと思います。

今年の6月、CANTUS ANIMAEさんとMODOKIさんのジョイントコンサートのため、熊本を訪れたのですが、熊本城など予想以上に地震の被害が大きいことを感じました。
全国の舞台である北海道でも、9月に北海道胆振東部地震があり、まだその被害の爪痕が残ったままの場所もあります。

大原先生は4年前に聴かれたHIKARI BRILLANTEさんの演奏に触発され、自分たちも演奏することで、励まされたと書かれました。
演奏や作品が、大原先生、Collegamentoのみなさんの明日を生きる力となったのなら、きっと今度はCollegamentoさんの演奏が、この札幌で聴かれる誰かの力になる番です。
なぜなら、演奏が力になったのを一番実感し、うわべだけの言葉じゃなく心の奥まで染み込んだのは、みなさんのはずだから。

団名のままに、Collegamentoのみなさんと聴く私たちが、演奏によってつながることができますように。


何を持って来やうとも、
そなたこそ今日のわたしを引く力である

与謝野晶子「明日」








次も初めましての団体で、こちらは男声合唱団!







8.広島県・中国支部代表

Men's Vocal Ensemble”寺漢”


(男声22名・初出場)



初出場おめでとうございます!
寺漢さんは宝塚国際室内合唱コンクールなどで、選曲も響きも既存の日本の男声合唱とは違う方向を指向されているようで、非常に興味深く聴いておりました。
課題曲はM2 Die Nacht (Friedrich Wilhelm Krummacher 詩/Franz Schubert 曲)
今大会では関西学院グリークラブさんと寺漢さんが演奏される、31年前にも課題曲になった名曲。
さて、自由曲は?

チーフマネジャーの山氏@安芸さんからメッセージをいただきました。

 


初めまして、広島東洋カープのセリーグ3連覇に沸く広島市から参りましたMen's Vocal Ensemble“寺漢”です。
団名の「寺漢」の由来ですが、指揮者寺沢の「寺」と男声なので「漢」を加えて「寺漢」。ジャンプ方式「強敵と書いて“とも”と読む」に従って「漢と書いて“おとこ”」と読みます(笑)。

結成は2007年の11月、当時寺沢が常任指揮者に就任したばかりの合唱団の飲み会で、寺沢、私(山氏@安芸)と関西の男声経験者とが意気投合し、「広島で先ず演奏されない珍しい男声合唱曲を演奏する」ことをコンセプトに、そこに広島の男声合唱命!組も合流し10名で結成されました。
結成後は定演以外にも、作曲家・ピアニストのS.ドブロゴスへの曲委嘱(Miserere)&共演、フィンランド男声合唱団LAULU-MIEHETとのジョイント、軽井沢国際合唱フェスティバルへの招待出演等幅広い活動を行い、今年7月に開催されました「第1回東京国際合唱コンクール室内部門」にも出場(金賞受賞)しております。

自由曲の2曲は寺漢がここ1年取り組んできた曲です。

1曲目のV.トルミスのÜhte laulu tahaks laulda(望むとするならば、ひとつのうたを歌ってみたい)は、エストニアの詩人であるG.スーツ(1883-1956)の詩に、同じエストニア人であるトルミスが作曲したもの。
作曲された1983年時点では旧ソ連に併合されていたことに対するプロテストの様に、PPで囁くように始まり感情が溢れsub.FFへ。その後PP、FFの繰り返しで曲は進んでいき、最後に冒頭PPで歌われた歌詞が、再度今度はFFで宣言の様に歌われ曲が締め括られます。

2曲目のLimu limu limaは、スウェーデンエルブダレン地方の民謡を、スヴァンホルム・シンガーズの指揮者ソフィア・セーデルベリが自団の為に2011年に編曲したもの。
元の旋律を生かしながらもクラスターによる音響効果を加え、エネルギッシュでありながらも幻想的な作品になっています。

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東京国際合唱コンクールでの写真ということ。

 

 


山氏さん、ありがとうございました。

メッセージでも触れられている東京国際合唱コンクールで、寺漢さんの演奏を聴かせていただいたのですが、年輪を重ねた男声の魅力を表出され、「Limu limu lima」には優しい旋律が心の奥に染みるものがあり、とても良かったことを憶えています。
トルミスの「Ühte laulu tahaks laulda」は男声ならではの迫力!のため対照的でメリハリあるプログラムですね。

「広島で先ず演奏されない珍しい男声合唱曲を演奏する」というコンセプト。
寺漢さんの演奏で、合唱の新しい可能性を感じられ、嬉しくなる想いが何回もありました。
東京国際合唱コンクール金賞受賞が示すように、実力もどんどん上がってきている印象です。
初出場、そして広島カープの勢いと共に、「漢」をぶちかましてください!

 

 


(明日に続きます)