最近読んだ本：高野秀行「怪獣記」

怪獣記

　トルコのＵＭＡ（未確認不思議動物）である
怪獣：ジャナワールの存在を知るものの
最初は興味が惹かれない高野氏。
　しかし、徐々に惹きつけられ遂にはトルコへ行ってしまう！

　マジメにＵＭＡを探している人の本と聞けば
どこかイッちゃってる人という印象があるけれども
高野氏は取材時に対象者を
「ああ、この人は『見えてしまう人』だな」等と
すべてを客観的に判断し、「観たいものを観よう」としていない。
　それでいて冷たい雰囲気ではなく、
全体にトボけた味わいがあるのが魅力。

　
　【送料無料】幻獣ムベンベを追え [ 高野秀行 ]や
怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道 (集英社文庫)では、
「空振り」こそが味になっていたのだけど、この本は…違う！
　（どう違うかは是非読んで下さい。
　　「怪獣：ジャナワールの正体」が明らか？になります！！）

　本の雑誌２００８年４月号の高野氏のエッセイでこう書かれています。　

　私はＵＭＡファンでもなければオカルト好きでもない。
　ただ「ほんとうのこと」が知りたいだけなのだ。

　「ほんとうのこと」が知りたいだけの高野氏のこの作品。
　ＵＭＡやオカルトを信じない人にこそ読んで欲しい
一級のオモシロ本です。