観客賞座談会、大学ユースの部。
今回は第3位、第2位の2団体です。
それでは第3位!
Chor OBANDES
(混声41名)
課題曲G2のプーランクうめぇ!
ユニゾンが凄いキレイでした!
この課題曲はそのまま演奏すると
かなり冗長、平板になりがちなんですけど、
それをどのように、
少しの味付けで音楽を成立させるか、
良く考えられていた演奏でしたね。
かなり指揮者に工夫がいる作品。
その指揮者、菊池海杜さんなんと23歳の若さ!
若いけど良い指揮者だと思いました。
流麗な感じで。
そそ、「流麗」! まさに!!
演奏というか、すべてがオシャレだったんですよ!
ドレスもオシャレだし、
音楽もオシャレだし、
すべてにセンスが良い印象。
最後のテナーの「O dulcis…」は
一番成功していた団体だったんじゃないかな。
私もテナーに◎付けてます(笑)。
あそこは曲のポイントとなるだけに難しい…。
自由曲:千原英喜作曲
「マリア・オリエンタリス」から
Ⅴ.終曲 アヴェ・マリア
声が大人だったから
表現も、もう少し大人だったら…。
ちょっと薄かったかな?
良い声の人が多いせいか、
声楽家のアンサンブルにありがちな
「良い発声だけを指向して結果単調」だったかも。
少しだけワンパターンに思えたかな。
えー? そうは感じなかったな。
あの成熟した発声、
大学ユース部門じゃなく
一般混声部門でも良かった(笑)。
昨年より進歩していていましたね!
《文吾の感想》
テノールも良かったですがソプラノも良かったですね。
課題曲は「流麗」という言葉が出たように
音楽の流れに気を配り、
プーランクらしいトーンを保った
ベターッとしない新鮮さを感じさせる演奏でした。
自由曲は課題曲から声と雰囲気を変えていたのが秀逸。
こちらも音楽の運びが優れていました。
後半の「アヴェ・マリア」は
幸福感から自然と湧き起るもので
特にソプラノの歌にうっとり…。
メール投票では
色っぽいプーランクと
聖なるアヴェマリアの歌い分けが素晴らしい
大学ユース部門とは思えない、
一つ頭の抜けた大人な演奏が良かったです。
自由曲泣けました。
投票用紙では
積極的なのに融合している声。
自信に満ちたパフォーマンス的演奏、
かっこよかったです!!!
…という感想がありました。
第2位
関西学院グリークラブ
(男声89名)
素晴らしい!
アメージング!
「アメージング!」私もメモに書いてる!!(笑)
文吾 いやまず課題曲からいこうよ(笑)。
課題曲のプーランクは?
そもそも曲が短か過ぎて…連盟の選曲者のミスなんじゃ?
文吾 ちょっと!(笑)
全4曲やっても6分ほどなんで
自分は2曲やるべきだったと。
でも関学はその2分足らずの1曲の中で
ちゃんと音楽を成立させていた所が凄いと思いました。
一同 同意。
そして自由曲の2作品も含めて
3曲で世界を作っていたのが素晴らしい!
自由曲
Bob Chilcott作曲
「Newton's Amazing Grace」
「Thou, my love, art fair」
自由曲良かったなー。
まず「Newton's Amazing Grace」でヤラれました。
ねぇ!本当に!!
「Newton's Amazing Grace」、
「ジョン・ニュートンのアメージング・グレイス」って
どういうことなの?
元々の詩人:ジョン・ニュートンのアメージング・グレイスを
作詩者のJohn Agardが自分なりに解釈して
作詩した作品ということだそうですよ。
へぇー。
…あの大人数での本当に小さなピアニッシモ、
歌ってない人がいるんじゃ?って。
一同(笑)。
なんて失礼な!(笑)
いやそう思ってしっかり見たら
みなさんあのピアニッシモでも
ちゃんと歌っていて!(笑)
大人数と言えばあれだけフォルテッシモで
「Ha! Ha!」と出すところ!
どんだけ二酸化炭素を吐き出しているのかと!!
一同(笑)。
エコじゃない!(笑)
「地球に優しくない合唱団、関学グリー」(笑)。
文吾 あんたがたいい加減にしなさいよ(笑)。
課題曲はオシャレさが出ていて、
自由曲は一転、野性味が出ていて。
なんかこう…ファッションリーダーだな、って。
一同 ファッションリーダぁ?!
まず「ファッションリーダー」の定義から始めようか(笑)。
文吾 止めろ(笑)。
曲間の移動もザザザザ…って広がるのが
カッコ良かったですね。
あれだけ今度のステージで真似しようかな(笑)。
そして退場時にはキチンと整列して戻ってるし!
「なんで戻るの?!」(笑)
あれは面白かった(笑)。
そのまま退場すれば良いのに!
いや、あれがグリーの様式美ですよ(笑)。
なんでも「様式美」と言えば済むと思うなよ(笑)。
《文吾の感想》
課題曲は良くコントロールされた響きの深さが素晴らしい。
私にはフランス音楽の響きという観点からすると
少し疑問符が付きましたが、
座談会出席者には
「これこそ理想の響き!」とする人もいました。
自由曲は座談会にも出たように
ピアニッシモ、フォルテッシモのダイナミクスの幅に驚嘆。
音量以外にもバスがピアニッシモのニュアンスを
もう少しだけ追及していれば最高。
黒人霊歌などを歌い慣れているためか、
その蓄積が十分活かされた演奏と思いました。
最終曲の落ち着いた「Thou, my love, art fair」も含め、
曲想のメリハリが付いた選曲、
コンクールを忘れさせる印象深いステージでした。
ツイッターの感想では
Bas.のパートソロが圧巻でした。
pなのに!そしてTopTen.
かなりの高音があったけど余裕すら感じた。
メールの感想では
王者の風格!
入退場も美しい。
文吾さんが書いていらっしゃったように
「演奏会!?」って感じで、
楽しく聴けたので投票します!
…という感想がありました。