「コンクール出場団体あれやこれや:出張版2013」(最終回)

 

 

 

1)観客賞のお知らせ 

 

「観客賞」についてお知らせがございます。

http://bungo618.hatenablog.com/entry/2013/11/20/155948

↑のリンクか、スクロールして前日の記事を御覧下さい。

 

 

 

 

 

2)「史上かつてない二次会」ご参加状況のお知らせ


幹事:たかさんさんからのお知らせです。


全国大会2日目参加団体 25団体中、

現在「史上かつてない二次会」に

参加連絡してくださった団体は11団体。

総勢129名の方に申し込んでいただきました。

まだの団の方、急いでお願いします!

 

 

 

 

 

3)お礼のお知らせ

 

紹介文を寄せてくださった、各団体の指揮者、団員さんへ

私からささやかなお礼がございます。

どうかお気軽に声をおかけ下さい。

…と言いたいところなのですが

面識が無い方はお会いすること自体が難しいのですよね。

 

特に室内合唱部門の

L’Aube des Temps:芳賀さん

Gemischter Chor TOKYO:井川さん

合唱団「あべ犬東」:中尾さん

混声合唱部門の

浜松合唱団:松岡さん

それぞれの方と私、両方面識がある方がいらっしゃいましたら、

どうかお引き合わせのほど、よろしくお願いいたします。

 

混声合唱部門でご協力いただいた多くの方と

「史上かつてない2次会」でお会いできると思っております。

締め切りに遅れた人にはお礼はありません!

・・・ってことは無いです(笑)。

 

 

さあ、15日間に渡ったこの連載、最後の2団体です!

ぜんぱくさん、お先にゴール、失礼いたします!

(私の方が先に最終回なんて初めてじゃないかな?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 13.奈良県・関西支部代表


Choeur Chêne
(31名・12年連続・第50回大会以来13回目の出場)

 

 

 

 

山本 31名ってこの部門で一番少ないんやない?!

 

 

そうですね、会津混声さんが36名ですから

シェンヌさんが最少人数です。

 

 

山本 それであの激戦区の関西支部を上がってきたんやから…。

   やはり指揮者:上西一郎先生と団員さんの技が凄い。

   これこそ「柔よく剛を制す」やね(笑)。

 

 

課題曲はG1。

Victoria作曲 O magnum mysterium

自由曲はPaul Hindemith作曲

Mass for mixed chorusより

Credo

 

 

20世紀前半を代表するとも言われる作曲家

パウル・ヒンデミット。

なかなか全国大会ではこの作曲家の作品は演奏されていないのでは。

 

 

山本 でもね私達MODOKIを作ったころ

   1990年代は結構コンクールでも演奏されていたよ!

   栗山先生の合唱団なんかが特にね。

   ものすごい演奏でびっくりしたもんです。

 

 

あー、栗山先生の!

そういえばおぼろげながら記憶にあります。

 

 

山本 それにシェンヌさんってMODOKIと同じく

   1997年のコンクール50周年記念大会が

   初出場だと思うんだけど、

   その時の自由曲ってヒンデミットじゃないかな?

 

 

なんでそんなに憶えているんですか?!

 

 

山本 それがさあ、その年の朝日新聞のコンクール特集の記事に

   シェンヌさんが載っててね…。

   写真に映っている人が綺麗な人ばっかりでさ(笑)。

   それで演奏聴いたら、やはり美しくてさ!

 

 

そこですか !

まあシェンヌさんには美人さんが昔から多かったですもんね(笑)。

 

 

シェンヌ団長:西村さんから

まず、演奏曲についてメッセージをいただきました。

 

■自由曲の魅力、エピソード

 

以前にシェーンベルクを取り上げ、その後バッハ、モーツァルト、
メンデルスゾーン、ブラームス、レーガーとドイツの音楽をたどり、
今度はシェーンベルクとは違う方向性を持った
ヒンデミットを選びました。
ラテン語のミサを書くことにためらいながらも、
内なる音のなかに祈りを見いだし得た、ヒンデミットの高潔な精神が、
その技法を通して圧倒的に迫ってきます。
ソプラノが天の音、それ以外の声部が地上(民)の祈りの音楽を表し、
終結部に向かってそれらが重なりひとつになっていく表現にも、
それらが伺えます。
最初、指揮者からこの曲を提示された当初、ギョっとしました(笑)。
平行四度調の旋律を中心に多調が多く用いられていて、
ヒンデミットらしく一筋縄ではいかない和音に四苦八苦しましたが、
カチッと音をはめて緻密な音楽を作っていくことで
この曲の魅力の一つを感じるようになっていきました。
 
初めて全国大会に出場したのは第50回。
その時にはヒンデミットの「6つの歌」を17名で演奏しました。
リルケのフランス語の詩による愛らしい小品。
調性音楽なんですが複数の色が同時に存在して、
でも濁らないし混ざらない。
その時の感覚が今回のクレドを歌った時にも感じることができました。
信じることの潔白さ。人が人と繋がる強さ。
絶対的な存在とそれを求める人間の小ささ、そこに生まれる祈り。
余計な先入観や、表面的な理由など必要としない。
歌うことが祈りそのものだと気づかされました。
 
今回、コンクールへ参加することは迷いましたが、
出場するなら全員で挑戦したい、ということで
混声部門へ出場することを決めました。

 

 
 

今回の曲を聴いてみたところ、

はじまりのグレゴリオ聖歌から一転して

現代曲の音が鳴っているのですが

どこか透きとおった美しさも感じられ、

各パートのリズム、旋律の絡み合いも耳を引き、

好みの曲でした!

 

 

山本 クレドらしいドラマ性がある曲やね。

   上西先生が満を持して選んだ曲という気がする。

   なかなか渋い選曲とは思うけど名曲だよ。

 

 

ここしばらくシェンヌさんは

ロマン派の曲も演奏してきたという印象がありますが、

今回はこういう現代作品での一本勝負ですね。

 

 

山本 シェンヌさんの新しい世界の幕開けかもしれんね。

   そしてある意味、原点回帰なのかもしれない…。

   今度上西先生に聞いてみよう!

 

 

ぜひ聞いてみて下さい!

さて、西村さんからは

最近のシェンヌさんの雰囲気も送っていただきました。

 

■練習の雰囲気について
 
相変わらず(笑)器用な指揮者のモノマネに笑わされつつも、
一人一人の声に対してビシバシ指導をいただいています。
声の確認等で端から一人ずつ順番に歌うことがよくあるのですが、
極度の緊張から本来の力を発揮できないメンバーもいれば、
それに慣れて順番が最後でも動じないメンバーもいます。
まあでも、いつまで経っても慣れずに
声や手が多少震えるのが現状です(笑)。
 
去年から始めた公開練習の効果もあってか
新しいメンバーに多数恵まれたり、
女子大生が可愛かったり、久しぶりに基礎練習をやったり、
30年目を迎えるシェンヌは改めて活発です。

 

 

西村さん、ありがとうございました。

上西先生のモノマネ、一度見てみたい・・・。

 

 

山本 いや~、こういうAグループから上がってきた団体の

   音楽に興味があるなあ。

   会津混声さんでのゴジラ対メカゴジラ・・・じゃないけど(笑)。

 

 

また(笑)。

 

 

山本 混声合唱部門はハードルが高いからね。

 

 

人数が比較的少ない団体がどう自分たちの魅力を伝えるか。

そこに指揮者、団員さんの戦略や志が光るわけですしね。

 

 

山本 期待してます!

 

 

もちろん私もです!

   

 

 

 

 

 

さあ2日間続いたこの全国大会、

最後の団体です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

14.福岡県・九州支部代表

 

混声合唱団うたうたい

(40名・初出場)

 

 

初出場おめでとうございます!

室内合唱部門もそうでしたが

混声合唱部門も初出場の団体で始まり、

初出場の団体で終わります。

なんだか凄いですね。

 

 

山本 そうやね、面白いね(笑)。

 

 

 

課題曲はG3

どうしてだろうと(「地球ばんざい」から)

(まど・みちお 詩/鈴木憲夫 曲)

自由曲は松下耕先生作曲

混声合唱組曲「うたおり」から

戦場

夕餉

 

 

 

 

山本 うたうたいさんは「らくうた」という合唱団の
   第2期で集まった人たちを中心に結成された団体やね。


ああ、コンセプトが先にあって、
全国から団員さんが集まるという福岡の合唱団。
山本さんも関わっていましたね。



山本 
そう。
   自分は第1期で木下牧子先生の曲を指揮させてもらった。


第2期がうたうたいさんを指揮される高嶋昌二先生で
谷川俊太郎さんの詩が使われた曲を集めた演奏会でしたね。

マネージャーの谷口さんへ

各曲を選曲された理由をお訊きすると

 

高嶋が女声合唱版の「うたおり」を知り、惚れ込み、
そのなかでも「戦場」を、
うたうたいに歌わせてもらいたいと、
詩を書かれた「みなづきみのり」さんにお許しをいただき、
松下先生に編曲をお願いいたしました。
そして、コンクールでは、「戦場」を中心として「崖」・「夕餉」と、
趣の異なる3曲を演奏させていただくことにいたしました。

ちなみに課題曲は…日本語しか歌えない合唱団で、
G4を選ぶ度胸の無い私たちには、選択肢がありませんでした(笑)。




山本 九州大会では同じBグループだったので
   残念ながら演奏を聴かせてもらったことはないんだけど、
   うたうたいさんは4回目のコンクールで全国出場やね。


高嶋先生と言えば、日本語作品の演奏がやはり印象にあります。


山本 高嶋先生の日本語の扱いはやっぱり素晴らしいよね。
   もう「高嶋節」と言ってもいいぐらい、  
   メソッドとして凄く押さえられている方だから
   感動できる演奏をしてくださるんやないかな。


課題曲はG3を選ばれていますし。


山本 
そうそう!
   高嶋先生のG3は合ってるだろうし、楽しみだよね。


そして自由曲が室内合唱部門の「歌姫」さんも演奏される
松下耕先生の「うたおり」の編曲初演だそうです。
詩も曲もドラマティックな「戦場」の後の
平和に心やすらぐ「夕餉」と
3曲それぞれの個性を出された
メリハリある演奏を聴かせてもらえるのでは。



この全国大会に対する意気込み(もしくは目標や志)は?という質問に

谷口さんは

 

 

今回、初めて出場させていただきますので、

まずは私たちが、私たちの歌を、楽しんで歌うことだけです。

 


聴く人に伝えたいことがありましたら…

 

 

何か少しでも、聴いて下さった方に届くといいのですが、
そこまでの実力はありませんので、
私たちにとってのベストの演奏をするのみです。

 

…とのことでした。
谷口さん、ありがとうございました。


山本 久しぶりに高嶋先生が指揮される演奏を聴くのも楽しみだし、
   初出場ということだし、
   MODOKIの団員もおるから
   この団体も他人じゃなく、仲間として応援しています。

   
・・・しかし、初出場の団体がトリって・・・
   一番最後、気持ちいいもんね!

 

 

(笑)。




山本
  2日目のチケットは売り切れでしょ?
    最後だから出場者も客席に戻って満席やで。
    トリかぁ。気持ち良かろうなー(笑)。


そんなに気持ちが良いものなんですか? トリって。


山本 
MODOKIで風紋を演奏した時(2010年西宮大会)に
   トリを経験したんだけど
   まず、ステージへ出た時に
   高温で天ぷら揚げたような音が拍手でするんよ!
   ジャーッ!!って。


天ぷら(笑)。


山本 
そういう拍手もらったら
   「エエ音出さなアカン!」って思ったしね。


「拍手は人を育てる」、ですね!



山本 
ホントそう!
   あの時は演奏が終わった時も凄い拍手で…。
   それは「MODOKI、早く出て行け!」
   って拍手だったのかもしれんけど(笑)。


いやいやいや(笑)。


山本 
いっぱいの人に演奏を聴いてもらうのはとても良いことだよね。
   特に今回は高嶋先生ご自身の委嘱による
   編曲初演ということだから。
   自分たちの思いを存分に伝えて欲しい。


あ~、楽しみだなあ。
私もうたうたいさんを精一杯の拍手でお迎えしましょう!









<混声合唱部門のまとめ>

 



さて山本さん、
これで混声合唱部門全14団体の
紹介が終わったんですが、
振り返っていかがですか?


山本 
一般Aグループだった頃の
   チャンピオンチームみたいなトップ団体と
   一般Bグループのトップ団体と
   職場部門のトップ団体がみつどもえになって
   この混声合唱部門に集まってきているので。

   
…聴いてて、気分が悪くなるくらい濃いんじゃなかろうか?
   と、ちょっと思うよね(笑)。


そうですね(笑)。
でも各団の選曲も、聞き手の神経を圧迫するような曲の合間に、
ほっとする曲が挟まっているようで
どの団体の演奏も楽しく聴けそうです。


山本 
やっぱりこの部門はチケット売り切れもわかる気がするなあ。
   それを聴ける喜び!


楽しみにしたいと思います(笑)。
山本さん、長時間ありがと…


山本 ちょっと待った!

   MODOKIもコンクール休んで遊んでいるわけではなくて…

 

 

 



   MODOKI CONCERT2014~温故知新~
   2014年3月9日(日)13:30開演
   佐賀市文化会館中ホールで
   MODOKI演奏会を開催します!

   ルネサンス・バロックの響き、
   ロマン派の響き、
   近現代音楽の響き、
   邦人作曲家の名曲を集めたステージ。
   さらに北川昇先生への委嘱作品初演も!


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   3月9日は佐賀へぜひどうぞ!!



はい、私も行く予定ですよ!

…しっかし、インパクトあるポスターだなあ(笑)。


山本 
これが言えたから今日は満足!
   …というのは冗談として(笑)。
   対談も楽しかったよ。
   文吾くんは?


あ、もちろん大変楽しかったです。
山本さん、改めて長時間ありがとうございました!

しかし毎年この企画をしていて思うんですが
この全国大会のステージ、
10数分のステージに凝縮される
各合唱団それぞれの指揮者や団員さんの
深い思いが伝わってきて、
本当に感じ入るものがありますね。

どうかその思いが、
本番ですべての力が出しきれる事に繋がるよう、
心から願わないではいられません。


山本 
私も日頃は指揮者の端くれとして

   音作りの現場にいるので、

   今回の対談みたいに聴衆として、

   みたいな発言はどうなのかなと思ったり(泣)。

   私は日頃の言葉は讃岐弁なんだけど、

   文字にすると何だか偉そうにみえるなあとか
   色々考えましたが…

   とにかく出演される皆さんを心から応援しているし、

   10数分の時間に凝縮された想い
   …その精魂込められた演奏に心から期待しています。

   順位や結果はどうでもいいのですが(笑)

   とにかく聴衆として皆さんの音を胸に刻むつもりで聞きたいと思います。

   出演者の皆様、寒い日が続きますが

   万全な体調での演奏をお祈りしております!

 

 

山本さん、出演者のみなさんへの

素敵なメッセージありがとうございます。

 



この企画へメッセージを寄せていただいた
室内合唱部門9団体、混声合唱部門13団体の
指揮者、団員のみなさま。
ブログでコメントや、
ツイッターでリツイートや、
Facebookでシェア、いいね!をしてくださったみなさま。

その他いろいろとご協力していただいたみなさま。


そして今、これを読んでいる「あなた」!


本当にありがとうございました。
それでは千葉でお会いしましょう!



山本 
お会いしましょう!

 







(コンクール出場団体あれやこれや:出張版2013 終わり)