「大学合唱団オンライン合唱祭」を聴こう!

 

3月16日から始まった大学合唱団オンライン合唱祭。
大学合唱団、ユース団体の演奏動画を公開し、「もう一度聴きたい団体への投票」、感想も送れるという企画です。

 

参加団体は、北海道から九州まで、なんと全26団体!
東北大学の学生さんが中心に運営されているそうですが、投票やご意見フォームの優れた整備など、凄いなー!と感心ばかり。
是非とも多くの人に聴いていただき、新しく大学(ユース)合唱団を知るきっかけになれば良いなぁ、と心から思っています。


自分も26団体の演奏を聴き、投票もしたんですが。
さて、このまま終わっても良いのかな……?と。
かと言って、X(旧ツイッター)で騒ぐのも、公式さんは推奨していないような雰囲気??

※「SNSでの拡散は大歓迎です!!!騒いでOKです!!!」とのことです。誤解してしまい申し訳ありませんでした!


・・・というわけで、当ブログで全く個人的に全26団体の簡単な感想を記すことにします!


さらに勝手ながら

◎ 最高にお勧めします! の団体。

◉ とてもお勧めします! は団体。

○ 聴けて良かった! で、団体を付けさせていただきました。

私、文吾の独善的で偏見強めの感想なので、どうかあまり本気になさらずお読みいただければ有り難いです。

 

 

 

 

○ 聴けて良かった!
北海道大学合唱団

昨年の全国大会でも思いましたが、深く奥行きのある発声、それでいて繊細な表現!
三善先生の2重合唱の難曲「路標のうた」を、比較的少人数、しかもこんなに上質な音楽とは驚きです。
クライマックスの表現も見事で、男声合唱外では知られにくいこの名曲を、北大さんの名演奏で広く知ってもらえる良い機会だと思いました!

 

 

北海道大学混声合唱団

寮歌「都ぞ弥生」が聴き慣れない編曲なので、慌ててプロフィールを読み直したら岩河智子先生の新編曲なのですね!
新しさもあり、それでいて元曲の良さも生きていて感じ入りました。
歴史ある団体は、持ち歌にこのような新編曲を依頼するのも良い試みかもしれませんね。
松下耕先生「ほらね、」は団員みなさんの気持ちが入った演奏。
声とホールトーンの広がりが、そのまま多くの人へ届かせようとするようでとても好感を持ちました。

 

 

東北大学混声合唱団

明るく元気の良い発声と表現が、やはりホールトーンでますます魅力が増していました!
三宅先生の「あいたくて」で特にその持ち味が出ていて良かったと思います。

 

 

○ 聴けて良かった!
東北大学男声合唱団

繊細な曲調の北川先生「またある夜に」と対照的な「South Rampart Street Parade」のプログラミングが良かったです。
特に「South~」はバーバーショップ的なノリが、歌と動きへとても出ていて、うわ~こういうの学生時にやりたかった!と羨ましくなりました。
関西学院グリークラブさんの十八番ですが、それを仙台の地で、決して借り物じゃない表現にまで高めているのが素晴らしい。
男声/男性らしさを表現するものとして、多くの方に「観て」いただきたいと思いました!

 

 

○ 聴けて良かった!
福島大学混声合唱団

コンクール外での演奏は初めて聴きますが、女声・男声とも深く気持ちの入った、実力の高い発声で中島みゆき「糸」の世界観をしっとりと、感動的に演奏されていました。
主旋律はもちろん、オブリガートも気を抜かずふさわしく。さすが!と思いました。

 

○ 聴けて良かった!
群馬大学混声合唱団

信長先生「F」「リフレイン」、10人という少人数だそうですが、その分、表現者として一人一人が自立し、自分の音楽を伝えよう!という強い想いに打たれました。
ピアノの石野桃香先生は群馬大の学生さんなのかな?でしたら将来が楽しみですね。

 

 

早稲田大学女声合唱団

信長先生「春」、発声は変わらず明るく若い印象なのですが、表現の細かいところでこだわりがたくさん見られるようになって。山脇先生の鍛錬のおかげですね。
大学男声以上に、大学女声は存続が厳しいものになってきていますが、45名と確固たる存在感を示しているのが本当に凄い!

 

 

東京大学音楽部女声合唱団コーロ・レティツィア

信長先生「万葉恋歌」より。こちらも貴重な大学女声!
学生指揮者さんの音楽の掴み方と、音楽技法の差異を合唱で表現する能力の高さに感心しました。
テンションの高さ、ステージに満ちる緊張感からコンクール上位高のご出身なのかな?なんて。

 

 

東京大学音楽部合唱団コールアカデミー

指導者が奥村泰憲先生に替わられたということ。
歌い継がれてきたであろう「夜のうた」「雨後」が、愛唱曲らしい気持ちが入った演奏で、耳に心地良かったです。

 

 

緑会合唱団

初めて聴かせてもらったんですが、確かな実力の団体なんですね!
曲紹介からも思い入れが伝わる三宅先生「学ぶ」はもちろん良かったですが、最初の団歌「始まりの歌」がさすが長年歌い継がれているだけに、音楽的な練度と説得力があり、とても好感を持ちました。

 

 

東京大学白ばら会合唱団

東大の中で最古の歴史を誇る団体だとは知りませんでした。
懐かしの名曲・新実徳英先生の「幼年連祷」へしっかり向き合っていて嬉しくなり。
そういえば、新実先生も、作詞者の吉原幸子さんも東大出身……(笑)

 

 

○ 聴けて良かった!
めりいごーらんど

Nコン中学校課題曲「願いごとの持ち腐れ」、高校課題曲「鳥よ空へ」、ともにしっかりとした音楽があり感心しました。
国立音楽大学の合唱団だから、上手い人を集めたら良い合唱になるよな~とつい考えてしまいがちですけども、必ずしもそうとは限らないですよね(苦笑)
めりいごーらんどさんは、個々の技術の高さを十分に感じさせながらも、「合唱」という表現に団員さんの求心力、そして合唱表現の独自性にこだわりがあると感じました。
わずかに女性らしい可愛さを意識しているのも良いですね、自分たちを客観的に見て、強みを考えている結果だと思います。
あとホールの音響が良いのはもちろん、録音機材も良いものを使っているんだろうな~羨ましいな~~!!

 

 

◎ 最高にお勧めします!
上智大学混声合唱団アマデウスコール

信長先生「新しい歌」をまさに今、新しく生み出そうとする気概と熱に満ちた演奏!
生き生きとしたピアノで支える須永真美先生の演奏も素晴らしく。
昨年からという新しい指揮者:神足有紀先生の音楽と、団員さんの熱意がぴったりハマった印象。
若者の演奏はこうじゃないと!本当に聴けて良かったです!!

 

 

金沢大学合唱団

信長先生「新しい明日へ side-B」、タイトル、歌詞のままに希望に満ちる未来が待つような歌でした。
力一杯の願いがこもった熱唱!

 

 

○ 聴けて良かった!
静岡大学混声合唱団

鈴木輝昭先生「五つのエレメント」より、輝昭先生の特有の和音、作品の世界観が見事に表現されていて惹かれました。
高い技術はもちろん、細部にも神経が通っている演奏ですね!

 

 

名古屋大学医学部混声合唱団

團伊玖磨「筑後川」から、という懐かしい曲!
横山潤子「たましいのスケジュール」より、は若者たちひとりずつの真情の吐露というニュアンスがとても出ていましたね。

 

 

京都大学グリークラブ

切実な多田武彦先生「鐘鳴りぬ」。
「琵琶湖周航の歌」は長年歌い継がれた曲だけあって、聴く者を安心させる雰囲気があり、前曲とのコントラストが良かったです。

 

 

◉ とてもお勧めします!
京都大学音楽研究会ハイマート合唱団

高嶋みどり先生「贈物」「白鳥」、うーん上手い!
団員みなさんが合唱の本質を理解している印象がありました。
隅々まで神経が通っていて、場面ごとの音色の変化などにも唸り。
プーランク悔悟節のモテットも、悲痛な想いとプーランク特有の音楽を巧みに表出していて感心しました。

 

 

大阪大学男声合唱団

「Muss i denn」は初めて聴いたのですが、歌い継がれてきた曲ということで、周囲を明るい雰囲気に染めるようでした。
「いざたて戦人」も懐かしいですね!
こういう愛唱曲をたくさん持っているのは男声合唱団の強みですね。

 


ICEK

ゴスペラーズ「永遠に」、曲に合わせ、合唱とも違う、マイクを使う発声とも違う歌い方を指向しているのかな?
作品への思い入れの深さを感じられて良かったです!

 

 

甲南大学文化会グリークラブ

「The Land of Music」、ドラマティックな音楽ながら、温かさも伝わってきました。
不勉強でIlkka Kuusistoという作曲家を知らなかったのですが、フィンランドの作曲家なんですね。
甲南大学さんの演奏で知ることが出来て良かったです。

 

 

神戸大学混声合唱団アポロン

千原英喜先生「どちりなきりしたん」より。
メンバー全員で呼吸を合わせ、とても丁寧に歌う姿に、良い活動をされているなあ・・・と感じました。

 

 

○ 聴けて良かった!
島根大学混声合唱団

島根大さんのコンクール曲以外の演奏を聴くのは初めてですが、旧学歌「緑水たゆたふ」が明るく伸びやかで、聴きながら元気になりました。
千原先生「夜もすがら」は団員さんの持ち声の良さと、歌心が伝わってくる優れた演奏でした。

 

 

岡山大学グリークラブ

相澤直人先生「ぜんぶ」、木下牧子先生「おんがく」、どちらも良い雰囲気で、詩のイメージを伝えようとしているのが伝わってきました。

 

 

◉ とてもお勧めします!
広島大学東雲混声合唱団パストラール

上田真樹先生「夢の意味」「夢の名残」、思い入れのある優しい声から始まり、音楽、感情の起伏を精一杯表現しようとする姿に打たれました。
後半の盛り上がりに全てを注ぎ込むような表現……良いですね!

 

 

九大混声合唱団

千原英喜先生「みやこわすれ」、松下耕先生「ほらね、」、共に愛唱曲として歌い継がれたことがわかる、積み重なった年月を感じさせる音と練られた表現が心地良かったです。

 

以上、全26団体への感想でした。

感想の他に、「お勧め」「聴けて良かった」なども付けてしまいましたが、もちろんそれ以外の団体の演奏も、等しく価値があることは間違いありません。

自分も観客賞で投票を募るなど、少し似ていることをやっているので、いろいろと思うこともありました。
せっかくの機会、できるだけ多くの団体を聴いてあげて、そして投票、余裕があれば感想も送り、寄付もしてあげると良いと思います!