観客賞:混声合唱部門 その1

 

 

<観客賞 混声合唱部門>


この部門の録音は山本さんと私(文吾)が

史上かつてない2次会の場で対談した録音と
仲間内で感想を言い合った別録音を併せています。

総投票数は投票用紙、ツイッターでおよそ30票。

ひとり2団体の投票でした。

今回は同率5位の3団体をご紹介します。

 



●同率第5位

 

 

 

 

 

《合唱団こぶ》

 

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(つくづく感心したように)


山本 こぶさんって・・・上手いよね! 美しかったよ!


いやあ、本当に。
課題曲の「屈折率」は
こぶさんのサウンドが合っていたと思うんですよ。
透き通るような音色で…。


山本 透明感があったね。
   あとソプラノがとても良かったと思う。


ソプラノ良かったですね~。
自分は男声も良かったと思います。
特にテノール。


山本 ソプラノ、ナンボでも高い音出しちゃう!みたいな(笑)。
   あとさ、自由曲2曲目の「O Nata Lux」が良い曲やった!


でしょう~?(笑)
あの「O Nata Lux」は
2006年のヴァンガード合唱作曲コンクールの優勝作品として、
アメリカでは広く知られている曲だそうですよ。
良い曲だ、良い曲だ!って私、何回も言ってたじゃないですか!


山本 や、YouTubeで前もって聴いてたけど、
   生で聴いたらもっと良かった!


本当に!
YouTubeの演奏も良いんですけど
こぶさんの生演奏は遙かに良かったです!
あの曲にしっかり入り込んだ、入魂の演奏というだけじゃなく、
感情に溺れずに曲の美しさを表現してましたね。
新しいフレーズへ入る度、
曲に没入した表情、体全体を使って表現しようとする姿と
その美しい音に掴まれて、目が少し潤みました…。


山本 ポテンシャルがどんどん増してきているのもよくわかるし、
   素晴らしかった。


山本さんの観客賞の一票は、こぶさんでしたよね?


山本 そう!
   団員さんも若いからこれからもっと期待ができるよね。
   美しいものが聴けた感じがする。

 

 


Guy Forbes - O Nata Lux - YouTube

こぶさんの演奏はこれよりもっと良かった!

 

 

 


他にこぶさんへの感想としては
「課題曲のサウンドが曲に合っている」
「課題曲、自由曲2曲の3曲とも持ち味を活かしていた」
「凄い綺麗だった!」
「舞台上を広く使っていてそれが効果的だった」
という意見に加え、
「会場を一番心地良く響かせていたと思います。
 終曲のアカペラも綺麗で感動的な演奏でした」
「全体の発声が年々良くなっていますね。
 成長が著しい印象」という声に同意する人が多数いました。

こういう耳に心地良い、美しい曲でコンクールへ挑むのは
難しい点もあると思うのですが、
自分たちの歌いたい曲を演奏したい!というこぶさんの想い、
私の周りではそれをしっかり感じとった人ばかりでした。
これからもこぶさんの演奏を楽しみにしています。




 



同率5位の2団体目は

 

 



《合唱団ノース・エコー》

 

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山本 演奏がとてもしっかりしてきたよねー!


うん、安定感が年々増してきてますよね。


山本 なんか、後ろから蹴っても効かない感じ?


ソレイユさんの時も同じようなこと言ってませんでした?(笑)


山本 いやホント、骨太になってきたなあ、と(笑)。


男声がしっかりしてきたのも
そういう印象になっているのかもしれないですね。


山本 男声いいよねー!


私は、特にベースが良かったと思うんですよ。
深い音を出せるだけではなく軽やかさもあって、
何より機械的ではない歌心もあるベース、素晴らしい!


山本 MODOKIのベース、負けてる・・・。


(笑)。


山本 男声だけでも凄く良い響きに聴こえたね。
   あ、もちろん女声も良かったよ!
   ソプラノが良くなってきて。
   全体的に技術が高いよ。


中間部のリズム、
かなり難しそうなのをサラリとやってしまうのが
すげー!…と(笑)。


山本 あれ、確かに難しそうやったね!(笑)
   サンドストレム作品をやりこんでいる自負が
   ノースのみなさんにはあるんやないかな。


そうかもしれませんね。
この作曲家の作品をここまでやりこんでいるんだ!という自負が
演奏への説得力に繋がっている気がします。


ノースさんへの感想は他に
「ハーモニーがデリケート」「繊細!」
「全パート、響きが同じ所で揃っていて、
 綺麗にハマっていました。
 高いポジションで声を響かせているのは凄いこと」

そして
「大人数で美しくピアニッシモを響かせている!」には
「それがノースさんの持ち味、個性だよね」と同意の声が。
弱声についてはさらに
「ピアニッシモが上手いからダイナミクス、表現にメリハリが出る」
などの声も。


ノースさんのピアニッシモは確かに優れていて、
課題曲ではそれが静謐な雰囲気を醸し出し、
自由曲ではサウンドの妙に活かされていました。
自由曲、最後のハミングでの音の変化の美しさは
なかなか忘れがたいものに。
大人数で弱声、繊細な表現を得意とする合唱団は
全国でも数少ないと思うので、
これからもその個性を輝かせて欲しいですね。


 

 



さて同率5位の最後、3団体目は

 

 

 

 

 

 



《THE GOUGE》

 

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山本 良かった、良かった!
   基礎力が上がった感じがする!


そうですね!
課題曲G2が特に良い印象でした。


山本 自分も課題曲良いと思ったんだよ!
   G2で1番の演奏を選ぶならノースさんか
   GOUGEさんかな。


自由曲も非常に流れて。
指揮の平田稔夫先生の音楽が、まず良いですね。


山本 自然なんやね。
   「おらしょ」の「II」は
   自分もMODOKIで過去に演奏したけど
   良く演奏されていたと思うよ。
   成長著しい、のぼり調子の団体だね!



GOUGEさん、私にとってG2では1番の演奏でした。
一番納得がいった演奏と言ったら、周囲から
「しっくりきた」「自然にすっと入ってきた」など
同意の声が多数。

そして平田先生の音楽性の確かさについて
「スパイス、ケレン味が無くてもしっかり聴かせる演奏」とも。
「流れがちゃんとある演奏というのが素晴らしい。
 コンクール上位でも意外とブロックごと、
 ブツ切りの演奏があったりする中、
 GOUGEさんの演奏はしっかり流れていた」など。

自由曲のおらしょについては
「流れとメリハリが共存している良い演奏」
「表情やテンポが変わるんですけど
 それもスムーズに変化していました。
 不自然な所が一切無く、流れる音楽だったのが魅力です」

さらに
「今までは札幌北高のOB合唱団というイメージだったけど
 今回は立派な一般合唱団だった印象です」
なんて声も出ていましたよ。

創立から6年目で
色々と大変なことはあると思いますが
音楽も、サウンドも、
しっかりと個性を獲得された印象です。
北海道出身者の私としては素敵な合唱団になりつつある
GOUGEさんを応援しています!

 

 

 

 

(観客賞混声合唱部門:4位へ続きます)