観客賞スポットライト 同声合唱部門 その2

 




今回は観客賞の投票について!



参加資格:
「大学ユース部門」「室内合唱部門」
「同声合唱部門」「混声合唱の部」、
それぞれ全団体を聴いていること。
(その部門の出演者は投票できません)



投票方法は2つあります。
(必ず各部門の全団体を聴いてくださいね!)



1)ツイッターによる投票

投票方法:ご自分のツイッターアカウントで
ハッシュタグ

#同声合唱19

を付けて
25日同声合唱の部終演(予定13:34)から
審査発表が始まる前の19:55まで
良かった2団体を書いてツイート。


その際、各団体の後に感想を書いていただけると
とても嬉しいです。
1団体だけの投票でも結構ですよ。
3団体以上を書かれると無効です。すみません・・・)

※昨年、ハッシュタグを間違えた方が
何人かいらっしゃいました。
1文字でも間違うと捕捉できないので
正確にお願いします!


ツイート投票の例:

メンズヴォーカル●● 漢を感じる迫力ある演奏!
▲▲レディースコア 繊細で正確なハーモニーに聴き惚れました。
#同声合唱19






ツイッターアカウントを持っていない方は

2)メールによる投票

投票方法:メールアドレス
bungo0618*yahoo.co.jp
(↑ *を@に替えて下さい)
良かった2団体を書いて送って下さい。

件名は「観客賞」で。
締め切りの時間は
ツイッターでの投票と同じです。


つまり


1)その部門の出演者じゃない全団体聴いた人

2)2団体もしくは1団体を書いて

3)部門終了後すぐに投票


…してくださると、非常に助かります!

ご投票よろしくお願いいたします!



そして「史上かつてない二次会」の最終案内です。
募集締め切りは明日、日曜23:59まで!
出場者だけではなく、聴かれる方も参加可能なこの大打ち上げ!
忘れずに申し込みましょう!!

 



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泉涌寺




今回は3団体をご紹介します。



昨年、初の金賞受賞。
毎回コンクールらしくない選曲で楽しませてくれる団体と言えば?





3.北海道・北海道支部代表

HBC少年少女合唱団シニアクラス

(女声55名・7年連続出場・第57回大会から8回目の出場)



HBCは北海道放送株式会社(Hokkaido Broadcasting Co.,Ltd.)の略称。
1957年に前身のHBC児童合唱団。
1965年に中学生を加えたHBC少年少女合唱団を創立。
今回出場されるシニアクラスは中学生と高校生のメンバーとのこと。
指揮は混声部門で出場のBaumも指揮される大木秀一先生。


昨年の座談会では

課題曲F3「麦藁帽子」は
まさにそれをかぶっている本人たちが
歌っているような演奏でしたね。

自由曲のホルスト「Ave Maria」は好きでした。
彼女らの良い持ち味が出ていた演奏で。

…という感想がありました。


今回の演奏曲は
F2 Kantat till ord av W. von Konow(Walter von Konow 詩/Jean Sibelius 曲)
自由曲:Kim André Arnesen「Even when He is silent」
Levente Gyöngyösi「Laudate Dominum」

「Laudate Dominum」はハンガリーの作曲家ジェンジェシの弾むリズムで主を讃え、後半はタンバリンも使う華やかな曲想の作品。
「Even when He is silent」は1980年生、ノルウェーのキム・アンドレ・アーネセンの作品。
今回演奏する女声合唱版のほかに、混声、男声版もあるようです。

 

テキストは、第二次世界大戦時、強制収容所の壁に残されていたという詩句から採られた3行です。
「たとえ太陽が輝かないときも、私は太陽を信じる/たとえ愛のないときも、私は愛を信じる/たとえ神が沈黙し給うときも、私は神を信じる」という、絶望的な状況あって発せられた余りにも力強いこれらの言葉を、作曲者は「Credo(信仰宣言)」と捉えています。
深い祈りを感じさせる緊張感あるメロディとアルネセンらしい美しく繊細なハーモニーが、希望と信仰を捨てずに生きたひとりの人間の姿を現代に蘇らせます。(パナムジカHPより)



この「Even when He is silent」をちょっと聴いてみましょうか。


 

 


…う~ん、美しい。
こういう作品をまっすぐな少年少女の合唱で聴くと特別な感慨が湧いてきます。
北海道支部大会を聴かれた方の感想では

 


安定感があり、男子が数名入る女声合唱だけど、良い意味で女声合唱を感じさせない演奏。
1曲目のARNESENは混声版があるみたいだが、女声・混声を超えた、この作曲家の特徴だった音像を明確に見せてくれたと思う。

 


…だそうです。
コンクールという競争の場の中で癒しの時間になることは間違いありません。



 



続いて「テクノロジーの力で、次世代の合唱の形を提案」?
新しいスタイルの男声合唱団が初出場です!


 

 

 

 



4.兵庫県・関西支部代表

カンサォン・ノーヴァ

(男声36名・初出場)


初出場おめでとうございます!
昨年、今年の東京国際合唱コンクールで、端正で実に練られた発声と音楽が記憶に残っているカンサォン・ノーヴァさん。
団名の由来、そしていったいどんな団体なのか?

団員さんからメッセージをいただきました。

  


カンサォン・ノーヴァです!
団名由来はポルドガル語で“新しい歌”という意味で、その名の通り従来の合唱活動を見直し、一つ先の合唱を志し活動しています!(詳細はHPへ)


HPによると2016年の創団。
活動拠点となる、いわゆる本拠地を設けず、関東支部(東京)・東海支部(静岡・愛知)・関西支部(兵庫)の3支部で活動を展開、ということですね。
さらに「360°動画とマルチチャンネル録音で、実際の練習には行けなくても、ヴァーチャルに練習に参加できるようにしました」と凄い。
 https://cancaonovachor.com/

 

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4chマルチ録音をしながらの練習風景とのこと。

 


さて、今回はどのような曲を選ばれたのでしょう?

 


今回の選曲は、①演奏機会や録音媒体が少なく広く知られていない素晴らしい楽曲を発信したい、②多様・多彩な男声サウンドを披露したい、という想いから選曲しています。

課題曲M3『まじめな顔つき』。
クレーの絵に谷川俊太郎が添えた詩を題材とする男声合唱組曲の1曲。
クレー自らも従軍経験を持ち、ナチス政権時には弾圧を受け、晩年は難病を患う苦難に満ちた一生だった。
人間のもつ恐ろしさや残酷さ、普遍的な人間の側面を、作曲者曰く“遠近法”と表すアイロニカルなニュアンスをもって表現する。
声色の変化やポリフォニックな動きに注目です。

自由曲①、混声合唱のための“風の馬”より『第二ヴォカリーズ』。
12人の女声と12人の男声のために作曲され、女声・男声・混声を組んだ珍しい構成の組曲。
風の馬とはチベット遊牧民族が次の移動先を定めるための占いのこと。
一条の縄が張られ色取り取りの民族衣装の切れはしが吊り下げられ、やがて風が吹き一斉に色彩豊かにたなびき、人々はたなびく方へ移り進んでいく。
神秘的な情景を想起させる和声・緩急の変化に注目です。

自由曲②、『Benedicamus Domino』。
ペンデレツキはポーランドを代表する作曲家で彼の音楽の背景にはナチスによる迫害・ソ連占領など不遇の歴史を感じさせる。
本曲でも人々の苦しみや悲哀が蠢くようにヘテロフォニーを形成し進行する。
終盤、自由を求める叫びにも似た願いのように”Alleluia”と唱え、各声部に広がる。
天から射す一筋の光のように完全5度で劇的に曲を終える。
粘着質なmolt legatoに注目です。

自由曲③、男声六重唱のための“手作り諺”より、終曲『A farewell gift』。
キングス・シンガーズによって委嘱。
個性のあるものではなく普遍性を得たもの=(手作り)諺。普遍的な人と人との出会いと別れ、刹那的な時の移ろいの切なさ、同時に名残惜しむ相手がいることの尊さや喜び…。
そうした感情を風の馬とは異なる武満の世界観で描く。
温かく柔らかな息遣いに注目です。

念願の初全国大会です!京都の地に立てること本当に楽しみです!
ご期待下さい♪

 

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ありがとうございました。
武満徹の、アフリカ・バンツー族に伝わる優しい旋律を元にした「第二ヴォカリーズ」と、美しい曲想「A farewell gift」の間にペンデレツキを挟むという興味深い選曲。
男声合唱作品のさまざまな魅力、響きなど、カンサォン・ノーヴァさんの意識の高さが現われるようです。
個人的に「A farewell gift」は好きな曲なので聴けて嬉しい!
涙が掌に落ちてしまうような演奏を期待してしまいます。

さらに指揮者の下薗大樹先生は1990年生まれで、大学ユース部門を除けば混声合唱部門に出場のI.C.Choral指揮者:村上信介先生と同じ、最年少指揮者!
若き指揮者と若い合唱団が生み出す「新しい歌」に注目です!






続いて「言葉の魔術師」が率いる男声合唱団です。

 

 

 






5.大阪府・関西支部代表

メンズ・ウィード

(男声37名・2年連続出場・第49回大会より5回目の出場)




指揮者は混声合唱部門で「混声合唱団 うたうたい」も振られる高嶋昌二先生。
淀川工科高校グリークラブOBの方々が中心の団体です。
昨年の全国大会では現役生もステージに乘られたとか。

座談会では

課題曲M4「春」、良い始まり。
フレーズの中で語感をちゃんと
出していました。

こぶしと言ったら言い過ぎだけど、
音価の中で言葉の色彩を変えていく、
ゆらぎのようなものが上手でした。

合唱がやはり説得力というか、
「歯ごたえのある音」。

…という感想がありました。

今年の演奏曲は課題曲M4 物語(「Enfance finie」から) (三好達治 詩/木下牧子 曲)
自由曲は木島始 詩、三善晃 作曲 二群の男声合唱とピアノのための「路標のうた」


淀工グリー(すみません、親愛を込めての略称です)の「路標のうた」と言えば思い出す演奏があります。
1992年、仙台で行われた第45回全日本合唱コンクール全国大会。
私は後で録音を聴き、ステージ写真を見たのですが、下手側に車椅子の少年がいたんですね。
ハーモニー誌の記事を読んで驚きました。
車椅子の少年は白血病を押してステージに出たのだと。
そして見事淀工グリーは金賞を受賞し、高嶋先生はその子に「おまえのおかげや」と金メダルをかけたという。
それから程なくして、その少年は亡くなられたと…。


「路標のうた」の詩にはこんな箇所があります。

寝たきりのときには 歩く夢 駆けだす夢
匍いずりまわるときには 踊る夢 飛び立つ夢


木島氏の詩と三善先生のこの「路標のうた」は、自分にとっても折々に路標、道しるべとなった作品です。
生きていく上で必要な力を、この作品から度々与えてもらったという実感があります。

この京都で聴かれる人にも、それぞれの路標が見つかるような、そんな演奏になりますように。



(明日に続きます)