京都和束の夕暮れ
観客賞・室内合唱部門で第5位に入らなかったものの、印象的な演奏をされた団体の感想を出演順に記していきます。
↓ 今回の各団体の紹介記事はこちらです。
最初は室内合唱部門1団体目の感想です。
みちのく銀行男声合唱団
(男声13名)
文 課題曲M4「物語」は
最初から非常に繊細でしたね。
前奏のあと「わたしの…」と
ピアニッシモの歌に
大人の哀感が漂っていて。
B ブレンドされた声も良かったですよ。
A ピアニストの増田ゆかり先生が
ちゃんと自分のカラーを出しつつ
合唱も聴いている演奏をしていて
バランスが良いなって。
C 実声から高音へ上がっていくとき
ファルセット混じりの声が
良い塩梅でした。
A この人数でこの課題曲を
しっかり表現していた印象です。
文 そして自由曲の1曲目
Ola Gjeilo「Ubi Caritas」。
ピアニストが合唱に入り。
B この出だしも
とても集中したピアニッシモでね。
美しく、祈りが感じられて、
少し涙腺に来ました。
A テンポ設定が
少人数ならではの自由自在さで
上手く動かしていました。
そのテンポをちゃんと自分の中に入れて
歌っている。
文 自由曲の2曲目
Joshua B. Himes「Ave Maria」。
前曲と対照的に勢いがあって、
切り込む感じを出してました。
B 「Nunc」と3回繰り返す和音の
精妙な変化が良かったです。
色彩、感情の変化も込められているようで
「これだよ!」みたいな。
C …いや~、室内合唱部門、
最初の団体がみちのく銀行で良かった!
B 本当に。
予想よりずっと良かったです。
プロフィールを見たら
「月1回3時間の練習」!
文 スローガンが
「音楽は人数じゃない」!
A ちゃんと室内合唱の演奏だったよね。
文 そうそうそう。
「こんな室内合唱の愉しみが、
大人はできるんだ」
それを大学ユース部門の
すぐ後で示せたのは
とても良かったんじゃないかな。
室内合唱部門、2団体目です。
ウィスティリア アンサンブル
(女声17名)
文 自由曲:瑞慶覧尚子作曲
女声合唱のための
「なんと なんと なんしょ」より
「1.なんと なんと なんしょ」、
「ヤッホー」の手のフリが可愛かった(笑)。
B リズミカルな箇所との
歌い分けも良かったですよ!
A ちょっとわらべうたっぽいメロディーだから
この団体の声にはぴったりでした。
文 2曲目の「4.とほせんぼ」、
さらに良くなって。
最初のヴォカリーズは
響きの変化が楽しめました。
A この曲って詩人が熊本、
作曲者が沖縄でしょ。
そして演奏者が北海道で心配してたら……
BC文 (笑)
A ちゃんと曲の良さを捉えていて安心しました。
少し遊びっぽい感じも加えてね。
文 ですね。
こういう民謡、わらべうたを
題材にした合唱曲って
意外と捉え方が難しいと思って。
ウィステリアの演奏は
合唱作品としての聴き応えがありながら
元の題材の楽しさ、面白さを
感じさせる演奏でしたね。
室内合唱部門、3団体目の感想です。
La Mer
https://twitter.com/lamerchorus
(女声24名)
文 課題曲F4「その木々は緑」、
最初から素直で伸びやかで
気持ちの良い音が広がりました!
B 大人のチャーミングさみたいな。
A この課題曲、音色的には
高校生がしっくりくるタイプの
曲だと思うんですよね。
全国大会で高校生の演奏を
たくさん聴いた上での感想は、
大人の良さが上手く入った演奏だなって。
La Mer、大人だけど、
オバさんじゃない(笑)。
文 自由曲:木下牧子作曲
「春二題」より「あけぼの」、
弱音と高音域の
コントロールが良かったです。
A 笙の響きを連想しました。
陽の光が射してくるようなイメージ。
2曲目の「春は来ぬ」は
リズミックに積極的に歌ってましたね。
B 1曲目と対照的な演奏で。
いくらでも器楽的に歌える曲だけど
言葉のニュアンス、扱いも良くて、
曲がさらに深まった感が。
文 ラスト「空に飛べ!」
爽快感がありました!
10年ぶりの出場、
しっかりと印象を観客に
刻み込んだ演奏だったと思います。
メール、ツイッターの感想です。
伸びやかで明るい歌声でした。
全員いきいきしてて好きな演奏でした。
ソプの音色が良くて、アルトの遠くから、しかししっかり響く声が良いというか好き。
F4がすごく良い曲だって教わりました。
春は来ぬのアルトの入りが柔らかな風を感じるようでした。
(室内合唱部門 最終回に続きます)