東京混声合唱団:豊田市コンサートホール公演

 

 

来週辺りから余裕がかなり無くなってくるので、ツイッターやメモなどからのお蔵出しをいくつか。

 

 

2011年9月11日。
東京混声合唱団、豊田市コンサートホール公演。

 

 

 

実に久しぶりの生合唱演奏会。


指揮の尾高忠明氏は過度に感情を込めることなく、「美しい日本のうた」副題の通り、言葉と音楽に語らせ、聴く者の中で完成させる。
素晴らしい音響のホールも相まって、人の声の質感、さまざまなニュアンスを堪能しました。
良かったのは武満徹の「うた」から2曲。
やや抑えた表現から、特有の和音が美しく響き、かつ滞らない流れ。
「死んだ男の残したものは」メリハリの効いた構成でラストのフォルテッシモが胸を打つ。
合間に話された武満徹はもちろん、林光、三善晃、諸先生と尾高氏のエピソードも楽しく得をした感じ(笑)。


聞き書きなので細部が違っていたらスミマセン。
以下、尾高忠明氏による作曲家の思い出。

 

林光さんはそうとう上のお兄さん的な存在。『ヒカちゃん』と呼んでました。若い頃から大変な天才・奇才で父(尾高尚忠氏)に師事されたんだけど、父は『こんな凄い人、教えられない』と言ったとか。演劇にも詳しく文章もお上手。演奏しながら、あの笑顔を感じます」


三善晃さんは東大仏文卒業で、もの凄い頭の良い人。そしてものっすごい愛情深くステキな人。芸大で自分はボーリング部に入っていたんだけど、活動費が足りなくなりまして。それで三善先生に部長になってもらった。そうしたら大学から部費が入ると思って(笑)。
三善先生は運動音痴でいっしょにボーリングやってもガターを連発してたんだよね。でも女の子たちはそんな三善先生にキャーキャー騒いで。井上道義と僻みました(笑)。」


武満徹氏は可愛くておっかなくてチャーミングでロマンチスト。『僕の音楽を大事に、大事に(演奏して)』。『死んだ男の残したものは』のように、戦争には絶対反対で母国愛にあふれていた。それ以上に阪神愛にあふれていた(笑)。凄く知識が豊富で、どのジャンルの人とでも会話をされていた。
武満氏が映画監督の黒澤明氏と組んだとき(映画「乱」)、黒澤氏は世界一のオーケストラを、とロンドン交響楽団へ依頼しようとした。しかし武満氏は頷かず、札幌交響楽団を勧めた。『そんな地方のオケ?』と黒澤氏が不満を漏らすと、『聴いてもいないのに!』と武満氏はカンカンに怒った。
そして黒澤氏は札幌交響楽団のリハーサルに赴き、聴いた。それで聴き終わった後、頷いた、と。
あと武満氏はコンピューターゲーム大好きで、人の家にゲームをやりに来て、それで勝つまで帰らないんだ!!(笑)

 


↓ 映画「乱」に関連して。