観客賞座談会・同声合唱の部 その2

 

 

稲架木・新発田市

 

前回は同声部門、同票第4位の2団体:VOCI BRILLANTIさん、Nelken Chorさんへの感想を記していました。


今回は3から!

 

埼玉県・関東支部代表
男声合唱団APERTASS

https://twitter.com/APERTASS1

(男声38名)

 


C 課題曲M4 ぜんぶ
 パート同士で競い合う感じが
 「男声合唱!」って気がして良かったな。


 同時にあたたかい音もしましたね。
 自由曲:千原英喜
 「Agnus Dei = 空海・真言・絶唱」
 出だしのBassパート、
 真言の語りが良い声で。


B ソロの語りの人は若く、
 とても気合いが入っていて。
 練習を積み上げた印象がありました。


 衣装が違うから、語り専属?と思ったら
 合唱に戻って
 「……歌い手さんだったんだね!」


A (笑)合唱も荒削りが逆に
 この作品の良さを引き出してましたね。


 それは男声合唱の強み!
 ヘンに整え過ぎちゃうと魅力が……。


C 曲中の水の音が上手で引き込まれました。
 あれはボイスパーカッションなの?


B こんな音。(鳴らす)


A なるほど。(マネする)


C わかった!(マネする)


(※個室に水の音が響き渡る)


文 やかましい!(笑)
 同声部門全10団体でトリ。
 さらに1団体だけの男声。
 「男声合唱の魅力」を
 伝えてくれたんじゃないかな。


B 前回は荻久保和明「ゆめみる」で。
 今回は更に難易度高めの作品に挑戦。
 破綻しそうなところもあったけど
 その熱さが曲を良い方向へ向かわせていた。


A やっぱり観客賞の票も
 男声合唱を楽しみにして、
 喜んでいる面があったはずだよね。


C 紅一点ならぬ「黒一点」
 今後も男声合唱の灯を絶やさず
 出場し続けて欲しいですね。

 

【メール、Xの感想です】

唯一の貴重な男声。
課題曲は力技な感じが、自由曲では水を得た魚の如くイキイキとした好演。


袴かっこいい!!!
千原の荘厳な世界観を勢いある演奏で表していたのが好印象。
最後の絶叫に鳥肌が立った!
課題曲最後のppも上手かった!


今大会唯一のM4で歌詞をしっかり伝えて来てからのド派手な自由曲の世界観の展開、両方ともとてもカッコ良かった
Agnus Deiは去年の関学の演奏以上に大人の男声合唱の魅力が詰まった力演だった


圧巻の男声合唱。配信でも伝わる圧倒的大迫力・・・!
Agnus Dei=空海真言絶唱は世界観が、そして盛り上げ方が見事!


自由曲、関東大会より振り切ってて男声合唱の良さ悪さ含めてらしさ全開で◯


APERTASSは唯一の男声でしたが、気概に溢れた演奏でした。
多少荒さもありますがそれも含めてのエネルギーの高さが良かったです。


男声合唱まじで凄かったです好きになりました!


最後に持ってかれたね 
フォルテのイケイケドンドン感と言うのは男声合唱でしか表せないものだなと実感されたな


唯一の男声!ねえまず合唱やってる若い男の子がこんなにいるという事実に泣ける。
さすがの重厚感、「ぜんぶ」、混声の編曲とだいぶ違った。水色ジャケットが爽やか。
自由曲
これはなかなかやれる人いないだろ!
力強いけど絶対に荒々しくはならない。芸達者な団だなぁ!ユニークな曲いっぱいやってほしい。
生命力を感じる、生き生き、溌剌、祝福の鐘の音。若者たちの未来にサチアレ。
Bass上段端っこの方、立ち姿めちゃくちゃ綺麗でした。


化け物多頭飼いしててブン殴られた
過去一のAgnus Dei=空海・真言・絶唱だったかもしれん
はっちゃけ具合が天晴すぎた

 

 

つづいて2位!

神奈川県・関東支部代表
La Pura Fuente

https://twitter.com/la_pura_fuente

(女声32名)

 

文 課題曲F3 街路灯
 ソレイユさんの時も思ったけど
 ホールに響き渡るほどの声。
 でもニュアンスはピアニッシモの
 繊細な表現がやはり凄いなって。


B 「みんなすてよう」、
 最初は少し大きく入っているけど
 2回目は内なるものへ語っていく……
 巧かったね!


C 声があるからかもしれないけど、
 表現がビビッドだと思うんですよ。


A 魅力ありましたよね!
 突き放さず、自分のことのように
 歌う近さに新鮮さがありました。


 「夜のまんなかに」が素敵な歌い方で。


A あ~!霧っぽく歌ってくれて!!


BC文 「霧っぽく」?!(笑)


A 続いてメゾだけが 
 「よるの」と歌う8小節目!
 あそこは主張し過ぎず、
 でも心の叫び!みたいな。
 素晴らしかった・・・。


C 鄙びた、セピア色というよりは
 都会の印象がある。


 うん、ハッキリした
 目にまぶしいくらいの音なのに
 かすかな哀しみが伝わり耳を離さない。
 磁力があるような表現が面白くてね。


A 「ときは 無心に」の箇所が
 三善先生の心の痛みを掬っているようで
 とても印象深かったです。
 丁寧だけど、しつこくない。


C 過去をあまり振り返らない感じ(笑)。
 そういうところにも適度な距離や
 都会っぽさを感じたのかな。


文 自由曲:土田豊貴「Kyrie」
 2群合唱!美しかった!!


B 元々は混声合唱で、
 男声合唱のお江戸コラリアーずさんとの
 協演で歌われたものの女声編曲だよね。


 とあるおえコラ団員さんが
 「……自分たち不用なんじゃね?」と
 言っていたそうだけど。
 コレ聴いたら
 そう言いたくなるのもわかる(苦笑)。


B 世界が完結していた。
 自分、混声版の初演は
 鎌倉まで聴きに行った甲斐があったけど。
 今日の女声版も
 女性らしいしなやかさがあって
 たいへん素晴らしかった。


 壮大な世界を構築している。
 さらに囁きの共鳴みたいに繊細な音響や、
 土田先生の魅力ある旋律の説得力もあって。
 デクレッシェンドの余韻の美しさ、
 新たに生まれるフレーズの美しさが
 心に染みましたね。
 音響表現も歌うことも両立させていた。


C 「Kyrie」という曲なんだけど
 「憐れんでください」というよりは
 「自分で勝ち取るわよっ!」


AB文 強い!(笑)


A 衣装もね、キレイな青いドレスが
 まるで「女神降臨」だったから
 「ワルキューレが出てきたのかな?!」って。
 意志力を感じましたね。


B 「私たち頑張ってるから救って!」


C 受け身の感じが一切しない。


A 「それでも私たちは生きていく!」


 強さが素敵だったと(笑)。
  2曲目の松下耕「音戸の舟唄」
  オーシャンドラム?も使って波の音を。


A ギャップ感が凄くて(笑)。


C 女神のドレスが波になったんです!


B いや・・・女神様みたいな人たちが
 「はァ~ドッコイドッコイ!」って?!


A もっとも労働歌が
 似合いそうに無い人たちが・・・(笑)


B 最初ひとりからはじまった掛け声が
 いろんな人の掛け声に。
 でもみんな「様になってた」ね。
 ソリストもクラシックな発声だけど
 民謡っぽさを捉え違和感が無かった。


C やはりあれこそ自立した女性たち・・・。


A いや本当に。
 まさに切り開いていく女性たち!
 「都内にマンション買ってますから!!」


 そういう強さなの?!

 

【メール、Xの感想です】


自由曲1曲目の柔らかいあたたかいハーモニー(声)と、2曲目の芯ある鋭い声は絶妙。声の幅広すぎ。


1曲目は教会、2曲目は演奏会を聞いてるかのようで楽しく聞けた


発声の美しさは随一であり、3曲各々の完成度、表現が素晴らしく引き出しの多さに圧倒されました。


同じような服の素材だけど微妙にそれぞれデザインが違うのが良かったです
Kyrie、キラキラ光の粒がこぼれるようでした


とにかく素晴らしかった。
男声お得意の労働歌を女声であれだけの迫力で歌われると脱帽しかない。


Kyrieで女声合唱特有の綺麗なハーモニーを響かせた後のまつこう民謡というギャップが凄かった。


声量とか音圧があって一番煌々と輝いている街路灯だった
オール邦人曲でも全く方向性の違う作品群のそれぞれの世界観を見事な歌声で描き切った
中学生の怪演が話題を呼んだ「音戸の舟唄」を大人の女声合唱で聴けたのが嬉しい


明るめの安全な街の街路灯
Kyrie
安定感抜群のアルトを土台に美しくカッコいい祈り◯
音戸の舟唄
男前な「どっこい」に乗り聞き手に鮮明に情景を届ける◎
多様な選曲、これを歌い切る力と声
同一年度3部門1位
おめでとうございます!


衣装が各自違っていてとても良かった。
段差の昇り降りにスカートの裾をつまむ動作がキュンとしたので!みなさんに!お願いします!!


F3 衣装の色大好き、ペールブルーがめちゃくちゃ上品。
透明感やばい、クレッシェンド上手い!
ぼやけないキリッとした演奏、特にSop。このSopに混じって歌いたい、かっこいい。
自由曲
1曲目どういうパート割??楽譜見たい。
巻き舌上手、え、巻き舌めっちゃ上手。
うわ圧巻、ホールを支配した。この祈りなら絶対届く。
2曲目ガラッと雰囲気変えてきた!最初アカペラとは思えないほどの情景描写、海が見えた。舞台演劇を見てるみたい。すごいインパクト。


大人の情感溢れる「街路灯」魅力的な声でずっと音楽が流れていた。
自由曲ではガラッと表現の質が変化し、力強さも表現できる女声合唱の大きな可能性を提示してくれた。

 

 

(同声合唱部門・第1位の団体感想に続きます)