新型コロナウイルスの情報を少しまとめてみました

 

 

 

ご無沙汰しております。

右を向いてもコロナコロナコロナ……な状況。
私もその影響でしばらくヒマになってしまいました。
ずっと寝っ転がってスマホポチポチというだけなのも不健康なので、この期間ブログをなるべくマメに更新してみようかと。

昨日、全日本合唱連盟の岸信介理事長からも「当面の間、合唱団の練習を取り止めていただくようお願い」が出されました。
https://jcanet.or.jp/index.html

 

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仕方がないことかもしれませんが、やるせないですね。



そもそも新型コロナウイルスってインフルエンザとどう違うの?
それを非常にわかりやすく説明してくれる動画です。

 

 

 
「広がりかた」→インフルエンザと比べて約2倍の感染力
「感染のわかりにくさ」→症状が出るまで5日から2週間で無症状の間にも他者に感染する
「抗体が存在しないこと」→誰も免疫を持っておらず、さらにワクチン、治療薬が存在しない

そしてインフルエンザと比較し、10~30倍の死亡率。
新型コロナウイルスの恐ろしさが伝わってきます。



ぬまがさワタリさんのこのツイートも新型コロナウイルスの特徴と予防策をわかりやすく、かつユーモアを交えてまとめています。

 

20秒間以上、流水と石鹸で手洗いをする。
人との距離を2メートル以上保つ。
家に引きこもる、前述の動画での「不参加に参加する」とは言い得て妙です。

 

 



最後に「静岡の永野弁護士が今ある支援をわかりやすくまとめてくれております。」

 

 




この事態ができるだけ早く終息する日が来ますように・・・。

 

 

 

別役実さん亡くなられる

 





劇作家の別役実さんが亡くなられたそうです。

 

 

一人娘でイラストレーターのべつやくれいさんもこのようなツイートを。

 

べつやくれいさんがお父さんを語ったデイリーポータルZの回。
「ジョーク集の添削」がやたら記憶に残っています。

 

 



合唱人としては池辺晋一郎先生の「六つの子守歌」の詩で憶えている方も多いのでは?
久しぶりに聴き直してみたらシンプルでキャッチーな池辺先生のメロディと、不思議な童話めいた別役氏の詩が上手く絡み合い、世界を創っているなぁと。
「風の子守歌」「いつもの子守歌」「思い出の子守歌」なんて今でも演奏会のアンコールに聴いてみたいです。

 

↓ 東京混声合唱団演奏の試聴あります。

 


それ以上に印象深いのは、おなじ池辺先生作曲の「淋しいおさかな」!
少女が夢に出た「淋しい…」と泣くおさかなをきっかけに、旅に出て「淋しいってどういうこと?」と尋ね続けます。


淋しいおさかな (PHP文庫)  Kindle版


 

 

最近演奏されない良質な合唱劇。
ン十年前実演に接した時、ラストは本当に「淋しい……」と思いましたよ。
スキータ・デイビス「The End of the World」のような。
こちらの作品もまたいつか観てみたいなぁ。

https://www.matatabi.net/Diary/Essay/Essay_04.html






おやすみなさい
風は
死んでしまった人を
かぞえながら吹くのです
あのひのしあわせと
このひのふしあわせと
いつかみた
しろいくも


別役実・「風の子守歌」より

 

 

 

 

合唱関係・無料公開のまとめ




新型コロナウイルスの影響で多くの演奏会が中止や延期になっています。
自宅にいることが長くなるみなさまへ。
そのやるせなさを救おう!…とばかりに、合唱関係などで音源や動画などを無料公開、または予定されている有難い企画を集めてみました。




《ジョヴァンニ・レコードさんが販売されたアルバムをSpotifyで聴けます》

 


↑ 例えば信長貴富さんが編曲された「無伴奏混声合唱のための アニソン・オールディーズ」なんて編曲も演奏もとても良いアルバムです。
この他にもたくさんのアルバムをSpotifyで聴けます。
ツイッター公式:Giovanni Records https://twitter.com/giovannirecords からそれぞれのリンクへどうぞ!

 

 

 





《「はしっこアンサンブル」2巻10話まで無料公開》

工業高校を舞台にした本格合唱マンガ、「はしっこアンサンブル」。
その第2巻10話までが3月末まで無料公開されています。

 






《耕友会さん・戦争レクイエムのリハーサル公開》

3月7日に予定されていたブリテン「戦争レクイエム」が8月3日に延期されたそうです。
そのリハーサル映像の抜粋を公開されています。

 

 

 

 




《こんにゃく座 オペラ『ロはロボットのロ』公開》

オペラシアターこんにゃく座さんがオペラ『ロはロボットのロ』を3月末まで公開されています。
作曲・音楽監督が萩京子先生。
とても親しみやすく楽しい動画です。

 

 

 



《声楽家Luther-Hiroshi Ichimuraさんリサイタル動画公開》


ツイッターでもよく名前を見かけるLuther-Hiroshi Ichimuraさんこと市村ヒロシさん。
期間限定でリサイタル動画を公開されています。
「低音好きの方はどうぞ、お楽しみ下されば嬉しいです。」

 

 

 

 


《Chor OBANDES 3rd Concert "REAL"WEB配信》

全国大会出場経験もあるChor OBANDESさん。
3月7(土)18:00から演奏会をWEB配信されるそうです。
マルタンの2重ミサなど力の入ったプログラム。

 
【OPEN:WEB配信用URL】
Chor OBANDES 3rd Concert "REAL"
https://youtu.be/n_qeJMArpn8







《びわ湖ホール プロデュースオペラ『神々の黄昏』無料配信》


オペラ「ニーベルングの指環」第3日目 ワーグナー作曲『神々の黄昏』(全3幕)
指揮:沼尻竜典 演出:ミヒャエル・ハンペ 美術・衣裳:ヘニング・フォン・ギールケ

無観客公演を行い、その様子を無料で同時配信されるそう。
これはかなり貴重な機会!

配信日時:令和2年3月7日(土)・8日(日)各日13:00開始、19:00終了予定

●3月7日(土) https://www.youtube.com/watch?v=pbhzqWLfus0
●3月8日(日) https://www.youtube.com/watch?v=yv5tfl7t_nI

 





以上、知人の情報(感謝!)の助けも借りたまとめでした。
また新しく無料公開される団体の情報など得ましたら、まとめ第2段もUPするかもしれません。

有益な情報はメールやコメントなどで教えていただければ有難く思います。

 

 

 

 

 

観客賞座談会・混声合唱の部 最終回





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吉野の千本桜 
Photo by sanographix http://photo.sanographix.net/







観客賞・混声合唱部門で第8位内に入らなかったものの、印象的な演奏をされた団体の感想を出演順に記していきます。
今回で最終回、最後の2団体です。




合唱団やえ山組

(78名)


 

 

文 課題曲G1
  若い実力者が揃ってる!
  という音がしましたね。
  高い響きで。

B オケが準備しているからって
 わけじゃないけど
 シンフォニックな響きでした。

C それってヴィクトリアとして
 どうなんだろう?

 いいじゃないですか(笑)。
  力で押し付けるでもなく
  聴き合う雰囲気もあって。
  「Sanctus」に敬虔な祈りを感じました。

A 自由曲はJohann Sebastian Bach作曲
 「Mass in B minor(ロ短調ミサ)」より
 「Sanctus」「Hosanna」。
 単純にオケを聴けて得した気分!

BC文 (笑)。

 もちろん名曲だし、
  海外・プロを含めた名演が
  無数にある曲だから
  ツッコミどころはあるんですけど……。

A だからもうコンクールの演奏じゃなくって
 「演奏会」。
 プロフィールにも
 「本日は私たちの演奏会にお越しくださり 
  誠にありがとうございます」って!

B 「総勢26名の『やえ山シンフォニエッタ』との
  熱い饗宴を最後まで存分にお楽しみください」!

A 彼らにも
 「評価自体どうでも良い」って
 ところがあったんじゃないかな。
 それで「演奏会」として自分は楽しめたから。

B バッハってやっぱり良いなと思いましたよ。
  あと、昨年シェーンベルクを演奏して
  金賞2位だったじゃないですか。
  次は「人間の顔を演奏して金賞1位だ!」
  そんな風に上の賞を狙っても
  誰も責めないと思うんですよね。
  でも、敢えてリスキーなオケとの
  「ロ短調」を選んだ。
  これ、けっこうカッコイイな、と。

 一般団体としては初めてのオケとの協演で。
  なんでも初めてというのは難しいし
  予想外のことが多くあったりするんだけど。
  でも、「初めてやった」ということを
  自分は賞賛したいですね。

B これを機会に
 オケとの協演を考える団体の
 ハードルは低くなっただろうしね。

 そうそう。
  それと初めてオケとの合唱を聴く人や
  バッハを初めて聴く人が
  あの会場にいたかもしれない。

C いるかなぁ~?!

 いやいや、邦人作曲家ばかり
  歌ってきた大学生とか
  けっこういるはずだし。
  そういう人がたまたま全国大会だから
  あの会場に入って、やえ山の演奏を聴いて
  「えー!なんか凄い!!」
  と思ってYouTubeでバッハを検索したなら。
  あの演奏はとても価値を生んだんじゃないかな。

C CDやデータは購入しないのね(笑)。

 購入してくれたらそりゃ良いけど!(笑)
  ……まぁ結果として銅賞でしたが
  これに懲りずにまたいつか
  オケとの協演で出場して欲しいです。
  「カルミナ・ブラーナ」とか。

C もうちょっと
 違う曲の方が良いんじゃない?(笑)




メール・ツイッターの感想です。

 

いい意味でコンクールとは思えない演奏
サウンドが澄んでいて迫力があった

 

一体われわれは何を見せられていたんだ…?(困惑) 
合唱はとても巧かったです 
バッハが壮大なせいかG1まで壮大になった

 

G1の流れ方好きでした。
さすが岩本先生だなと。
自由曲ロ短調ミサは動画で見たフィギュアスケートのとある“男子フリーダム”を思い出しました。
演奏会で通して聴きたいなと。
(散々「あの退場で-」をやっていた中ついに「あの撤収のせいで銅」が発生したと聞いて)

 

まずG1とても良かったです。
テノールの入りに感動。
惚れました。
自由曲は圧巻。
全員が生き生きしていたのが伝わってくる演奏会でした。

 








大学ユース部門から始まったこの連載、最後の団体です。





Baum

(59名)

 

 

文 課題曲G2は柔らかい、優しい感じで。
  特に男声がデリケートな歌唱でした。

A この曲の内容に合った声だった。

文 自由曲:Kim André Arnesen作曲
  「Infinity(無限に…)」は?

C キレイだし、均質だし、
 サウンドも良くて安定感があったね。

 美しく聴きやすい曲なんですが、
  それに溺れず合唱団内で
  ちゃんと聴き合って音楽を持って行く。
  過去の演奏とはちょっと違うな?と。

B そうそう!
 キレイだけど印象に残らなかったのが
 今回は団員さんの意志が
 見えた気がしました。

 想いが入っていたよね。
  バランスも良く、
  頂点までの盛り上がりが良かった。
  ソプラノのソリストさんも
  曲に合った声質と歌唱でした。



メール、ツイッターの感想です。

 

前4団体が何かと派手だったがそれに負けずとも劣らない堅実な演奏 
サウンドは独特な柔らかさがあって自由曲はとても美しい

 

 

 

 




<今回の観客賞を振り返って>


長らく続けてきたこの観客賞・座談会も今回で全48団体が終わりました。
発言の前に発言者を記したり、マイナーチェンジは年々しているつもりですが、ご要望、改善など、ご意見がございましたら、メールかコメントをお寄せください。


観客賞の投票を集計して思うのは、もちろん団体によって得票数の違いはあれど、どの団体も支持する人がいるということです。
自分もあまり魅力がわからなかった演奏について、強く肯定する感想を目にし、「なるほど、そういう聴き方があるのか」と思い直したことが多々あります。

「わからないから遠ざけておこう」というのも一つのやり方ですが。
「わからないから肯定する人の意見を聞いてみよう」もまた面白いと思うのです。

もちろん自分と違った意見をそのまま受け入れるということではなく。
「自分がわからない演奏を好きという、こういう感想もあるんだなぁ」
その程度で良いから心の隅に置いておく。

そして時おり、では自分はどうなのか?なぜ好きなんだろう?と自分に質問してみる。
他の人の意見をいくつも心に置いておくことは結局、自分の考えを強くすることに繋がると思っています。



↓ 昨年の観客賞座談会の最終回、《観客賞を振り返って》を読み返し・・・。

 

 

うん、基本的にはこの姿勢から何も変わっていません。
「私は、あなたの演奏をしっかり聴くつもりだし、良い所はちゃんと認めたい!」


座談会に参加していただいたみなさま、そしてツイッター、メールで投票と感想を送ってくださったみなさま、素晴らしい演奏を聴かせていただいた団体のみなさまに心からお礼を申し上げます。


2020年の全国大会は山形だそうで。
自分も健康面や仕事でいろいろと難しい年頃になってしまいましたが、その時にまだ体力と気力があれば、ふたたびこの企画を立ち上げたいと思います。
いろいろと心痛む話が多いこの頃ですが。
みなさん、手洗いをしっかりして乗り越え、また元気にお会いしましょう!


(2019年度観客賞座談会 おわり)

 

グランツェさんの定演配信が良かった!




昨年、京都での全国大会にも出場され、金賞2位の優れた結果を残された混声合唱団名古屋大学コール・グランツェさん。
3月1日に定期演奏会の予定だったのですが、コロナウィルスの影響で一般のお客様の入場をお断りすることに。
その告知が2月27日と演奏会3日前。
しかも「演奏会当日は、弊団公式YouTubeにて演奏会のライブ配信いたします」と。
え・・・大丈夫なの?

 

 

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3月1日、16時の少し前からPCの前で配信を待ちます。
コンクールのステージは何回も聞いているものの、演奏会は初めて。
結論から言うと、これがとても良かった!

 

 

 

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グランツェさんの高い実力はもちろんのこと、音もホールトーンを感じられる良いもの。
驚いたのは固定カメラだと思ったアングルが、複数あったこと。
ステージマナーの良さ、コンクールステージでは伊東さんの指揮を見ずに正面を向いて歌っているんだなぁ……なんて発見もあり。


第3ステージ「Folk Songs from All Over the World 〜東京オリンピック開催によせて〜」では「アリラン」に合わせた舞踏。


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愛唱曲「湯かむり唄」では「そういや4年前、鳥取の全国大会、この曲と『貝殻節』を演奏して、客席にいた地元のおばあちゃんが途中で拍手しちゃったんだっけ」と懐かしく。

↓ 「鳥取県民の心を騒がせた演奏」


あの時の1年生がこの演奏会で卒団なんだねぇ・・・と親戚のおじちゃんモードに。

前述のステージマナーも1曲が終わると男性だけが退場、暗転。
舞台袖でスポットライトに照らされた司会役の女性が曲紹介。
それが終わるとすかさず照明が明るくなり、すぐ女声合唱が始まる。
ほとんどの団体は司会をステージ上の団員から出すと思うんですよ。
でもそれだと司会の移動、マイクを取る時間が出てしまう。
グランツェさんのテンポの良さ、観客にストレスを与えない進行は、学生団体に限らず真似して欲しいなぁ。




ツイッターの公式アカウントから

演奏と同時中継的に今日のプログラム、さらには演奏に懸ける想いを伝えているのも良かったです。
演奏会が終わると「ライブ放送を聴かれた人向けにWebアンケート」告知と、細かいところまでこの配慮、凄い。


最終ステージは山下祐加先生への委嘱・初演作品。
混声合唱とピアノとヴァイオリンのためのメルヒェン 『エレンと時まもりの木』。
木と人の成長、時代と世界の移り変わりを親しみやすいメロディで描き。

 

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学生さん個々の演技だけだと学芸会っぽくなるのを、広田ゆうみさんというプロの俳優によるナレーターを絡めた進行でしっかり芯を押さえ。
動きとストーリーが歌に力を与え、合唱が終わった後、ヴァイオリンだけが美しく響くこの曲は深い余韻を残しました。

 

 

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最初から最後まで、伊東さんの名プロデューサーぶりを確認でき、予想を大きく超えた演奏会でした。
コンクールの難曲は最初に、ポップス的な千原先生の日本語曲、ワールドワイドな女声・男声合唱曲の魅力を演出付きで。
さらにヴァイオリン、ピアノ、ナレーターとの協演でストーリーと歌の力を……と合唱初心者にも間口を広げた飽きさせないプログラム。
アンコールのなかにしあかね先生「今日もひとつ」、万感の想いがこもった演奏、そして映像で間近に見る団員さんの涙もその感興を倍増させました。

もちろん、入場規制などせず、満員のお客様の大きな拍手があった方が良かったのでしょうが、私のように遠方で滅多に聴けない者にとっては、グランツェさんのこの配信は最高のプロモーションでした。
そして私と同じような地方の合唱人のことを考えたら、こういう優れた団体の素晴らしい配信が、全国の合唱のレベルアップに繋がるのかもしれません。

 

グランツェさんからは

 

アーカイブとしては残りませんが、編集したものを後日アップロードする予定です。
ぜひ公式チャンネルにてご覧いただきたいと思います。


・・・とのこと。
観れなかった方はアップロードの日を待ちましょう。

 

 



届かないと知りながら、配信が終わった時、PCの画面へ向かって大きく手を叩きました。
グランツェのみなさん、素晴らしい演奏と配信、本当にありがとう!

 

 

 

【MODOKI CONCERT 2020 〜令和に昭和の名曲を〜】のお知らせ

 

 

 

※大変残念ながら延期(または中止)する事になったそうです。

 

 

 

佐賀の合唱団MODOKIさんの、6年ぶりとなる単独演奏会のご案内です。

 

 

 



【MODOKI CONCERT 2020
〜令和に昭和の名曲を〜】



日時:2020年3月8日(日)
   開場13:30 開演14:00


場所:佐賀市文化会館大ホール

全席自由
入場料:一般2,000円 大学生1,000円 高校生以下500円
(未就学児の入場はご遠慮ください)

 

 

▪︎指揮 山本啓之

▪︎ピアノ 平林知子

▪︎合唱 MODOKI


演奏曲目


髙田三郎「水のいのち」
萩原英彦「光る砂漠」
新実徳英「幼年連祷」
西村朗「まぼろしの薔薇」


昭和の珠玉の名曲を演奏いたします!


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※新型コロナウイルスの影響でMODOKIさんからはこのようなお知らせも。

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また、


* * * * * * * * * * * * * * *

 

令和2年2月24日現在、MODOKIは演奏会を開催する方向で考えています。
演奏会開催に変更が生じた場合は、公式Twitter 

MODOKI HPにてお知らせします。

* * * * * * * * * * * * * * *

 

・・・とのことです。

2月26日に総理から文化イベントについて、今後2週間程度、中止や延期、規模の縮小を求める考えを示したこともあり、変更の可能性もありますが、個人的にはこの演奏会開催を支持いたします。

 


「すべてのステージがメインディッシュ」という指揮者:山本さんの言葉通り、1980年代から90年代には演奏会で最終ステージを受け持った曲ばかり!
間違いなく「珠玉の名曲」をMODOKIさんがどう歌われるか、平林先生のピアノがどう輝くかという興味はもちろん。
MODKIさん演奏なら単なるノスタルジーに陥るようなものにならないことは当然です。

私としては、今は滅多に演奏されない「まぼろしの薔薇」を初めて生で聴けるのが楽しみですね~。

体調面に不安がなく、予定が空いている方は3月8日に佐賀に集いましょう!!

 

 

観客賞座談会・混声合唱の部 その6

 





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北野天満宮
Photo by sanographix http://photo.sanographix.net/

 

 

 

 

 


観客賞・混声合唱部門で第8位内に入らなかったものの、印象的な演奏をされた団体の感想を出演順に記していきます。


 

 

 




グリーン・ウッド・ハーモニー


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(56名)


 

 

文 課題曲G1は誠実に演奏している印象で。
  楷書というか、教科書、お手本な感じ!

B そうなんですよ、
 何かいじくってはいないけど
 説得力がある。

A お手のもの!

 ですです、良い意味で慣れている。
  今井邦男先生の力もあるし、
  今まで培われてきたものが出ていて。

  自由曲:Paul Hindemith作曲
  「Messe」より「Kyrie」
    「12 Madrigals」より「Kraft fand zu Form」
  (力は形へと)
    「Lieder nach alten Texten(古い詩文による歌)」より
    「Vom Hausregiment(家庭訓)」
  良かったですね。
  発声が純度を増してキレイになった気が。

A 田中豊輝先生のボイトレが功を奏したのかも。
 あとハーモニーの純度を高めるため
 カデンツァの練習をしたり……。
 それがちゃんと3和音をハメる時に
 役立った気がするな。

B いやこの自由曲、
 混沌としている部分が多いから
 3和音がちゃんとしていないと
 「はたしてコレ、合ってるのかな?」

 そうそう(笑)。
  元々こういう曲なのか、
  それとも音を間違えているのか……(笑)。

C 失礼だなぁ(笑)。

A ユニゾンが合っていたり、
 3和音がキチンとハモっていることで
 全体に説得力が出てくる。

 ですね。
  曲の輪郭が前より
  ずっとわかるようになりましたよね。
  「混沌」としている部分も
  よく聴けばスリリングに展開して
  カッコイイんですよ!

B ロングトーンで伸ばすところで
 他と出し方が違ったり、
 いろいろ合唱、いや、
 「音楽としてどんなふうに
  面白くできるか?」
 作曲の狙いを演奏者がちゃんと掬っている。

文 「Kraft fand zu Form」
  軽快に言葉を転がす面白さ。
  音楽のさまざまな効果が、
  歌だったり、無機質な音だったり、
  響きの中の1パートだったり、
  さまざまな声の形として表れていて。

A 最後の「Vom Hausregiment」
 ユニゾンが初めて出てきて!
 「あ、やっとユニゾン出てきた!!」

BC文 (笑)。

 他の曲、ユニゾン無かったかな?(笑)
  でも他と違いユニゾンが多く、
  ホモフォニックに歌い上げてね。
  わかりやすく勢いがある曲。

B ヒンデミットの前2曲と全然違う!
 あ、でも作風似てるって(笑)。

 あれだけ難解な曲を続けて、
  最後はサラリと終わる!
  グリーンウッド、カッケーな!と。

ABC (笑)。



メール、ツイッターの感想です。

 

G1やKyrieは色んな人の声が聞こえるのに音程や音の方向に統一感があるからばらけて聞こえず宗教音楽のサウンドが成立してる 
ヒンデミットの曲ごとの違いを楽しめた

 

GWHはヒンデミットがとても良かったです。
音の硬軟や鋭さで表現に勢いとメリハリが感じられ、作品の面白さが伝わってくる演奏でした。

 

 

 

 

 







鶴岡土曜会混声合唱団
https://twitter.com/tsuruokadoyokai

(56名)

 

 

 

文 課題曲G1、優しい音でしたね。

A こちらの団体、
 凄くテノールが好きなんですよ。
 深いんだけど上へ抜けていく発声が
 本当に好きで。

C サウンドとして美しかったですね。
 あとこの曲、
 途中で三拍子になるんですけど
 それがプロポルツィオという
 技法なんですよね。
 (※ハーモニー春号 188
  那須輝彦先生による
  「名曲シリーズN0.48へのアプローチ」を
  ご参照下さい)
 それで、だいたい速いテンポに
 してしまう団体が多いんですけど、
 鶴岡は楽譜通りに演奏した
 数少ない団体でした。

B 仲間と紡いだのが伝わる、
 温かい音がしましたね。
 染み込むようでした……。

文 自由曲:三善晃
  混声合唱組曲「宇宙への手紙」より「渇き」。
  ピアニッシモが素晴らしかったです。
  合唱の魅力はピアニッシモ!

B 隅々まで考え尽くされている演奏だったと。
 音楽が持続する強さ、
 全体に真摯さが感じられるのも良かったですね。
 やはりピアニッシモの説得力は大きい。

 大声で言いたいね。
  「みなさーん!
   鶴岡土曜会さんから
   ピアニッシモを学んでくださーい!!」(笑)。

A あと言葉が聞こえてきたのも!

C そうそう。
 例えば「渇き」という言葉が刺さってくる。
 言葉がひとつずつ丁寧に歌われているから
 思い入れ深い演奏に聞こえてきて。
 言葉の向こうにある世界を感じました。

A 柔らかい感じで進んでいたけど
 フォルテの部分でピシッ!と。

 そう!
 「水に」の表情も
  ピアニッシモで非常に優れていたけど
  出すときはちゃんと出す!
  続く「何に?」のフォルテが
  生きるんですよね。

C あの世界の先に同じ三善先生の
 「その日 ─August 6 ─」が
 存在していると思って。

 テーマに共通するものが。
  その前には
  原民喜、林光先生の「水ヲ下サイ」があり。

C うん。
 ずっと忘れない強い想いが
 音に込められているのを
 凄く感じました。




メール、ツイッターの感想です。

 

パートの統一感等の精度が高い 
G1も三善も緊張感の持続があった

 

G1を聴いてフレーズ感など色々と納得できたので、評価されたのがある意味嬉しいです。
(全国大会の)混声で何かと人気な気がしますが、編成など含めて「なんでやるんだろう」と思うこともままあるもので…

 

土曜会は、無垢の美しさとでもいうか…作品そのものの音とことばをひたすら忠実に奏でることで、その訴求力を最大限に引き出しているように思います。
聴いているこちらも裸の心で受け止めたくなる、そんな演奏でした。

 

自由曲、課題曲共にとてもまとまって飛んできていました。
特に自由曲は団として一つのまとまりがあり、個より全という印象を受けました。
とても素敵な演奏でした。

 




(混声合唱部門・最終回に続きます)