観客賞座談会・混声合唱の部 その2

 

 

おわせ港まつり(尾鷲市)
提供:三重フォトギャラリー

 

 

 

混声合唱部門、4位!

 


東京都・東京支部代表

あい混声合唱団

https://twitter.com/ai_kon

(混声57名)

 

文 課題曲G4「智慧の湖」、好きでした!
  言葉の扱いがとても繊細で
  弱声も美しくてね。


A 日本語の処理が凄く上手い。
 メロディと日本語のイントネーションを
 どう扱うかが本当に丁寧だと思いました。


C 統一感があったんですね。
 それは日本語の扱いが丁寧なことに
 通ずるものがあったかも。


 「智慧の湖」なのでやっぱり
  知性を感じさせて欲しくて。
  あい混さんは言葉の処理、
  構成など作品の向い方に
  じゅうぶん智慧を感じさせてくれました。


A 自由曲:宮本正太郎
 「アモール・ファティ」、
 面白い楽器がいっぱい出てきて(笑)。


C ハーモニック・パイプを回しているとき
 人にぶつからないか心配になりました(笑)。


A 最初のレインスティックも
 世界に引き込んで効果的!


 新しい世界を提示していて
  とても良かったです。
  黒田三郎のこの詩を選択したのも
  他の合唱曲との違いが際立っていて。


C ニーチェの「運命愛」に対する抵抗……
 一般的な合唱曲では
 なかなか取り上げない詩ですよね。


 作品としても
  いわゆる「合唱」への固定概念を
  破るようなもので。
  ラヴェル「ヴァルス」を
  イメージしたというだけあって
  合唱、器楽の相まった
  うねりと音響に惹かれました。


B 弱声部の抒情的な部分と
 強声部の突き抜けていく部分、
 どちらも活き活きとしていて。
 激戦の東京支部を抜けてきたのも
 納得のもの凄い演奏でした。


A 室内、同声、混声、
 どの部門にも出て金賞をかっさらう。
 今回の相澤先生の合唱団は
 20年前の松下先生を思い出しますね。


B 作曲家、宮本正太郎先生が
 団員というのも面白いね。
 自分たちの持ち味を活かした
 作品を出してくれると言う。
 羨ましすぎる……(笑)。


C 「定点観測」の女声ならではの
 抒情的な響きは
 混声にはないものかな?と思ったけど、
   この「アモール・ファティ」と
 2曲を聴いて宮本先生の作風というか
 独特の抒情性があるなと感じて。
 この曲、大学ユースを中心に
 これから流行りそう。


B 相澤先生の指揮に余裕が
 出てきましたね。
 合唱団の演奏精度も
 以前出場していたときと比べ
 格段にレベルアップしている。


 あとピアニストが凄く豪華!
  課題曲は
  渡辺研一郎先生だけだったけど、
  課題曲が終わった後に
  袖から松本望さんが出てこられて。


A 松本望さんを
 こういう使い方するの?って。
 野球で喩えたら
 WBCで柳田を代打で
 使うようなものですよ!
 「スタメンじゃないんだ?!」


BC文 (笑)


 あの連弾、素晴らしかったね。
  中間部のピアノ演奏に
  聴き惚れた。
 

C 「アモール・ファティ」という言葉も
 効果的に響くよう散りばめられ、
 クライマックスへ向かい高まっていく。
 

 生演奏で聴く意味がある
  音響と演奏でした。
  こういう新しさを感じさせる作品を
  練り上げ集中度高く演奏する場として
  コンクールは最適ということ。
  そしてこの作品を
  最高の形で提示してくれた
  相澤先生とあい混さんに
  感謝したいですね。


メール、ツイッターの感想です。


課題曲が素晴らしかったです。


ピアノ上手すぎ


全パートの音色が暖かい印象。
G1 導入部分のバスの音色が深く美しい。
曲の世界観を見事に捉えて表現していて気持ちのいい演奏。
アモール・ファティ
声と曲の魅力、熱演に思考停止。
ただ曲の持つ力は最大限に届けられたと思う。
ただ正直何回か聞かないと頭が追いつかない


配信でも圧倒される程の美しい演奏でした


高い基礎力に支えられた充実した音楽構成
難易度の高い(だろう)箇所も何でもないように聴かせてくれた
会場で聴いてたら圧倒されていたこと間違い無しだろうな… 配信で聴けただけでもよかった


あれだけの人数(もちろんしっかり鳴らせる方々)を並べておきながら、声に頼らない繊細で霧のかかった智慧の湖…贅沢だなぁ
新曲も聴いたことのないような作風&コンクールっぽさとは離れた表現に、勝手に新時代を感じていました。


課題曲はまずピアノがピカイチ素晴らしい。合唱も周りが3回転半に苦しんでいる中、余裕で4回転飛んでる感じ。文句の付け所などない
自由曲はもうなんだ、、合唱界にも大きな資本主義の波を感じるよ。豊富な人材、才能、これはもう社会問題とすら言える演奏だったぜ、、

 

 

続いて同率2位!
出演順に

 

千葉県・関東支部代表
VOCE ARMONICA

https://twitter.com/vocearmonica

  (混声38名)

 

文 課題曲G1、
  ムジカ・フィクタをけっこう……。


B そう!あと調も半音下げてましたね。


 ダークな雰囲気が強まって
  この曲に対しては良かった。


B あと発声。
 アルモニカさんは今まで
 声楽寄りの発声イメージだったけど
 今回は少し明るくなったなと。


A うんうん、
 今まで鋼鉄の声と言うか
 硬い芯が一本入っているような。


C 発声面は良くなってきたんじゃないかな。


 自然な感じになってきましたよね。
  あとテンポ感が良かった!
  女声パート、男声パートで
  それぞれ追いかける箇所、 
  あれぐらいのテンポが最適。
 

B アルモニカさんは
 最近課題曲にG1を
 よく取り上げるようになったのかな。
 熟れてきた感じがありました。


 そう、いわゆる「熱演」とは違う
  落ち着いた魅力が加わってきたような。
  自由曲:千原英喜「女殺油地獄」は?


A 全員後ろ向きから
 斜めがけのタスキというか帯、
 あれはトランプのイメージ?



 着物の襟じゃないの?(笑)


A 凄い熱量の作品。
 見せ場も多く作って演劇的だったし。
 

C ほとんどの人が千原先生の
 「ラプソディー・イン・チカマツ」を
 連想すると思うんですよ。
 でも「ラプソディー」よりは
 語りが多く歌う部分が少ないんだよね。


B その語りを良く捉えていたと思って。
 若い団員さんも多いのに。


A うーん、アルモニカさんはやっぱり
 発声の素晴らしさがあるので。
 語りが多いのは
 それを活かす作品だったのかな?と。


 いや、今までその発声を活かし
  金賞を受賞してきたからこそ
  新しい一歩として
  「女殺油地獄」なんじゃないの?


A それはそうですね。
 凄くチャレンジングでした。
 文吾さん、ぜひ五社英雄監督の
 「女殺油地獄」を観てから
 またこの作品に
 向き合ってみてください。


 お、観てみる!
  こういう題材から世界が広がるのも
  良いことですね。
  中間部のお吉が思いを切々と歌う箇所、
  あそこはとても良かった。


B アルモニカさんって人数少ないほうなのに
 大人数の団体に匹敵するくらい
 声が鳴るので、
 どうしてもガンガン歌う
 強声部の印象が強いんだけど、
 実は弱声部や叙情的な部分も上手いですよね。


 そうなんですよ、
  あの箇所がきっと作品のキモ!
  あそこがちゃんと歌えてなかったら
  作品として弛緩したものになるから。
  ああいう表現が優れていたからこそ
  他の派手な部分も活きたんだと思います。


B 今年は委嘱作品ということもあって
 この作品の世界観を表現しようと
 語り含め、表現力も付いてきているなぁ
 という印象でした。


メール、ツイッターの感想です。


とにかく衝撃でした


劇的


超楽しかったです。


地元でよくぞこんなにやってくれた…最高過ぎる…


たのしそうだったのがいちばん🥰


本当に歌声、表現素晴らしく、圧倒されました✨✨✨


圧倒的な千原ワールド炸裂


毎回、意欲的なプログラムに感服させられます。
今回、演奏を客席で体感できなかったことが悔やまれます。
課題曲もG1はここが個人的には一番でした。


女殺油地獄のせいでかなりの団体がかすんでしまった(@_@。
アルモニカ、黒川さんさすがです。


G1 やや骨太で荘厳な作り、しっかり聞かせる演奏
女殺油地獄
タイトル以上のインパクトある演奏
かけ声?セリフ?や振り付け、楽器もあるため発声にやや乱れもあるが、それを含めてのドラマといった感じでポジティブに千原節が会場中に届けられる。


劇団アルモニカだと思った。
指揮者の個性が出まくりだけど嫌にならない。
次々出てくる飛び道具に対処できない。
やっぱり千原ワールドが聴きたくなっちゃうのは日本人だからなのか。
海外にも絶対うける。


すげえものを見た…たぶんチカマツ全国初演観た人も同じ気持ちだったと思う
G1の移調がその後の不穏さを醸し出していて好き
歌舞伎調の語りが音楽としても効果的だった


アルモニカのジョスカンはこだわりの仏式発音にムジカフィクタがいい味を出していました。(令和の代表作がとてつもなかったのは言うまでもなく。)
個人的に黒川先生のパッション系(?)指揮が洗練されているように感じました。


ややもすると「飛び道具」扱いされがちな選曲を、インパクトだけに頼らず、中盤の濃密な千原サウンドもキッチリ決めつつ、終始音楽の世界観に没頭させられる見事な演奏でした。
指揮の黒川先生が楽しそうで、見ているこちらも楽しくなりました!


課題曲は音の粒が際立っていて流麗。フレーズの歌い方はピカイチ!終止だけはもう少し感じたい!
千原節全開。指揮の黒川さんもノリすぎな位ノリノリ🤣並々ならぬこのコンクールへの熱量!「コンクールなんて」と言われる時代に溢れる野心を感じる、金賞だよ!ブラボー!

 

 

同率2、2番目の団体は


奈良県・関西支部代表

クール シェンヌ

https://twitter.com/choeur_chene

 (混声38名)

 


A いや~、良かったですね!


BC文 うん!素晴らしかった!!


A 課題曲G2「Es ist verrathen」がもう
  お手本のようで。


C 4パートほぼ同じ人数なのかな?
 だからカルテットのような並びで。


B ピアニストの浦史子先生が
 合唱では無く、
 本当にカルテットの時の伴奏!


AC文 あ~~!


B 歌い手と合わせるときは合わせるけど
 それ以外は自由に弾いていて。
 その自由さがとても良かったです。


C 人伝にドイツ語に
 こだわっていると聞いて
 楽しみにしていたんですが。


 どうでした?


C いや、期待以上でした!
 とても良かった。


 音楽の軽やかな流れも良かったですよね。
  自由曲:シェーンベルク
  「地上の平和」も素晴らしかった。


B 集中力が凄かった!


 音楽がとにかく切れない!
  フレーズが各パート明確で
  ずっと続き、
  それでいて和声も保って。
  どういうことだ!?って。


A あと前の団体が最大人数、
 75人の淀川混声さんで。
 もちろん一番ホールを
 鳴らしていたんですけど。
 でもシェンヌさんは
 約半分の人数なのに
 鳴りが負けていない。
 あれにはビビりましたね。 


C 今年は世界情勢から
 こういう作品を選ぶ団体が
 多かったんですけど
 それにどう説得力を出すか、
 やはりシェンヌさんは上手いな~と。


 去年も「地上の平和」を選んだ
  2年分の思いが・・・。


A    うん、その熱い思いは伝わりましたね。


B    確信。


C    揺るぎない。


・・・一同、しばし沈黙・・・。


A ・・・あの、
 あまりにも上手いから
 もう言うことが無いです。


BC文 (笑)


 シェンヌさんの感想は
  毎回そうなんだよね!(笑)
  「良かった」を
  言い換えているに過ぎない!


C だって道場六三郎が料理出したら
 ウマいに決まっているでしょう?!


A じゃあ、感想言います。
 「生演奏とは思えない」


BC文 (笑)


A あ、もうひとつ、「CDみたい!」


BC文 バカ感想すぎる!(笑)


 フレーズの開始と
  音楽の間も絶妙でした。
  「地上の平和」で泣けると
  思わなかったです・・・。
  シェンヌのみなさん、
  これぐらいの感想で
  カンベンしてください(笑)


B 私たちレベルではもう語れません(笑)

 

メール、ツイッターの感想です。


感動しました。


地上の平和 もう一回力つけて歌いたくなりました。


難曲を素敵に思わせてしまう素晴らしさ


音色だけでなく佇まいにも気品がある
上品なG2は審査員的にはどうなんだろう…
長丁場の自由曲の最後の最後まで発声が崩れることなく、美しくも力強い演奏だった


課題曲が素晴らしかったです。


関西コンクールも聞きましたがとにかく圧巻でした、何食べたらあの声量になるんやろう。。。


カルテット的な並び。音の運びが自然。ただ流すでなくかなり吟味された流れに拘りを感じる。ベストG2
自由曲、わたくし如きには良いのか、そうでなければどこが良くないのかもわからんぬ。難しい。ただ前当日練習しすぎたのでは、、?と感じさせる部分も。お疲れ様でした!


課題曲の演奏の中で、1番団体としての想い、解釈を感じる演奏に感動。
Friede auf Erden 
言語は全くわからないのに声色、音色で様々な感情を聞く側に見事に届ける。
なんせミスがない。


シェンヌさんは圧倒的。
G2を歌えてたのはシェンヌさんだけだったように思います


推し
尊い
ありがとうございました
課題曲をちゃんと(ともすれば)自由曲より作ってくるクオリティに今回も脱帽


シューマンも、そして、地上の平和も語尾があんなに素晴らしいのは感動しました(((o(*゚▽゚*)o)))♡
素晴らしい演奏ありがとうございます✨

 

(第1位の感想に続きます)