観客賞座談会・大学ユース合唱の部 その4

 

 

南魚沼市・龍寿司

 

前回は混声合唱部門第1位、そして観客大賞を受賞されたTHE GOUGEさんについてお話をしていました。


今回から大学ユース部門、第5位内には入らずとも、印象的だった団体の感想をお話ししていきます。

 

福岡県・九州支部代表
九大混声合唱団

https://qkon-chorus.sakura.ne.jp/

https://twitter.com/Qkon_chorus

(混声71名)

文 課題曲G4、
 Ⅰ―空と涙について―
 女声がハッキリした明るさで
 好感を持ちました。


A 「九州の声」は明るめって
 言われるけど
 自分はそうでも無いと思っていて。
 でもこうして他の地域と比較すると
 「九大の声、明るいな?!」って(笑)。


B ちょっとテンポが遅めだったけど、
 あの明るさがそれに合ってたね。


 後半から気持ちが乗ってくるというか、
 ギヤが噛み合った感。
 九大のみなさんの恋心が
 まっすぐフォルテッシモで
 歌い上げられてとても良かった。


A 荒削りな部分もあったけど、
 それも若さの魅力として
 伝わってきたな。


文 自由曲:三宅悠太「帰郷」、
 ヴォカリーズがみずみずしく、
 新鮮な感覚で聞こえてね。
 個人の歌や訴えが入っていた気がする。
 ピアノとの優れた協奏もあり
 聴きながら情景が浮かんできました。


A 作品をよく分析していると思って。
 この部分はこの効果、
 あの部分はこういう歌い方という。
 

C それがもうちょっとだけ繋がっていたら……
 そう思うときもあったけど。


 まぁ三宅作品は
 音響効果と歌をどう繋ぎ、
 どうバランスを取るかが
 とても難しいですからね。


B 高校生が歌うよりは
 九大さんみたいな年代が歌うのが
 しっくりきますね。
 作為的じゃなく自然体で出した演奏が
 とても合っていた。 
 等身大の自分たちの歌を
 1曲を通し貫いていて。
 好演だったと思います。

【メール、Xの感想です】

1番大学・ユースらしい歌声、音楽


帰郷の「ちょっと」とか言葉の語りが良かった…
G4の「恋しき人の形見」で少し小さく息多めで始まるの心にグッときた…


人数多いながら音の重さが皆無でバスの倍音もゴリゴリくるものじゃないのがまた良かった


九大混声さん人数多いからか、指揮台高めでセット。
課題曲うまい。自分でも歌ったので課題曲の中でも相当難しいと思ってたが皆軽々と歌ってる。
自由曲は綺麗。聞いてて嬉しくなりました。


クリアな発語、ホール中に届ける鍛えられた発声と豊かな音楽性。
G4良かったです。


自由曲の三宅作品は元々中高生の演奏で聴き慣れていましたが、谷川俊太郎さんの詩の普遍性、三宅先生の音楽が持つエネルギー、そして九混の表現力から、大学生や大人が演奏しても(むしろ演奏するからこそ)作品の良さが存分に伝わってくるのだなと再認識させられた気がします。


大人数の安定感はさることながら、日本語のニュアンスが良くて若々しさだけでない大人っぽさを感じられる演奏になっていた

 

 

 

福島県・東北支部代表
福島大学混声合唱団

https://twitter.com/fukukon_u

(混声27名)

B ちょっと縦の音楽ではあったけど、
 課題曲G1
 Wenn mein Stündlein vorhanden ist
 ドイツ語、とても頑張っていたね。


A 真面目な学生!という印象で。
 規律正しく歌っていました。


 それは福島大さんの特長でもありますね。


B 自由曲:三善晃「地球へのバラード」より。
 男声8人しかいないけど4部に分かれる曲。
 それでもちゃんとハーモニーを作っていた。


C あそこは頑張ってました!


A 人数が少なめの利点だと思うんだけど
 きれいに日本語が聞こえるように
 意識していたんじゃないかと。 


文 「私が歌う理由」のラスト、
 和声の響きが良かったな! 


【メール、Xの感想です】

福島大学さん、あの人数の合唱とは思えない。


8人の男声が大健闘していて聴き応えのある歌声
分かりやすい工夫らしい工夫があるわけではないが、丁寧な音楽作り
どことなく大学ユースというか一般Aっぽい雰囲気…


合唱への愛にあふれる歌声の自由曲

 

 

(大学ユース部門:印象に残った団体の感想、続きます)