観客賞座談会・室内合唱の部 その1

 

吉野ヶ里 光の響

 

前回は観客賞・大学ユース部門第1位の早稲田大学女声合唱団さんについてお話をしていました。

観客賞座談会、今回から24人以下の室内合唱部門の座談会を始めます。

今回は同票第4位の2団体を出演順に。

 

それでは4位、1団体目!

 

 

AF合唱団(混声24名)

 

A 好きでした!

 

 

C 自分も!

 

 

 素晴しかったよね!

 課題曲G3「秋の午後」、

 岩本果子先生の前奏から

 とても良くって。

 

 

A テノールの歌い方も

 優しい雰囲気で

 うっとりしました。

 

 

B この演奏で涙腺が……。

 夢の世界を描いている感じ。

 病室にいる人が外の世界を眺め、

 そこに行きたくても行けないから

 夢見ているような。

 そんな「やさしい日の光」に泣いてしまって。

 

 

 とても良かったけど

 圧倒されるんじゃないんだよね。

 曲の世界に自分が入れてもらった感じ。

 

 

B リズミカルになるところも

 不自然じゃなく、

 しかしちゃんと意識している。

 

 

A ソプラノも良かったですね。

 今日の「秋の午後」の中では

 一番好きな演奏でした。

 

 

 自分も一番かも。

 続いて三善晃

 「やわらかいいのち三章」から「2」。

 一人ずつ訴えかけている。

 声と言葉が「いま!」という印象。

 

 

C 世界観が変わりましたね。

 

 

 「かたくなにみずからを守るあなたの背中

 「きれぎれな物語を」……

 AF合唱団さんの演奏、

 言葉がとにかく響いてくるから

 気になる言葉をついメモしちゃう!

 

 

B やっぱり、

 指揮の石橋遼太郎先生の演奏には

 言葉のニュアンスが凄いあるから。

 毎回心を動かされてしまう。

 

 

 「何を訴えているんだろう?」と

 どうしても聴きに行ってしまうよね。

 

 

B 今までの演奏も

 「痛みを知っている人たちが歌っている」

 そんな気がして。

 

 

 最後のニュアンスも良かった。

 続いて三善晃「沈黙の名」、

 これも良かった!

 たくさん聴いた演奏の中で

 初めて納得したかもしれない!

 

 

B 「今年も」の後の余韻やその辺りに

 何か思いを伝えたくても口にできない、

 言えない、

 そんな奥ゆかしいニュアンスが

 含まれている気がして。

 

 

 自分はアルトと男声のヴォカリーズと

 ソプラノのバランスに感銘を受けて。

 ちゃんと歌えるソプラノさんが

 息混じりに、

 ヴォカリーズに消えるように

 「ことば」を歌うじゃないですか。

 歌える人たちが良い声を自慢するんじゃない。

 そこに合唱としての良さも感じたなあ。

 あのソプラノさんには泣けた……。

 

 

B 何回も言うけど、

 AFさんの演奏は心の痛みが伝わってくる。

 20代の人も多いのに、

 なぜここまで人の心を打つ演奏が

 できるんだろう・・・

 

 

A 音色が魅力的でしたね。

 石橋先生は30歳を少し超えたぐらいかな?

 指揮者も、AF合唱団さんも

 これからが本当に楽しみです。

 

 

 そうですね。

 技術だけじゃなく、

 人の声でしか届かないものが

 いつも、確かに残る団体なので。

 

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

心が揺さぶられるような感覚になり、身も心も惹きつけられてしまいました。

 

関東と経て繊細な部分までより磨かれた隙のないハーモニーでとても好きだった

 

(やわらかいいのち)

・発語良く、語感も何を伝えたいか、よくわかる演奏。

・音圧◎。レガート部分の変化も◎。

(沈黙の名)

・音楽の流れ、発語とも◎。

・弱音部分の息の流れ・スピード◎。いい緊張感。

・Bassの支え◎。

 

課題曲、ピアノも合唱も歌い方が好きすぎて惚れた

自由曲は歌が私の身も心も震わせてくるし離してくれない

大好きな演奏でした

 

課題曲のフレージング、こういうのもありなのか…!

自由曲、どちらもよかった!

 

AF合唱団さんの音源買って聴いてるけど、ここはなぜ毎度こんなにも日本語を美しく歌えるのか。

選曲も毎回最高だし。

教えを請いたい。

 

AFの良さが全部詰まっている演奏だったと感じました。

日本語の美しさ、なめらかさ。沈黙の名のボカリーゼ。。。全部好きでした!

 

 

 

続いて同票4位、2団体目!

 

Chor Alyssum(混声24名)

 

 上手かったですね~。

 上手すぎてメモできなかった!(笑)

 陶然としちゃって、

 もう天国行っちゃいました、みたいな。

 

 

C そうそう!音がすべてハマり過ぎて!

「ちょっとくらい濁ってくれないかな?」

 

 

B そんなことある?(笑)

 とにかく4声の統一感が凄い!

 

 

C めっちゃ気持ち良かったですよね。

 

 

B 声の深さも揃っていて。

 さらに深いんだけど、

 細やかなところは軽やかで。

 

 

 発声も良いけど、

 フレーズが湧き出るように、

 かつ流れも良くてね。

 

 1番好きだったのは

 自由曲1曲目のウェーベルンの歌曲編曲の

 「Tief von fern(遙か彼方)」!

 歌心に溢れて、

 またテノールが良い声なんだ~。

 

 

B 2曲目、ブラームス

 「Drei Motetten Op.74(3つのモテット)」 より

 「2.O Heiland reiß die Himmel auf, motet

 (おお、救い主よ、天の扉を開け)」

 硬軟が自在だったね。

 

 

 わかる!

 全部の音が一生懸命なんじゃなく、

 表現や和音に合わせて、

 柔軟に声を変えていたんだよね。

 

 

B 自由曲2曲とも

 繊細な和音の移り変わりが

 ある曲だと思うんだけど、

 それがちゃんと

 音楽の流れのある中でよくわかった。

 

 

 バスのバランスの取り方も

 良かったですよね。

 ……Aさん、ずっと笑ってますけど?

 

 

A ごめんなさい(笑)

 ある意味、指揮者の上西一郎先生の

 手の内を知っているので

 「アリッサムさんの演奏は

 お手本のようだ!」と思って。

 

 

BC文 手の内!(笑)

 

 

A みなさんの「やっぱりね」と

 思わせる発言が面白くて。

 

 

 でも、上西先生が手の内、

 つまり合唱団への課題を示されても

 ほとんどの団体は実行できないんじゃない?

 

 

B そうだよね、

 高いハードルを与えられても……

 

 

C 私なら、ハードルくぐっちゃう(笑)

 

 

A 上西先生が作りたい音楽を

 アリッサムさんはちゃんと体現してましたね。

 

 

B 確かに!

 音楽の運びが上西先生でしたよね。

 ……上西先生ってどれくらいの頻度で

 東京へ練習にいらしてるんですか?

 

 

A 月1回ですね。

 

 

BC文 へ~~~!

 

 

 団内指揮者さんも優秀なんだろうなあ。

 

 

A そうですね、自主練習も頑張っていて。

 

 

B 実力が安定していますよね。

 室内部門2位でシード獲得!

 来年も楽しみにしています!

 

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

とにかくドイツ語の発音が素晴らしい。。。

音も素晴らしい。。。

素晴らしくないとこどこ?!

特に全体を包み込む上質なベースが好きでした☺️

 

全体を通してとても柔らかな音色で溶け合うようなハーモニー好きだった

 

(課題曲)

・余裕のある豊かで上質なサウンド。

(Tief von fern)

・流れ良い。

(2.O Heiland reiß die Himmel auf, motet)

・音楽の流れは素晴らしく、後半の速いパッセージでも音程乱れない。

 

あの人数比でバランス取れるの、すごくないです?

G2って、上品で優雅な演奏にもなるのか…!好き!

 

1点の曇りもない完璧なアンサンブル

宝石のきらめき

すごいものを聞いてしまった

 

 

(室内合唱部門第3位に続きます)