観客賞座談会・混声合唱の部 その1

天山へ(佐賀夕景)

 

 

前回は同声合唱部門第1位のmonossoさんについてお話ししていました。

今回から観客賞の座談会・混声合唱の部をお届けします。

それでは6位!

 

あい混声合唱団(65名)

 

文 渡辺研一郎先生のピアノ、

 ミステリアスで良いですね!

 存在感が非常にあって。

 課題曲G3「秋の午後」の前奏には

 浮遊する感覚。

 合唱も相まって夢見るようだったな。

 

 

C 柔らかく、綺麗で凄く良かった!

 

 

A いや~~「相澤節」だなって。

 

 

文BC 「相澤節」?!

 

 

A 言葉の母音と子音が

 単純にひとつずつじゃない。

 それがグラデーションで

 変わっていく……。

 

 

文 決めごとじゃなく

 曲想によって種類や割合、

 強さが精妙に

 変化するみたいな感じですかね。

 

 

B テノールが儚げで。

 そこから世界を作っていました。

 

 

 納得できる「秋の午後」でした。

 自由曲:内田拓海「沈められたピアノ」

 聴けて良かった!

 

A 都大会と比べたら劇的に良くなって!

 

 

 YouTubeに上げられている

 都大会の音源は聴いてましたけど、

 やはりこの曲は生で聴かないと!

 生演奏こそ作品の魅力や本質が

 伝わる作品だと思って。

 

 

A 「水中感」が伝わってきて。

 「これだよ!」みたいな。

 

 

 これこそ

 「令和の水底吹笛」ですよ!(笑)

 旋律のエコーも水中を思わせ効果的。

 詩人も作曲家も20代の方で

 とても新鮮な響きがしましたね。

 内田先生が書かれた

 「不登校クエスト」も読んでしまいました。

 

 

B 相澤直人先生も作曲家なのに

 こういう若い作曲家を見出し、

 世界に出すプロデューサー的な

 役目を担っているのが

 素晴しいよね。

 

 

 そうそう、

 宮本正太郎先生などもね。

 

 

B 土田豊貴先生も

 相澤先生指揮:ゆめの缶詰さんで

 「夕暮れ」を演奏してから

 よりいっそう名前が

 知られるようになった気がするな。

 

 

 「沈められたピアノ」凄く好きでした。

 内田先生はファイナルファンタジーの

 植松伸夫さんに影響を受けていると

 著書に書かれていて。

 やっぱりそういうゲーム音楽、

 物語を背負った空気と

 響きを感じましたね。

 

 

C 自分はパズルの印象だったな。

 あちこちでピースをはめ込んで

 最後に見事な全体像が

 浮き上がるような……

 

 

A 女声が9人

 後ろにいたじゃないですか。

 ソリストが鳴らして、

 合唱もその響きに重ねて

 音楽が展開していく。

 

 

 新しい音響を指向している印象。

 最初から最後まで官能的な音が続いて

 情報量が凄い。

 いや、本当に生で聴けて良かったです。

 興奮しながら聴いてました!

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

あい混さん、素晴らしい

 

よく練られた丁寧な演奏。

自由曲の並び、音響効果抜群。

空間を味方にしていた。

曲が喜ぶ演奏…!

 

秋の午後の優しさと温かさが好きすぎました

 

(課題曲)

・入りのテノール、上質。その後の展開もしなやかで◎。

・言葉もニュアンスが良く伝わる。

・「包み込む」◎。表現力すばらしい。

(自由曲)

・入りの弱音、息のスピード◎。表現力すばらしい。

・流れが良く、発語も良い。

・ソプラノのオブリガート、豊か。

・弱音からの展開がスムーズで、ハーモニー◎。

・全体として、水中の世界を表現しようという意図が十分に伝わる。

・終盤の表現力も素晴らしい。最後まで力が落ちなかった。

・「これは名演」(金賞と思いましたが…。)

 

あい混のピアノめちゃくちゃ好きだった、最初の一音でときめいてしまった

 

本当にピアノ系の緻密さが凄い

三声のソリも凄かった

 

あい混の温かい声が大好きです。

水の表現があまりに素晴らしすぎました。

 

あたたかい声色が大好き

すごいものを聞いてしまってなかなか余韻から抜け出せない

最高でした

続いて5位!

 

Combinir di Corista(41名)

 

B 課題曲G2「Das edle Herz」、

 子音のタイミングが

 全員ピッタリでした!

 

 

A 細部まで配慮が行き届いていた!

 

 

C いやもう、なんかね……「上手い!」

 

 

文AB 知ってます!(笑)

 

 

C 細かい箇所のあれこれ感じる前に

 「上手い!」と思っちゃって。

 「何これ?!」

 素晴しいですね~。

 

 

 バスとアルトの厚み、

 深さがあってこそ

 ロマン派にふさわしい重厚感、

 説得力を生むんだなって。

 

 

A 上西先生の団体とはちょっと違い

 コンビニさんは発語もしっかり、

 一音ずつハッキリ

 鳴らしていく感じがしたな。

 

 

文 自由曲:田畠佑一

 「混声合唱とピアノのための 

 Martyres[殉教者、日本二十六聖人に捧ぐ]」

 凄い曲!

 「一瞬でトップギア」とメモに書いていて。

 課題曲からすぐ違う世界に移り変わった!

 これも情報密度が高すぎて……

 

 

C 「上手い」としか言いようが無い(笑)

 

 

 結局ソレか!(笑)

 

 

C いや聞いて!

 どういう曲なんだ?わかんねー!と

 思いながらも必死に追っかけて。

 それでも「上手い」で聴かせる

 コンビニさんの説得力、凄さ。

 響き、発声、全てが高いレベルじゃないと

 こんな曲は歌えないよ!

 

 

A 日本語と外国語、

 ちゃんと歌い分けられていましたね。

 やっぱりこの曲ってコンビニさんしか

 歌えないんじゃない?(笑)

 

 

C 新しい曲って、曲そのものの評価と

 演奏の力量が結びついて評価されやすい。

 今回はそれが特に顕著で、

 コンビニさんの実力で

 圧倒されたというかねじ伏せられた。

 

 

B 自分の修学旅行先が長崎で、

 二十六聖人という言葉は目にしても

 詳しくは知らなくて。

 でもこのこのコンビニさんの演奏で

 興味も湧いたし、

 深く知ろうと思えたのは良かったな。

 

 

文 コンビニさんも

 「二十六聖人の足跡を

  追体験していくような楽曲」

 語られていたこともあるように

 長崎を訪れ、天主堂で初演もされて。

 そういう歴史に迫り

 新しい作品を作り出そうという

 志の高さに打たれますね。

 

B 最初は受難、だんだん安らかに。

 一番最後には光が見えてくる。

 聖人として認められて

 天に召されるのか。

 それとも平和を願うのか。

 そういう光が最後に見えた。

 ……良かったです。

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

コンビニさん、ブラボー。圧巻

 

コンビニの課題曲、「正解」だったな〜〜〜うますぎ

 

もはや言葉は不要。今年も最高。

 

(課題曲)

・発語◎。深みもちょうど良い感じ。流れも良い。

(自由曲)

・和音のバランス、よく整理され、発語も、しっかりできている。

・ラテン語になり、美しいハーモニーが戻ってきた。

 

技術も表現力も一級品。

今日も最高でした。

 

全てが完璧

なにもいえなくなっちゃった

 

聖人を処する場面の表現のダイナミズムから思いを表すレガートまでただただ美しかった

 

 

続いて4位!

 

VOCE ARMONICA(40名)

 

C めっちゃ凄かった!

 アウトサイダー!

 

 

A ですよね!あれは凄い!!

 

 

 待って待って(笑)

 まず課題曲G3「秋の午後」から。

 

 

A とても抑制が効いてるな、

 と思ったら後半から盛り上がって。

 

 

文 黒川先生、踊ってましたからね(笑)

 

 

C 黒川先生、ピアノより前に行って。

 合唱団といっしょに踊りたかった?(笑)

 

 

B 指揮者の位置は

 ピアノコンチェルトを

 意識したんじゃないかな?

 

 

 なるほど、そうか。

 言葉の入りも良く、

 アルトの深さも印象的でした。

 それではお待ちかね

 「混声合唱のための

  愛の園 アウトサイダーI」

 (作詩:William Blake 作曲:八村義夫)

 

 

C ちゃんと歌ってるのが凄い!

 

 

 どういう意味?(笑)

 

 

C ありえないくらいちゃんと歌ってる!

 楽譜の7割は歌えてるんじゃないかな。

 

 

 それって褒めてるの?!

 

 

C 大絶賛ですよ!

 某団体が2014年に

 演奏したときは

 1割も歌えてなかったと思う。

 それに比べれば7倍凄い!

 

 

B 3割バッターでも上々なのに

 7割打つとは!みたいな?(笑)

 

 

C 大谷翔平超えてる!(笑)

 

 

 Cさん、そのとき某団体で

 歌っていたじゃないですか。

 

 

C  忘れちゃったなぁ(笑)

 アルモニカさんの演奏には

 「こんな音が鳴るんだ!」と感心して。

 某団体はもちろん、

 初演の東京混声より凄いからね。

 しかもやたら爽やかに演奏して。

 「なんじゃこりゃ?!」と。

 

 全国大会が初めての若い男の子が

 この「アウトサイダー」を聴いて

 「なんですかこれは?凄いんですけど!」

 と感動して楽譜まで

 買いに行ってたんだよ。

 だからそこまで思わせる力が

 あの演奏にあったということだね。

 

 

 え、楽譜見せてもらった彼?

 

 

C そう、それでもう楽譜も凄いんですよ。

 増音程、減音程の嵐!

 それが16声部でずーっと続いていく。 

C アウトサイダーって曲は

 ソナタ形式へのアンチテーゼなんだよね。

 ソナタ形式って主題があって、

 次の主題があって、それが解決して、

 最後に解決した主題が出てくる。

 それは西洋の発想。

 一方、日本人は小さなもの、

 つまりミクロをマクロにしていく発想。

 個々の想いが共鳴し合って

 音楽になっていく。

 だからアウトサイダーって

 主題があるんだか無いんだかわからない。

 形式的にはっきりしていない。

 だから八村先生は日本的な発想で

 作曲されていたんじゃないかな。

 

 

 その対比で言うと八村先生の著書には

 「形式ではなくミクロ発想の累積が

  深層心理に突き刺さる」

 と書かれていて。

 ソナタ的解決とは別の作曲思想ですよね。

 

 

A 強靱な喉がないと歌えない作品……。

 

 

B 一昨年の細川俊夫

 「Ave Maria」も良かったけど

 今回は聴き終わった後

 「1位間違いなし!」

 それくらい鮮烈でした。

 

 

 よくここまで…と感心するほど

 解像度が高い演奏でしたね。

 

 

C OMPさんの演奏も

 生で聴いている身として思い出すのは

 後半の真ん中でクラスターが鳴る箇所。

 その箇所に、三善晃先生が

 OMPさんへレッスンに行ったとき

 「君たちはこの音に夕焼けが見えないのか?」

 そう仰ったという逸話があって。

 ……自分は東混にも、

 某団体の演奏にも見えなかったんだよ。

 

 

 で、今日のアルモニカさんの演奏に

 夕焼けは見えたんですか?

 

 

C 見えた!

 

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

アルモニカさん、衝撃的。持っていかれた。

 

課題曲、また違う解釈来たー!

あの、いつも思うんですけれども、何食べて練習したらそんな声出るんです??

身体全部共鳴体??

自由曲はもう…言葉もない…脱帽です。

 

VOCE ARMONICAさんの終わり方にドキドキしてしまった。演奏会みたいだった。

 

課題曲の包み込〜むの箇所の壮大さたるや

自由曲は響きを味方にしてミステリアスの最終形を感じた

 

(課題曲)

・入りのテノールSoli、やわらかく伸びやか。ちゃんと「包み込んで」いる。

・ソプラノ、若干上ずり気味だが、豊か。

・語感、よく伝わる。ここが、一番◎。

・人数以上の声。しかも豊かで、嫌味がない。

(自由曲)

・冒頭、息の流れ◎。ソロ群、いい声。

・一人ひとりの声がよく、弱音でもしっかり声が届く。

・語りの英語も◎。

・以前のCAの演奏とは全く別物に感じる。

・鳴りが凄い。殺気迫るものがある。

・素晴らしかった。

 

深く明るい声に惹き込まれたと思ったらとんでもない世界に連れ込まれてしまいました。

こういうのもっとやってください()

 

深くてつややかで明るい声

あまりに課題曲の第一声から良くて耳が開くのを感じた

自由曲はもう、技術と音感と緩急がすごすぎてなにがなにやらわかんないけど最高

 

アルモニカ、めちゃくちゃ上手かったけど異種格闘技だったな

私レベルの人類にはまだ早すぎた、難しかったけどすげーことだけは分かる

 

 

(第3位の団体座談会に続きます)