観客賞座談会・混声合唱の部 その6

 

 

鮭の酒びたし・村上市

 

前回は観客賞・混声合唱部門、第6位内には入らずとも、印象的だった団体Coro Ponteさん、混声合唱団うたうたいさん、合唱団Pangeさんへの感想をお話ししていました。

今回は混声合唱部門で印象的だった団体感想の続き、3団体についてお話しします。


山形県・東北支部代表
鶴岡土曜会混声合唱団

https://twitter.com/TsuruokaDoyokai

(混声70名)

 

文 課題曲G1、
 Wenn mein Stündlein vorhanden ist
 縦も揃っているし
 横の旋律の流れも気持ち良かった!


 70名というこれだけの大人数が
 あれだけパートごとに揃って
 ちゃんと線が聞こえてくるのが
 さすがだなって思って。


 旋律が魅力的で
 非常に聴きやすい。
 それこそ確信、
 喜びを持って歌っている気が。
 音楽の絶妙な変化も良かったです。


 毎年思ってるんですけど、
 土曜会さんのテノールが大好きで!
 深さもあるけど響きも高い!


 あ~、自分も思いました!


A 自由曲:三善晃「3.戦いの日日」
 「昭和の色」がしたね。


BC文 「昭和の色」?!(笑)


 聴く者をあの時代に引き込む力。
 衣装もコスプレじゃないよ!みたいな。


 なるほど(笑)
 最初のソリストさんも上手かったし、
 全体的にとても丁寧に
 歌われていたのが好印象でしたね。

【メール、Xの感想です】

圧倒的な三善の世界。
戦いの日日のみの選曲が素晴らしかった。


三善は当然だが、G1もかなりよかった


救いは…救いは無いんですか…
選曲も演奏スタイルも昭和〜平成前半っぽさを感じる 当然ながらめちゃくちゃ上手い
単曲なのに思ったより普通のテンポでいったので逆に驚いたものの、この曲を今演奏することの意義が伝わってきた


戦いの日日のソロ部分のじっくりさは心の悲痛な思いを感じた 
そのまま時間はきらきらとを聞きたかった自分もいたり


G1 東北の星(勝手に)。
この曲は内声が仲良くないとダメなんだ…やっぱり基本中の基本はパートごとにばらけないこと、いかに声をまとめるか。
ああ課題曲こっちやりかった。
自由曲
死ぬほど難しい…
うねるような男声、凄まじい迫力。
ソロの方、控えめに前に出てらしてほっこり。

 

 

愛知県・中部支部代表
岡崎混声合唱団

https://okakon.sunnyday.jp/home/

https://twitter.com/okazakikonsei

(混声58名)

 

文 課題曲G3 水上
 前にAさんが言ってましたが
 岡崎混声さんは音楽のフレームを
 きちんと作ってその中で遊ばせる、って。


 うん、岡崎さんは
 やっぱり知的だなと思うんですよ。
 自分はこの演奏で投票しました。


 課題曲も言うならば
 「昭和の色」がしましたね(笑)。


 だから「昭和の色」ってどんな?!(笑)


 スタッカート気味に
 短く切って、みたいな。
 そういう工夫が昭和の色だなって(笑)
 でも決して貶しているわけじゃなく、
 作曲された年代が古い曲だし
 そのスタイルを追求してるんだと。


 そうっ!のどかな中に躍動感!


 躍動感は生命の喜びだと思うんですよ。


 あと、団員みなさん、
 近藤恵子先生のこと大好きなんだな!って。


 そうじゃないと
 あれだけの人数が集まって
 あんな風な音楽を作れないですね。


 ご活動も長いですからね~。


C 自由曲:三善晃編曲
 「トゥバラーマ」
 古き良き日本の風景が見えました。


 同じく三善先生編曲の「佐渡おけさ」
 気合い十分の和太鼓奏者。
 ピアニストはまるで打楽器のように
 弾いて面白かった!


 合唱に対抗するなら
 ピアノの蓋全開でも良かったかな。
 素敵なピアノだったので
 もっと聴きたかった。
 和太鼓は良い塩梅で
 演奏を邪魔しない感じ。


 ピアノは内部奏法もあったね。


 ひとりひとりが
 考えて歌っているのが
 岡崎さんの好きなところなんですよ。
 それは「佐渡おけさ」のような曲でも。
 大好きでしたね。

【メール、Xの感想です】

生命の輝きが感じられる「水上」、自由曲もさすが三善作品!と胸の空く演奏でした🎶


終始安定感のある演奏で素直に楽しめた
合唱における民謡の歌い回しが堂に入ったもので実力の高さを感じる
何よりも新潟民謡を新潟の会場で演奏できるという奇跡よ


演奏録音もよく聞かせていただいていて好きな団体のひとつだったので、生で聞けてとても幸せでした!
グランツェの方も何人かいらっしゃったのかな👀
おけさ、飽きずにずーっと聞いていられるくらい楽しかったです✨


G3 一瞬で清流が流れた…
「こけしみず」ちょっと弾むんだ!水しぶき見えたよ。
フレーズ終わりの短い音がきちんとおさまるから、次の始まりが明快。
男声こんな爽やかなのすごい!
自由曲
1曲目、課題曲とは発声からまるで違ってるみたい。
最初から最後までハミングが肝(地獄)
2曲目、Tenor楽しそう!さてはこの曲好きだな。腹の底から湧き上がるような、鼓舞されるようなエネルギー。
こんな曲になるなんて民謡もびっくりだよ。

 

 

三重県・中部支部代表
Vocal Ensemble 《EST》

https://esthp1992.wixsite.com/vocal-ensemble-est

https://twitter.com/ensemble_est

(混声49名)

 

 あ!この課題曲G2
 Les fleurs et les arbres
 大好きでした!


ABC 良かったよね!


 流れの中でリズミック。
 そのリズムはどこからかな、って。
 よく聴いたらフランス語の語感を
 活かしてたんだね。


 とても良いテンポで気持ち良かった。
 それなのにハーモニーはしっかり、
 フレーズの最後まで神経が通って。
 1曲を通した起伏、
 テンションの幅が適度で
 最後はオシャレに締めて!
 さすが向井先生!!


B さすがEST!!(笑)


文 自由曲:土田豊貴「立ちつくす」
 良い旋律が耳に飛び込んできて。
 しなやかな音楽の流れ、
 合唱の余韻を2台ピアノが
 繋いでいくなど音響面でも
 聴き応えがありました。


 後半に正面を向きましたよね?


 あれは詩の内容を表わしたの?


 「世界が
 「愛してくれますように」で
 正面を向いたんだっけ?
 大自然、神への切なる願いかな。


 圧倒される壮大な音楽と音響。
 でもね、このホール、
 合唱とピアノを離した方が
 それぞれが効果的に聞こえてくると思って。
 昨日の大学ユース:FEMさんもそう。
 だからESTさんも男声は
 山台の一番後ろまで並んでいたけど、
 もっとピアノと離れていれば!


文 天井から吊り下げろと?!(笑)


 不可能なんだけど(笑)
 もっともっと合唱を聴きたかったな!


 わからないでもないですけど……。
 2台ピアノで音数がとにかく多い曲。
 やはり合唱がピアノに飲み込まれるような。
 でもそれはこの作品ならではの魅力と
 自分は思ってるんですけどね。


 だから合唱が正面を向いたとき、
 ホールに稲妻が疾った!


 そう!あの瞬間!
 声の鳴りにゾクゾクッと!


 あの人数で健闘されたとは思うけど
 ああいう時間がもう少しあったら、って。


 でもこういう作品に
 真正面から取り組むESTさん、
 やはり凄い団体ですね。

【メール、Xの感想です】

立ちつくす、ドラマチックで熱演でした。


あたたかな日本語の自由曲、僕好みで最高でした


好きな曲なので聞けて嬉しかった、あい混以外がやるとこうなるんだ


今までに無い傾向の選曲でどんな演奏になるか楽しみにしてたら、期待以上の充実した音楽で良かった
50人弱ながらあい混さんの70人弱の全国初演にも勝るとも劣らない大迫力だった


壮大な広がり豊かな立ちつくすで聞き惚れた


立ちつくす、すんごい曲!立ちつくしていた!
あつびさんの声がよく飛んでいたのと、隣にいらっしゃったテノールのおじさまの歌い姿がすごく素敵でした!


EST最高でした
課題曲の音のタッチと弾力がさすがで、好きな自由曲は音色と言葉が強くリンクして飛んできました
高校からの憧れです


G2 貴族の舞踏会に来たのかな。圧倒的華!
Bass軽やかでいいなあああ紳士。
会場中に花咲いてた
自由曲
ピアノ2台、でも全然負けてない。
音が奔流のように迫ってくる。え、Bass上手い上手い上手いすごい
一曲の消耗よ…筋トレ必須の合唱団かもしれない

 

 

(観客賞・混声合唱部門 最終回へ続きます)