観客賞座談会・混声合唱の部 その5

 




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源光庵
Photo by sanographix http://photo.sanographix.net/






間が空いて申し訳ありません。
今回から観客賞・混声合唱部門で第8位内に入らなかったものの、印象的な演奏をされた団体の感想を出演順に記していきます。


 

 

 

 

 

 

 

 


I.C.Chorale

 

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(35名)

 



文 課題曲G2は音楽の移り変わりに
  軽やかさがありました。

A 流れも良かったし。

B 流れに関連して、
 フォルテへ持って行く理由に
 納得が行ったというか。

 どういう意味?

B 「楽譜に書いてあるからしました」
 じゃなく、気持ちが自然に高まって
 音へ繋がっている気がしましたね。

 それは同意するね。

  自由曲:信長貴富
  混声合唱とピアノのための
  「春と修羅」より〔Ⅱ〕は?

A 文吾さんのブログ記事だったかな。
 今までとは違ったレベルの作品に挑戦って
 村上くんが書いてたでしょ?

 村上「先生」(笑)。

A ごめんなさい(笑)。
 村上先生の挑戦の心が伝わってきた。
 頑張ってたよね。

B そうそう、
 「チャレンジしてやろう!」
 そんな勢いがあって好感を持ちました。

 フォルテッシモに必要な
  思い切りと表情も出ていて。

A 宮澤賢治の世界観も
 ちゃんと表現していたと思うな。

C テノールの抒情的な
 ピアニッシモの響きが好きでした。

 歌い分けや
  エコー効果からの
  ヴォカリーズの説得力など、
  やろうとする事はわかる!という
  演奏だったと思います。

B 勢い大事! 
 これからも前へ進んで欲しい団体です。




ツイッター、メールの感想です。

 

ほどよい緊張感のある演奏 
無理なく聴きやすい音色

 















混声合唱団うたうたい

(40名)

 


文 課題曲G1、流れが良かったですね。

A 自由曲:千原英喜
 混声合唱組曲「世の中には途法も無い仁もあるものぢや」より
 「3.世の中には途法も無い仁もあるものぢや」。
 千原作品にピッタリの声と
 キャラクターだったと思う。

B 始まりの抒情に惹かれました。
 そして各部の歌い分け。
 スピード感だったり、
 軽やかさもあって良かったな。

 そこは高嶋先生の巧さが光ってたね。
  特にコミカルな部分など
  自分が笑っちゃうんじゃなく、
  「観客を笑わせる」ための方法論。
  さすが淀工の嘉門達夫などの
  ギャグソングで培われただけはあるな~って。

C 熟練の技でしたね!



メール、ツイッターの感想です。 

 

 例年以上に音程に拘られてる 
G1はちゃんと宗教音楽の音だった

 

4声の和音がとても綺麗。
どこを切り取っても整っている印象。
音圧もきっちりあって3階席で聞いていても和音が飛んできました。
言葉作りも丁寧でとてもまとまっていた。

 

 

 











合唱団ユートライ
https://www.facebook.com/chorusYOUTRY/

 

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(31名)

 

 


文 課題曲G2
  良い意味で素朴な感じがして。
  技巧を凝らさない良さって言うのかな。

A 大人の声だけど
 純度の高い響きで好感を持ちました。

B 4声とも穴が無かったですね。

A そうそう、粒揃い。

文 自由曲:Dan Forrest
  「Entreat me not to leave you」。
  (汝を捨て汝をはなれて歸ることを我に催すなかれ)は?

A 課題曲もそうだったけど、
 この自由曲も名島啓太先生の
 テンポ運び、緩急が良くて。
 前に行くところは前へ。
 そして緩むところはしっかり緩む。
 たぶん歌い手さんは
 歌いやすいだろうなー。

B 女声のピアニッシモの表情が
 凄く良かったと思います。
 盛り上がっていくところにも
 共感しました。

 ある意味、市民合唱団的な
  雰囲気も感じられて。
  団員さん同士、
  仲が良いんだろうと思わせる。
  この曲への深い思い入れが伝わる
  演奏でしたね。



メール、ツイッターの感想です。

 

歌い手一人一人が実に生き生きとしている 
サウンドが柔らかくて優しく広がる 
歌詞の語り口もやわらかい

 

パート内の声が非常に揃っていました。
おそらく本日1パート内の声が揃っていたのでは?〔個人の意見ですが〕と思います。

 

ユートライの演奏めちゃくちゃ好きだった…Entreat me not to leave youで発声の音色と曲の世界観がマッチしてた

 

 

 

 

 

 

 

 

 






あい混声合唱団

 

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(67名)





文 課題曲G4、
  ピアノがとても良かったです。
  合唱とピアノのバランスもそうだし、
  ピアノの音響、主張も素晴らしかった。

C 作曲家が弾かれるピアノだったからかな?

 それはあるかも。
  田中翔一朗先生か松下倫士先生か、
  どちらかわからなかったけど(笑)。

B 合唱も言葉のニュアンスが素敵でした。
 溶け込ませるテノールにうっとり。
 全体に優しさがあふれていました。

文 自由曲:土田豊貴作曲
  「立ちつくす~混声合唱と2台のピアノのための~」は?

B 凄いというか、凄まじいというか……。

A 若さ、フレッシュさを感じたな。
 前回は大人っぽいイメージだったけど、
 今回は実年齢より若いイメージ(笑)。

 そのフレッシュさを活かした、
  まさに渾身の委嘱曲の演奏でした。

A ピアノ2台がずっと弾いている印象で。
 ちょっと合唱がマスキングされていた。
 言葉が聴きたかったな。

 うーん、自分は合唱での言葉に
  そんなにこだわりが
  無いからかもしれないけど。
  こういう曲があっても
  良いと思うんですけどね。
  ピアノと合唱が響き合う世界。
  作品としての説得力があって。
  こちらもテノールが良く、
  団員さん全員からの
  強い願いと祈りに圧倒されました。

 



メール、ツイッターの感想です。

完全に見落としてた。
声のうねり○

 

大迫力の祈りに圧倒された…
最後に歌われた愛への祈りは、本当に神に受け入れられたと思う

  

あい混声さん、自由曲良い曲でした。
夫が隣でうるうるしてた。

 

音色や緩急など一つ一つが練られていた精度の高い演奏 
壮大な響きで会場を満たしていた

 

YouTubeで聴いた「立ちつくす」が聴けると楽しみでした(チケット購入を決めた理由の1つ)が、素晴らしい作品・演奏でした。
強い祈りを表現しながらも落ち着きがあり、作品の持つ力が伝わりました。

 

祈りが切実に伝わる演奏だった
世界が愛してくれる音がした

 




(混声合唱部門の感想、続きます)