観客賞座談会・同声合唱の部 その3

 

前回は同声合唱部門・同票第3位のNHK福岡児童合唱団MIRAIシニア科さん、第2位のMen’s Vocal Ensemble“寺漢”さんについてお話ししていました。

それでは2025年観客賞・同声合唱の部1位!

 

monosso(女声37名)

 

一同 拍手!

 

 

文 課題曲F2・Robert Schumann

 「Die Capelle」は一列に

 山台の上の方にまで並んで。

 

 

A なかなかこの課題曲は

 納得する演奏が無かったんですけど

 monossoさんの演奏は

 スッと腑に落ちましたね。

 特にピアニッシモが良かったー!

 

 

C メモに「細やか」と

 書いてあるんだけど。

 山さんの指揮って

 息が切れないじゃないですか。

 テンションを落としても

 音楽の芯がブレない。

 

 

B ゆったりとしたテンポに

 説得力があって。

 しかもフレーズをしっかり歌っている。

 

 

C あのテンポを聴いて、

 バーンスタインが指揮した

 マーラーやシベリウスの第2番を

 思い出して。 

 とても遅いテンポでも、

 音楽がちゃんと成立していたでしょう。

 テンポを落とすことで、

 別の表情を引き出す。

 その視点をきちんと持っているのが凄い。

 

 

A 何度も言うけど、

 あれだけの人数で

 ピアニッシモを保てているのが

 本当に凄い。

 そしてね、合唱から

 鐘の音を連想したんですよ。

文BC ほ~~~。

A もちろん詩にも書かれているけど、

 単なる言葉じゃなくて、

 響きそのものの中に

 鐘が鳴っている感じがして。

 

 

 羊飼いの少年、屍の合唱……

 monossoさんの演奏は

 どちらの視点で

 歌っているのかな?とは

 思ったんですけど。

 

 

A 生命あふれる少年と

 死の象徴の屍にも、

 等しく鐘は鳴り響く。

 そんな風に思わせる

 monossoさんの演奏が素敵だなって。

 

 

文 自由曲:信長貴富

 「創造の草笛」はどうでしたか?

 

 

A オーボエってこんなに合唱に合うんだ!

 

 

B そう、オーボエと合唱の親和性が

 良かった!

 山口裕加先生のオーボエと

 酒井信先生のピアノ、声との融合。

 付かず離れず、

 三者の密なアンサンブルが感じられて。

 

 

C オーボエと人間の声って近いよね。

 オーボエの配置も含めて

 協奏曲を聴いてる感じがしたな。

 

 

 詩が大手拓次なので

 亡くなられた西村朗先生の曲を

 思い出したりも。

 

 

 西村作品を思わせる

 鮮烈な和音が出てきたりして。

 やはりオーボエの音と、

 草笛の音って似ていますね。

 

 

A 凄く美しい世界だと思いました。

 こういう曲では

 響きと詩のどちらかを

 優先させがちなんだけど、

 monossoさんは両方を成立させていた。

 

 

B オーボエが主役のときは

 合唱は音響に徹していて、

 合唱が主役のときは詩も聴かせて。

 歌い分けも凄かったけど

 移り変わるハーモニーが

 とにかく美しかった。

 

 

 ピアノの残響やオーボエの浮遊感。

 様々な音響の魅力を

 感じさせてくれましたよね。

 

 

 岡山のPiaceさんが委嘱して

 2年前に全国でも演奏された作品。

 Piaceさんは信長先生の意図を汲んで

 オーボエと合唱が

 会話していた印象だったけど、

 monossoさんはオーボエを協奏曲的に

 やや前に出した感じがしたな。 

 

 作曲家も深く関わった初演とは

 違う曲想の演奏がその作品を

 広めることに繋がりますよね。

 

 

C そうそう。

 コンクールで金賞を受賞した演奏を

 「こういう曲やりたい!」って

 真似することは多いけど、

 結局、似たような演奏が並んでしまう。

 それはやっぱり違うと思うんだよね。

 違う切り口で演奏しないと、

 曲って生き続けられない。

 

 

B 山さんの音楽って、

 オーソドックスな部分も大事にしながら、

 「俺ならこの部分はこうする!」

 そんなこだわりを

 自分はすごく感じるんだけど、

 それが「違う切り口」として

 聴こえてくるのかも。

 

 

C うん、その切り口があったからこそ、

 今回のmonossoさんの演奏で、

 この作品にもう一つの可能性が

 開いた気がします。

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

monossoのF2で涙出た…

 

ものっそさんの世界観に共感。

 

(自由曲)

・弱音でも十分に緊張感が保たれている。

・クレシェンドでも乱れず、豊かなサウンド。

・発語◎。

 

課題曲の並び方には驚いた

自由曲も合唱・ピアノ・オーボエの調和が神秘的だった

 

同声部門はmonossoで、お願いいたします💓

言葉もよくわかり、伝わるものがありました(*´꒳`*)

素晴らしい演奏ありがとうございます✨

 

押しつけがましくなく、心にしみる演奏。

 

自由曲が控えめに言って天国。

 

課題曲、自由曲ともに世界観に引き込まれました✨

オーボエとピアノともはや融合してた…

 

妖精の囁きを聞いているような心地よさ

聴いていたらいつのまにか音楽の世界にとりこまれていたような気分

 

 

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monosso団長の安倍さんからメッセージをいただいております。

 

 

この度は、同声合唱の部を全て聴いてくださりありがとうございます。そして観客賞に選んでいただけたこと、団員一同大変嬉しく思っています。ありがとうございます。

 

今年はシューマン「Die Capelle」と信長貴富先生の「創造の草笛」を演奏させていただきました。

 

Die Capelleは私達にとって本当に「課題曲」でした。2声の2つのカノンですので4パートの統一感を持たせながらレガートの中で言葉を表現していくDie Capelleは、私達自身にとって想像以上に多くの課題がありましたが、向き合うほどにその魅力に引き込まれ、それを表現するために自分達の歌に向き合いました。

 

信長貴富先生の女声合唱・オーボエ・ピアノのための創造の草笛では、合唱は大手拓次の肉声を語る存在、オーボエは愛する対象(草笛)、ピアノは二者を浮かべる宇宙空間のような存在と楽譜に書かれています。

 

ピアノは10年間monossoと一緒に音楽に向き合ってくれている酒井信先生。オーボエ奏者の山口裕加先生は、高松出身で現在は関西に拠点を置き活動されており、この曲をきっかけに出会いました。

 

暗く妖しげな世界の中で水の上を駆けていく草笛、そんな草笛の姿を聞いてくださった皆様の心の中に映し、「しづかにかなしくうたってくれ」と一緒に感じていただけたなら幸いです。

 

そして、指揮者山さんの合唱人生始まりの地である佐賀でmonossoの演奏を聴いてもらえたことを大変嬉しく思っています。

 

これからも聴いてくださる方の心に残る演奏ができるよう、精進していきたいと思います。

 

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安倍さん、ありがとうございました。

メッセージから座談会でも出た感想を裏付ける背景を感じました。

こうしてmonossoさんの演奏がどのように形作られてきたかを知ると、より一層佐賀での感動が深まるような気がします。

そしてなにやら、monossoさんの歴史において初めての企画が進行中とか?

 

 

 

さて、monossoは創立10周年にして初めての単独演奏会を開催します。

 

monosso concert 2026

女声合唱の深遠を探し求めて

 

2026年4月26日(日) 14時開演

レクザムホール小ホール(香川県県民ホール)

 

第一ステージではコンクールでも演奏した創造の草笛により一層向き合い演奏します。

曲目等詳細はチラシデータからご確認ください。

是非足を運んでいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

 

おお~、初めての単独演奏会!

演奏曲もコンクール曲「創造の草笛」だけでなく名曲「百年後」、さらに三善先生の「三つの抒情」「三つの夜想」を続けて演奏されるとのことで、意気込みを感じます。

(山本さんは「サザンがいちばん大変なんや……」と嘆いていましたが笑)

同時期に高松ではB'zのコンサートもあるため、ホテルが取りづらくなることが予想されます。予約はお早めに。

私も行くこの演奏会、みんなで讃岐うどんと骨付き鶏を楽しみながら、monossoさんの創立10周年をお祝いしましょう!

 

チケット購入はこちらのリンクから

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2539084

 

【2025年度観客賞・同声合唱部門】

 

改めて観客賞:同声合唱部門の結果です。

 

5位 男声合唱団ノヴァーリス

 

同票第3位 

La Pura Fuente

NHK福岡児童合唱団MIRAIシニア科

 

2位 Men’s Vocal Ensemble“寺漢”

 

そして1は…

 

monosso

 

でした!

 

ご投票いただいたみなさま、感想を書いてくださったみなさま、感想転載の許可をくださったみなさま、本当にありがとうございました。

また、同声合唱部門において入賞には至らなかったものの、特に印象に残った団体については、混声部門の入賞団体座談会の公開後に掲載する予定です。

 

(観客賞:混声合唱部門の感想に続きます)