観客賞座談会・同声合唱の部 その2

 

大魚神社の海中鳥居と日の出

 

前回は同声部門第4位の男声合唱団ノヴァーリスさん、同票第3位のLa Pura Fuenteさんについてお話ししてきました。

 

同声合唱部門、今回お話しする団体のご紹介記事。

 

観客賞・同声合唱の部、同票第3の2団体目は

NHK福岡児童合唱団MIRAIシニア科(女声38名)

 

 大好きで一票入れました!

 課題曲F3:間宮芳生

 Motet Vernaleから「I」が秀逸で。

 

 

A 等身大の演奏に聞こえましたね。

 

 

C こどもと大人の声の中間で

 歌っていたのが凄いと思って。

 

 

B こども過ぎても曲の難しさが目立つ、

 大人過ぎてもどうなんだろう?

 その間を狙う絶妙な線でした。

 彼女たちにピッタリな曲。

 

 

 言葉の感度が素晴しくて。

 世界へ投げかける彼女たちの

 「どうして?」という問いが

 真に迫ってゾクゾクしました。

 

 

A 「へんだな」もね。

 フレーズが和声では中途半端に

 ふわっと収まって

 次の言葉を紡いでいく。

 そうやって「へんだな」に

 ニュアンスが繋がっていくのが

 とても素敵だと思いましたね。

 

 

C アルトに男の子が3人いて

 厚みを増していましたよね。

 MIRAIさんのF3

 一番納得がいきました。

 

 

 この課題曲は名演と言っても

 良いんじゃ無いかと。

 自由曲1曲目は

 Don Macdonald

 「Winter Sun(冬の太陽)」

 同部門のHBCさんとかぶっていて。

 「NHKとHBCの仁義なき戦い」(笑)

 

 

A 聴いていると、

 どんどん世界が開かれていく!

 

 

 そんな感じでしたね!

 わかりやすい曲だけど

 歌い手の心と体が入っているから

 口先だけの表現に聞こえなかったのが

 良かったです。

 

 

B 音にリアルさというか、

 「本物」感が。

 

 

文 自由曲2曲目が新実徳英「生きる」。

 1995年Nコン高校の部課題曲。

 これは懐かしい!

 

 

B Nコン課題曲の「生きる」。

 同声部門だけじゃなく、

 大会全体でも

 この選曲は異質でどうかな?と

 思っていたけど、聴いたら

 本当に納得いきましたね。

 

 

A 11月に谷川俊太郎氏の追悼演奏会

 「二十億光年のまつり」の

 最後の合同演奏で新実先生指揮の

 「生きる」を聴いたんだけど、

 今日のMIRAIさんの演奏は

 勝るとも劣らなく凄く良かった!

 

B この曲の中によく出てくる

 2度のずれが明確に聴こえてきて。

 クライマックスに向かって

 だんだん速くなっていく流れと疾走感、

 ドライブ感が心情と

 うまく結びついていたのが良かったですね。

 

 

C この詩は「生きる」だけじゃない詩も

 使われているじゃないですか。

 

 

文 「六十二のソネット」。

 

 

C 詩中の難しい部分も

 彼女たちの感性のまま

 率直に伝えてくれたことが

 逆に心打たれたな。

 

 

A 新実先生が仰るには

 「この曲はメロディーが先に出来て。

  合う詩を探したら【生きる】と

  【六十二のソネット】が見つかった。

  でもコラージュになっちゃうから

  谷川さんに伺ったら

  『どうぞ、ご自由に』と

  快諾してくれた」って。

 

 

 なるほど・・・。

 課題曲発表当時も

 良い曲と思っていたので。

 時間が経ってこうして掘り起こし

 良い演奏をしてくれたのが

 嬉しいですね。

 

 

A 児童合唱団って

 「先生の仰るとおり」な

 印象を受ける団体が多いんだけど。

 MIRAIさんはとても自主的に

 歌っているというか

 「自分たちの歌いたいものを

   歌っている!」

 

 

C そう、「歌わされている感」が

 全く無かった。

 

 

B 指揮者の大庭尋子先生

 学校の先生だし、

 声楽家でもいらっしゃるから

 そういう育成が

 優れているんじゃないかなぁ。

 

 

A 団員さんの中には

 大庭先生に教えて貰いたくて

 先生が勤めていた学校に入ったけど

 学校を辞められた後だったので

 MIRAIさんに入ったという

 団員さんもいるようですよ。

 

 

C MIRAIのみなさんが

 自然に自発的に演奏してくれるのに

 心打たれました。

 

 

 表現のパレットも多彩で。

 やっぱり「この曲を歌いたい!」

 それがあふれている演奏は

 心に響きますね……。

 

 

A 「生きる」はマジで泣いちゃった~!

 素晴しかった!

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

揺らぎのある言葉の処理が素敵!温かい光のような声。

 

F3のクレッシェンドがグイッとでなくスッと来た感じ、自由曲の各パートの細部まで行き渡る明るいハーモニー良かった

 

(課題曲)

・深みのある発声。この曲に合うと思う。

(自由曲1)

・一転して伸びやかな発声。音圧も十分。まとまりも良い。

(自由曲2)

・入りのハーモニー◎。

・柔らかさは保ちつつ、発語もしっかりできている。

※全般的に、九州大会から随分よくなった印象。

 

一人一人が音楽を身体全体で表現しようとする姿、言葉の処理、歌いまわし、明るく深い声、これらすべてに感動しました。

 

 

 

続けて2位!

Men’s Vocal Ensemble“寺漢”(男声24名)

 

A 出た!“優漢”!

 

 

文 “寺漢”です(笑)

 朝イチなのにとても優しく

 柔らかい演奏を聴かせてくれて。

 

 

B 課題曲M4「いきよう」に泣けた!

 2人のソリストが歌い始めて

 5小節目の「唯一の友は」で

 二人が見つめ合うんですね!

 そこでもうダメでした……(涙

 

 

A あの空間……尊かった。

 メモに「ひたすら甘い」と。

 

 

B 楽譜に書いてあるより

 フレーズを短めに取っていて。

 そのため、言葉がとても

 伝わってきたのにも

 胸を打たれました。

 

 

C 男声合唱であんなに弱音で

 「じわじわじわ~」とやられたら

 女声合唱には

 かなわないところありますね。

 

 

A ソリストTさんのトーンで

 最後まで合唱を引っ張っていって。

 あれが音楽を決めていた!

 

 

 言葉のニュアンス、

 各パートの交差も練られていて。

 

 

A 立体感がありましたね。

 この課題曲で一票入れました!

 

 

文 自由曲は三宅悠太「帰郷」。

 ピアニストの福政歩先生

 合唱との対話を感じさせる演奏で。

 なかなか双方の繊細さを活かした演奏は

 男声では聴けないから、

 そこが素晴しいと感じました。

 

 

A バランスが良かった!

 こちらもデリケートに甘~く

 ハーモニーを作って。

 

 

C フレーズの一つ一つが丁寧でしたね。

 指揮者の寺沢希先生

 ご自身が作曲された作品で

 出場されるような多才な方。

 「こういう曲もあるんだよ」

 「コンクールで

  こんなことをしても良いんだよ」

 若い人たちに伝えたい心もあるのでは。

 柔らかい発想を持たれている。

 凄く素敵だなと思います。

 

 

 歌うときに

 手を動かしている団員さんが数名いて。

 それだけ表現に前のめりなのに

 オラオラ系じゃないのが

 “いま”の男声合唱という気が(笑)

 

 

A オラオラ系!

 わたし、初めて聴いたんですけど。

 《寺漢》という名前から

 予想していた演奏はそれで。

 でも良い意味で裏切られたから。

 「団名、変えた方がいいんじゃない?!」

 

 

  演奏を聴いたあとだと、

  「優男」のほうが

 ふさわしく聞こえる(笑)

 

 

C  寺漢さん、

 エイプリールフールのネタに

  取っておいたら良いんじゃない?(笑)

 

【メール、Xの感想です】

※感想をお寄せいただいたみなさま、

引用を許可していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

寺漢さん、素敵です。朝から幸せ。

 

寺漢のサウンド唯一無二だ、推せる、、、😭😭

 

あさイチで大変だったと思いますが、豊かな音楽でホールを満たしていただきました。

 

M4のゾリにこだわりを感じた。

 

「歌ごころ」があふれ出す演奏

爽やかな風が吹いたかと思った

うるっとしてしまった

 

去年からイメチェン!?繊細〜!

 

寺漢とノヴァーリスのM4も最高やった

情感たっぷりのしなやかな優しい男声アンサンブルでグッときた🥹心の浄化ソング

 

(課題曲)

・発語◎

・低声系のSoli、力むことなく、この曲が目指す(と思われる)表現がしっかりできているのではと思います。

・きれいなハーモニー。

(自由曲)

・全体的にていねいなつくり。

・発語、素晴らしい。

 

男声版の帰郷初めて聴けたけど詩の情景を思い起こすような曲展開が好きだった

 

母国語で、歌うことがこんなに楽しい!表現したいんだ!との熱い演奏を聴けたことが嬉しい。

「友は」で互いに顔を見合わせるパフォーマンスで音が暖かくなる感じがした

 

 

(同声合唱部門第1位の演奏に続きます)