笠松河津桜ロード(松阪市)
提供:三重フォトギャラリー
今回から男声合唱、女声合唱の同声合唱部門の座談会を。
まず第5位の団体から。
東京支部・東京都代表
mokumé
(女声39名)
A 課題曲「定点観測」、
良い意味で
「はじめからこういうもの」
という課題曲の在り方。
自然にそのままあるような。
C mokuméさんは
相澤先生の合唱団でしょ?
作曲者の宮本正太郎先生が
あい混声合唱団団員さんだから
アドバンテージありますよね?
A そう、正解を知っている!(笑)
C こういう演奏をして欲しい!
というのを
常に聞いているはずだから(笑)。
だから歌うべきことを
一見淡々と、実はしっかり。
こう書かれているから
こう歌うんだな、と
やっている気がして。
文 そうそう、さりげないし、
素直な音楽なんだけど、
納得感がある。
人数も40人近くいるから
ダイナミクスの幅も広いし
発声も優れているので
音楽に説得力がありました。
B 隙が無いと言うか。
10小節目のピアノの10連符から
「夜と」の「よ」が入る
タイミングがピッタリ!
他多くの団体は
少し間があったりしたんですよね。
A 解像度高い!
文 さすがBさん、
ずっと楽譜を見ながら
聞いていただけのことはありますね。
自由曲:信長貴富
「2.アウギユスト」
「4.明日」も上手かった。
B とにかく音のレンジが広かったし、
「この合唱団パワフルだな~」と
思ってプロフィールを見たら
「心の底から抉られるような
パワフルな表現」に
チャレンジって書いていて納得!
A 指揮者の相澤先生も作曲家だから
作曲者の意図を読み込む力や視点。
それが曲作りの深さに
繋がっていた気がします。
C 結成したばかりの
連合軍みたいな団体なのに、
まとまりの良さがありました。
B きっと日頃の相澤先生の教えが
ブレないからこその
まとまりなんじゃないかな。
A あと憶えているのは「明日」の最後、
ピアノの余韻が消えるまで、
光線銃で動き止めましたか?
みたいな停止。
文 相澤先生、団員さんの動きが
完全に止まっていた!
A とても印象的でした。
作品を大切にしている姿勢の表れかな?と。
メール、ツイッターの感想です。
課題曲めちゃ好きでした
大きなフレーズと世界観
Pf🎹が絶妙なニュアンスで柔かな課題曲の曲想支えていた
課題曲アカペラ部分素敵❗️ 自由曲も楽しく聴けました
曲ごとの声の変化とピアノとのバランス、表現力、全て納得の演奏⭐️⭐️⭐️
いい意味で女声合唱らしくない、それが似合う演奏でした
アウギュストは強い推進力で大胆に
明日は最後のたっぷりとした余韻を含めた好演
近年の一般女声合唱ではあまり聞かないサウンド
課題曲の描き方もさることながら自由曲の力強い表現に引き込まれた
今大会はまさに「相澤祭り」ですね。伸ばしの音も含め、全てが芸術的で、ただただ感銘。素晴らしかった。
同声の場合、倍音が鳴りやすい男性がどうしても有利で、女声はハンディがあると思いますが、そのハンディをものともせず、圧倒的な演奏だったと感じました。
課題曲は昨日のゆめ缶と同じ指揮者なのでもちろん基本の方向性は同じながら歌い手が変わると全然違うものに。
自由曲、速いパッセージなのに言葉がよく聞こえる。処理が丁寧で自然に聞こえる。後半曲は計算されたパートバランスと溢れる歌に圧倒。すんばらし!
同声合唱部門:第4位の団体を。
愛知県・中部支部代表
VOCI BRILLANTI
(女声22名)
文 良かったですね。
銅賞だったのが信じられないくらい。
ABC 銅賞は厳しい!
文 課題曲「寂庵の祈り」、
指揮者の白鳥先生が
途中からピアノを弾き始め、
白鳥先生を慕うように合唱が囲んで。
それがなんとも良い雰囲気でしたね。
B あったかい感じ。
そして祈りの歌になっていた。
母体の高校がミッション系ですよね。
「祈る」という行為が日常にあって
それが本当に歌に出ているんだなぁ、と。
文 ピアノの音色が優しくて。
そこにぐっときました。
B 無伴奏で演奏しても良い作品。
しかしこの演奏では
ピアノの必然性をとても感じましたね。
A 誰か教えて欲しいんですけど。
自分のメモに「寂聴感が足りない」って
書いていてこれどういう意味?
文BC 知らんわ!(笑)
A たぶんですね、
自分の中の寂聴さんのイメージが
清廉潔白だけじゃない、
闇の部分もあると思うんですね。
BRILLANTIさんはそういう
闇をまったく感じさせない
濁りの無い清らかな演奏だったのかなと。
B 自分はそういう闇も
乗り越えた美しさだと思ったな。
「幸せな時にはありがとう」が
本当に心が洗われる思いがして
涙が出ました。
C この団体はパートごとの
音色を分けていないじゃないですか。
A そう、上から下まで同質の美しさ。
C 全部のパートの色彩が
繋がっている。
それがこの団体の良いところ。
A サウンドの独自性ですよね。
本当に響きの位置が高く、
かつストイック。
強くなっても
音が太くならない美しさ。
いや、本当に銅賞なのが
不思議ですね。
文 自由曲:信長貴富
「風のような歌は」は?
B 3声の同質性が凄いから
ハーモニーの移り変わりが分かって
曲の良さが出た演奏だと思いました。
文 余計に感動させないと言うか。
はじまりから気持ちをそれほど込めず
まさに風のように流れている。
A そうそう、涼やかなんですよ。
感情を乗せ圧をかけ
表現するのを良しとしない団体で。
私はとても好きでした!
C 日本語じゃなく
ヴォカリーズを聴いている気がして。
メロディをすーっと
聞かせているなぁという感じ。
素材の良さを活かしている。
文 音響的に
いろいろ工夫されていることもあって
生で聴く意味があった演奏でした。
最後も風が吹き去った余韻を
十分に感じさせてね。
細部のニュアンスも良かったな。
C 文吾さん、
昨日一緒に乗ったバス、
BRILLANTIさんと
一緒だったんですよ。
文 あ、そうだったんですか?
C メーっチャクチャ良い子たちで!
文AB (笑)
C 混んでるバスで他の乗客たちに
凄く気をつかっててね。
「あ~良い子だ、みんな!」
だから心情的に凄く応援しています。
文 寂聴感が足りない清らかな理由が
そこでも証明されていたと(笑)。
メール、ツイッターの感想です。
声の明るさ、転調の妙が見事⭐️⭐️⭐️
曲への共感あふれる演奏
F3 歌と伴奏の寄り添う心地よさ
高い響きで美しく重なり合う自由曲
あの信長さんの無伴奏難曲「風のような歌は」をよくぞここまで👏人数も多くないのに
何気に無伴奏作品の演奏を聞いたのは初めてかもしれない
自由曲のタイトルのように流れて溶け込んでいくようなサラリとした、それでいて輝かしい歌声
課題曲は幼い少女の呟きのようで胸を締め付けられる感じ。
指揮の方の弾き振りに歌い手との絶対的な上下関係を感じる。
自由曲も透明な音で歌詞への共感を感じる言葉処理。
なんというか言葉では表せないけど高校の部を聞いてるようなのは何故なんだろう。面白い。
課題曲、「祈り」の気持ちが滲み出る美しい佇まいの音楽。今大会この曲の数ある演奏で一番に推せる。
課題曲と自由曲とでフレージングの違いも印象的。課題曲は一言一言語りかけるような歌い方、自由曲では豊かで動きのあるフレージングが作品の世界をダイナミックに描いていた。