全国大会:一般の部感想<その8>

神奈川県(関東支部代表)
湘南はまゆう(女声35名)


この合唱団の指揮者は一般A「Combinir di corista」と同じ
松村努先生です。
課題曲はF3:平吉先生「巨船」
自由曲は三好達治:詩の「甃のうへ」に
土田英介先生が作曲したものと
同詩の「甃の上」に萩原英彦先生が作曲されたものの2曲。


自由曲1曲目は音取りのようなピアノ前奏から変化し、
ゆったりと幻想的に変わる曲想。
そしてその音楽へ加わるソプラノの音色が良かった。
2曲目はホモフォニックに明るい曲想。


課題曲、自由曲とも声や音程の精度への難はややありましたが
何よりも自由曲2曲の対比や表現での狙いが
とても分かりやすく、あいまいさが全く無く伝わるのに感心しました。
やはり「伝え方をとても良く考えられている」という印象。
指揮者の松村先生の力をとても感じました。


表現する時に陥りやすいのが「自分のため」というもの。
松村先生が作る音楽は「自分たちだけが分かる」という
あいまいさがほとんど無く、
表現するその全てが聴く側へ向けられている気がします。


伝えるべきものが明確で、
それを伝えることに一心な表現というものは気持ちが良いものですね。
聴いた後は素直に拍手を送り、好感を持ちました。



(つづきます)