九州男児と呼ばないで?! クェーサーさん




ブレーンさんとのコラボで全日本合唱連盟からこんなプレゼントが。


ツイッターで ハッシュタグ #珠玉のハーモニー を付けてあなたの名演をツイートしましょう!
25名様にお任せの珠玉のハーモニーCDプレゼントなのですが、まさにどのCDが当たっても聴き応えアリです!

 


さて、珠玉のハーモニーコラボ連載の第2回。
今回は1991年の岡山県での全国大会のお話。

↓ こちらは2008年全国大会直前、岡山駅からシンフォニーホールへの道を。


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岡山シンフォニーホール



その昔、全日本合唱コンクール全国大会の上位団体は、NHK-FMラジオで多くが放送されていまして。
1991年の全国大会も年末か次の年始か忘れてしまいましたが、演奏を聴ける番組が。

ナビゲーターは合唱指揮者の故・関屋晋先生。
あの独特のしゃがれ声、先生のユーモアと共に楽しく聴いたのを憶えています。
番組中でちょっと変わった団体の名前が。

関屋先生「このクェーサーっていう福岡の男声合唱団なんだけどね。
     出てくるときのプラカードが面白くって
     『九州男児 クェーサー』って書いてて!」

ははは、全国には面白い団体もあるもんだなぁ(笑)と半笑いで続く演奏を聴いたらナニコレスゴイ!
間宮芳生先生の名作「合唱のためのコンポジション」、日本各地の民謡、ハヤシコトバから成り立つ独創的な世界を、優れたソリストをはじめとしたAグループの上限に近い30名ほどで、密度濃く緊張感高く、見事に表現されていたのです。
忘れようにも忘れられない強烈な印象を残しました。
あの響きの良い岡山シンフォニーホールで、特に男声合唱のためのコンポジションからなんて、聴く方も、そして歌い手さんも気持ち良かったろうなぁ!



当時のプログラム、クェーサーさんのプロフィールを見ると、「クェーサーってなあに?」からはじまり。
クェーサー(準恒星状天体・準星)について説明した後に、クェーサー(九州支部に属する男声合唱団)の記述が。
曰く。

 


一見普通の男声合唱団のように見えるが、入団以前に男声合唱団を経験した者はほとんどいなく、大騒ぎしてエネルギーを発している。その性質は「無駄に明るい合唱団」と言われ、大変お騒がせな合唱団である。遠く九州は福岡県で活躍しているが、その実態は明らかではない。

 


「実態は明らかではない」と書かれたら知りたくなるのが常。
古くからの友人:歌うコンシェルジュさんが元クェーサー団員だったので、このCD収録を機会に尋ねてみました。



文吾:まず記憶にある関屋先生のご発言
   「プラカードに『九州男児 クェーサー』
   って書いてたの本当なんですか?


歌うコンシェルジュ(以下、歌コ)
  :100%実話です( ̄▽ ̄;)(笑)


文吾:実話だったとは(笑)。
   どんな団体だったのか教えてください!


歌コ:クェーサー、
   出身母体は福岡県立東筑高校で
   バリバリ歌ってたメンバーです。
   大学での活動に飽きたらず
   何か面白い事やりたいという
   思いで作られた団。
   今でいう「企画合唱団」の
   はしりだったかもしれません。


文吾:当時、そういう企画合唱団は
   珍しかったですからね。


歌コ:練習は県大会前に東筑の合宿施設を借りて
   1泊2日で集中的にやってました。
   県大会前に1回、九州大会前に1回、
   そして全国大会前に1回。
   現地での練習を合わせても
   一緒に歌うのは1週間程度という、
   端から見ればただただ
   わがままな団体だったかもしれません(^_^;)


文吾:実質の活動期間はどのくらいだったんですか?


歌コ:コンクールを主体としての活動は
   正直、あまり長いものではありませんでした。
   全国大会出場は1989福岡大会(ヴァジュラ讃歌)、
   珠玉のハーモニー収録の1991岡山大会、
   1992仙台(Duhaupas 荘厳ミサ曲)の
   3回だったと思います。
   実質の活動期間は4~5年ってとこですかねぇ。

   ただ、この時のメンバーとの繋がりが
   今でも大きな財産になっているのは事実です。
   指揮者の竹田享司さん(九大混声合唱団指揮者)、
   この演奏でソロを務めた
   MODOKIやうたうたいで歌ってるSさんなど、ね。


文吾:あとプラカードの件、
   他にエピソードがおありとか?


歌コ:岡山大会、私はトップテナー。
   並びの関係でアナウンスのおねーさんの
   すぐ近くに立っていたら、
   そのおねーさんに聞かれました。

   「アナウンスに九州男児って入れm」
   「勘弁して下さい」
   食い気味に言った記憶があります( ̄▽ ̄;)


文吾:(笑)。
   歌うコンシェルジュさん、ありがとうございました!



九州男児と呼ばないで、と歌うコンシェルジュさんの言葉をついタイトルにしてしまいましたが。
クェーサーさん、本当に漢らしさに満ち、まさに団名の通り鮮烈な輝きを心へ残す演奏です。
「珠玉のハーモニー」Vol.6に収録されていますので、どうかお聴きください。

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次回 「●作品そのものが立ちあがる 鶴岡土曜会混声合唱団さん」9月29日火曜更新予定です。